「ソフトバンク」(1996/04/05号)
ソフトバンク。
今や日本でも指折りのコンピューター書籍・ソフトウエア販売会社だ。

旧名は日本ソフトバンク。略称「日本ソバ」。
うそのような話だが、設立間もない頃、近所にあったソバ屋と電話番号が
よく似ていて間違い電話が多かったそうだ。
それはまあいいとして。

設立された頃は、パソコンはようやくワンボードから形のあるパソコンへと
進化した頃だった。そして、各社から特色のあるパソコンが相次いで発表された。
今思えば、実におもしろい時期であった。
(逆に言うと、今は特色あるパソコンがないのでおもしろくない。)

そのとき、日本ソフトバンクは機種ごとの専門誌を創刊した。
全メーカーの機種情報を乗せている雑誌はASCII、I/O、マイコン、RAM
などあったが(全部知っている人はかなりの通)、機種別というのは
初めてであった。その紙面も気合いが入っていて良かった。
そして、それはユーザーに受け入れられた。

    ・・・

ま、そのおかげで今のソフトバンクがあると言ってもいい。

ところが今やその機種別誌はOh!PC以外廃刊になった。
Oh!PCも様変わりして当時の面影はない。

今のソフトバンクの書籍は数こそ多いが、内容的に価値ある物はほんの少ししかない。
量と早さを競うばかりに内容が陳腐だ。うそも多い。
(かろうじて読めるのは、海外の記事を翻訳したものだけ。
その筋では「ソフトバンクの書いていることは信用してはいけない」とまで
言われている。
ソフトバンクは「初心」を忘れたわけだ。

そういえば、そういう雑誌を持ってきて喜んで撒いている人もおりますな。
人の情報を与えているつもりで良い気になっているのかもしれないけど、
わかっている人間から見れば、相手を馬鹿にしている行為なんですがね。
私なら怒ってしまうよ。
「あんた、その雑誌の内容読んだことあるかい?ちゃんと自分で判断して
読んでるかい?」

コンピューター雑誌というものは、みんな同じ傾向があるが、
一番ひどいのだソフトバンクのが。

くれぐれもその内容を鵜呑みにし、そのまま信用しないように。
内容は自分の考えで再度吟味し、判断するように。

彼らは自分達の都合のいいように情報を操作して、
世の中をそういう方向に向けようとしているのだよ。
コンピューターの世界に関しては、特にそのほとんどが素人だから
それが効いてしまうのだ。これは非常に恐ろしいことだ。
(ソフトバンクはマイクロソフト寄り、それに都合の良いことしか書かず、
逆に都合の悪いことは平気で「うそ」を書く。)

世の中、雑誌の書いてあること=真実&自分の意見とする馬鹿どもが多いから
困ってしまう。ほら、そこにも。

    「踊るあほうに見るあほう、同じあほでも踊ったら損損」

である。
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