No.010-Furoku

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合体する化け物札のコストパフォーマンスを考える


 合体する化け物は青と緑がそれぞれ3体(6枚)、赤と黄が2体(4枚)の計10体(20枚)である。以下に挙げるのは、合体後の状態だ。

平家一族の怨霊 断末魔2 憑1 青2 無1
海坊主 対空 憑1 青2 無3
骨鯨 貫通 憑1 青2 無5

キジムナー 先制 憑1 緑2 無1
おとろし 召喚 憑1 緑2 無2
たんころりん 治癒 憑1 緑3 無3

ブナガヤ火 自爆1 憑1 赤3 無2
提灯お化け 飛行 赤4 無3

禅釜尚 対空 憑1 黄4
がしゃどくろ 黄2 無4

 それぞれ、同様の妖力や特殊能力を持つ単体の化け物札と比較して、どのようなメリットがあるのか、あるいはないのかを考えてみよう。


妖力7の化け物


 合体の化け物は、その召喚値が同レベルの単体の化け物と比べて安いのが特徴だ。
 「骨鯨」は妖力7+〈貫通〉の「山精」よりも無色の召喚値が一つ分安く、また〈生け贄〉を必要としない。「提灯お化け」は妖力7+〈飛行〉の「九尾の狐」と比べ、色の召喚値は1つ多いが無色が2つ少なくて済む。「がしゃどくろ」は妖力7で能力無しの「赤えい」よりも、やはり無色の召喚値が一つ分安い。
 「骨鯨」には召喚値が同じ「色2無5」で妖力7の化け物もいるが、これらは全て生け贄を必要とする上に、「手洗い鬼」以外は特殊能力を持たない。
 妖力7以上の化け物は「鬼太郎」を除く全てが〈生け贄〉を求めるが、〈合体7〉の化け物2体は、それが必要ない。場に2枚出さなければ〈合体〉できないデメリットと、〈生け贄〉いらずで召喚値も安いメリットのどちらを選ぶか、それが〈合体7〉を使いこなすポイントとなる。


比 較 表

合体  骨鯨        7 貫通     憑1 青2無5

単体  山精        7 生け贄1貫通 憑1 黄2無6
    舞首        7 生け贄1   憑1 青2無5
    手洗鬼       7 生け贄1対空 憑1 青2無5
    縊鬼        7 生け贄1   憑2 赤2無5

合体  提灯お化け     7 飛行        赤4無3
単体  九尾の狐      7 生け贄1飛行 憑1 緑3無5

合体  がしゃどくろ    7           黄2無4
単体  赤えい       7           青2無5


妖力6の化け物


 基本的な特徴 −召喚値が安く済む− は、妖力7の化け物と同じだ。
 「海坊主」と同じ「色2無3」で召喚できる化け物は4体いるが、内3体は〈防専〉である。〈防専〉は攻撃に参加できない分だけ召喚値が安いのだ。残り一体は「砂かけ婆」で、特殊能力は、ない。
 「たんころりん」はやや事情が違う。〈先制〉と〈対空〉を併せ持つ「赤舌」が、やはり「色3無3」で召喚できるのだ。ここは、「たんころりん」の〈治癒〉とどちらを選ぶかという問題になるが、〈治癒〉は妖力の高さに全く関係のない能力であるため、わざわざ合体させてまで使う値打ちがない。しかもどつくだけなら妖力6で能力無し、同じ緑の化け物「わいら」が、数は同じだがより自由度の高い「色2無4」で召喚できる。ずばり「たんころりん」は合体する化け物としては中途半端だ。〈治癒〉を使うなら片方の「たんころりん(左)」だけで十分だが、これも同じ緑の「いきすだま」の方が召喚値も能力も優れているため、いずれにしても緑デッキにおける「たんころりん」の出番はないだろう。すまん、「たんころりん」、きみは一生鑑賞用ファイルの中で過ごしてくれ。


比 較 表


合体  海坊主       6 対空     憑1 青2無3
単体  山男        6 対空     憑1 黄2無4
    畑怨霊       6 防専     憑2 黄2無3
    沼御前       6 防専     憑2 青2無3
    心火        6 防専     憑2 赤2無3
    砂かけ婆      6 無二     憑1 緑2無3

合体  たんころりん    6 治癒     憑1 緑3無3
単体  赤舌        6 先制対空   憑1 緑3無3
    わいら       6        憑1 緑2無4


妖力5の化け物


 基本的な特徴 −召喚値が安く済む− は、妖力7や6の化け物と同じだ。
 妖力5の化け物には、最も召喚値が安い「塗壁」がいるが、これは〈防専〉のため、攻撃に使える化け物としては合体した「おとろし」が一番安上がりだ。
 ただ「おとろし」の特殊能力は〈召喚〉。妖力の高い化け物でこの能力はないだろう。おそらく「おとろし」の〈召喚〉は緊急非難的な使い方になるだろうが、それでも召喚値の安さに魅力を感じるならば、デッキに入れてもよいだろう。
 同様に、合体した後は特殊能力が使いにくくなるのが「ブナガヤ火」。合体しなくても〈自爆1〉は有効なのだから、これは“たんころりん状態”だ。それなら無色1を足して緑の「釣瓶落とし」を使った方が妖力5を活かせる。あるいは同じ赤でもより出し易い「提灯お化け(右)」を使い、〈合体〉能力をちらつかせることで相手を警戒させた方がよさそうだ。相手が合体後の「提灯お化け」に備えて「音霊〈降魔〉」などを温存してくれれば儲けもの、そうでなくても妖力5で殴り合うだけなら「提灯お化け(右)」で十分だ。
 「禅釜尚」は同様の能力を持つ「天井なめ」「ムラサ」との有利不利が微妙なところ。召喚値が全て黄色の「黄4」というのが悩みだ。もちろん黄一色デッキなら、一つでも召喚値の安い「禅釜尚」に軍配があがる。だが人間札が無色を一つだせる以上、大した違いはないように思われるのだ。これはもう好みの問題だろう。


比 較 表


合体  おとろし      5 召喚     憑1 緑2無2
単体  塗壁        5 無二防専   憑1 緑2無1

合体
  ブナガヤ火     5 自爆1    憑1 赤3無2
単体  釣瓶落とし     5 自爆1先制  憑1 緑3無3
    提灯お化け(右)  5 合体7       赤2無3

合体  禅釜尚       5 対空     憑1 黄4
単体  天井なめ      5 対空     憑1 黄2無3
    ムラサ       5 対空     憑1 青2無3
    ぼろ布団      5 転生防専   憑1 黄3無1


妖力4の化け物


 基本的な特徴 −召喚値が安く済む− は、妖力7、6、5の化け物と同じだ。
 しかし、妖力4となると、わざわざ合体させて妖力を高める必要があるのかどうか、判断が難しいところだ。
 「キジムナー」は〈先制〉を持つ方が妖力1なので、こちらは〈合体〉させないとほとんど使い物にならないだろう。しかし「平家一族の怨霊」の方は特殊能力が〈断末魔2〉だ。〈断末魔〉は、自分より強い化け物にどつき倒してもらわないと役に立たない。にもかかわらず〈合体〉して強くなってしまってどうするのだ。それならばおとなしく、同じ青の「人魚」でも出しておいた方がマシだろう。「平家一族の怨霊」は〈合体〉をさせずに「平家一族の怨霊(右)」だけを守備要員で使えばよい。


比 較 表


合体  平家一族の怨霊   4 断末魔2   憑1 青2無1
単体  人魚        4 断末魔2対空 憑1 青2無2
    舟幽霊       4 防専     憑2 青1無2
    煙羅煙羅      4 防専     憑2 赤1無2

合体  キジムナー     4 先制     憑1 緑2無1
単体  磯なで       4 先制     憑1 青2無2
    精螻蛄       4 先制     憑1 黄2無2
    猿神        4 先制     憑1 緑2無2