キラキラと光る町はとても綺麗だった。
「ほらっ、ゾロ行くわよ!!!」
「あぁ、わかったよ。」
ナミはゾロを引っ張った。
「ったく…なんだって俺なんだよ。アホコックにでも、頼べば嬉しがってついてくだろうによぅ…。」
「なによっ!!私はサンジ君とじゃないと駄目ってワケなの!?」
「……ぃゃ。」
「アンタは黙ってついてくればいいの!!」
ハァ…なんだってこいつは…
だいたいなんでこんな事になった?意味が分からん。
ここの島に着く、2日前のこと
そこの島は冬島。
宗教的なものを行っているらしく麦わら海賊団がつく日には丁度、その神が生まれ、死んだ日…その日にはパーティがやるらしい…
と、言う事だそうだ。
ナミがそんな話をしていると、船長は行く気満々。目を輝やかせている。
「なぁ!パーティだったら、食い放題だよな!」
「馬鹿いってんじゃねぇよ。もし食い放題だとしても、お前の食いっぷりを見ていたら誰でも止めるだろうが!」
ナミはルフィとサンジの会話を無視して続けた。
「私が言いたいことはね、そこでチョッパーの誕生日プレゼントを買うためよ。皆、忘れてたでしょ?」
そんな事言う、ナミにウソップが
「馬鹿言え!俺はこの前の島で買ったさ!!!聞いて驚くなよ…
「あら!そうなの、偉いわね。でも、可哀想なことにそれはアンタだけじゃない?」
ウソップの言葉をかき消してナミは言った。
(なんで、俺が責められている…?)
ウソップは理不尽な言葉に言葉をなくす。
だが、ナミの言った通りに皆このところ忙しい航海のなかどうやら忘れていたらしい。
「あ、そうだわウソップ、アンタもう買ってあるのよねぇ?じゃぁ、チョッパーと一緒に本屋でも言っててくれないかしら?船番は無しで。治安は良いみたいだから大丈夫だと思うわ。」
チョッパーが船番だと飾りつけとか出来ないしねぇ〜
とナミが話を進める。
「おぉ〜そういうことだったら、別にいいぞ。」
ウソップが良い案だ、と同意した。
「治安がいいからって船を開けんのはな…」
ゾロは船の心配をして言った。
「その辺は大丈夫だと思うわ。あの島は、海賊を嫌がらないし何もしなければあちらも何もしてこない…それに、なぜかは知らないけれど海軍が大嫌いらしいのよ。」
だから、海軍は一切近よらない。ロビンがゾロに向かって説明する。
「…。安心だと言い切れるなら…。」
ゾロはボソっという。
「じゃぁ、決まりね!皆、買い物をし終わったら船に戻って飾り付けをすること!それと、皆分かっていると思うけど夜には戻ってくるのよ?」
皆が、キッチンから出て行くときにナミがいきなり
「アンタは私と一緒に行動するのよ?」
「え?」
「ナミさんなんでっ!そんなまりもとより、俺のほうがいいですよ」
サンジのいうことに少しカチンときたが、それはもっともだと思う。
俺は、こいつ等のようにプレゼントとかも何あげたらいいか分からないし。
と、言うことだった。
きっと二人で行った方が、あれがいいだの、これがいいのだの言えるはずなのに、なんで俺なんだ?
ゾロはナミが自分を誘ったことにわからなくて、ずっと考えていた。
そんなことを思っていたのが顔に出てたのか、
「なんで、自分を誘ったかわかんなくて、なやんでいるんでしょ?」
心を読まれたのか?と思うほど正確に当てた。
「私だって、アンタと二人で買い物した買ったの!」
「“だって”ってなんだ? なんで、俺なんかと買い物なんかいきてぇんだ?出来ることなんか荷物もちぐれぇだし」
「アンタ何言ってんの?サンジ君だって、いつも荷物もちとか言いながらゾロを連れてって行っちゃうじゃない。たいした買い物もないときも。ルフィだって、いつも言ってるじゃない『ゾロと行きたい』って。ウソップだって、チョッパーだってロビンだって皆アンタと一緒にいたいのよ?」
ゾロは一気に言われ少し混乱気味だ。
(何で…だ?俺といたって何もねぇだろうし…)
ふふっとナミはゾロの顔をみて笑った。
(ニブチンなアンタにはわからないわよね。きっと)
ゾロはかっこいいけど、可愛くて、冷静なようで子供っぽくて、厳しいけどとても優しくて…
みんな、そんなゾロが好きだ。色んな意味で。
今日は、ゾロもナミが買ってあげた服を着て一段とかっこいい。
道を歩いているとみんなが振り向いたりしている。
(カップルだと思われているわよねv)
ゾロのはもともと綺麗な顔立ちなのだからなおさらだろう…
そんなゾロを独り占めしているようでナミはひどく幸せだった。
ゾロはさっきまでうるさかったナミが静かになり、どうしたかと顔を見たら…幸せそうに笑っていた。
「何笑ってんだ?」
ゾロに顔を覗き込まれ我に返ったと同時にゾロの顔が近すぎて顔をほっぺたを赤くした。
「どうした…?ぽっぺが赤いぞ?風邪でも引いたか…?」
(ゾロがほっぺなんて言った!!!)
そんなことを思っていたら、今度はゾロの手が近づいてきた。
そっと、ナミのおでこに触り
「まだ、熱は出てねぇな。」
寒いか?と言いながら、コートをナミにかけた。
この男はずるい…そう思いながら、ゾロ腕を再度つかみ、さらに自分の腕を回した。
「な…なんだ?」
戸惑いながら聞いてくるゾロを面白がりながら
「アレ?もしかして、照れてるの?」
なんて聞いたら
何言ってんだよ…とさも、呆れてます見たいな言い方で返された。
(そんなこと言って、顔少し赤い…)
また、ふふっと笑い、してやったり!と心の中でガッツポーズをとった。
二人のときは存分に甘えよう。
「で?買に行くんだろ?」
「そうだった!忘れてたわ!」
「オイ…大丈夫かよ」
「うるさいわね」
ナミは言わない…今日は恋人達の日だとは
二人は小突きあいをしたがら買い物を済ませた。
船の近くに戻ると、もうウソップとチョッパー以外のクルーは帰ってきていた。
すると、いきなりサンジが、あ゛〜〜と唸り声を上げ次に怒鳴った
「こんの〜〜クソまりもめ!!!ナミさんと〜〜〜」
と言うので、何事かと思い自分を見てみると、ナミがゾロに腕を組んだままだった。
(あぁぁ〜畜生!!!認めたくねぇケド!!!ナミさんとゾロ似合ってる!!!どっちも羨ましいぃ〜)
「あ!!!ずるいぞナミ!!」今度はルフィが叫んだ。
「何言ってんのよ!今日のゾロは私のだもんね〜」
「あら、みんな可愛いわね」
ロビンは皆の言い合い(?)を見てフッ…と微笑んだ。
ゾロは、俺は誰のものでもねぇ!!!なんて言っている。
そんなごちゃごちゃしたなか、ウソップとチョッパーは帰ってきた。
なにやってんだよ…なんて言いながらもウソップは駆け足で寄ってった。
その後を、みんな楽しそうだなと言いながらチョッパーが。
皆でわいわいと船に乗った。
そして、チョッパーはキッチンに入っちゃダメと言われトボトボと船尾に向かった。
チョッパーは何で俺だけ入っちゃ駄目なんだ?と心の中で思い、少し泣きそうだった。
(やっぱり人間と動物じゃ、仲良くなれないのかな?)
そう、不安になっている所に、ゾロが来た。
「なんて顔してんだチョッパー?」
「だって、みんな俺だけ入るなって…」
「なんだ、それだけのことか嫌われたとでも思ったか?そんなことあいつらの前では言うなよ?悲しむぞきっと。」
「なんで?」
チョッパーには分からなかった。何故、追い出されている俺じゃなくてみんなが悲しむなんて…
「今日は、特別な日だからなー…チョッパーの事を皆思ってるんだ一生懸命な。」
嫌ってる奴になんか、一生懸命になんかならない
ゾロが座ってその上にチョッパーを乗せ、頭を撫でてやった。
チョッパーはこの時のゾロが一番好きだった。優しくて、大切に思ってくれてるんだと自惚れてしまう。
「みんな、チョッパーが大切だぞ?もちろん俺もな。」
微笑んで言うゾロに照れて
「うるせぇコノヤロがぁ〜うれしくねぇぞ」
と、とても嬉しそうにチョッパーが言う。
そろそろいいかな…?と言うゾロに何が?と聞くが、まぁな…と言うあいまいな返事で流されてしまった。
「よし!キッチン行くぞ。」ゾロが肩にチョッパーを乗せた。
「えっだって俺ダメだって…」
「もう、いいんだよ…………
明らかにフライングだよな…まぁ…いいか」
意味不明なことを言っているゾロに首を、かしげた。
「オメデトウ、チョッパー。」ゾロにいきなりそういわれ、それと、同時にキッチンのドアを開けた。
「ずるいぞ!!!!ゾロ!!!先に言っちゃうなんて!!!」
ルフィは今日はナミもゾロもずるいぞなんていいながら言った。
「あぁ、もう!!!タイミング逃しちゃったじゃない!!!」
ナミがゴンッとルフィを殴った。
ゴタゴタな、なかウソップが、改めて…と言った。
チョッパーおめでとう!!!!!
みんなが声をそろえて言う。
チョッパーはやっと、みんなのゾロの言った意味が分かった。
エッエッエと嬉しそうに笑ったってチョッパーが
「ありがとう!!!でも、うれしくなんかねぇぞ!!」
と、憎まれ口を言う。
そんな様子をみて、ゾロがほらよっといって何かよこした。
マフラーだった。
「お前はモコモコしてて寒くねぇかもしんねぇけど…」
「そんなことない!!!大事に使う!!!ありがとうゾロ!!!」
おうっと言いポンと手をチョッパーの頭に乗せた。
ゾロが渡していったら、みんな次々と
「おめでとう、チョッパー!!!」
「おめでとう、食料足りなくなったら頼むわ(黒)」
「オイ…おびえてるだろうが…チョッパーおめでとうな!!これからどんどん勇敢な海の戦士の話をしてやるかやな」
「おめでとうチョッパー!!馬鹿共の怪我これからもよろしくね」
「船医さんおめでとう」
っとプレゼントを渡しっていった。
その日はステキな日
つぶやき…
なんかゴタゴタで終っちゃった…
オマケ
チョッパーはゾロの膝の上に乗ってとても幸せそうに、みんなと騒いでいた。
ゾロは静かに綺麗な笑顔で微笑んでいる
ナミはゾロを見てふと説く
「あぁ〜…チョッパーにとられちゃったな」
でも、負けないんだから!心の中で強く思った。