「DVD紹介2008」
(2008/02/10)
{DVD紹介}

        「ナジカ電撃作戦:コンプリート・コレクション」

        DVD 3枚組
        ステレオ
        定価    $39.98
        買値    $29.99(送料別)

007ばりのスパイアクション物。

凄腕のヒロインが受けた依頼をこなしていくのだが、
このシリーズでは「ヒューマリッド」と呼ばれる人間にきわめて近いアンドロイドの
回収が主な任務となる。それはあちこちで潜伏(というか利用)されているが、
人間との区別がしにくく、また個体別に能力が異なるので都度苦労するというわけである。

(TV上)初回の依頼で助け出した少女「リラ」が実はそのヒューマリッドで、
2回目以降は基本的に彼女を連れての作戦行動となる。
ヒューマリッドは自己学習能力があり、一緒にいるマスターに似ていく。
物語は、「より強い」というよりある意味「進化した」ヒューマリッドとの戦いと、
そこから考えられる自分のパートナーであるリラの行く末への葛藤と移っていく。

アクションものとしては良く出来ているし、ヒューマリッドという設定も悪くない。

でもこのアニメの最大の特徴は「とにかくパンツが見える」こと。
ローアングルアニメとか言われるらしいが、
主人公を初め、登場する女性の全て(そもそも登場人物の殆どが女性)が超超ミニスカートで、
しかもカメラの視線が下から見上げることが多いので見えてしまうのである。
画面いっぱいのおしりで始まるアニメって、初めてではなかろうか。
単にパンツが見えているだけでなく、それなりに造形もしっかり
・・・って、あぁ、いったい何を見てるのやら(*^_^*)。
裸こそないが、水着やレオタードの時もある。無意味に。
水着とレオタードの描き分けがしっかり出来ているのには関心。
(何に感心してるのやら^_^;)

だからといってやらしいかと言えばそうでもない。
ここまで派手に見せびらかされるともうそんな感じではない。
ある種アニメーターの執念を感じる。
パンツの嵐。

ただ、最初はおもしろいと思う物語やアクション(それにパンチラ)も
回を追うごとにマンネリ化してしまい、最後の方はちょっと小食気味になる。
パンツも足もちらりだからこそそそられるのであって、
見えすぎは目の毒であるといういい(悪い?)例。

最後で首謀者とされる研究者の行方は不明のままになっており、
一応続編が作れそうな終わり方をしているが、続編はない。

ということで、一部謎のままで終わっている設定があり、
それが「考えればわかる」ではなく単に「わからん」となってしまっている。
結局、全編見終わると印象深くないというか、「浅さ」が感じられてしまうのが惜しい。
この設定なら、うまく使えばもっと良い展開も出来ようものを。

        お勧め度        83%

もっと話が練り込まれていたら90%台を出せたものを、もったいない。

画質と音質は特筆物で、アニメの中ではほぼ最高の画質。
音質というか音の作り込みも良く出来ている。
2CHでこれだけ広がりがあるのは素晴らしい。

ケースはボックス付きスリム。
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(2008/03/07)
{DVD紹介}

        「未知との遭遇」ファイナルディレクターズカット版

        定価    2980円(税込み)
        買値    1980円(税・送料込み)
        DolbyDigital5.1CH

実はET(劇場公開版)とのセットでこの価格だった。
ETは別に持っているが、未知との遭遇だけのDVDでも同じ値段だったので
こちらにしておいた。

未知との遭遇と言えば私が初めて見たSF映画。1977年である。
初めて見た映画は実家近くの映画館での「シートン動物記」だった。
その次に見たのがこれ。梅田のOS劇場であった。
ということで、そういう意味で自分にとっても記念すべき映画である。

前から欲しいとは何度も思いながら、結局買わずじまいになっていたが、
今回、「買いたい本があったがAmazonでは1500円を超えないと送料が無料にならないので、
他に一緒に買う物を探していたが、たまたま安くなっていたので一緒にした」
という経緯である。

未知との遭遇には実は3つの版がある。
初回劇場公開版、特別編、それにDVDになっているファイナルディレクターズカット版である。
特別編は最後に主人公が宇宙船の中に入る場面が追加されているが、
個人的には余り好きではない。宇宙船に入った時点で物語は終わるべきと考えるからである。
宇宙船の中の画面があるということは、この映画が「作り物」であることを意味してしまう。

ファイナルディレクターズカット版はNHKでも放映されたものだが、
UFOを見た人たちが空軍と会談する場面が追加された一方、
宇宙船に入る場面はカットされている。
会談する場面では、当然のごとく軍がUFOの存在を否定するのだが、
軍側のさくらと思われる人が発言することで「真実を、ありそうな嘘に埋もれさせて隠してしまう」
というやり方をしている。この場面はある意味冗長と見えるが、
宇宙船内の映像をカットしたことと合わせ、
これがあるとこの映画が逆により実話らしくなる。

未知との遭遇では、UFOに出会ったことで「親父が狂ってしまい」、
家族が崩壊していく様も描かれているが、
何か実話じみていて、ある種の怖さがある。
しかし、スピルバーグ監督はETでも家族像を描いているが、
その意味したいところは解らない。
何かの象徴だろうか。

画質は、一応綺麗にする処理が行われているのであろう、
おおよそ綺麗であるが、特に暗い場面でノイズが多かったり、
その他の部分でも色が退行していると思われる部分がある。
しかし、年代を考えれば総じて綺麗と言えるだろう。

音質はそこそこ。5.1CH化されているが、効果音としては殆ど有効ではない。
しかし、ジョン・ウイリアムスの作った場面によく合った音楽が周りから
流れてくるようになり、これはなかなか良い。
でも、音楽が大きすぎて台詞がちょっと聞こえにくい。
台詞担当のセンタースピーカーの音量を上げるか、周りを下げた方が良さそうである。

日本語吹き替えは声優が合ってない。
もう少しうまい人を使って欲しかった。

        お勧め度        88%

初めて見たときの感動を思い出したが、
今見てもすごい。

まあ、少しは目が肥えてきたので模型だと解る部分もあったりするけど、
CGがない当時の特撮には、制作者の意気込みを感じる。

この年はSTARWARS(EPISODE4)も公開されたSF映画大ヒットの年である。
この2作品を見たことが、今の私がその手の映画が好きになった理由でもある。
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(2008/04/17)
{DVD紹介}

        「ウルトラマン」1/2

        DVD 各3枚組(計6枚)
        ステレオ
        定価 各$39.98
        買値 各$31.98(送料別)

あの初代ウルトラマンのアメリカ版DVDセットである。

日本でも同様の物が売られているが、
日本版は音声が5.1CH化されているが、1枚4話入りで3990円(定価)なので、
こちらが2CHであるとはいえ大幅に安いことが解る。
送料がそれなりにかかるが(このときは全部で5000円を超えた)、それでもまだ安い。

ウルトラマンはいうまでもなく円谷プロダクションの作品であるが、
海外版の版権を持つのは実はそこではない。
タイのチャイヨーという会社が版権を持っており、このDVDもそこが持っているマスターから
作られている。なぜそんなことになったかは

ここ
に書いてあるから譲るとして、見る分には関係ないことである。
一度日本版と見比べては見たいが。

初回放映は1966年だそうで、私が見たのも再放送だと解った。
(多分セブンも再放送で、本放送を見たのは「帰ってきたウルトラマン」以降だと思う。)
内容については今更語るまでもないが、
今見ると「こんなにギャグが多い作品だったっけ?」と思う。
ウルトラセブンは間違いなくシリアスな作品だったが、こちらは愉快。
「スプーンで変身」は有名だが、他にも「イデ隊員の宇宙語」「星野少年の活躍」とかいろいろある。
こっちの方が以前紹介のゼアスよりよほど笑える。

いろんな所に突っ込みどころも満載。
何とか作戦開始とか言ってすぐ武器が出来たり、宇宙にスーツで行ってたり子供を連れて行ってたり、
ストップモーションでは俳優さんが一生懸命止まっているのが解ったり。
そうではあるが、子供の頃とは違った角度からで見るウルトラマンは、それはそれで面白いものである。

特撮も当時は驚いたが今見るとかなりちゃち。
でも中には「どうやってるんだろう」と、今見ても解らない映像があったりするのがすごい。
CGは見た目きれいだけど、多くは魂がこもってないから感動しない。
感動は見た目じゃない。

背景的に映る設定や物品にも時代が感じられて興味深い。
(学生らしき一群が湖畔でキャンプし、ウクレレを弾いて合唱してる!とか。)

映像は、何せ古い作品だからお世辞にも綺麗だとは言えないが、
よくここまで修正したなと感心する位にはなっている。
音声はちょっとこもっていて聞きづらい部分もあるが、これも年代を考えると仕方ないだろう。
ただ、非常に低い音が入っている場面があり、高級な再生機になればなるほど
それが気にかかるかもしれない。特に第1回のベムラーのがひどい。
多分、意図的に記録された音ではないと思うのだが。

        お勧め度        93%

まあ、見なはれ。

そうそう、実はこのウルトラマン#1の1枚目が不良品で途中から再生不可だった。
当然交換してもらったが、何せアメリカで買っているだけに
交換だけで約1月かかるのが難点である。
(交換袋到着待ち10日+日本→米11日+確認作業2日+米→日本7日。)
急いでみたい物ではないし、丁寧に対応してくれたのは良かったのだが。

以前紹介のDVP-NS715Pというプレイヤーで再生不可だったので、
別でも確認しておかなくちゃと思って、何の気なしにPCに接続している
DVDドライブに入れたらそのまま見ることが出来た。
後から「あれっ、リージョン1なのに見えている!」と気が付いたのだが、
PCで見るときにはリージョンは関係なくなるのか、プレイヤーソフトによっては
自動的に切り替えてくれるのか。これでリージョン1対応機が
2台になったことになる。うれしい発見であった。
→勝手に切り替えてくれるようであるが、変更回数に上限があるので、
あまり違うリージョンのDVDを入れ替えしているとそのうち見られなくなる可能性がある。

そういえば北米版は複数枚セットの時スリムケースを使っている場合が多い(特に新作の場合)。
このウルトラマンもそうだが、#1/2合わせても普通のケースの3つ分くらいしかない。
うちではすでに3段の棚3つがほぼ埋まりつつある状態なので、場所の確保は重要である。
DVD-RAMもDVDも全てスリムケースに入れ直して場所を半減させたが、もう埋まりそうである。
ゆえに、このようなスリムケースは非常にありがたい。

日本版は、異様にでかい箱のことがあるが(以前紹介のカードキャプターさくらBOXが最悪)、
もっと収納の実質を考えて欲しい。
それとも、北米ではDVDが安く、平均購入枚数が多いから収納が問題になるが、
日本ではその逆だから誰も問題視しないのだろうか。
メーカーも「箱がでかけりゃ豪華に見えるだろう」などという馬鹿な考えになってほしくないものである。
「でかいもの」を喜ぶのは(以下卑猥になりそうなので削除)。
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(2008/04/22)
{DVD紹介}

        「トップをねらえ!1&2合体劇場版」

        定価    15,540円
        買値    11,655円(税・送料込み)
        DVD4枚組
        各90分
        5.1CH
        バンダイビジュアル

あの名作OVAトップをねらえ!の1作目と最近作成された第2作目を
合わせて再編集して映画化したもののDVD。
映画自体は2006年に小規模に行われたらしい。

1作目はすでにもってるし、2作目も1〜5話までは
バンダイチャンネルで一時期無料公開されていたので見た。
にもかかわらず買ってしまったのは、5.1CH化されたということと、
2作目の最後(第6話)をやっぱり見たいと言うことからである。
それなら第6話だけ買っても良いというかもしれないが、
それはそれでけっこうするし(定価¥ 6,090/売価¥4,809(税込))、
そんな中途半端な持ち方をしていると後で他も欲しくなるに決まっているからである。

1作目の部分は、先に発売されたDVDで綺麗にされた映像を再編集し、
5.1CH化のために新録音を施したものである。
この「新録音」ではなんとオリジナルの声優陣で完全に一から当てレコをし直している。

背景音も大幅に追加されているが、
はっきり言って声の部分はオリジナルの方が良かった。
同じ声優なので声質は(ほぼ)同じだが、台詞の一部が変更されてたり、
感情の込め方が異なり、全体に軽くなってしまっているからだ。
これはとても残念。
音楽も軽いアレンジになってしまっている。
5.1CH化を無理にする必要はなかったのではないかと思う。
それか、海外版ソフトにあるような機械的変換で良かったのでは。

物語は、ユングというサブヒロインのライバルになるキャラクターが絡む
部分がほぼ完全に削除されている。その他各所カットして
元の1/3に収めているのでやはりちょっと解りにくい部分がある。

なお、エンディングのスタッフロール部分は作り直されている。
かかわっている人が異なるからである。
パッケージには「新規作画部分がある」と書いてあったが、
この部分ではなかろうか。そうだとしたら殆ど無意味。

第2作目は、時間の流れで言えば、第1作の5話と6話の間の地球圏での話となる。
正確には、1作目最後の10年前からの話。
2作目はインターネットで一度見たきりなので余り覚えてないが、
全体的にそれほど違和感なく構成されている。

覚えている範囲で言えば、第1話の半分と4〜6話を中心に再構成したようである。
なお、箱には95分と書かれているが、最初の5分は時間が表示されるだけの「幕間」で無意味。
劇場で連続上映するときなら必要だったろうけど、
なんでDVDで分割するときにそのまま入れるんかなぁ、と思うこと必至。
チャプター飛ばし出来るけど。

2作目だけを見てもそれなりに楽しめるが、1作目を見ていると
設定やかかわりがあちこちに出てくるのでやはりよく分かる。
というか、第4話でのどんでん返しや
一番最後のあたりの意味は1作目を見てないとわかりにくいであろう。

音は最初から5.1CHなので違和感なし。
ただし、第1話(相当)部分のみ台詞がちょっと聞きづらい。
絵柄は1と全く異なる。ちょっと好き嫌いがあるかもしれない。

冥王星がまだ惑星扱いだったりするが、そこはそこ時代と言うことで。
それにしても、宇宙世紀になってまだ悪臭人間がいるというのがなぁ。
それが一番嫌。

        お勧め度        1      元を知っている  65%
                                   知らない  83%
                        2      87%

価格がちょいと高い目なのは1/2それぞれの主人公のフィギュアが付いているため。
フィギュアとは要するに「人形」。、
とはいっても昔のソフビニ人形とかリカちゃん人形のようなものではなく、
動かない模型のようなもの。ガレージキットとも呼ばれる。
(ガレージキット;少数生産少数販売される組み立て模型のキットのこと。)

集めているというわけではないが、うちにも何体かある。
え〜と、小さいのが16体に大きいのが3体、それに今回のが大きい2体。
あっ、初代ガンダムもあるぞ。いつのにやら20体超えているじゃないか。
これで「集めてない」と言えるのかどうか(^_^;)
(これを書いた時点。今はもっともっとある(^_^;;))。

いや、でも、フィギュアが欲しくてDVDを買ったのではないので念のため。
大きいのは1体を除き全部DVD購入特典なので、最近はそういうのが増えているようだ。
そんなんなしにしてでも安くして欲しいのだけど。

・・・実は、これを書いたのは発売された直後なんだけど、アップするまでに時間がかかりすぎた。
その間に、NHK-hiで2回も放映されちまったい。「なんてこったい」((C) たしろ艦長)。
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(2008/04/28)
{DVD紹介}

        「まかせてイルか!」

        25分
        ステレオ
        定価    $14.98
        買値    $12.73(送料別)

25分で1話だけという短編アニメ。
ずいぶんと前に紹介した「すごいよ!マサルさん」やNHKの「おじゃる丸」の監督を
していた大地丙太郎(だいちあきたろう)監督が原作も作った作品。

湘南近くで「いるか屋」という何でも屋をやっている3姉妹の物語。
小学校にも行かず、店を切り盛りする彼女たちの所には
毎日いろんな仕事が依頼されてくる。

そこに「息子が小学校に行かなくなった」という依頼が来てさあ大変。
自分たちも行ってないのに果たしてどうして説得するのか。

とまあ、簡単に書けばそういう物語。
マサルさんの監督をしていただけあって、ギャグも多分に入っているが、
中核となっている話は結構シビア。
「学校では本当に生きていくために必要なことは教えてくれない」
とか言わせてる。

後このアニメで特徴的なのは、手話を取り入れていること。
「日本初の本格手話アニメ」と言ってたが、3人の内1人がしゃべれず
手話で会話する。もちろん他の人がそれを通訳してしゃべるわけだが、
「しゃべれない」事を全くハンディに思わせない演出というか
キャラクター設定というかが良く出来ている。

        お勧め度        89%

自主制作アニメらしく、たった1話しかしかないのが残念。
TVシリーズ化しても十分やっていけるとは思うのだが。
もっともこの質を維持できるかは難しいところだが。

ケースは普通。
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(2008/05/13)
{DVD紹介}
                                                        定価    買値
        「アニメーション制作進行くろみちゃん」          $9.87   $8.34
        「アニメーション制作進行くろみちゃん #2」       $19.83  $16.85
                                                           (送料別)
        それぞれDVD1枚
        ステレオ/#2は5.1CH

アニメ作成現場をネタにした作品。業界の自虐ネタというというべきか。

アニメの作成がどのようになされるかがよく分かるが、
これを見せちゃったら。アニメを作ろうと思う人が減るのでは、と心配してしまう。
(現実に国内では増えてないようだが。)

監督は先に紹介の「まかせてイルカ!」とか「すごいよマサルさん!」の
大地丙太郎監督で、特にこの作品ではマサルさんと同じキャラクターや
描き方が随所に出てくるので、それを知っているとより楽しめる。

特典映像を見てると解るけど、登場人物(一部)にはモデルとなった人もいる模様。

        お勧め度        #1    90%
                        #2    95%

面白いんだけど、
これで登場人物が禁煙してたらもっと上げたのにねぇ。
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(2008/05/21)
{DVD紹介}

        「オーバーマン キングゲイナー」

        DVD 6枚(1枚*6巻);25*26話
        定価 各$29.98
        買値 各$25.48

人類が地球環境を回復させるために環境的には余り良くない
シベリアなどの土地にドーム都市を造って住むようになって幾年、
そこから抜け出し、「ヤーパン」と呼ばれる地を目指して
「エクソダス」という「脱出」を行う人々の物語。
その過程で「オーバーマン」と呼ばれる起動兵器を得た少年と
「エクソダス請負人」呼ばれる人の関係や、
それを阻止しようとするシベリア鉄道という「敵」とのやり合いなどが描かれている。

監督はガンダムシリーズを作った富野由悠季。
富良野監督といえばとにかく登場人物を殺すことが多い。
ガンダムはまだしも、Zガンダム(TV版)では主人公を廃人にして終わらせたし、
イデオンでは皆殺しにした。
しかし、このキングゲイナーでは殆ど人が死なない。
明らかに解るのは3人だけで、後は敵味方共に残る。
なんでも、この作品あたりから監督がガンダムの呪縛から解き放たれて
精神的に解放されたからだそうで、「新富野」作品といわれるらしい。

確かにこの作品は面白い。
主人公はちょっと線が細いが、敵の個性は豊かだし、
旅を続ける人の心情についての描写も細かい。
戦闘シーンも手抜きがなく動きがよく描かれている。
久々に面白いロボットアニメを見たと思った。
オープニング主題歌も秀逸で、昔のアニメソングを踏襲している。

富野由作品といえばガンダムで有名になった「モビルスーツ」もそうだが、
独特の単語がたくさん出てくる。この作品でも
「オーバーマン」を初め「シルエットマシン」「マッスルエンジン」
「フォトンマット」「ヤーパン」等多数出てくる。
それらの意味が最初はわかりにくいと思うが、そのうち解る。
わかりにくい人はWikipediaの同作品の説明を
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3_%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%B2%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%83%BC
読むと理解しやすくなるだろう。
なお、この記事を読んでも作品の展開は余り解らないようになっているので安心。
そういえば、ロシアを舞台にしたアニメというのも珍しいんじゃないだろうか。
シベリア鉄道なんでまんまの名称だし。

26話という話数は最近のアニメの中では長い方だが、
それでも最後はちょっと急な展開で、結局敵との決着は付けたが
エクソダスそのものは終わっていない。
途中の展開では結構丁寧に人々の心情などを描いていただけに残念。
53話でも出来そうな話だが、今はそこまで体力あるスタジオがないのかな。

        お勧め度        95%

元の放映がWOWWOWの、しかも有料放送枠だったので見た人が少ないから
話題にならなかったのだろうけど、見ればそのおもしろさは解るはず。

画質は良好、音声も良し。

ケースは普通。
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(2008/06/18)
{DVD紹介}

        「風まかせ 月影蘭」#1〜#4

        DVD 4枚(セットじゃなくてバラ買い)
        定価 各¥4,790(実際にはドル払い)
        買値 各¥4,072(実際にはドル払い)

「すごいよ!マサルさん」等の大地丙太郎監督の作品で、
アニメでまっとうな時代劇をやろうとした、ある種の意欲作。

主人公は女性剣士、脇役に女性格闘家を配し、
後は毎回登場人物も場所も変化する。
ちょっと水戸黄門に似た構成だが、黄門様の印籠のような特殊兵器(?)はない。
剣士がやたら腕が立つ、というくらいである。

ただ、1話30分で描くためにどうしても展開が早く、悪く言えば話が浅い。
なんかどこかで見たような話ばかりで、目新しさもない。
動きは良いんだけど、音が少ないからか、妙に寂しい感じがする。
そこが残念。

アニメでやっている意味も薄い。
アニメならアニメで実写では出来ない無茶な動きとかがあればいいが、
まあ、剣さばきこそ「あり得ない動き」とはいえ、
他はそうでもない。

萌えるキャラクターも出てこないし、SF的要素もないし、
監督の意図は「まっとうにしたい」だったんだろうけど、
これでは視聴率は上がらんのではないかと思う。

        お勧め度        70%

悪い作品じゃないけど、これと言ってお勧めする点もないのでこの程度。

画質は悪くはないが良くもない。
しかし、音質は非常に悪い。音がひずんでいる。
良い装置群で聞くと余計にそれが顕著になって聞きづらい。
DVD化時のミスか、それとも元からこうなのか。

ケースは普通。
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(2008/06/23)
{DVD紹介}

        「フルーツバスケット:ボックスセット」

        DVD 4枚組
        ステレオ
        定価    $99.15
        買値    $84.28(送料別)

異性に抱きつかれると(触れるくらいなら大丈夫)動物に変化してしまう体質を持った
「草摩」家の人々と、その家に分け合って転がり込むことになった
少女(同級生)の物語。
これも大地丙太郎(だいちあきたろう)監督作品。

これに近い設定のギャグアニメはいくつかあるが、
この作品はギャグもあるが基本的には人間物語。
変化をギャグの対象とせず心の傷とし、それに苦しんでいる人たちが
少女との交流の中で癒されていくというもの。

外箱に描かれたキャラクターの絵からは想像出来なかったし、
オープニングの曲からしてスローテンポの曲で意表を突かれたが、
内容を知れば「合っている曲」だと思う。

動物の設定は十二支+猫。それぞれに個性的な設定がしてあり
その関係が絶妙である。
人間物語なので言いたいことの把握は難しいと思われるかもしれないが、
殆どは登場人物に台詞で語らせているのでそうでもない。
もう少し画面で見せる(演技させる)だけでも良いのでは、と思うこともあるけど。

        お勧め度        95%

画質は、暗部にブロックノイズが多発するが、それ以外は綺麗。
音も良好。

箱がユニークで、アニメのキャラクターが描かれた化粧箱に入ってる。
しかも完全な閉じ箱なので棚に置けない
これと同様なのはカードキャプターさくら(TV版)BOXがそうだが、
はっきり言って迷惑以外の何者でもないので、やめていただきたい。
箱の中のDVDケースは普通。
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