「営業」(1997/06/24号)
ええか、営業っちゅうもんわな、物を売っているうちは2流や。
1流の営業マン、優秀な営業マンというものは、「物」は売らん。
売るのは「満足」や。

「満足」いうても、フクスケのパンストやあらへんで。
たとえば、ベッドを売るとき、「こんな機能の付いたこんな製品がある」
といってもだめなんや。

「安眠を得るためにはこういうところに気をつけた方がよい。
そのためにはうちのどういう製品がお役にたてる」という具合や。
わかるか。
口先だけやないで、心底そういうふうにしていくんや。

もちろん、表現が苦手な相手の要求を引き出すのも重要やで。
そのためには、相手の話をよく聞く、それを解釈して、
分かりやすい表現で反唱して相手の納得を得るわけや。
納得して買うたもんは、長く使ってもらえるし、
そういうところからはリピートオーダーが入るもんや。
優秀かそうでないかの分かれ目は、この「リピートオーダーがとれる」
かどうかやといってもいいな。

わかったか。
これは営業だけの話やあらへんで。どこでも通用する話や。
会社内での部署対部署の話もそうやし、
特に上司になったら、部下相手でも通用するぞ。
そこぞの馬鹿みたいに、技術書しか読まん、技術セミナーしかいかん、
上司のあるべき姿などのセミナーにも行かず本も読まず、自分でも考えんような奴には
上司を名乗る資格はないわい。
一見関係なさそうなところに、実は重要なポイントがある、
そういうことを見つけだせんような奴は、これから先、生きていけんということや。
いや、はっきり言えば、おらんほうがえぇ。

多いのう、どこぞの会社には、えぇ。
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