「白馬旅行記2」(2004/08/23〜11/15号)
ということで、2003/09/01〜11/17号で白馬旅行記を書いたわけだが、
実はそれに行ったのは発表のおよそ1年前であった。
そして、その発表され始めた時期に、また白馬へ訪れていたのである。

今回の訪問でもいろいろなことがあった。
いや、別にいろいろなことがなくても良い場所なのであるが、
ネタが出来ることを拒むことはない。
と言うことで、「白馬旅行記2」を書き始めるわけである。

・・・と、ここまで前書きをしていたのだが、この前後で仕事が非常に忙しくて
これ以降を書く時間がなかなか取れなかった。
そのため、だいぶ経ってしまい細かい部分(大きな部分も?)が抜けているが、
適当に補完(どうやって?)して読み進めていただきたい。
(サイズ的にも前回に遠く及ばない。)

今回は日付別にせず内容別にまとめてみた。
行った日は2003/9/6(土)〜9/9(火)までである。
(友人は9/8まで。)
また、前回の白馬旅行記で説明したことは今回説明していないので、
それも合わせ読むと良いだろう。
(http://www.asahi-net.or.jp/~YY8A-IMI/20040913/ryokou/hakuba1.htm)

今回の歩数
        9/6  15124      町中観光
        9/7  18370      八方池
        9/8  17153      五竜
        9/9  20906      栂池

山の上の1万歩は平地のそれとは全くしんどさが違うので、
この歩数だけで必要体力を測ったりしないように。
万歩計に高度計との連動記録するものがあればよいのだが。

        ・・・「車で移動」・・・

今回の白馬行きの前回との大きな違いは「私一人で行くのではない」
と言うことである。今回は友人を誘って出かけた。

となると自然、経路も変わる。
前回は東京出張の帰りであったが、今回は大阪・京都から車での移動となった。

車、高速道路で白馬まで行く場合、考えられるルートは2つある。
1つは名神−中央−長野自動車道と行くコースで、
もう1つは名神−北陸自動車道と行くコースである。

前者の場合、まず名神で小牧JCTまで行き、そこから中央道で岡谷JCTへ、
そこから長野道で豊科まで、そこから一般道で1時間ちょっとである。
京都東からだと高速道が333.1Kmで7350円。
後者は名神で米原JCTまで、そこから北陸道で糸魚川まで、そこから一般道で
50分ほどである。高速道は384.4Kmで8050円。

今回選んだのは前者の中央道経由コースである。
友人がスキーでこのコースが慣れているからであった。
白馬は地図で見てもわかるとおり、長野県でもかなり新潟県寄りである。
従って、豊科からは更に50キロ以上北に一般道で走る必要がある。

実は、高速道の距離は前者の方が短いが、
栂池に行ったときのタクシー運ちゃんの話によると、
栂池より糸魚川に抜ける方が、豊科と距離はほぼ同じだが道が良いらしい。
糸魚川方面は、何年か前に大雨で川が氾濫して道路などに大損害が出たのだが、
その後の修復で綺麗になったようである。
北陸道も空いているし、道の空き具合を考えるならかえって糸魚川回りの方が
早いのかも知れない。
機会があれば行ってみよう。

平日だったのだが、特に混むこともなく順調に到着。
高速道はともかく、一般道がちょいときついかな。
もっとも今回、運転は全てお任せしたのだが。

そうそうガソリンであるが、長野県内はかなり高い(¥106〜107/リットル)ので、
高速(¥102/リットル)で入れておいた方が良い。

        ・・・「白馬町中散策」・・・

9/6は残念ながら、雨の白馬となった。
途中晴れることを祈ったのだが、どうにもならなかった。
仕方ないので、白馬の町中を走り回ってもらった。
こういうとき、車があると便利である。

最初に書いてしまうと、ホテルでもらったパンフレットを見ながら
走り回ったが、その多くがすでに季節はずれであった。
(もしくは場所が判明しなかった。)
季節はずれの白馬に行くと見て回る場所が極端に減る、と書いておこう。

・そば屋
着いてまずはすぐ近くのそば屋で昼食。
名前は忘れてしまったが、後で調べたところによると「まえだ」な気がする。

「大ざるとろ」というのを頼んだ。ざるそばにとろろが付いてくるだけである。
このあたりはそばの畑も多いところからも解るとおりそばの産地である。

時期的に言えば9月は今年の収穫直前の端境期(新そばは10月から)で、
去年のそばの残りなのでおいしい時期ではないのかも知れないが、
私はいわゆる新そばをこういう地元で食べたことがないので味の差は解らない。
京都あたりのそばの店で食べるよりおいしいとは思う。
ちゃんとした手打ちのようで味はよい。

が、大ざるはちょいと多かったか。
普通では少なすぎるようなので、中ぐらいがあればよいのだが。
昼食と呼ぶにはちょいと遅いが(2時前だったと思う)、
そばなので腹持ちはそんなに良くないだろうから夕食までには
おなかは空くだろう。
志鷹の食事は良いから、おなかは空かせておかなければならない。


・ジャンプ台
これは去年も行ったので詳細は省略。
その時に懲りているので、今回はラージの方は登らず。
そういえば、ジャンパーの中に女の子がいた。
結構かわいかった。ファンになりそう(^_^;)
女子ジャンパーって、どれくらいいるんだろう?
往復リフト券460円+記念館入館料40円=500円。
去年は別々だったような気がするのだが・・・。


・青鬼
こう書いて「あおに」と読む。
「茅葺きの家と棚田が綺麗」とパンフレットに書いてあったので行ってみた。
かなりすごい山道を走りきった奥にその集落はある。
車がない時代にはほとんど隔離された山里であったろうことは想像に難くない。

だが、肝心の風景はがっかり。
茅葺きの屋根の多くはトタンに覆われ、棚田も言うほど綺麗には見えなかった。
ほんの少し車から降りただけで引き返してしまった。

が、後から聞いたところよると、もう少し先まで行くと綺麗に見える場所が
あったらしい。このあたり↓
http://www.asahi-net.or.jp/~pb3i-itkr/aoni/aoni.htm
の写真を見ても綺麗である。
残念なことをした。
次回にチャレンジである。

道はかなり狭いので、車で行った時はじゃまにならないような場所に止める
必要があるが、そういう場所があまり無い。
これも少し先に駐車場でもあったのだろうか。

そういえば、ここいらの田んぼにある米はたぶん紫米である。
最初、穂が黒いので病気にかかっているのかと思ったが、よく見ると違うようだった。
確認はしてないが、去年のお土産で紹介した「古代米白馬紫米」等の中に
入っていた紫米はここのかもしれない。


・白馬ハーブガーデン
野平と言うところにある。
「各種ハーブが楽しめます」と書いてあったので行ってみたが、
時季はずれだったようで、ただの枯れ野原であった。
管理者と思われるおばさんが1人いたが、
まさかこの状態で入るわけにも行かないので、
ここは車から降りることもなく引き返した。
あまり広い場所ではないし、途中道もあまり観光地の道ではない。
シーズンでもそんなに人は来ないのではなかろうか
(というのは失礼?)。


・大出の吊り橋公園
白馬から流れる姫川にかかる吊り橋。
その袂には茅葺き屋根の家がある。
とはいえ、橋は近年架け替えられコンクリート製になっているし、
茅葺き家は1軒は新しく作り直され、1件はもうぼろぼろで今にもつぶれそうである。
休憩所があるが、特にこれと言った名物があるようでもなかったのでパス。
言っちゃ悪いが、観光客相手で、地元のシルバー人材活用のための施設という
感じである。もう少し何とかして欲しい。

ここから50mほど下流に行き、川岸からこの橋とその後方に見える
山々を入れた写真を撮ると綺麗である・・・と思うが、
この日はあいにくの天気でよく見えなかった。
川面から発生した霧が立ちこめる様は美しかったが。


・白馬せせらぎの里
 地図にはそういう場所が書いてあったのだが、見つけられず。
一体どこにあったのだ?


それぞれの場所は星上に点在しているため、
いったん中央に戻って次の場所へというような感じになる。
車だからこそ行けたものの、歩いてもしくは自転車では結構つらいであろう。
(青鬼は車じゃなきゃ絶対無理。)

白馬にとって9月というのはどうも観光的に閑散期な感じである。、
8月は夏山登山で、10月に入ると紅葉が美しい。
山が空いているのはいいことだけど、その山に登れないとなると
とたんに暇になってしまうのが問題である。
温泉三昧というのもあるけど、1日中は入れないからねぇ。


・大雪渓の下
これは八方から降りてきた後に夕食までに時間があったので行った場所。
大雪渓自体には行けなかったが、その麓の駐車場まで行った。
後に紹介するおびなた湯の道をずっと先に進んだ場所にある。

ここに行くまでの川はダムや砂防ダムのオンパレードである。
川岸も盛大に掘り返されていて、まるで人工の川のようである。
長野県の川や山にはには本当にダムが多い。
せっかくの景色が台無しである。
これじゃあ、まともな人間なら田中知事でなくても「脱ダム宣言」したくなる。

ここに付いた時、中部航空のヘリが何かのテストでプロペラを回していた。
それがまあすごい音のことで、話し声なんかほとんど聞こえない。
耳がおかしくなりそうな爆音であったが、その中で
航空会社の人(と思う)は慣れているのか、平然とヘリを見ているのが
何かすごいと思った。
そうそう、風もものすごかった。ここにフレアスカートの女性がいれば(*^_^*)。
スケベ。

        ・・・「八方池(2回目)」・・・

今年も第一目標は八方池である。
去年はその実態を知らずに登ったので持ち物上、あれこれと失敗をしたが、
今年は抜かりはない(詳しくは後述)。

去年は昼食を持って行ってなかったので八方池ではお菓子を食べて耐えしのいだが、
今年は車もあることだし、先にコンビニに行っておにぎりを買って出かけた。

{食料紹介}

        「新潟コシヒカリおにぎり 焼サケ」
        ローソン
        ¥160

        塩飯、焼さけ、海苔、pH調整剤、酸化防止剤(VC)

コシヒカリのおにぎりに大きめの焼き鮭のほぐし身が入っている。

コンビニおにぎりと馬鹿にしていたが、なかなかどうして、おいしかった。
普通のおにぎりが100〜130円なので少し高いがその価値はある。

この少し高級おにぎりシリーズには他にもいろいろあるが、
(これを書いているときまでにいろいろ食べた中では)
これが一番味がよいと思う。

        お勧め度        87%


{飲料紹介}

        「蔵出し秋茶」

        500ml
        ¥150
        伊藤園

季節限定のお茶である。
収穫してから秋まで蔵でじっくりと寝かせたお茶を「蔵出し茶」というらしい。
こくのある深い味わいが特徴と書いてあるが、確かに普通の日本茶に比べて
こくがあっておいしい。

何か今年は各社からこういうお茶が多く出ているようだが、
飲み比べた結果、これが一番おいしかった。
日本茶はやはり伊藤園か。

        お勧め度        89%


{飲料紹介}

        「玉露入りお茶 蔵出し」
        サッポロ
        ¥140

で、その飲み比べたお茶の1つ。
これも「蔵出し」とある。
まずくはないが、これと言って特徴もない。
でも同じ蔵出しでも伊藤園の方が上。
やっぱり日本茶は伊藤園(宣伝)。

        お勧め度        75%

この時ついでに帽子も買った。
これも日差し対策である。最近頭頂部の髪の毛が発育不良な感じなので。
シクシク。

        ・・・

今回は昨日の雨の影響で水たまりも多く、粘土地の所はかなり歩きにくかった。
ちゃんとしたトレッキングシューズの私でもそうだったのだ。
まして靴が崩壊した友人はかなり大変であったろう。
そう、登っている途中で友人の靴の靴底が取れてしまったのである。
しかも左右とも。

トレッキングシューズなので、靴底の一番分厚い部分が取れても
足裏がむき出しにはならない。しかし、さすがに山登りでその薄い底では無理だ。
しかし修繕具など持っていない。

どうしたかというと、持っていたコンビニ袋やら道ばたにあった各種ひも
(詳細は秘密^_^;)を拝借し縛って取れないようにしたのである。
端から見ていると愉快な光景ではあるが、本人は大変でしょうて。

途中の風景は去年と同じなのでほとんど省略する。

距離を書いておくと、ゴンドラ&リフトを乗り継いで降りる、
すなわち歩き始めの黒菱平を起点として、

        黒菱平〜1850m〜トイレ〜850m〜八方池

である。黒菱平からトイレの間が自然研究路である。

今回は前回に比べ半月早いのであるが、その分であろう、花が多かった。
前回はお花畑の残骸すら見られなかったが、今回は
あぁ、確かにこれはお花畑であったろうと思う位には残っていた。
結構綺麗である。
特に上の方が多いようだった。
去年は空だった沢にも水の流れがあり、心地よい音を立てている。

そういえば、去年間違えた花があった。
「チングルマ(稚児車)」に似た花で「梅鉢草」というものである。
花は似ているが葉の形が違う。
9月頃にはもうチングルマはないそうである。
今回、ここだけでなく行く先々でかなり気を付けてチングルマを捜したが、
1本も見つけられなかった。
ホテルの人に「梅鉢草」といっても知らなかったので、
案外、地元の人でも混同(もしくは識別していない)のかも知れない。

今日はただの土曜日なのに人が多い。
団体が多いようである。
おばちゃんと多く、おじさんが少しという構成。
現代社会の縮図のようである。
今一番元気なのはおばちゃん。

昨日の今日なのでまだ雲が多く、途中の山の景色はほとんど見られなかった。
雲が多いというより、雲の中を歩く感じ。
視界は100メートルもないだろう。

八方池に着いても、まさに雲の中であったが、
しばらく話をしているうちに、さっと雲が晴れる瞬間があった。
その時に見えた白馬連峰の山の美しさは簡単には言葉に言い尽くせない。
回りの山はもっと遠くにあると思っていたが、思いの外近くにあったのだ。
そこに現れた山はまるで緑色の壁のように目の前に見上げるがごとく高く
そびえ立っていた。
巨人に囲まれた小人のような気持ちである。
この驚きは忘れないであろう。
周りにいた人も一様に感嘆の言葉を上げていた。

去年の雲1つない快晴も良いが、雲の切れ間から見える山もまた風情がある。
雲の上の風景だから、天上界の風景と言えばいいのだろうか。
山の頂上が雲の上に浮かぶような図である。
雪渓も去年より大きいように思う。
周りの人も一斉に写真を撮り始めたし、私も一応写真には撮ってあるが、
この感動は直に見てもらうのが一番である。
どういうアングルで撮っても、やはり目で見るそれにはかなわないのだ。
これを見るために毎年登っていると言っても過言ではない。

去年は全くの快晴で、この八方登りだけで大日焼けしてしまった。
今日はほとんど雲の中だから大丈夫だろうと思っていたが、
実際はわずかな晴れ間で十分日焼けしてしまったようである。
いや、私は去年の経験から今年はSPF22という弱いものではあるが
日焼け止めを塗っていったので大したことなかったが、
友人はまともに日差しを浴びたので日焼けしていた。
山の上の日差しは、空気が綺麗な分想像以上にきついので要注意である。

今回は日が陰るとかなり寒いが、日が照ると暑かった。
雲の中にいても、日がよく照ると結構暑いのだ。
雨上がりなので寒かろうと思って1枚上を持ってきていたのが正解だったが、
それでもかなり冷えた。
山登りの時には、寒暖の差を考えた服装もしくは装備が必要である。


{食料紹介}

        「おやき カボチャ」

去年も紹介したおやきの別味。
降りてから去年と同じ場所、ゴンドラ上乗り場の休憩所
(TENBO REST SPOT1680)にて、
「靴が無事にもって良かった」と一安心しながら食べた。

カボチャと書いてはあるが、味はむしろさつまいものよう。
濾しカボチャであろうか。
こしょうも入っているようで少しピリ辛い。
味は去年食べた2つより良い。
が、所詮この程度かという感じ。

まさに「名物にうまいもんなし」で、おやきも所詮この程度と思っていたが、
後で聞いたら、この辺にあるのは今1つだが
専門店でおいしいのがあるとか。
(後で紹介の地元紹介本にも出ていた。)
ちょっと歩いてはいけない距離のようなので、又の機会に行くかな。

        おすすめ度      70%

去年+1%。

        ・・・

今回の移動においては「白馬山麓フリー切符」という物を使った。
前回の話の中でもちらっと書いたが、3日間有効の八方・栂池・五竜の
ゴンドラ・リフトが乗り放題の切符である。
(白馬47というところのゴンドラリフトも乗れる。)
価格は4500円(子供はちょうど半額)。

高いように思うかも知れないが、通常料金で買えば2カ所行くだけで元が取れる。
前回も書いたとおり、ホテルにも割引切符があるので、それを
使う場合で比較すると3カ所行く必要があるが、
今回は八方、五竜、栂池3カ所行ったのでこれで十分元は取れた。
それどころか、かなり安くなる。

乗れるのは以下の場所。
八方
 八方尾根ゴンドラリフト−アルペンクワッドリフト-グラートクワッドリフト
 5/17〜11/3
 通常料金;3リフト合計往復2600円

五竜
 白馬五竜テレキャビン-アルペン展望リフト
 テレキャビン:6/21〜11/3
 展望リフト:7/1〜8/31(9月1日〜10月13日も土日祝のみ運転)
 通常料金;テレキャビン往復1500円、リフト往復500円
         (テレキャビン+リフト往復なら1800円、いずれも大人の場合。
           子供は半額。)

栂池
 栂池ゴンドラリフト-栂池ロープウエイ
 5/17〜11/3
 (7/19〜8/24は不可)
 通常料金;往復3000円

Hakuba47
 Hakuba47ゴンドラリフト
 7/19〜9/23
 (9/3,10,17は休み)

ジャンプ台のリフトや八方でも黒菱リフトには使えない(運営業者が異なる)。
栂池自然園への入場券も含まれていない。
場所によって使える期間に決まりがあるので要注意である。
また、この切符があると一部の温泉や施設で割引がある。

このフリー切符はホテルでは売ってないので、八方バスターミナルなど
で購入する必要がある。
そこで購入した後、最初に乗る場所で日付の刻印を入れられ、
その日を含め3日間が有効となる。


「本紹介」

        「白馬の達人 になれる本」(2003-2004)
        近田信敬・近田志津子著
        850円(税別)

白馬にある、とある旅館を経営している夫婦が書いた、地元を紹介する本。
白馬だけでなく、近隣町村の紹介もある。
1993年が初版らしいので、10年間かけて内容を改良し続けた
力作である。

さすがに地元の人が書いた(地元出身ではなくて、ここが好きで移り住んできた
そうだが)だけあって、実に内容が濃い。
自分で集めてきた情報という点では、ある意味オタクラの情報に近い物がある、
と書けば雰囲気がわかってもらえるだろうか。

店や観光ポイントだけでなく、山の歩き方まで非常に幅広く書かれており、
かなりの情報源となろう。普通のガイドブックには絶対載らないような
細かい情報もある。情報自体はものすごく多い。
また、それぞれに日付を書き込む欄があり、
どこそこにはいつ行ったという記録にもなるのがおもしろい。
おやき専門店もここに書いてある。

温泉や美術館の割引券も付いているので、うまく使えばお得であろう。
(元が取れる?)
残念ながら、私の行くような場所のはほとんどなかったが。
(いわさきちひろ美術館は行きたいんだけど、遠すぎるし。)

ただ、いかんせん手書きなので、少々読みにくいのと誤字があることが気になるか。
あと、店の評価に関しては少々玉虫色にしてある(批判はない)ので
要注意である。

        お勧め度        83%

下手なガイド本を買うより価値あり。
地元以外で売っているかは問題だが(通信販売で1200円送料込み)。
来年はこれで食事の場所を調べてから行こう。

        ・・・「デジカメ一考」・・・

私の夏山登山の第一の目的は花を撮ることにある。

しかし、この時持っていたデジカメ、富士フイルムのFinePix4700Zは
白色や黄色等の明るい色に弱く=白飛びしてしまうしてしまうので、
帰ってから確認するとうまくとれていないことがあまりにも多かった。
その場で液晶での確認はしているのだが、PCの大画面で見ると手ぶれがあったり
やっぱり白飛びしていたりとうまく撮れてないものが、花に関しては半分は
失敗であった。

白馬(というより一般に?)の花には白から黄色の色のものが多い。
特にこの季節にはそういう花が多く残っているので、
そういう花を撮れないのは致命的である。

デジカメに多く使われている撮像素子であるCCDはダイナミックレンジが狭い
(構図内の明るさの差が大きいと破綻する)。
防犯用途には対数でダイナミックレンジを設定することで
明暗差に強くした「スーパーダイナミック」という物があるのだが、
これをデジカメに適応出来んもんなのだろうか。
画素数か、対数制御するために他画質に関する問題が出るのか。
(カラーに出来ないような気がする。一般に白黒カメラの方がダイナミックレンジは広い。)

もう1つ重要なのが電池の持ちである。
山登りであるから、装備は軽ければ軽い方が良い。
予備電池なんぞ少なければ少ない方が良いに決まっている。
デジカメにとって、電池の重量という物は非常に大きな部分を占めるからである。
(デジカメらか電池を抜いたらかなり軽く感じる。)
しかし、4700Zは非常に電池の持ちが悪い。
どれくらい悪いかと言えば、64Mスマートメディア1枚分、
おおかた100枚分を撮りきれない。いや下手すると30枚くらいでアウト。
撮影時にだいぶ電流を食うらしく、再生は可能でも撮影が出来ないことがよくある。
さらに、撮影は出来ないといっても電池としてはかなりの電気容量を
残しているようなので、そのまま充電するといわゆるメモリー効果で
あまり充電できなくなる。結局、まだ新品に近いはずなのに
充電池が使えないという現象が起こる。
数枚とってすぐ交換という、非常に腹立たしい現象を起こすのである。
仕方ないので、今回も3セット分も電池を持って行ってたが、
それでも全部使って100枚ぎりぎり。
(この後家に帰ってからは、更に悪いことに充電したての電池で
1枚も撮れないという最悪の状態になった。)
電池の持ちで言えば、4700Zは合格とは言えない。
もっと正直に言えば「失格」。
(インターネットで調べたちまたでの評価もおおよそ同様であった。)

デジカメは進化が非常に速い。2年経てばがらっと変わっている。
このあたりを考慮して、次機種は選定しようと強く思ったのである。
(実は、これを書いている時点ではすでにその「次機種」を買っているのであるが、
それについてはまた別に紹介。)

        ・・・「五竜」・・・

ここは去年行ってない初めての場所である。
(スキーでは来たことがあるはずなんだけど。)
志鷹からここまでは当然車である。

まずはテレキャビンという大型のゴンドラで登る。
ここからでも周りの山は結構綺麗に見える。
が、今日もまだ雲が多く真っ白の中である。

八方の下ゴンドラ乗り場の脇にも、ここの上乗り場の脇にも
水飲み場がある。八方の水が柔らかいのに対し、
ここの水は癖がないという感じである。
同じ白馬山麓の水ではあろうが、微妙に感じが違うのがおもしろい。
栂池にもいい水があるので、それぞれを容器に入れて持ち帰り、
飲み比べるのもおもしろかろう。

ゴンドラを下りたところには五竜アルプス山野草園というのがある。
残念ながら、ここもこの季節は花が少ない。
咲いていても枯れかかっているとか。

その中にコケモモの実がなっていた。
コケモモは名前は聞くが見るのは初めてだ。
大きさは小指の先大で、赤い色。
その姿を見るとコケモモとは実に言い得て妙な名前であると思うが、
桃というよりグミに近い。少し失敬して食べてみたが、
味グミに似てさほど甘くなく、又小さいため果肉も少ない。
コケモモジュースというものがあるが、この実からジュースを作るとなると
かなりの量が必要だろうて。実自体はかなりたくさんあったが、それでもなぁ。
あのジュースに使っている「コケモモ」は他の種類?
それともやっぱり人工?

一口に五竜と言うが、本当の五竜岳までは6時間もかかるそうなので、
実際には地蔵平(1676m)のところか、さらにその先の小遠見山が目的地となろう。
いずれも山野草園を抜けていく必要がある。
本来ならここにはリフトがあるのだが、先に切符の紹介で書いたとおり
この季節、9月1日〜10月13日は土日祝のみ運転なので
平日の今日は止まっている。ゆえに歩いて登る必要がある。
山野草園と書いてはいるが、山の斜面にあるのでそれを上まで抜けてくのは
結構な仕事となる。リフトでは8分らしいが、歩けば15分はかかるだろう。

山野草園を超えてさらに少し登ると地蔵平という場所がある。
岩のほこらの中にお地蔵さんがいらっしゃるのだが、この辺りは少しだけ
平地になっている。この辺りをアルプス平と言って、1周30分ほどの遊歩道が
あるらしい。

ここで真っ黒の蛙を見かけた。
写真を撮ろうと思ったらどこかに行ってしまった。
帰り道に解ったのだが、この近くには沼(地蔵の沼)があり、
そこには非常に大量の真っ黒なオタマジャクシが居た。
これの成長したものがこの蛙なのであろう。
名前は不明。

なにやら鳴く虫がいるなあと思って見渡したら、イナゴが羽をすりあわせて
鳴いていた。コオロギではない、姿は間違いなくイナゴである。
めずらしい。

ここで引き返そうかとも思ったが、この先に小遠見山というところがあって、
展望が良さそうなのでさらに進むこととした。

雲の向こうに八方岳;八方山荘が見える。
高さ的には八方山荘と五竜のこの辺りは同じ位のはずなのだが、
こちらの方がずっと高く感じる。
(八方池は2060mなので、実際には五竜より高い。)
それは途中の道が結構切り立った尾根であることや、山頂が狭いこと、
向こうに見える八方池のあたりが視線的に下の様に見えるためである。

小遠見山までの道のりを簡単に書いておこう。

ゴンドラ-地蔵平 45分  一ノ背髪 10〜15分  二ノ背髪 10分 小遠見山
                大変              階段                         2007m 

はっきり言って、小遠見山までの道のりは八方の比ではない。
非常に大変である。
ここでの必需品。
        500ml以上の水またはお茶
        それなりの靴
        手袋・杖があるとなお良し
登山装備までは不要だが、これくらいはいる。
八方はもっと楽な格好&気分で登れるが、こちらは少なくとも気構えには
それなりの覚悟が必要だ。
感覚的に言えば、八方の5倍はきつい。
(だから水分が余計に必要となる。)

地蔵平までの登りは、直前にある階段が少しきついが大したことはない。
ところがその先は急にきつくなる。
特に一ノ背髪という場所までがつらい。
このつらさに耐えられなければ引き返すこととなろう。
この山は岩場はないが、砂というか砂利の地面で滑りやすい。
それでいて登りが非常に急なのである。

一ノ背髪の先には階段がもでてくる。
この途中には白い花で多くの蝶が集まる花がある
(あじさいの一種だったと思うが、写真がピンぼけだったので
詳細不明)。
熱帯を思わせるような場違いな風景である。
美しいのでしばらく見とれていた。

周りの山には雪渓もいくつか見える。

二ノ背髪から頂上までは後少し。
あまりきつくないが、尾根道になる上に砂利地なので足下には気を付ける必要がある。
(少し上から見ると、本当に尾根だというのがよくわかる。)

途中は花は少ない。
その中で御山リンドウが結構多く咲いている。特に二ノ背髪の先。
ただし、山肌に咲いているので写真撮影には注意が必要である。

なぜか羽ありが多かった。

小遠見山は2007mである。
晴れていれば360度の展望らしいが、今日も雲の中で見えず。
今日は友人がこの後帰る都合上あまり時間がないので
晴れを待っていることは出来なかった。

とてもしんどい道のりであるが、達成感はある。
達成感のない仕事で行き詰まったら、来ると良いかも知れない。
仕事と違って、ここには「他人の評価」はない。
達成感は全て自分の心次第である。
そう、本来全ては自分の心次第なのだと言うことを、こういう場所に
苦労して来ると思い出せる。
人はいつしか他人の評価ばかりを気にしすぎているものだ。

そういえば、昨日の八方池には団体もいたが、今日は
数えるほどしかすれ違わなかった。
平日だからか、それともこのきつさ故か。

10:15に五竜上のゴンドラ乗り場を出発して山頂に着いたのがちょうど12時。
帰ってきたのが1:30くらい。
ガイドマップには地蔵平から登り90分、下り60分とあるので、
だいたいいいペースと言えよう。
頂上にいた時間も考えると下りの方がかなり早いが、膝には来る。

実は友人はこれに登った後、第1の郷温泉につかった後4時頃から
一人で車で大阪まで帰ったのであった。
無事にたどり着けたようではあるが、
結構大変であったろうとは思う。
ご苦労様。

        ・・・「温泉巡り」・・・

今回の白馬では温泉巡りもした。
白馬には大きく分けて4種類の温泉があるらしい。
八方、かたくり、姫川、塩の道である。
その内今回行ったのは八方温泉である。

白馬八方温泉は単純アルカリ泉。
ただ、日本一水素イオン濃度が高い=アルカリ性が強い温泉だそうである。
入るとすぐに肌がすべすべになる。
(と喜んでいるが、実はアルカリで肌が溶けているだけである。)
また疲労回復や筋肉痛に効くらしい。
確かに、八方、五竜の山登りの後に入ったが、
そのおかげか後日に体の痛みはほとんどなかった。
効能は確認済みと言える。

八方温泉中で今回は行ったのは以下の3カ所。
http://www.nagano-happo.org/spa/spa.html
全て大人400円、子供半額。

・みみずくの湯
 八方から白馬駅までの間の道、ちょうど真ん中くらいのところで脇道に入った
 所にある小さな温泉。
 大きな窓からはジャンプ台の方向が見える。
 屋外では工事をしており、どうやら露天風呂を作るようである。

・おびなたの湯
 何度聞いても「ひなびた」と聞き違いしそうな名である。
 これは八方から白馬大雪渓に向かう道の途中にある。
 ここに来る途中に「天然露天・・・」という温泉の看板が出ているが、
 そこではない。もっと奥にある。
 だいぶ離れているので歩いては行きにくい。
 狭いが駐車場もあるので車で行くのが良いだろう。
 私たちが行ったときも、閑散期であるにもかかわらずここには人が
 そこそこいた。その筋では有名なのかも知れない。
 川沿いにあって完全露天である。
 ロッカーには鍵がない。丸見えだからであろう。

・第一の郷
 八方バスターミナルすぐ横の交差点の脇にある。ここは行きやすい。

 この横には足湯という物もある。
 温泉が浅く溜めてあって、文字通り足をつける湯である。
 ここは無料である。
 山から下り手足の疲れをいやすような人が集まっているのをよく見かけた。

はっきり言って、どこも小汚い小さな建物であり決して豪華な温泉ではない。
レジャー施設併設、なんてものもない。
銭湯に毛の生えた(というと怒られるかも知れないが)様なものである。
が、温泉の本質で言えばなんの問題はない。
大人数だとちいと困るが、空いている時期にはのんびり出来て良い。
山登りの後には疲れをいやすのに非常に効果がある。
(ただし、日焼けしているとしみるのでご注意を。)

八方には他にも温泉はあるが、八方尾根開発(株)というところが経営している
場所には、あと第二の郷と言うところがある。
私は入らなかったが、入った人によると、そこはあまりお勧めしないと言うこと
であった。かなり熱いときいたが、そのためかもしれない。
今回は、その会社の湯で共通で使える回数券をもらって入ったのであった。
何回か入るなら、その回数券がお勧め。

先に紹介のフリー切符を持っていてもこれらの温泉では割引がある。
通常400円が300円になるのだ。
回数券が10回分料金で11回のはずだから、10回入っても
3000円のフリー切符割引の方が安い。
今回は回数券をもらったのでそちらは使ってないが。

        ・・・「昼食場所探し」・・・

五竜から降りた後、昼食の場所を探したのだが、
これがまた見つからないこと。

平日なので客が少ないと言うことであろう、2時を過ぎると
ほとんどの店が休業に入ってしまうのだ。
ウナギ、そば、寿司、ホテル。
(ホテルはランチは2時まで、と書いてあった。)
ホテル街も閑散としている。

結局駅前の食堂に入った。
先の本で調べておくべきか。

とにかく、白馬では季節はずれの食事場探しは難題である。

        ・・・「火星と月」・・・

2003年は火星大接近があった。
でもその夏は本当に晴れ間が少なくて、
せっかく天体望遠鏡を買ったのに、新潟では1週間で一度も晴れず、
ここ白馬に持ってきてもチャンスはほとんどなかった。

実は初日の真夜中、ふと目が覚めたときに外を見るとオリオン座が南の空に見えた。
そのときは何時であったか確認してなかったが、
後日Stella Theater Lite(http://www.toxsoft.com/)という星座プログラム
で調べたところ、おおよそ3時から4時の間のようであった。
後にして思えば、このときもっと見ておればと思った。
ただ、望遠鏡はコンタクトに限る。眼鏡だと見にくい。
なのでぱっと起きてみるのはやりにくいのである。

3日目にしてやっと火星が見えた。
ホテルの人にも同泊の人にも見てもらった(ほぼ全員)。
それほど高性能の望遠鏡ではないので、最大倍率にしてもただ黄色く丸く
見えるだけであるのが残念であったが。
一方で、ほぼ満月だった月は非常に明るく、クレーターがはっきりと見えた。
あまりにまぶして目が痛いくらいであった。
サングラスというかフィルターが必要そうだ。

ただ、他の星が全く見えなかったのが残念である。
買った望遠鏡は自動導入&追尾機能付きなので名前さえ入れれば
いろいろと捜してくれたはずなのだが。

        ・・・「プチホテル志鷹(評価2回目)」・・・

今回は3泊したわけだが、やはりここは良い。
部屋の設備とかはビジネスホテルと大差はないが、
家族的な雰囲気が良い。
もっとも、私が行くのは一番空いている(=他の泊まり客がほとんどいない)
時期ばかりなので、混んでいる時期がどうなのかはわからないが。

食事は朝も夕もおいしい。
いつもなら食事の後におやつなどが欲しくなるが、ここではそういう気に
全くならない。おなかも大満足である。
私は実はワインはあまり好きではないのだが、
ここではいつも夕食時にワインを頼む。
地元のワインもドイツワインもおいしく、ついつい飲み過ぎてしまう。
このドイツワイン、確か白の甘口であったが、銘柄名を忘れてしまった。
今度はちゃんと教えてもらおう。

そういえば、ここの食事は山の中にもかかわらず海産物が多い。
白馬は糸魚川に近いからであろう。
そういえば、ここいらは天候的にも長野より新潟(糸魚川なので上越)に
近いらしい。天気が気になるときは、そこを調べると良い。

これで1泊9000円しないのだから、安いと言えるのではなかろうか。
(カード利用可能。フロントから荷物送付可能。)

        0261−72−5550

        ・・・「税金の無駄遣い」・・・

八方バスターミナルの一角に天文台がある。
天文台のあのドームがあるのだが、実はあいているところを見たことがない。

このあたりは晴れさえすればかなりの星が見えるそうだから、
場所が悪いわけではないが、
それが使われている様子がないというのはどういう事か。

この天文台は八方天文台と言って公営だそうである。
しかし、公開されたことがほとんどないとか。
「出来た頃に1〜2回あったかな?」と地元の人が言うくらいである。

これを税金の無駄遣いと言わずなんと言おうか。
別にいつも一般公開せよとは言わないが、使わないともったいない。
こういう火星大接近があるときなど特にだ。
が、どうも使われているような気配がない。
公開すると常時整備が必要でお金がかかり、
常時観測するには小さすぎて役に立たないと言うことであろうか。

公官庁は自らの給与やボーナスを削っていることで経費削減を
アピールしているようであるが、それは結局下っ端の公務員を苦しめるだけで
効果が少ない。経費削減には、こういう大きな無駄遣いを削らなくては
ならない。
もうそろそろ地元土建屋への利益供与は止めていただきたい。
それが田舎の「若者の失業対策」となっているようであるが、
苦労も努力もしない連中が他人の血税をもらってのほほんと
しているのを見ると腹が立つだけだ。
青鬼に行く途中の道でも、なんでこんなところ掘り返す?という場所を
整備しており、そこで働いている若い連中がのんびりと休み休み
仕事をしているのを見ると、本当にそう思う。
今のままでは税金は「取られている」としか思えない。
「納めている」と思えるようにしていただきたい。

いずれにしても長野県、先のダムと言いこれといい、公共投資に無駄が
多すぎるようである。がんばれ田中。

        ・・・「栂池高原(2回目)」・・・

去年は栂池高原へは2日目に行った。ホテルに戻るので荷物も最小限で良かったし、
行きはホテルの人の好意で送ってもらったので楽だった。
今年はこのまま帰るので、荷物も持って出る必要がある。
高原下ゴンドラ乗り場にあるロッカーに入れていこうと思った。
ということで、まずは栂池高原行きのバスに乗ろうと思って時刻を調べて
八方バスターミナルへ行った。

でもいくら待ってもバスが来ない。
聞いてみるとなんとまぁ。
この季節は土日休日と平日とではダイヤが大きく異なるのだ。
しかも、そのことが時刻表ではよくわからない。
わずか5分の遅れだったが、それが2時間以上の遅れになってしまう。
白馬駅に出ればもっとあると言うことなので、
仕方なく白馬駅まで歩くことにした。
ホテルから栂池を回って白馬駅までの綿密な計画を立てていたのだが、
初っぱなからくじけた格好になった。

しかし、八方バスターミナルから白馬駅までは2キロほどある。
重い荷物を持っての2キロは、それはもう大変であったと書いておこう。
しかも今日は快晴で暑く、すでに汗だく。
この途中で1つだけおもしろかったのは、高圧電線の鉄塔を建てていた風景である。
なるほど、ああやって少しずつ鉄塔をつないで高くしていくわけか。
それにしてもあの鉄塔の先で働いている鳶の人、すごいなぁ。
私には絶対に無理な職業である。

白馬について時刻表を見ると、なんとここでも1時間はない。
仕方ないので、ここでロッカー(¥300)に入れてタクシーに乗ることにした。
4500円くらいかかるかと思っていたら2800円で済んだ。
15分くらいである。

ちなみに、栂池を中心としたタクシー料金は以下の通りになるらしい。
 南小谷        2260円
 白馬大池      1450円
 白馬          2800円(15分)        バス540円(25分)
 八方ゴンドラ  2980円
最初からバスがないことがわかっていれば、八方ゴンドラから乗った方が
余程楽で早かったと言える。

栂池は全体が禁煙である。
実に当然のことである。
おいしい空気を味わう事の幸せを大切にしなければならない。
それを汚すことは許されない。
臭い人間の中には吸い殻さえ落とさなければよいと思っている連中がいるようだが、
大きな思い違いである。
最大の問題であり罪はは、物理的にはあの「臭さ」であり、精神的には
「己の欲望のために空気を汚すこと」である。
今までは「客」相手にそれが言いにくかったところがあるようだが、
健康増進法のおかげで堂々と言えるような雰囲気が出来てきた。
食堂でも禁煙になったところが増えているのは喜ばしい限りだが、
こういう空気を楽しむ場所もそうするのは当然である。
八方、五竜もそうしていただきたい。

ゴンドラは随時乗れるが、20分かかる。
ゴンドラからロープウエイの乗り換えは平坦な道で、5分ほどかかる。
ロープウエイは20分に1本、5分の所要時間。
(臨時便が出ることもある。)
そこから自然園の入り口までの道は少々急。
栂池からバスで移動する場合、この時間を十分考慮しておく必要がある。
余裕を見れば、バスの出発時刻の1時間前には自然園を出ておく必要があるだろう。
(時間が余れば麓の温泉につかって時間を潰せばよい。)

 栂池公園入園料 300円

        ・・・

公園内は、端にある展望場所まで一気に駆け回って登るである。
去年も歩いているので勝手知ったる道である。
今年は白馬駅に3時には戻らんといかんので、先の計算でいくと
1時半には降りなければならない。
ゆっくりとは回れない。はずせない場所を除いて最短コースを回る必要がある。
はずせない場所とは、
        風穴
        山肌に滝の見える場所
        展望湿原
        銀命水
である。その他も基本的には見て回る。
幸いにも今日は人が少ないのでそういう意味での障害はない。
それにしても今日もほとんどがおっちゃんおばはん連中ばかりである。
いいよなぁ。

その中に1人だけどう見てもサラリーマンらしき人が、
コンビニで買ったおにぎりを持って歩いていた。
背広、革鞄、革靴、ネクタイという出で立ちでこんなところにいる
なんて妙に浮いてて目立つ。
途中引き返すかなと思っていたら、一番奥の展望台まで来た。
栂池は途中までは楽だが一番奥の展望台近くの道は結構急でぬかるんでて大変だ。
それをあの格好で来るとは。
慣れているのであろう。
それにしてもあの格好。リストラされたお父さんが家の人には言えず、
こんなところで時間つぶしをしているのだろうか、
等と妙に勘ぐってしまったのであった。

途中の風穴では息が白くなる。
温度は13度。

去年と同じ場所に御山リンドウが咲いていた。
ただし、今年の方が数は多い。
この他、全体的に花が多い。
去年花の中で唯一残っていたトリカブトは、今年も健在である。
ワタスゲもごくわずか残っていた。
また、雪渓が多く、かつ大きい。
これも半月早いおかげか。

あっ、毛氈ゴケがあるぞ。
食虫植物のあれだ。
虫がいなかったので捕食の図は見られなかったが、
後にして思えば、何か入れてみれば良かったのかも知れない。

蝉がいるようである。
下界では聞いたことがない声。
ゴンドラに乗っているとミンミンゼミも鳴いていたが、
だいぶ下ってから。
いくら急いで回っているとはいえ、こういう小さな自然のささやき、風景を
見逃してしまっては、ここに来た意味がない。
感性は時すませたまま、足だけは早くである。

それにしてもここは良い。
あぁ、60泊ほどして毎日来たい。
こんなところにいたら長生きできる・・・というか、良い生き方が出来そう。
        山の緑
        音
        空気
        水
        広大な風景
全てが心を落ち着けてくれる。全てがすばらしい。
これで2年連続でここに来ているが、毎回1人であるのはちょっとと寂しい。
来年は是非複数人で。

昨日ホテルで泊まっていた人と途中で会った。
「今日は栂池に行く」といっていたのでどこかで会うとは思っていたが、
こちらが2時間遅れて現地入りして出るまでに追いついたのだから、
私の回るペースの早さがわかろう。
かなり膝には来ていたが、去年に比べればずっとまし。
温泉と去年の経験から歩き方を少し変えたからであろう。

栂池公園内には2カ所水が飲める場所がある。
銀命水とトイレの横のパイプである。
どちらもとてもおいしい。
ペットボトルが必須である。
(下手にお茶持って行くより、ここで汲んで行けばよい。)

しんどさで言えば栂池が一番楽。八方は観光地で少しだけしんどい。
五竜は一番大変。
五竜の下の方は栂池に少し似てる。上は違うけど。
それぞれが異なる性格である。
だからこそ、それぞれに行く価値があると言うものである。

        ・・・「特急スーパーあずさと松本駅」・・・

白馬から京都・大阪への直通列車は定期的にはない。
従ってどこかで必ず乗り換えが必要である。

前回は長野までバスで戻ってから、しなので京都まで1本であったが、
今回は
        白馬〜松本      スーパーあずさ
        松本〜名古屋    ワイドビューしなの
        名古屋〜京都    新幹線
という3本乗り継ぎとなった。
今回初めて乗ったのはスーパーあずさである。
考えてみると、新幹線以外のJR東日本の特急に初めて乗ったのではなかろうか?
(「北越」が東か西かわからないが。)

何となく車両の横幅が狭く感じる。
この線区は車両限界(車両の大きさの限界値)が小さいのかも知れない。
隣の席が空いたままだったので良かったが、
むさいおっさんにでも座られたら、窮屈であったろう。

実はこの車内で中央線の高架工事に伴う運休のチラシが入っていた。
中央線なんて自分には関係ないからと、その時はそれくらいに思っていたのだが、
これが後にJR東日本の大問題になろうとは、知るよしもなかった。
(自分には関係ない、というのはその通りだったけど。)
何のことだかわかるよね?

車窓からの風景はあまり良くない。
いや、悪くはないが、今までさんざん山の上の風景を見てきた者にとっては
どうでもいいような風景に見えた。

松本駅での乗り継ぎはだいぶ時間があいた。
問題はこの松本駅。なんか一気に印象を悪くしてしまった。

駅の構造が悪く、あずさからしなのまでのホームが遠く離れているので
乗り継ぎが大変、しかもエレベーターなど無し。
行きは車で運んだ荷物(天体望遠鏡)なども持っての移動なので
重たかったのに。

駅のスタンプを押そうと改札員に聞いたところ、
つっけんどんな対応で印象が更に悪くなった。
わずか数分の間に替ってやがるし。
ひょっとしてアルバイト?
中央線切換に端を発する一連の工事不祥事を初め、
JR東日本は儲かっているからっていい気になっとんのとちゃうか。
関東の人間が「関西弁でしゃべられると喧嘩売られているみたい」
等と言うことがあるが、私に言わせりゃ、関東の連中のすかした
応対ほど気に障るものはない。どちらも表面だけの問題なのかも
しれないが、それが重要になることもあるので、
他人の振り見て我が振り直せである。

また駅にいた高校生がこんな田舎(失礼)に似つかわしくないほどの
荒れようで不快。
なんか一気に松本という町に対する印象まで悪くなった。
1つ先の駅の塩尻でも乗り換え可能だったから、
そうすれば良かったかも。

{駅弁紹介}

        「岩魚ずし」
        ¥740(税込み)
        株式会社カワカミ

酢飯、岩魚、白板昆布、甘酢生姜漬、醤油、付合せ、
(その他、小麦、大豆由来原材料含む)調味料(アミノ酸など)、
醸造酢、甘味料(甘草ステビア)、pH調整剤、ソルビトール
酸化防止剤(C.V)、香料

塩尻駅の駅弁。
岩魚を使った寿司らしいが、見た目はただの薄い白身魚である。
本当に岩魚?

酢飯はシソの味が入った、少し甘くそこそこきつい酢。

何を使ってもかまわんが、この酢がきつすぎてだめ。
岩魚の身も非常に薄く、かつ酢がききすぎているので魚の味がほとんどしない。
まずいとは言わないが、これでは寿司とは言えない。
「酢飯ご飯」。

さらに、付いていた醤油がなぁ。
「こだわり醤油 まよやか旨口」と書いてあるが、いわゆるカス醤油だ。
        脱脂加工大豆、大豆、小麦、食塩
        果糖、ブドウ糖液、アルコール、調味料(アミノ酸等)
        カルメラ色素、甘味料(甘草)
いくらコスト低減のためとはいえこんな付けたらだめ。

        お勧め度        30%

コンビニ弁当の方がよほどよくできている。
この弁当は駅弁の中では安い方だけど、それでも
駅弁は高いのだから、素材にこだわり味にこだわらないと、
見た目の珍しさだけでは生き残っていけないと思う。
はっきり言えば失格。

        ・・・

しなのと新幹線については省略。
時間さえ合えばしなのの直通便で京都まで行く手もあるけど、
名古屋で新幹線に乗り換えた方がずっと早い。

        ・・・「お土産」・・・

{飲料紹介}

        「信濃ワイン スタンダード(ロゼ) 白馬山麓」
        信濃ワイン株式会社
        360ml 
        ¥500(位)

塩尻産のブドウを使ったワイン。
ブドウの味が残ったかなり甘口で、人によって好き嫌いは出ると思うが、
私はこういう軽いワインは好き。
今回の食事の時にはこのワインとドイツワインを飲んでいたが、
あまりに口当たりが良いのでついつい飲み過ぎてしまった。

        お勧め度        89%

ただ・・・はっきり言っておこう。
このホテルにおけるこのワインの扱いはあまり良くない。
土産物売り場にそのまま置いてある。
室温、かつ直射ではないが光が当たる場所である。
このあたりは大阪ほど暑くはならないだろうが、
ワイン(に限らずお酒は)は生き物であることを考えるとあまり良くない。
土産物売り場では箱だけを置き、ワインカーヴとまでは言わないが、
冷蔵庫に保管しておいた方が良いのではと思う。
持ち帰ってから飲んで、特に味が落ちていると言うことはなかったが。


{食料紹介}

        「フルーツハニーコンポート ブルーベリー」

        210(内固形量120)g
        有限会社はなのみ小布施工場
        ¥300位?
        
        ブルーベリー、はちみつ、酸味料

簡単に書けば「粘り気のないジャム」である。
はちみつと書いてはあるがほとんどその味はせず、
甘さも控えめでブルーベリーの味が良く出ていておいしい。
私は甘過ぎてジャムは好きではないのだが、これなら大丈夫。

うちでは手作りの無糖ヨーグルトの上にかけて食べていた。
ほどよい甘さがヨーグルトについてとてもおいしかった。

        お勧め度        90%

白馬駅前の土産物屋(白馬館)にあり。

{食料紹介}

        「すとろべり〜」アイスクリーム

        山本武志 小谷楽農倶楽部(←誤字ではない)
        10ml(とメモには書いてあったが、たぶん間違い。100mlか)
        300円

        無脂乳固形分6%
        卵脂肪分1.5%
        乳脂肪分17%
        クリーム、砂糖、卵黄、ストロベリー、全乳

アイスクリームである。
が、アイスの常識を覆すような?感じ。
あっさりとしたアイスで、ストロベリーと言うより野沢菜のような味がする。
そこにほんのりとストロベリーの味がのる。
ゆえに甘ったるくない。

        お勧め度        85%

白馬駅前の土産物屋(白馬館)にあり。


        ・・・「来年へ向けての抱負」・・・

今年は去年に比べ新しく五竜を開拓し、天体望遠鏡を持って行くという
試みをしたが、基本的には去年とあまり変わっていない気もする。

山関係ではこれで普通に行ける場所は全て行き尽くした気もするので、
来年は少し奥まで言ってみようかと思う。
八方池のその先は少々大変のようなので無理かも知れないが、
栂池の奥の白馬大池は何とかなりそうだ。
雪渓も行けるといいのだが(ここに行くには装備が必要そうだが)。

一方平地でに近いところでは、
雨飾山というのがあり綺麗そうである。
木流川(きながしがわ)縁のハイキングコースも良さそうである。
青鬼も再挑戦が必要だろう。

装備的にも
・新リュック
・新デジカメ
・高度計・方位系付き時計
等を揃えようと思う。
杖もあった方が良いかも知れない。
(これを書いている時点ですでに杖以外は買った。)

まあ、まだまだ行き尽くせない魅力がある場所であることには違いない。
次回は盛大にオタクラツアーでも組みますかいね。
参加者募集開始。
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