「彼岸花」(2000/09/27号)
この季節になると、田圃の土手に咲く赤い花がある。
「彼岸花」である。

この時期を象徴する花。
まさに「彼岸」のころに咲く花である。

この花は色と形に特徴がある。
真っ赤な花、ぱっと見少し菊にも似ているが、花火のようでもある。

毎年同じような場所に、1日にして急に出てきて咲く。
非常に成長が早い。
土手と言っても、人に踏み締められるような場所には咲かない。
人が余り踏まないような場所だけである。
(土手以外には広がらないのは不思議。)

彼岸花をよく見ると葉がない。
どうやって栄養を得ているのだろうか?
球根色物にしても葉は必要だろうに。
寄生植物か?

個人的には季節感、色合い、形などで結構好きな花でもある。
しかし、これが咲くと切ってしまうような人(所?)もあるようなので、
誰にでも好かれる物ではないらしい。

葉がないのに急に成長し、真っ赤な花を咲かせるので―寸不気味に
感じる人がいても不思議ではない。それが好かれない理由かも知れない。

いずれにしても、緑の(ほぼ)無くなった田圃に別の色どりを添える彼岸花。
これが見えなくなると、もう秋本番である。
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