「長谷寺・室生寺」(2000/03/27〜04/03号)
これは、かなり昔のいつかの季節に日帰りで長谷寺と室生寺に行った時の
旅行記である。

今回の掲載にあたり、当時を思いだし・・・ても全く思い出せないので、
当時書いた旅行記を再編集しただけである。
(注;の部分は今回の再編集にあたって追記した部分。)

        ・・・「長谷寺」・・・

某月某日(雨)
今日はなぜか奈良県にいたのであった。
友人が「今日年休とらされて暇なのでどっか行かん?」というので
「う〜ん」と悩んだ末「我が真言宗豊山派(ぶざんは)の総本山長谷寺に行こう」
ということになったのであった。

長谷寺は奈良県は吉野の山奥にある。
車でそこに行くには吹田ICから近畿道にのって、西名阪にのって
名阪国道にのって針ICという所で降りて、一般道を30分近く走って
ようやく到着である。今日は友人の運転なので1時間半程でついた。

電車で行く場合は近鉄に乗り「長谷寺」駅で降りる。
随分と前はこの電車で行ったが最近は行ってないので詳しいことは判らない。

長谷寺へはその門前まで車で行くことができるが、門前の道は非常に狭いので
平日ならともかく、休日には車で行くと大変であろう。
(2000ccクラスの車2台はすれちがえない。1300ccクラスでも
ぎりぎり。)
ちなみに駐車場は1日500円である。

拝観料は400円。
(ただし、永代供養の供養の日は無料。)

        ・・・

まずは仁王門を通り399段の登廊(登る回廊)を登って本堂へと向かう。
登廊の脇には水路があり、所々に沢蟹が遊んでいる。
この399段という数字の意味。本堂に上がる階段2段を入れると401段となる。
すなわち、「死を超えて寺(仏門)に入る」ということを意味しているのである。

長谷寺は本尊として十一面観音菩薩を祭っている。
普段は外からしか見ることが出来ないが、それでも非常に大きいことが判る。
人間の遥か上から見下ろされているのである。
永代供養などのときには本堂の中に入ることができる。
このときには観音様の足元まで行くことができ、御足に触れることが許される。

本堂はかなり高い場所にたっている。
本堂の裏手には舞台があり、下界を一望することができる。
下方には山門も見え、それをバックに写真を撮ると綺麗である。

長谷寺は四季を通じて緑が楽しめる。
春は桜、夏は紫陽花、秋は紅葉、冬はボタンと雪化粧。どれも美しい。
今頃はこれといった花などは無いが、緑深い山の中に
幾種類かのセミの声を聞くことができる。
平日に行くと人も少なく、その閑静なたたずまいには吸い込まれそうな感じさえある。

本堂から横の参道を通り色々なお堂、五重塔を巡り再び下へと降りる。
途中若いお坊さんにであることがある。
ここ長谷寺は今でも多くの若いお坊さんの修行の場なのである。

この長谷寺、何かしら心洗われるような感じがする所であった。
本当に来てよかった、そう思った。

        ・・・「室生寺」・・・

某月同日(雨)
長谷寺を後にして、今度は室生寺というところに行くことにした。
長谷寺からそう遠くは無い。

室生寺への道は途中から急に狭くなる。
深い森の中を進む感じである。
綺麗な川にそって進む。
途中岩が切り立っている場所が見られる。
非常に綺麗な景色である。
運転している友人には悪いが十分に堪能させてもらった。

この辺りの駐車場は高い。
ちょっと遠い場所で650円、近い場所になると800円もする。
少し歩いてもいいのでその650円の所に置いて行くことにした。

赤く綺麗な太鼓橋を渡り室生寺境内に入る。(拝観料400円)

室生寺も古いお寺であるが、かつて高野山が女人禁制であった頃も
女人の入山を許したことから「女人高野」という別名も持っている。
今でも多くお女の人がお寺の中で働いている。

室生寺は大きく分けて3つの高さに別れる。
ここも長谷寺と同じく山腹に建てられているのだが、
長谷寺が仁王門以外は上の方に集中して建物があるのに対し、
3段階の高さのところにそれぞれ建物がある。

        ・・・

一番下にあるには仁王門である。
次の高さのところには金堂というお堂と五重塔などがある。
この五重塔、ちょっと高い場所にあるので、下から見え下るその姿は
いっそう高く、非常に綺麗に見える。

室生寺の奥の院、御影堂は、そこから天然記念物に指定されている
しだの群生地を通り、非常に長くそして急な石段を登って行く。
この階段の急さは並みではない。若い(と思っている)私ですら
よっぽど気合いを入れて行かなければ途中でばててしまう。
最も、それは急いで登るからであって、ゆっくり登れば誰にでも
登れないことは無い。

室生寺は五重塔付近から先はずっと高い杉の森の中に入る。
この奥の院もそうである。そのためそこから下界を見下ろすことは
難しいが、わずかな木の間から見える下界は非常に小さく見える。
かなり上まで上がって来たということが判る。(100メートルは
登っているだろう。)

くだりは石段を気をつけて降りる。
一番下に降りた頃には膝が震える位になっているので要注意。
しかし、非常に心地よい披露感ではある。
苦労はあるが、是非奥の院まで登った方がいい。

そうして下に降り、ジュースを飲んで一服した後、
大阪への帰路についたのである。

ああ、充実した1日であった。

        ・・・終わり・・・

昔書いた物だから、今の様に事細かに長ったらしくは書けなかったわけですな。
ってなわけで、短いけど終わり。
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