「篠山レポート」(2000/02/28〜03/10号)
これは、かなり昔のいつかの季節に日帰りで丹波篠山に行った時の旅行記である。

今回の掲載にあたり、当時を思いだし・・・たくても全く思い出せないので、
当時書いた旅行記+αを再編集しただけである。
(注;の部分は今回の再編集にあたって追記した部分。)

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某月某日(快晴)

丹波篠山までドライブに行ったのであった。
そこで、ちょいと篠山の観光案内なんぞをしてしまうのである。

篠山は田舎の中の都会といった感じで(?)、城下町であったということが
よく判る町である。篠山としても城を観光の中心にしている感がある。

しかし、そこへの交通の手段は車以外にはなく、観光という面では
少し不利であるといえる。JRのもよりの駅は福知山線篠山口か舞鶴線園部
のようだが、いずれにしても駅からバスかなんかでさらに移動する必要がある。

車では、舞鶴自動車道ができたおかげで大阪方面から交通の便は良くなったようだ。
が、私は国道173線を使い、池田、能勢を通って行ったのであった。
この道も最近いい道ができたおかげで走りやすくなり、
篠山までは私の運転で1時間半位で着くようになった。
もちろん私は名車「アプローズ号」で行ったのである。
(注;T_T 今は昔の物語である。)

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篠山は車による観光に力を入れているため町営の無料駐車場が至る所にある。
その中でも篠山城跡の駐車場は、思わず「これはどこに停めたらいいんだ!?」
と言ってしまう程広い。本当に広い。ただし下は砂利だけど。
私もここに停めて町の中を散歩することにした。

だいたいではあるが、篠山城跡を町の中心にして、各観光名所は1キロ平方
の中にすべてある。歩いて回っても十分回れる。
一部のところは道路が非常に狭いため、むしろ歩いた方がいいと思う。
空気がいいし、健康のためにもそうすることをお勧めする。

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丹波篠山超簡易マップ(今回観光したところだけ)
            (2)
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              +--+        |(0)
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                (3)  |城跡    |-------------+          |
                 |   |        |             |        +-+
                 |   |        |             |        |
                 |   +--------+             | (4')   |
                 +------------|-------------+--(4)---+
                              |             |
                              |             |
         ---------------------+-------------+---------→ 国道173号線へ
        
        (0)たんば田園交響ホール
        (1)観光案内所
        (2)誓願寺
        (3)お徒士町武家屋敷群
        (4)河原町妻入商家群
        (4’)丹波古陶館と能楽資料館
        (5)まけきらい稲荷と王地山稲荷社
        (6)丹波杜氏酒造記念館

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篠山城は今は城郭はない。元々この城は徳川家康の命によって建られたようだ。
明治を経て昭和まで残っていたようだが、やはり戦争によってやけてしまい
今は堀や石垣などの跡を残すのみである。
戦争は人類の貴重な財産を奪って行く。戦争反対。
城の中は今は公園のようになっていて、家族連れが多く休み、お昼を食べていた。
(今日は学校も休みだ。いいな〜、これから毎月第2土曜日は休みだって。)
・・・それにしてもここの石垣は非常に高い。

次にどこに行ったらいいのか判らなくなっので、観光案内所に行く。
ここには篠山の観光マップが置いてある。各名所の説明もだいたい判る。
観光案内所は城から見える大きな建物「たんば田園交響ホール」の真横にある。
しかし、ここでもらう観光地図は少し曲者である。
そのことは歩いて回って行く内によく判ったのであった。

(注;ここで当時の事情説明をしておかなければなるまい。
この時の私は無職であった。
従って、無料か非常に安い場所しか観光できないのであった。)

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次の目的地は「誓願寺」。城に対して西北にある。
まあ、小さなお寺ではあるが、綺麗なお寺である。
横手に観音像がまつられている。
普段はガラス扉が閉まっているので開けて拝む。

実は、ここにいく時に道に迷ったのであった。
観光地図上では観光名所は大きく幅広く描かれている。
何本かの道路をまたいで描いてある場合もあるので、
どっちの道路にいけばいいのか判らなくなるのであった。
ここ誓願寺もそうで、そのために間違った道を500メートル位
歩かされるはめになったのであった。

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次は真っ直南に下り「お徒士町(おかちまち)武家屋敷群」。
古い昔の家、藁葺屋根の家や白い土塀がそのまま残っている所で、
ちょっとだけ津和野に似ている感じがする。
非常に閑静なたたずまい。
ただそれだけなのだが、その家には今も人が住んでいるというのが
さすがだな〜と思ったのであった。(ということで中は見学できなかった。)

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今度は城の南に。
ここにはこれといった所は無いが、小高い丘の上で浴びた風の心地よいこと。
このへんの人はいいな〜、と思う。そして、ここで見た地元のOL。
ビシッと決めてさっそうと歩く姿はこの町には似合わない。
ほんと似合わない。
蓮畑にカタツムリにOL。
ツクツクホウシにミンミンゼミ。妙な取り合わせ。

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ここで、唐突に飲料紹介をしなければならない。

{飲料紹介}
        「ビーンズサワー」

        作成会社不明    容量不明
        ¥100 (注;当時)

名前の通りこれは豆のジュースである。
しかもそれは丹波黒豆の煮汁なのである。
ほうら、なかなかそそられるものがあるでろう。

店先でこれが並んでいるのを見たとき、私の劇物飲料アンテナがぴくぴくと動いた
のだが、一端は行きすぎた。しかしやはり体がその誘惑に勝てず、
戻って「1本ください」「冷えたのもありますよ」「それください」したわけで
ある。

色は紫でグレープジュースに似ている。
味は意外とおいしく蜂蜜の味がする。
原材料には書いていないのだけど。

サワーというからには炭酸かと思ったのですが炭酸は入っていない。
炭酸を入れたらもっとおいしく(?)なるのに。

結局の所、これは見た目と原材料は劇物だが、それなりに飲めるものであった。
まあその方がうれしいんだけどね。

煮豆の汁ということはタンパク質が豊富なのかも知れない。
タンパク質ということはプロテイン。
ということは・・・ビルドアップ!・・・かな。

ここ篠山にお越しの際は一度お試しあれ。
多分、そこいらの店先にあることでしょうて。

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今度はその南の道をずっと東へ。
ここには「河原町妻入商家群」というのがある。
これは古いお店が並んでいるところである。
確かに見ただけで古いと判るお店が立ち並んでおり、今でもちゃんと商売をしている。
売っているものもなかなか由緒正しきものも多い。
しかし、一番由緒正しいと思わせるものは店の「看板」であった。
それこそ明治時代に作られたのではないかと思われるような
看板がたくさんあったのどした。
それだけでも1見の価値有り。

この一群の中に古い陶器を展示した「丹波古陶館」(¥400)と
能楽の資料を展示した「能楽資料館」(¥300)がある。
・・・しかし前述の事情により入らなかったのは言うまでも無い。

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そこから少し北にいくと「まけきらい稲荷」と「王地山稲荷社」がある。
この「まけきらい稲荷」、その名の通り勝負で負けないということを
お祈りするお稲荷さん。
私もしっかりお願いして来た。

        「自分の弱気に負けませんように。」

ここで見たのはおさい銭箱におかれた「おあげ」。
やっぱりきつねにはおあげというのを再確認したのであった。

        ・・・つづく・・・

最後に行ったのが城のすぐ東にある「丹波杜氏(とじ)酒造記念館」。
昔ながらのお酒の作り方を展示説明しているところである。
ここは100円いる。しかし、これ位は出せる私であった。
中は酒造器具の展示とビデオによる説明がなされている。
展示だけだと判りにくいが、この説明ビデオを見るとよく判る。
あまり広くない1室での展示なので30分も無い内に見終われる。
ちょっと蒸し暑い部屋だったけど。
・・・ここも少し迷った。この地図は良くないぞ。

        ・・・

こうして今回の篠山見物は終わったのであった。
ゆっくり歩いて4時間もかからなかった。
もっとも、有料の場所を見ればもう少しかかっただろうが。
無料の場所だけでも十分にいい雰囲気を味わえる町である。

御用とお急ぎでなくて、なおかつ行く所が無い人は一度行ってみるといいだろう。
一度入ってみて損はない、と言い切っておこう。
そうそう、歩いて回る時はくれぐれも車に気をつけるように。
道が狭いのでけっこう危ないから(車にも逆のことが言える)。

        ・・・おわり・・・
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