「白馬旅行記」(2003/9/1〜11/17号)
実に久々の新作旅行記である。
(とはいえ、これも書いてからほぼ1年経っているが。)
2002年5月GWの静岡以来か。
実際にはあれからも小旅行はしているが、レポートするほどではなかったり、
レポートするまでに忘れてしまったりであった(忘れると言うことは、やっぱり
レポートするほどではないと言うこと)。
今回久々に書く気になったのは、言うまでもなく今回の旅行がすばらしかったから
である。

        ・・・

そもそもなぜ白馬に行くことになったか。
実は、夏の間、親戚が白馬に長期滞在していたからである。
遊びに来て良いよと言われていて、一度行きたいと思っていたのだが、
なかなか行く機会がなかった。
やはり遠いのと費用面の問題があったからだ。

そこに運良く東京出張に行けることになった。
しかもその後3連休があった(実際には1日平日の休みも入れて4連休にした)。
ということで、東京からの帰りによらせてもらうことにした。

東京までは会社でもらうビジネス切符を使う。
この帰り分をチケット屋で売ると¥11000となる。
ここで、帰りに白馬に寄るとなると、東京から長野経由で京都までの通しの切符を
買った方がよいとわかった(詳細は後述)。
東京発長野経由京都行き、特急料金も含めて¥16000。
さらに、出張費が2000円出ているので、差し引き16000-(11000+2000)=¥3000で
長野まで行けることになった。
白馬は長野からバスで片道¥1400円なので、この往復も含めて
¥3000+¥1400*2=5800円で行けたことになる。
・・・という話は、当然会社には内緒である(^_^;)。

ここで先に切符のことを書いておこう。

普通、東京方面から白馬に列車で行くなら
新宿から特急あずさの直通便を使うところであろう。
出発時刻的にも、この方が東京発より遅くも出来る。
しかし、白馬まで行くものは本数が少ないので時間の融通は利かない。
(出張後の時間で見れば、白馬到着が遅くなりすぎる。23時位になる。)
また、今回の出張は東京ビックサイト(国際展示場)での展示会見学であり、
そこからだと新宿よりも東京からの方が都合がよい。
そうなると、直通列車はなくなるので、おのずと長野までは新幹線、
その先は松本まで中央線で、そこで大糸線に乗り換えて白馬、
というコースが有力となる。
ところが、松本まではまだしも大糸線(松本から糸魚川に抜ける線)の列車が
少ないことに加え、松本−白馬間が行き帰り重複区間となるので通しの切符が
買えない=高くなる。

ここで長野から白馬までの間に特急バスがあることを聞いた。
所要時間は1時間だという。調べてみると新幹線からの乗り継ぎよく
出ていて、1700円だとわかった(最初調べたときはこう出ていたのだ)。
これを使わない手はない。

ということで、乗車券は東京から長野経由京都行きとした。
長野で途中下車するわけである。途中下車は大都市近郊区間とか私鉄では
認められていないことが多いが、JRの普通長距離切符では
権利として認められている。これをうまく使えば、目的地毎に切符を
買わなくて済むため、初乗り料金の節約+遠距離割引も入れば
その分も含め安くなる。
有効期間は5日間なので、長野で3日間遊んでも大丈夫。

        ・・・9/19・・・

東京までの話は省略。行った展示会については別途レポートを書いている。

まずは長野までの新幹線あさま号。俗に「長野新幹線」と呼ぶが、
正確には北陸新幹線の途中、長野までである。
もっとも、その先がいつ出来るのかは知らない。
言うまでもなく、長野オリンピックに間に合わせるために作られた路線である。
長野までの特急料金は指定席閑散期で¥3880なり。

私がこの路線に乗るのは全くの初めて。
車両はE2系という。
E2系は東北、上越、北陸新幹線で使えるように設計された新型車両だ。
雪対策はもちろん、急勾配にも耐えうるように出来ている。
(長野まで、およびその先日本海側まで抜けるなら結構勾配があるからだ。)
トイレには(一応)女性用もあり、洗面台は自動蛇口はもちろん、
石けん、温風も自動。
本来スキー用と思われる荷物置き場も車両間にあるのがこの線らしい。

長野までは1:40くらい(ただし大宮までが30分)。
長野までの所要時間を書いてあるパンフレットなどには「1:20」
と書いてあるのが多いが、実はこれは1日に1本だけある、最速達列車の時間。
東京から長野までの間、一切止まらない列車のそれである。
でも、1日1本しかないのに、これの時間を書くというのはどういうものか。
よく住宅の宣伝で「どこそこまで何分」とか書きながら、
実際には駅までの歩き時間がむちゃくちゃだったり、朝の時間帯にはそんな
列車はなかったり、乗り換えの時間が入ってなかったりで、
実態と合ってないことがあるけど、それに似ている感じ。
素直に、平均時間でも書けばよいものを。

新幹線は、大宮で東北新幹線と別れ、高崎で上越新幹線と分かれる。
途中、大宮まではゆっくりで、その先急に高速走行になる。
大宮までの遅さは周辺騒音対策だろうか。
長野新幹線はその多くがトンネルである。ゆえに景色は今ひとつ。
これは直線化と耐雪のためであろう。最高時速は275キロとか。
(東海道を走るのぞみよりも速いのだ。あちらは時速270キロ。
山陽ではもっと速くなるけど。)
それでもさすがは車両も路線も新型、揺れも少なく静かである。

長野駅は元々善光寺を模した趣のある駅舎であったが、
新幹線開業に合わせて(開業前に)新しくなってしまった。
個人的には前の方が好き。せめて、雰囲気だけでも合わせれば良かったのに。
また、エスカレーターは一応あるけど階段が多くて乗り降りはしにくい。

長野から白馬は松本電鉄バス(または川中島バス)の特急バスで1400円、
1時間。最初時刻表で調べたときは¥1700とあったが、乗ってみたら
この価格であった。最近下がったのか、時刻表が間違っていたのか。
(バス内ではお札は千円だけ、500円玉は旧硬貨のみ利用可能なので、
あらかじめ小銭を用意するか、バス案内所で切符を買っておくこと。)

このバスは基本的に新幹線と同期しているので使いやすい。
(長野で乗り換え時間はちょっと少なめだけど。)
バス停は駅すぐ近く、3番乗り場。
バスは一応観光バス。トイレはなしで当然禁煙。
予約は不要なので、飛び乗ればよい。

このバス、途中カーブが非常に多い。
従って、社内での食事は禁物である。
空腹時でも吐きそうになった。
オタクラのネタの下書き=これの下書きをノートに書いていたが、
こういう細かい字を見るのもだめである。
白馬に付く頃には、だいぶ酔っていた。

さて、先ほどからずっと「白馬」と書いているが、
正確には白馬村八方という所が目的地である。
件の特急バスは白馬経由で八方(さらにその先白馬乗鞍まで)行くので、
このバスのままでよい。
ここもスキー場で有名だし、長野オリンピックではジャンプ競技も行われた土地なので
名前位は聞いたことがあろう。

八方は、白馬駅より少し西北の山側となる。バスで5分位。
今回の宿は八方のバスターミナルよりさらに山側に15分ほど歩いた位置にある。
ホテルの名は「プチホテル志鷹」(したか)。
このホテルについてはおいおい+最後にまとめて紹介する。

この日はこの移動だけ。
ホテルに着いてから長野で買っておいた駅弁を食べて(ホテルの夕食の時間には
間に合わないので)、明日のだいたいの予定を立てて寝るだけであった。

で、その駅弁の紹介。

{食料紹介}

        「元祖 峠の釜めし」
        峠の釜めし本舗 おぎのや
        www.oginoya.co.jp
        ¥900

長野駅前で買ったが、元々は横川駅の結構有名な駅弁。
信越本線横川駅は確か長野新幹線開通と同時に碓井峠(横川−軽井沢間だっけ)の
線分が廃止され、特急列車が来なくなくなったと思うが、駅弁は残ったようだ。

包み紙には宮内庁御用達とあるが、確かにおいしい。
味付けご飯に鶏、椎茸、タケノコ、ゴボウ、ウズラ卵などが乗っているが、
いずれも味が濃くなくくどくなく自然でよい。
量も私でちょうど。
漬け物(香の物)が別容器に入って付いているが、これもおいしい。
これだけでお茶うけになる。
久々に当たり。

        お勧め度        88%

ぜひどうぞ。
容器は名の通り釜型だが、ふたも含めてすべて陶器である。
同じ釜めしでも糸魚川の夫婦釜めしがプラスチックふたになってしまった
のに比べあっぱれ。
ずっとこのままでいてほしい。
ちなみにこの陶器は益子焼き。ちょっとすごいかも。

        ・・・

まずは、このホテルの設備面を紹介しよう。

お風呂は各部屋にもユニットのがあるが、1階に中浴場もある。
足を伸ばしてくつろぐならこっち。
ただし、温泉ではない。

エレベーターはあるが、傾斜地に建っているからか、
同じ階の中でも階段があったりする。
お年寄りや子供連れの場合は要注意かも。

部屋の備品は以下の通り。
歯ブラシ        ○
タオル          ○
ひげそり        ×
シャンプー      ○
冷蔵庫          ×
テレビ          ○
お茶            ○(パック)
時計            ×
モーニングコール○(自動)

部屋に時計が全くないので、要注意。モーニングコールはあるので目覚ましは
要らないけど。
このあたりで公共交通機関を使う場合、本数が少ないので
時間の把握は最重要である。ということで、時計を持ってない人は注意。
(滅多にいないとは思うけど。)

このあたりは9月下旬にはもう夜ともなると14度ほどになるということで、
確かに部屋の中でも半袖では寒くなる。
暖房ももう入れられる。

が、私は寒さには強い方なので、この程度では暖房は入れない。
このホテルには畳(もある)部屋もあるが、今回泊まった部屋はベッド。
私はベッドでは寝られない質なのだが、さすがに今日は展示会で
かなり歩いていたので、寝られそうである、たぶん。

        ・・・9/20・・・

朝はさすがに寒かった。
6時位に目が覚めてしまい、なんかまた寝るのももったいなかったので
散歩へ出ることにした。

半袖の上に長袖のジャケットを着て45分ほど外へ。
朝の空気がひんやりして気持ちいい。
今日は晴天、白馬の山もはっきり見える。
が、ここいらからでは山全体を見渡せる良い場所がない。

よく見ると、周りはホテル・ペンションだらけ。
避暑地&スキー宿である。
雄大な白馬の山々の景観とはちと合わない感じ。

実は、ホテルの横がすぐゲレンデ。
この周辺は、今の季節は景色がいまいちか。
夏のスキー山というのはおもしろかったが。
「夏草や 若゛者どもが 夢の前」というところか。
空のリフト、一面ススキのゲレンデ。
今見ると結構きつい斜面なのね。よくスキーで降りてくるもんだ。

登りは良かったが、下りがちょっと大変。膝が弱っとるな。
あっ、キツツキ発見。小ゲラ。

この間出会った人は4人ほど。それもこのゲレンデに入ってからは0。
今はオフシーズンと言うことでもともと人は少ないらしい。
ホテルに泊まっていたのも、親戚と、たまたま同じ時に遊びに来ていた
別の親戚とその近所の人の5人だけ。
さらに今年は全体出来に1〜2割人が少ないそうだが、
不景気のせいか。

朝食は半バイキング。おかゆさんかパンは自由、オムレツは出してくれる。
これに野菜サラダ。
メニュー的にはありふれてはいるが、付け合わせの梅のつぶしたものが本物の梅干しで
合ったりして、素材には気を遣われている模様。
(翌日飲んで気が付いたが、牛乳も「非常に」おいしかった。)
この日はおかゆさん中心にしたが、それが後でちょっと失敗だった
というのは後でわかることである。

        ・・・

この日の昼の目的地は八方池。ホテルのすぐ近くのゴンドラから
八方尾根に登り、八方尾根自然研究路の先にある池である。
このコースは、最終的には唐松岳(2696m)というところまで登れるのだが、
八方池より先は登山装備が必要と言うことで、普通(とはいえそれなり)の
格好で行けるのはこの池までである。

まずは、ゴンドラとリフト2本を乗り継いで八方池山荘と言うところまで
一気に登る。このゴンドラ+リフト券、往復通常2600円のところ、
ホテルにて2260円の割引券が売っていたのでこれを買う。

ゴンドラ(「アダム」という)の乗り場はホテルから坂を下って5分位の
所にある。下は八方駅、上は兎平駅という。
ゴンドラからさらにリフトで黒菱平、さらにリフト八方池山荘まで一気に登る。

なんかゴンドラ、リフトは人が少ない。
やはり季節外れの平日だからだろうか。
貸切みたい。

山の上は半袖では肌寒い。絶対長袖が必要。
ただし、この後歩いていくと暑くなるので、
薄い生地の長袖にするか、半袖の上にはおれる長袖を持っていくのが良い。

ここはトンボやバッタが多い。
そして、空気が澄んでいて、歩くだけで体によさそうだ。
今日は非常によい天気で遠くの山まではっきり見える。

兎平のゴンドラからリフトへの乗り継ぎの間には湿原があるが、
水が少なかった。シダが枯れている。
ここも渇水なのだろうか。それともいつもこの季節はこうなのか。
この後山の途中、湿地がいくつもあったが、そこは大丈夫そうではあった。

黒菱平にはオリンピックの跡がある。女子ダウンヒル競技のスタート地点で、
その建物が残っており、中で小さな展示をやっている。
今の季節に見ると、スタート台より下何もない(断崖絶壁的)が、
雪があるときにはそこが雪で埋まるのだろう。

男子のスタート地点は次のリフトの途中の変な場所にある。
リフト途中で飛び降りるのか、リフト終点からここまで降りてくるのか。

八方池山荘から先は歩きになる。
ここにトイレがあり、また山荘では食事もできるので、
トイレはここで済ませ、おなかが空いた人はここで食べておいたほうが良いかも
しれない(トイレはゴンドラ・リフトの駅にもある。食堂はゴンドラ上駅にもある)。

ここから上る前に、ほんの少し下るような場所へ向かう。
そこに第1ケルン(アルプスの少女ハイジで山の牧場あった
岩を積んで天辺に旗があるあれ)がある。
ここからは白馬三山が真正面に見えて絶景。
山にはまだ少し雪がある模様。
広角レンズのカメラが欲しい。雄大すぎて普通のカメラでは入らない。
雄大な山の景色といえば阿蘇を思い出すが、阿蘇の大観望が見下ろす感じで
あるのに対し、ここは見上げる感じである。

また、花の多い季節にはこの辺りにはいろいろと咲くようだ。

再び山荘に戻り、池の方向へ歩む。
ここからはいきなり急な岩の坂となる。
脚力・体力に自信がない人、ヒールのある靴を履いている人、
スカートの人はこれから先は行ってはいけない。
大小の岩の上、しかも段差がかなりきついところを上る必要があるので、
両手が開かない装備の人もだめだ。

それでもここを子供をおんぶして降りてきた女性がいた。すごい。
一方で日傘を差しながら昇ろうとしている馬鹿もいた。
片手がふさがっていると言うことだ。
岩は人工的に埋め込まれたものではなく自然のままであり、
ぐらぐらするものもある。
こういうかっこは非常に危ない。なめたらいけない。

この後は基本的に登り一方だが、途中までは非常に急で狭いが距離が短い尾根道と
少し遠回りになるが比較的楽な自然研究路の2コースがある。
途中で合流するが、行きはまだ元気だろうから尾根道を、
帰りに研究路を行くのが良いと思う。
しかし、研究路でもきつい場所はある。

登っているとかなり息が切れる。空気が薄いからだろうか。
このあたりですでに2000メートル近い。

        ・・・

研究路では景色は山の西側と麓が見える。
尾根道では東側斜面が見える。
どちらも私のような高所恐怖症の人には少々つらいかも。
上を向いて歩こう。

そういえば、長野は田中知事の脱ダム宣言。
確かに山から見渡せる範囲にも河と山に(砂防)ダムがいくつかある。
景観上も良くない。たしかに不要なのでは。
もう、土建屋と政治屋だけが儲ける公共事業の時代は終わったのだ。
そんな金あるなら景観のため電柱を埋めるとかしたら?

このあたりは低木草が多い。理由は看板にあったけど、忘れた。

ゴンドラ乗るときは人が少ないと書いたけど、
なんや人多いやんけ。団体もいるぞ。
お年を召した方中心だけど。

途中お花畑と呼ばれるところがある。
夏にはそれがあるらしいが、今の季節にはなかった。
ここにはテーブルといすがあって休憩出来る。
ここから左前方上に目的地池の上にあるケルンが見える。
まだ結構登るようだ。

このお花畑より少の上にトイレあり。
ここが最後のトイレなので、気になる人は行っておくべし。

この先第2ケルン、八方ケルンを経て八方池へ。
八方ケルンで2035mの高さになる。
ここからではもう下界(麓)はあまり見えない。
一方で八方三山はいよいよ目前となる。

今日は晴天、太陽が非常にまぶしい。
もうこのころには暑くて暑くて仕方がない。半袖で十分である。
空気が澄んでいるので太陽光を遮るものがないからだ。
長袖を脱げるようにした方が良いと言ったのはこのためだ。

八方ケルンから最後登ると前方右手斜め下に池が見えている。
ここが目的地の八方池である。
ここで万歩計は11000歩となっている。
散歩で3600歩ほど歩いているので、8000歩位と言うことか。
ただし、山の8000歩は平地のそれとは意味が違う。
ここで12時半。ゆっくり来て麓から2時間半。

普通の装備で来られるのはここまでで、この先の唐松岳などに行くには
本格登山装備が必要らしい(時間もここからさらに3時間必要とか)。
(とはいえ、結構軽装らしい人も行ってはいたが。)
これは次回にチャレンジである。

八方池は、そこへ降り参道にそのまま入らず、
山道をいったん過ぎる第3ケルン(唐松ケルン;2080m)まで進んで、
見下ろす方がきれい。ホームページに掲載した写真もここから撮ったものだ。
背景の山と池が綺麗に撮れる。
ここも風景が広大なので、広角レンズでないと全体は写真に収まらない。
たぶんビデオではもっとだめ。
記録するなら絵にする方がよいだろうが、やはり直視が一番。

ここでしばし休憩。
遠くから沢の音も聞こえてくる。

そういえば、ここは自分の足で登った最高峰になるのかもしれない(途中からだけど)。
滋賀は湖西の比良の武奈ヶ岳の方が上か?

実はこの日はお弁当を用意出来なかったので昼食は抜き。
持っていったお茶とおやつだけである。
こんなことがわかっていれば、朝食でもっと食べておいたものを。
いやいや、朝食に出たパンでも持ってきておけば良かったか。
が、このおまんじゅうがとてもおいしく感じる。
やはり綺麗な空気のおかげだろうか。
(元々おいしいものだったのかもしれないが。)

お弁当は白馬の駅前近くにあるコンビニで買うか、
ゴンドラ上駅で売っている「おやき」というもので代用するか、
いずれにしても、上には当然のこととして売ってないので要注意である。

こんな所にツバメがいる、登ってくるのだろうか。
しかも非常にたくさん。
渡り鳥だよな、ツバメって。

第3ケルンでしばし休憩をした後、さらに少し進むとそこからまた
道を戻るように池に下る道がある。
八方池、2060m。

八方池は池というより沼に近いと思う。
沼と池の違いはよくわからないが、
深さ、底が粘土かどうか、透明度、広さだろうか。
(辞書を見ても曖昧である。深さの違いとか、池は人工的なものとか言う
意見もあるようだけど、それで言うならここは浅いし人工ではないので
「沼」と言うべきだけどね。結局「沼」より「池」の方がイメージが良いからかな?
「湖」はきっと広さの違いだろうけど。)

ここは一見底が粘土のようだが、実は岩らしい。
見るからに浅そうだが。、一番深いところで4.4mだとか。
岸近くはかなり浅く(水深15センチもないと思う。その先急に深くなり
底が見えない。)
水はpH5.6の弱酸性らしい。

ゆっくり1周しても10分はかからないほどちいさい。
ここにはサンショウウオやモリアオガエルがいる。
蛙はいなかったが、黒いオタマジャクシはいた。
またサンショウウオは見ることが出来た。体長5センチ位だろうか。
一見イモリのようにも見えるが、えらの付き方が違うのでわかる。

ふと上空を見るとパラグライダーがいる。
池を空から見ているわけだ。
気持ちよさそうだが、私には無理。
そういえば、ゴンドラの横に出発点があった。

目を周りに山に移してみる。周りの山のてっぺん付近は白く見えるが、
これは雪ではない。この白いのは、地肌が見えているせいである。
おそらく、
・この当たりは岩が多く植物が少ない
・雪深く、長く残るため成長しにくい
・雪解けと共に山肌が削られるので余計
・真っ白な岩が多い(中は黒くても表面が白っぽいのも含む)
で白く見えるのであろう。
雪をいただいているように見えることに別に問題はないが。

そういえば、昨日は遠くに富士山が見えたそうであるが、今日は遠方はかすんでいる。
遠くにきれいに見えたきれいな山がそうなのだろうか。
富士山じゃなくて浅間山の間違いか
(注;本当によく晴れた日には富士山が見えるようである。)
富士山も今の季節は雪がないのでわからない。

        ・・・

花はどうやら8月までがピークの模様。9月も中旬になると少ない。
残念。草木は少し紅葉しているがまだ早い。
オフシーズンというわけだ。

それにしても途中でネタを書きながら歩くのは大変というか、面倒。
止まっては書き、思いついては書きの下山。
大学ノートに書いていたが、胸ポケットに入る手帳かボイスレコーダー
の方がよいと思った。ICレコーダーでも買うか。
もっとも、途中でぶつぶつ言いながら歩いている奴を見たら、
変に思うかもしれないけど。
日常にないこのゆっくりさ。心地よい。

また、ふと立ち止まると寝てしまいそうにもなる。
聞える音は風、遠くに沢、虫、時折鳥。
でもそれ以上に空気の圧力を感じる。
いや、人の可聴域を超えた音か。
椎谷の山の中でも感じた、存在感と言うべきか。
都会の中では感じないものである。
身をゆだねたくなる。

山で人にすれ違ったら、登るほうが挨拶したら挨拶し返すのが
礼儀である(のぼりで息を切らしている人に対して下りの人が
挨拶を強要するのはあまりよくない)。
こういう人が多い山では挨拶しない人も多いが、
挨拶されるとうれしい。
2時も過ぎると降りる人も登る人もぐっと減る。ほとんどすれ違わなくなる。
このころになると挨拶する人が増える。
休憩所ではそこから会話が弾むこともあった。
いくら観光地化されているとはいえ、山は山だから、
山の礼儀を守ろう。

二時半頃には雲が増えてきた。
明日は天気が悪いということであったが、その雲か。

山は下りが大変。特にここは岩山なのでなおさら。
ゆっくりを気を付けて。
実は私は膝に少々持病があるので下りではいつも痛みが出てしまう。
少し位なら良いのだが、ひどくなると足を引きずる位になることもある。
今日もちょっと危ない。

で、何とかリフト乗り場まで到着。

下向きのリフトは(私には)結構怖い。
特に乗り場から最初に降りるところではスピードも付くので余計。
手すりにしっかりつかまってた。

ゴンドラは扉(筐体を含めグラスファイバー製)があるけど、
リフトより長くかつ高いところも通るからやっぱりこわい。
特に柱部分での揺れが。
中でしっかり手すりを持っていた、この文章を書くとき以外。
        「下りの窓から下は見られません。」

そういや、列車の上り下りはわかりにくいけど、
ゴンドラ・リフトは一目瞭然ですな。

そうそう、ゴンゴラ・リフトは4:30ごろまでしか動いていない。
登りは、この時間と帰り分の脚力を考えて決める必要がある。

{食料紹介}

        「おやき」

        第一ゴンドラ上下売店
        (実は白馬あたりではいろんな場所で売ってるんだけど、
        この山の中ではここだけ)
        ¥250
        野沢菜、なす(かぼちゃ、あずき)

一言で言えば、和風豚まん。または大きなおまんじゅう。
豚肉の代わりに野沢菜漬けなどが入っている。
大きさも一緒。暖かいのも一緒。生地にそば粉が入っていると言うことで、
若干緑がかっている。
味も想像してもらえば当たる。
おいしいとは思うが、特別これは!!というほどでもない。

本当は、これを昼食代わりに持って行きたかったのであるが、
行きはどこで売っているかわからなかったのだ。
量は結構あるのでおやつなら1つで十分かな。
味的にはなす(甘い目)<野沢菜(辛い目)で好み。
カボチャと小豆は次回にチャレンジ。

        お勧め度        69%

下りはさらにホテルまでの歩き分も考慮しておく必要があった。
このあたりの坂はきつい。
最後の坂は結構効く。膝の痛みもかなりひどい。
無事にたどり着けるだろうか・・・等と考えている内に、
何とか玄関まで到着。ふ〜。

後でお風呂に入ってびっくり。
手は真っ黒だし、鼻は真っ赤に日焼けしていた。
雪山ならともかく秋山で日焼けするのね。

雲1つない(1つくらいはあったけど)晴天、澄んだ空気、
日陰の場所がない山の上だと焼けやすいのね。
だからといって、日傘を差すのはだめだと思うけど、
日焼け止め装備は必要かも。

結局今日の歩きは(散歩分も含めて)17000歩。
山の上で1万歩以上という計算である。
山歩きだから平地の2倍以上ではなかろうか。
明日は歩けるだろうか。

        ・・・

この日のホテルの夕食は和食。魚中心。
煮付け、刺身(鯛とハマチ?)、もずく。
鴨肉、ご飯、おみそ汁、なし、ブドウ。

なぜ山中で海産かと思ったが、白馬は糸魚川に近いので海産物は手に入りやすいの
かもしれない(天気的には長野より新潟に近いそうだ)。
それは良いとして、味は非常によい。
特に鴨肉と刺身。
量は今の私には少し多い目くらい。

ワインはドイツの白を飲んだ。
これまた甘くておいしい(中甘とか)
海産物、酢の物(もずく)とも喧嘩せず。

実はこの夕食時は、親戚の知り合いの人と同席であった。
これがまた話をすればするほどすごい人であり、実に有意義な時間であった。
何がすごいって、とても「頭の切れる人」なのである。
問題を解決するにはどうしたらよいかと言うことを、思いつけるのがすごい。
シャープに液晶を紹介したのも、実はこの人だった(当時はシャープというか
早川電気社員)。
プロジェクトXにも名前位出ていたのかもしれない。
有名な「目の付け所がSHARPでしょ」の宣伝文句(の元)
を作ったのもこの人(のいた部署)だったそうな。
こういう人の頭の動かし方は見習うべきであるが、
なかなかそうはいかない。やはり天才肌という人はいるようだ。

        ・・・

食事の後お風呂へ。今日も貸し切り。
サウナに入ってみた。
非常に久しぶり。
昔は入れてたと思うのだけど、今の体に雰囲気温度90度は熱い。
3分でアウトであった。

        ・・・

{本紹介}

        「八方尾根 花の旅」
        石原敏行
        ¥1000

八方に咲く花や木、動物を写真で紹介した本。

帰りに買ったけど、行きに買ってゴンドラの中ででも見ておくべき本。
そうすれば、本に載っている花がそこかしこにあるので、
あぁ、この花だとわかるはず。

山道には花の紹介の立て看板もあるのだけど(多くは写真付き)、
やっぱり本の方が良い。どこに咲いているか、いつ咲くか、大きさは、色は
どうかなどもきっちり書いてあってわかりやすい。
良く似たものの見分け方まである。
デジカメで撮った写真をこれで名前付けするつもり。
つい見入ってしまう良本。

        お勧め度        98%

¥1000とは思えないくらいによい出来。
次回登るときにはこれで予習しておかなくちゃ。

−2%は分類し方かな。花の色別になっていて、これはこれで捜しやすいけど、
登り道別索引もあれば言うこと無かったかも。

{お土産紹介}

        「白馬 銀世界のHeavenクランチ」

        8個入り(もっと多いのもある)
        ¥500円位(忘れた)

包み紙を無くしたので詳細は不明だが、
ミルクチョコレートクランチ。
味はまあまあなのだが、このチョコレートが
口の上部にくっつく感じがするのが妙。
なぜ?

        お勧め度        63%

その筋では有名な雷鳥クランチもこのあたりでは売れているので、
そっちの方がおいしいかな。

{お土産紹介}

        「五穀飯」
        450g
        (株)タカチホ
        500円位(忘れた)

ゴンドラ下駅の土産物屋で売ってた、
もちきび、丸麦、そば米、緑豆、黒米のまぜもの。
ご飯に混ぜて食べる(白米5:1か10:1)。

要するに、長野県は米が採れにくかったので、こういうものを
代わりに食べていたと言うことであろうか。
昔は粗食だったが、今となっては健康食として見直されている
というところかもしれない。
一見鳥のえさにも見えるんだけど。

これを入れてご飯を炊くとものすごく色が出る。
(白米は研いでから入れ、水につけておくのは一緒。
この付けている間にすでに色が出るので、色が付いたら困る容器には入れないこと。)
黒米の色のようだが、ちょうど赤飯のような色になる。
味もそんな感じになる。
ただの白米のはずなのに、もちもちした感じになるのが不思議。
(ちなみにうちでは圧力鍋で炊いているので、一般炊飯器での状態は不明。)
米の柔らかさと他の物の堅さという歯触りの違いがおもしろい。

        おすすめ度      90%

3合炊きなら10回分くらいあるのではなかろうか(うちではまだ使い切ってない)。
見た目に反しておいしいのでおすすめ度は高め。

        ・・・

ベットでは寝られない方ではあるが、さすがに今日は寝られるであろう。
花の本を見ながら眠ることにした。

        ・・・9/21・・・

朝、町中は霧でけぶっていた。
このときの写真をホームページに上げていたので、見た人にはイメージがわかろう。
よくあることなのであろうか。

今日も朝早くに目が覚めた。
体は疲れているとは思うが、気持ちいい疲れの後というものは案外
体の復活は早いものだ。空気が良いというのもあろうし、
気持ち的にも良好なので、起きられるのであろう。

天気は予報とははずれ、町中には霧が出ているものの、
山の方は昨日に続いて晴れである

またホテル横の山を登る。
昨日も書いたが、ここは冬場はゲレンデとなる。
スキーのゲレンデは、スキーで滑るときはさほどではない坂も
夏場に歩いて登り降りすると結構きつい。

ここはリフト上で993mだそうな。
今日はさらにそこから登ったから、1000mくらいまで行ったか。

ここに来ると、ハエが異常に多い。
どれだけ多いって、数十匹が一気にたかってくる感じ。
ひょっとして私が臭かっただけ!?
(だとしても、あれだけの数が繁殖していることがそもそも怪しい。)

ドングリの木と栗の木があった。見ているうちにドングリが落ちてくる。
並べてみると、たしかにドングリは栗に似ている。
ひょっとして、ちゃんと調理すれば食べられるのだろうか。
食べている、と聞いたことはないが。
やっぱり味が悪いか、あくが強すぎるとか。

坂の上り下りをしてみると、やはりまだ膝が痛い。
元々今日は天気が悪いなら、町中の温泉巡りでもしようかと思っていたが、
この天気ならまたどこかへ行きたい。
しかし、この膝ではきつい山道は無理だ。
そうなると、行けるのはどこだ。

いろいろ調べてみると、栂池(つがいけ)高原があまり登りがなく行けそうである。
ということで、ちょいと膝は痛むが、ここまで来てはもったいないので
行くことにした。

食堂で栂池のことを聞くと、確かに坂は少ないとのこと。
しかし、そこへのバスが非常に少ないということであった。
時刻表ももらったが、確かに行きも帰りも少ない。
特に行きは急がないとバスが間に合わなくなる。
そう思っていたら、ホテルの女将さんが送ってくださるとのこと。
ありがたくお言葉に甘えた。

栂池高原下のゴンドラ乗り場までは、車で30分はかからないか。
途中の景色もなかなかにすばらしい。
特に途中渡った橋からは、白馬三山が非常に綺麗に見える。
昨日の八方の上からの景色は山の中腹から上の展望であったが、
ここからは河のバックに見上げる構図となる。
やはり撮影のメッカだそうな。
今回は時間がなく通過したが、また今度来たときには是非ここで写真を撮ろう。
(このときも何人か写真を撮っていた。)

        ・・・

栂池高原は、まずゴンドラ(イブという)に乗り、そこからロープウエイに
乗り継いで登る。その先に自然公園がある。

ゴンドラ+ロープウエイ+自然公園入場券で通常¥3300をホテルで¥2910。
(さらに、栂の湯、栂池温泉の割引もされる。)
でも最初から八方と栂池両方行くとわかっていれば3日フリー切符の方が
¥4500でずっとお得(ただし、栂池自然公園の入場券は別。¥300)。
さらにこちらにはこれは今回行かなかった五竜とおみの
アルプス平自然遊歩道へのゴンドラ+リフト代も含まれている。
次回はこれでチャレンジである。

ゴンドラ乗り場(栂池高原駅)が標高831mで、
一番上の栂の森駅が1560m。730m近くも登ることになる。
ゆえに、ゴンドラは八方よりずっと長く、約30分かかる。
入れ物自体も大きくて、怖さも少しまし。昨日で慣れたのもあるかな?
温度表示によると下界は18度だが上は9.9度とある。
(ゴンドラ乗り場に気温表示があるのだ。)
当然下界で半袖でも長袖は必需。

このゴンドラ乗るときに写真を撮られる。最初、遭難時にわかるようにかと
思っていたが、何のことはない、帰りに売りつけられる。
しかも1000円と高い。さらに写真はぼけてるじゃないか。
何となく写真を捨てられるのがいやで買っちまったい。
おおばか?
(それにしても、山から下りてきたときにすぐに私の写真を持ってきたのには
驚いた。今日は人は少ないとはいえそれなりにはいたろうに、
一瞬で持ってくるとは、よほど顔と写真の結び付けがうまくできるのだろう。
顔を覚えるのが苦手な私にはうらやましい芸当である。)

八方ではゴンドラは一気に登ったが、栂池はいったん緩い登りで
途中駅(白樺駅)を通過し(ここでの乗り降りも可能)、
そこから一気に角度を上げて登っていく。
高さ的にも非常に高く、景色が良く山がよく見える。
でも下界の景色はいまいち。麓は見えずほとんどゲレンデのみ。
最後に少し下るような形で上の駅に着く。

そういえば、この途中駅ではゴンドラはいっぺん溜まってから出発する
(この表現わかるかな?)。
ということは、ゴンドラの間隔は可変ということだ。
ワイヤーをつかんだりはなしたりしているのだろうか。

ゴンドラの下ではもう草刈りをやっている。冬準備であろうか。
そうだとしたら、かなり早い気もするが、
こんなものだろうか。

ゴンドラを下り、200mほど歩くとロープウエイの駅(栂大門駅)がある。
この間はほとんど平らである。
せせらぎや鳥の声がよく聞えるので、録音するのも良いかも。
ただし、ゴンドラの音が少々うるさいけど。
また、途中に水芭蕉の群生地があるが、この季節は何もないはずなので
行くだけ無駄かもしれない(未確認)。

ゴンドラは随時発車だけど、その先のロープウエイは20分に1本。
自然園駅まで(1826m)。

ロープウエイから公園までは、意外にも舗装された道路でちょっときつめの坂。
こんなところでアスファルトを見るとは、ちょっと興ざめ。
(ロープウエイがない頃、平成5年まではバスが走っていたそうだ。
そのための林道がこれだ。)
景色はよいが。

周りの木々はほんの少し紅葉している。
昨日の後遺症でまだ膝が痛いのでゆっくり歩く。

        ・・・

今日の目的地である栂池自然園は昨日のような山そのものではない。
山の上にある湿地帯を中心とした公園だ。
入り口から見ると、さらに高い山(たぶん小蓮華岳など)の裾に広がる
湿地帯に見える。
(ここから天狗原、白馬大池、蓮華温泉という場所へ
登っていく鵯峰(ひよどりみね)トレッキングコースへ行くことが出来る。
ただし、こちらはそれなりの格好がいるようである。
少なくとも、八方池に行く程度には。なお、こちらに行く場合には自然公園に
入る必要はない。入り口手前で横の道へそれていけばよい。)

公園内は、なだらかで平地の木道も多く、八方に比べずっと楽である
特に入り口付近なら軽装、子ども連れでもで十分行ける。
ただし、すべてを回るとするとそうはいかなくなる。

公園内でおよそ160mのダウン・アップがあるので、
八方ほどではないにしろそれなりの格好は必要だ。
やはり荷物はリュックに入れ、軽い登山の格好、もしくは
最低でもジョギングが出来る位の格好でないとすべては回れない。
(ここにもスカート、ハイヒールやサンダル出来ている連中がいたが、
入り口近くの水芭蕉湿原からわたすげ湿原までは回れるが、
その先は無理である。)

入り口にはビジターセンターがあって、ここには栂池あたりの自然を紹介する
パネル展示がある。湿原の種類や形成行程がわかる。
一度はゆっくり見た方がよい。
また、食堂、土産物屋、トイレもここにある。
この先のトイレは公園のちょうど真ん中位に1つあるだけで、
それ以外にはないので要注意である。
(食堂などはここしかない。)

ビジターセンターから出るとすぐ、水芭蕉湿原からわたすげ高原という
所までの、ほぼ平坦で木で出来た道のある場所が続く。
水芭蕉の咲く季節(6〜7月)には非常に綺麗だと思われるが、
いかんせんこの季節は、もう葉ばかりになったそれしかない。
水芭蕉って、春の白い花とそれを巻くような葉しかイメージになかったが、
本当は「芭蕉扇」という位で、大きな葉っぱがある。
この季節に見るとそれがよくわかる。一番大きな葉は1メートル近くあるか。
他はもう枯れ草ばかりにも見える。

その中で唯一と言っていい、咲いている花がトリカブトである。
「毒」で有名になってしまったが、実際のその花は
名の通り、兜の様な形をしている。加藤清正(前田利家も同じ)のような兜だ。
トリカブトとはまさにしかりである。
これを見たとき、最初「鳥のかぶる位の大きさの兜」だと思ったが、
実際には「舞楽で使う鳳凰の頭をかたどった兜」なのだそうだ。
紺色というか濃い紫の色で、綺麗なものである。
毒は花ではなく根っこにあるらしい。

ここの湿原、歩いていると水の音が聞える。
川のせせらぎ〜と思ったら、正面に見える山肌に滝が見える。
たぶんその音である。じっとしているだけでも体に良さそう。

水中にミズスマシがいる。
久しぶりに見た。そういえば昨日はゲンゴロウを見た。
昔(30年くらい前)には都会でも見られたのだが、今はこう言うところ
でないとだめ。残念と同時に、いつまでもここを残して欲しい。

水芭蕉湿原からワタスゲ湿原の間に風穴がある。
要するに岩の穴があるのだが、夏でも冷風が吹き出しているらしい。
この日はあまり風は感じなかった。
入り口には温度計があって10度を示していた。
この季節で行っても涼しいが、もう少し経てばかえって暖かい風に
感じるのかもしれない。

ワタスゲ湿原の先に楠川という川があり、ここを渡ったところに
トイレがある。このトイレがこの公園内途中の唯一のそれなので、
気になる人は行っておくべきである。
(楠川〜昔は九つの瀬があるから九瀬川といっていたそうだが、
いつしかこうなったのだそうな。)

そういえばこの河、雪解け水だと言うことで夏場でも冷たいのだそうな。
確かにこの日も冷たくて気持ちよかった。
行きも帰りもここで休憩した。

ここから急に道が悪くなる。岩の道とぬかるみの道になる。
靴がそれなりでない、足腰に自身がない人はこの先に行ってはいけない。

ここから20分ほど歩くと浮島湿原という場所に出る。
真ん中に島のように見えるところがあるので浮島である。
さらに底か少し進むと湿原と山が綺麗に見える場所がある。

この浮島湿原の所に案内板がある。
ここからロープウエイ乗り場まで1時間、展望湿原までの往復で2時間。
ロープウエイは4時過ぎには止まるので、時間に余裕がない場合は
ここで引き返す必要がある。
ロープウエイ以外に下山の手段はない。

ここ先、道が二手に分かれるが、一応行きは左手を行き、帰りに右手から
帰ってくる方が良いと言っておこう。
理由は、左手の道の方が急で、右手が比較的なだらかだからである。
両方なだらかでもよいが、ここの景色を十分堪能するなら、
足の都合も考えるとこのコース取りとなる。

左手のコースを行くと、ぬかるみ道を抜けて、急な狭い尾根道を通り、
公園内の最高地点2020m地点に出る。
実はこの地点、園内でもらえるパンフレットではあまり大きく書かれていない。
だからわかりにくいのだが、実際に言ってみると休憩所があるのでわかる。

今回はここで昼食とした・・・と言うところだが、実際には
お弁当は今日もなかったので、昨日買ったおやきの残り(なす)と
昨日と同じおまんじゅうなどおやつだけである。
やはり、こういう場所で食べるとひと味違う。

入り口からここまではゆっくり歩いて1時間半か。
ここでちょうど1万歩。
左眼下に雁股池という池が見え、前方遙かには雪渓がいくつも見える。
360度近い展望。これもまた雄大で、写真では写せないから直視するしかない。

それにしても、栂池は八方よりずっと楽。
まあこちらは(本格的な)山歩きではないから当然ではあるが、
1日目こっち、2日目八方にしておけば足には楽だったのに。
本来ならこれくらいの坂道なら何ともないはずだが、
やはり昨日の後遺症があって膝が痛い。

それにしても、ここの景色は八方とは大きく趣を異にする。
栂池は湿原と背景の山、緑の木々、木々の中を歩く。
一方、八方は草と岩である。
歩き道で見ても八方の岩に対してこちらは土。
景色は山対森。
標高的には八方とここで大して変わらないが(八方池が2060m)、
こちらの方が高さを感じられる。
遠方や下方が谷に向けて広がるからか。

花は八方のほうはずっと多い。ただし今の季節はだが。
こちらではいくつかの実が発見できたが。
鳥はこっちの方が多い。
ネタとなる場所は八方が多い。
そういえば、この2020m地点には羽ありが多かった。なぜ?

パンフレットには「展望湿原」というところが大々的に書いてある。
最初、この2020m地点がそれかと思っていたのだが、
そうではなかった。そこを過ぎて少し下ったところに展望湿原はあった。

展望湿原までの間の道は、なだらかと言えばなだらかだが、
根っこ道+木道であり、木道はともかく根っこ道はかなり歩きにくい。
上下もかなり多い。

このあたりでは、栂池の名前の由来になった栂=オオシラビソの木が見える。
少し黒というか紫がかった大きめの細い松ぼっくりのような実を
付けているのでよくわかる。そういえば、ロープウエイからもよく見えた。

展望湿原は、確かに視界が開けた湿地帯で、広い休憩所がある。
浮島湿原から右手に道を取った人は間違いなくここが「展望湿原」
だと思うだろう。逆に言うと、左手の道を取った人は
先の2020m地点をそうだと思ってしまう可能性が高い。
でも、景色的にはここより2020m地点の方が良いと思うんだけど。

後はひたすら道を戻る。
日が差してくると暑いくらいだが、かげると急に寒くなる。
長袖は脱いだり来たりで大活躍である。

もう少し道を進むと自然園全体が見渡せる場所に出る。
ここから入り口の方向がほとんど見える。
かなり広く、入り口が遠いことがわかる。
思えば遠くに来たもんだ。

その場所から少し道をそれると、銀命水という名水がある。
わき水というより沢の水である。
とても冷たくて気持ちがよい。それに少し味がある。
何か覚えのある味なのだが、何であるかは思い出せなかった。
次回は空ペットボトルでも持っていくか。
でも名水も持って帰るとだめになるからね、現地で飲むのが一番。

        ・・・

途中の人間模様。
山の中で塩ラーメンを食べる親子。
体が温まって良いのだろうか。でもお湯が要るから重かろう。
その前に、子どもにラーメン?
少し考えた方が良いぞ。
別グループでコンロでスープをつくっているのもいた。
こちらは本格的だったので許す。でも、この公園内で火の気使って良いのか?
(だめだとも書いてはないけど。)

名水のそばでビールを飲む輩。
まあ、味の種類は違うのだろうが、こんな所にまで来てビールを飲みたい気が知れん。
水を飲め。

そうそう、やっぱりここにも臭い人間がいる。
なんでこういうすばらしい空気の中で悪臭を放ちたがるのであろうか。
私の目に付いた人間は、一応携帯用吸い殻入れを持っていたようだが、
それが道ばたに落ちているのも見た。他のゴミも数は少ないがあった。
頭の腐った連中はこう言うところに
来てもらっては困る。都会のむさ苦しい建物の中だけにいろ。

後の道は目新しい景色はなくなる。
行きに通った場所の対岸(湿地帯はたいていそれを挟むように道が2本
ある)とかとかだけだからであるし、今の季節は花がなく、
草木も紅葉に近づき枯れつつあるからである。

そうそう、紅葉と言えば、まだ少しそう呼ぶには早いが、
ナナカマドだけは真っ赤に染まっていた。
このあたりも10月の初め頃には紅葉になるそうである。
(ホテルの人に「どれくらいか見てきてください」と言われていた。
写真を見せたらだいたいいつ頃紅葉になりそう、と言われていた。
こういう時デジカメは便利。))

結局、自然園1周に4時間ほど掛けたか。
予想以上に広かったが、残念ながら今の季節はあまり見るべきものがない。
もう少し早く花の多い季節に行くか、もう少し遅く紅葉の季節に
行く方が良さそうだ。
そういう季節にはもう少し時間がかかると思われるので、
時間には余裕を見ておきたい(ゴンドラは4時台には止まる)。

ということで、帰り道はさっさと入口まで帰り、
ビジターセンターを見学して降りた。
(本当はバスに間に合わせようと思って降りたのだが、
ゴンドラの所要時間が予想よりも長く、間に合わなかった。)

        ・・・

{食料紹介}

        「山ぶんどソフトクリーム」
        ¥300

書き間違えではない。「ぶどう」ではなく「ぶんど」。
(このあたりの方言である。)
ゴンドラの麓駅前で売っていたソフトクリーム。
たぶん、山ブドウを使っている。
当然紫色。
味はブドウよりブルーベリーに近いか。
甘さは控えめ・・・と言うことはない。
もう少し控えめでも良いかも。

        お勧め度        75%

        ・・・

これを買ったところで栂池についてのアンケートをやっていた。
どうやら観光ガイドが必要かどうかを問うものらしかった。
名前や詳細な住所などは書かせないので安心。

これに答えると、温泉の入浴券をくれたので入った。

{温泉紹介}

        「栂の湯」
        通常            ¥700
        ゴンドラ券あり  ¥600

先のアンケートに答えてもらったのがここの入場券。

栂池のゴンドラの麓の駅のすぐ横にある。
一応天然温泉で、単純泉、弱アルカリ、低張性高温泉と書いてある。
「低張性高温泉」ってどういうの?
(「低張性高・温泉」じゃなくて「「低張性・高温・泉」か。
高温線は42度以上ということで、低張性とは溶存物質総量8g/kg未満
ということらしい。
このあたり「http://plaza28.mbn.or.jp/~ausadhi/untiku3.html」を見ると詳しい。)

建物は新しく、1階が土産物屋で2階が温泉となっている。
入り口に暇そうにしているおっさんがいて(失礼)、そこで券を渡して入る。
ロッカーは小さいが無料の物がある(かなり小さいので、
小さなリュックか貴重品だけしか入らないかも)。

中には2つの湯船とサウナがある。内風呂と外風呂である。
外風呂は露天と言うほどではないが一応天井はない。
全体的には銭湯という感じ。

でも間違いなく湯は温泉。
日焼けの腕にしみるしみる・・・ってこれは単に日焼けのしすぎなだけ。
普通のお湯でもしみるから。
肌も張りがでるし、上がっても冷めにくい。

この日は人も少なくゆったりできた。
私はあまり大人数のお風呂は好きでないので良かった。

ここにあった電動足つぼマッサージャー。¥100
見た目はちゃちだけど結構効く。温泉とこれのおかげで膝の痛みが治まった。
(NEW明日香ー2といって、一台¥99800だそうな。チラシもおいてあった。
買っても良いかもと思っていたりして。)
すごいかもしれない。

        お勧め度        75%

ここの600円が高いか安いかだが、普通に考えればちょっと高い感じだが、
山登りで疲れた体を休めたと思えばちょうどかも。
ただで入っていてそんなこと言ってたらあかんけど。

バス待ちの時間があるならその間に。
(この日も1本乗り遅れて2時間近く待つ羽目になったので入ったのだ。)
そうそう、タオルは持っていこうね(バスタオルを借りたら200円)。

        ・・・

で、1階の土産物屋での話。
ここでアルプスの少女ハイジのビデオ(と思う)を売っている。
信州限定とあるが、何が限定なのかはわからない。
どこでも売ってるよなぁ。

いや、問題はこれが映画版であること。
映画版はテレビ版とは声優ががらっと変わっているのだ
(聞いた感じでは、ハイジ以外全員違う)。
やっぱりハイジはテレビ版の声優人でないと。
最近TV版のDVD全巻を買ったので、触手は動かず。

後はバスに乗って帰るだけ。
バス停はここから駐車場を挟んで向こう側。ちょっとだけ離れている
(とは言っても歩いて2分程度)。
最初にも書いたけど、バスで行くなら、本数がとても少ないので要注意。
1本逃すと2時間近く待たされることになる。

タクシーは常駐しているが、白馬駅・八方まで2800円、
猿倉(今回は行かなかったけど、大雪渓に登る起点)は5050円もかかる。
やはりバスの時間をしっかり調べていくのが吉。
バスは白馬駅行きの松本電鉄バスと、このあたりの観光地を繋ぐシャトルバスがある。
値段はほぼ同じ(シャトルバスの方がわずかに安い)。
こちらも本数は限られているし、期間限定便もあるのでよく調べるように。
バス料金は、栂池から白馬で540円、白馬から八方まではさらに180円かかる。
シャトルバスなら八方まで500円(白馬までならもっと安い)。

このバス、なんかすごい道を通っていく。
おいおい、どこ通るねんという感じ。
旧道か。揺れる揺れる。

ちなみに、ゴンドラ下駐車場は一日300円。
朝6時から夕方5時までではあるが。

バスから見える景色で1つ。
このあたりは冬季のみの宿も多い。
今の季節に見たら、ただの廃墟にしか見えなかったり実に品のない建物もある。
日本のスキーがいかに若者の馬鹿騒ぎかがわかる。
私がスキーが嫌いになった一因はここにある。
でも一番の理由は高所恐怖を克服できなかったことにあるけど。

白馬駅もちょっと紹介。
小さな駅である・・・それだけかい!
いや、本当にそれしかない。特に駅舎に特徴があるわけでもない。
白馬駅はJR東日本の大糸線(松本−糸魚川間)であるが、
実は大糸線はこの先の南小谷(みなみおたり)までが東日本で、
その先が糸魚川までが西日本の管轄である。
ゆえに、臨時の列車以外でこの線を直通で走る列車はない。
南小谷での接続はそんなに悪くはないが、大人の事情って奴である。

駅のスタンプはある。

新宿からは毎日特急スーパーあずさが来ている。
そのほか、臨時では大阪や名古屋から急行や特急が来ることもあるようだ。

距離的には糸魚川まで45.7Km¥820、柏崎までは¥2210。
ということは、柏崎からも結構近いと言うことである。
今度は新潟の帰りにでも寄ろうかな。

駅前には土産物屋がある。お弁当も買える気がする。
また、アイゼン(靴の底に付ける爪の付いた金具)も
レンタルもしくは販売している。どちらも1000円である。
(レンタルは返却すると保証金300円は戻るはずだけど。)

        ・・・

今日の夕食はフランス料理。
これもおいしい。
ここのシェフは和洋どちらでもいけるようだ。
(でも基本的にこのホテルは洋食。昨日の和食は特別らしい。)
お客に合わせての変更もしてくれる。
実はここの食堂はホテル宿泊客だけでなく予約しておけば外来でも食べられる。
それだけの価値あり。

毎食おいしいのだが、あえて苦言を呈するなら、
魚というか海産物の選び方は、刺身でも焼きでも満点だが、
肉に関しては今1つか。焼き方は、肉汁があふれ出してとても良いのだが、
肉そのものが少々堅い気がする。

温泉も入ってはいたが、一応ここでもお風呂に入る。
うわ〜腕にしみる。日焼けしすぎだ。
結局3日間、男風呂は1人で使った。
やはり大きなお風呂に一人はよい。

ここで教訓。
秋山に日焼け止め装備は必須。
帽子、日焼け止めクリーム、サングラス、長袖を持っていくように。
(そういえばホテルの奥さんが顔に日焼けをしていたのは山登りを
されるからであろう。)

今回2日とも晴天であったが、このようなことは滅多いないそうな。
日頃の行いが良いから?
だから、いつもはこういう事はないのかも知れないけど、
備えあれば憂いなし。

今日の歩数は19000歩。
帰りは八方バスターミナルから歩いた分もある。

        ・・・

{本紹介}

        「栂池自然園の植物」

        公園入口
        ¥500
        小谷村振興公社

薄い冊子。これで500円?という感じ。
八方の本に比べると大差あり。

単に写真と名前と咲く時期があるだけ。
見分け方や色による分類など無い。
(何を持って分類というか並べてあるのかが不明。)
写真集というより「冊子」。

        お勧め度        65%

記念品としてならOK。
捨てるほど悪くはないんだけどね。

{CD−ROM紹介}

        「栂池公園の花 春〜秋の始まり編」

        ロープウエイ上のり口
        ¥500
        白馬観光開発(株)栂池営業所

栂池自然園内で見られる植物の写真を集めたCD−ROM。
ホームページ形式になっている。

2002年6月末から9月はじめまでの撮影と言うことで、
まだできたてほやほやである。
(というか、写すたびに更新している?)

OLYMPAUS CAMEDIA C−2000Zで撮影したと書いてある。
オリンパスの綴りが間違ってるぞ。OLYMPUSだ。
211万画素と言うことで、映像は結構綺麗である。
PCがあるなら、先の冊子よりこちらの方がよほど良いかも。
(内容は同じではない。)
MACでの閲覧も可能である。

花(というより草木)に関しては、多くの場合1種類につき複数の画像が
納められている。実の写真が付いていることもある。
また、季節折々の園内の景色の写真もあり、他の季節の風景が見られるのが良い。

花が中心だが、ビジターセンターにあったような展示に近い内容=
湿原の生い立ちや、ここの気候、動物などの情報もある。
それらの映像はないが、栂池自然園の総合的な知識を得るには十分である。
(今後のアップデートで映像も入るようになるのかもしれない。)

順番に見て幾分にはよいのだが、分類という意味ではあまり考慮されてない。
名前による分類だけである。八方尾根の花の本のように色別検索とか出来ると
自分で撮った写真からの分類が出来て良かったのだが。

        お勧め度        80%

        ・・・

{飲料紹介}

        「信州あなたのそば茶」

        330ml
        ¥130
        (株)タカチホFK

そばの実、ほうじ茶、緑茶、ビタミンC

そばの実と天然のおいしい水なんだとか。
確かにそばの味がする(そばをあげたお菓子があるけど、その味)。
香りが立ち、結構こくがあるので合う食事を選ぶかな。

        お勧め度        70%

常飲はしないと思うけど。

{おみやげ紹介}

        古代米白馬紫米
        「おかき」

        350円位
        製造者  白馬村

        餅米、紫米、植物油、食塩

要するに油で揚げたかき餅。
紫米という古代米を使っているらしい。
他にもこれを使った食物類が売れている。
白馬でこの米が作られていたと言うことか。

油で揚げてあり、少々油っこい気もするが軽いのは軽い。
塩がその上にふってあるが、直接塩が舌に当たるため辛く感じる。
でもたぶんそんなに塩分は多くない。

紫米のものは紫色をしているが、味は特にこれと言って変わることはない。
少しもちもちした感じが強いか。

量は結構あるのでお土産には良いかも。
買ったのはジャンプ上横の観光案内所だけど、他でも売ってそう。

        おすすめ度      75%

紫米って先に紹介の黒米とは違うのかな?
色はそっくりなんだけど。

        ・・・

と言うところで時間切れ。
ホテルに戻り、荷物を持って八方バスターミナルまで送ってもらい、
長野行きのバスに乗ってここを後にした。
バスは12時05分発だったが、例によって揺れるので車中での食事はなし。
長野駅で駅弁を買ったが、その紹介は後で。

        ・・・

長野から京都までは直通の特急「しなの」(18号)。
この特急は普通は名古屋までだが、日に1本だけ大阪までの直通便があるので
これを使う。

大阪までのはこれ1本という事だろうか、車内は結構混んでくる。
今日は4両増結して10両になっているにもかかわらず。

編成は、一番前が10号車で10/9/8/7号車が増結車。
7/1号車がグリーンである。

一応時刻表など。

駅      到着時刻        ホーム/出口方向
長野    13:42      6左
篠ノ井  13:50位    ?左
松本    14:37位    1左    )山の中 結構高いところを通る(山の中腹) 
                                 右下に町
塩尻    14:45位    5右    )
木曽福島15:12      2右    )塩尻−木曽福島間は結構揺れる
南木曾  15:36      3左
中津川  15:48      1左
多治見  16:14      1左
千種    16:30      1右
名古屋  16:37→43 10左
岐阜    17:00      6右
米原    17:34      2右
京都    18:19      6左
新大阪  18:44
大阪    18:49

この「しなの」は383系振り子式電車である。
振り子なので揺れるが、さほど違和感なし。
381系からの改良型だからだろうか。

車内販売は米原まで、とか放送しておきながら、実際には名古屋の手前で終わった。
その後は休んでやがった。
なんか愛想の悪いあんちゃんであった、と書いておこう。
(姉ちゃんもいたけど。)

        ・・・

ここで唐突に問題。

Q.大阪市内−東京都区内間を昼間、在来線特急・急行を乗り継いで行けるか。
  (乗り継ぎ時間などは考慮せず、運転区間だけで判断。臨時は除く。)
  遠回りしても良いが、区間の重複は除く。また、1つの列車で出来るだけ遠くまで
  行くこととする。

A.
まずは東海道線だけで考えてみる。
大阪−名古屋    しなの
静岡−東京      東海
となり、名古屋−静岡間がないので東海道本線だけでは不可。

北陸線経由の場合、糸魚川から大糸線経由では乗り継ぎがない。
南小谷−新宿    あずさ
糸魚川−南小谷間の特急がないのだ。
臨時列車を考慮するなら、リゾート白馬アルプスやシュプール号で行けそうな
気もするが、今回は臨時は考慮せずだからだめ(あっ、シュプール号は
夜行だっけ?)。

しかし、直江津経由で長野に出るなら行けそうである。
大阪−富山      サンダーバード・雷鳥
富山−直江津    はくたか・北越
直江津−長野    みのり
長野−松本      しなの
松本−新宿      あずさ
新宿は東京都区内なので問題なし。

富山までのコースには米原回りも使える。
大阪−米原      しなの・ひだ
米原−富山      しらさぎ

富山乗り換えはすべて金沢乗り換えも出来るので、金沢乗り換えにすれば
米原−金沢      加越
も使える。

さらにこのコースもある。
大阪−飛騨高山  ひだ
飛騨高山−富山  ひだ
もしくは
大阪−岐阜      しなの・ひだ
岐阜−富山      ひだ

実は米原まではこんなお馬鹿な行き方もあったりする。
天王寺−新宮    くろしお・オーシャンアロー
新宮−名古屋    南紀
名古屋−米原    しなの・しらさぎ
天王寺は大阪市内なので問題なし。

しかし、上記はいずれも乗り換えが多い。最小乗り換えで言うと
中央線経由が一番である。
大阪−松本      しなの
松本−新宿      あずさ
(甲府−新宿    かいじ)

どうしても東京駅へ出る場合はこのコースがある。
大阪−松本      しなの
松本−甲府      あずさ
甲府−富士      ふじかわ
富士−東京      東海

まあ、こんなことする奴は物好き以外居ないだろうけど、
頭の体操(というか時刻表練習)にはいいかも。

        ・・・

{食料紹介}

        奥信州山家料理
        「きじ弁当」

        ¥1000
        ナカジマ会館

長野駅で買った駅弁。

蓋付きのうどん茶碗に、ごはんをよそって、これに肉そぼろ、卵そぼろ、
(小)しめじ、野沢菜漬け、ゴボウ漬け物、サクランボ、唐辛子
照り焼き鶏肉を入れたもの。きじ丼」とはあるが、やっぱり鶏であった。

量は私にはちょうど位。
味は辛すぎることもなく良。ただしごぼうの漬け物だけは
妙な味(洗剤のよう)がしてだめ(後味最悪)。
サクランボが毒々しいまでの赤ではなく、わずかな着色だったのが好感。

容器は再利用可能。一応抹茶茶碗用なのだそうな。
蓋には「静」の字が毛筆で描かれている。
善光寺の上人様の描かれた字だそうだ。
これだけを飾っておくのも良かろう。

復刻版とある。
20年前まであった物が一度なくなり、復活したようだ。
昔は本当にキジの肉を使っていたのかもしれない。

        お勧め度        78%

例のゴボウは速攻で捨ててね。
容器代が200円位か。

        ・・・

列車内は食事が済めば暇なので人間観察。

学生らしき群れ多し。

男〜悪性オタク風。体型(しまりのない「デブ」か「がり」)+顔(緊張感がない)+
ぼさぼさの髪。何の系統だろうか?持ち物からは判定できなかった。
(PC持っている風もないし、時刻表やカメラ持っている風もなかった。)
なんかこういう一軍は一目でわかってしまう。なんでみんな同じ格好&顔なのであろうか。

        悪感度  50→75%

予想に反してやかましくはなかったが(うるさいのは前の席のおっさんのほうがよほど
うるさかった)、歩き回るな!

女〜おやつに出した物からして結構聡明と見た。
5人連れだったか全くやかましくない。
外見も至って飾りっ気無く好み。
化粧濃くなく携帯電話もテーブルには出さず。(鞄には入ってたけど)。
今時こんな学生がいるのかという感じ。
1人年配の人もいたので、ゼミの旅行かもしれない。

        好感度  90→85→75→80%

変動が激しいのは、メンバーの中でおとなしそうな娘とそうでなさそうな娘がいて
それぞれを見た時に上下したから。

隣の席のおっさん〜なんかものすごく落ち着きがない。空あくびしたりため息付いたり、
荷物(紙袋)を持ったり置いたり(足下)、2〜3分おきに時計見て、席の前後見て。
隣のこっちまで落ち着かなくなってくる。
「トイレ行きたいんかい!」と聞きたい位だった。
それとも狭い席に座ると落ち着かなくなる病気?
それならグリーン車へ行け!
松本で降りた。私の席の前を横切る時にすみませんも何も言わんで。
なんか怪しさ爆発。テロリスト?
そんなこと出来るほど肝の据わった顔ではなかったけど。

        悪感度  99%

そういえば、こいつ腕時計の時報を鳴らしていたが、
腕時計の時報を鳴らす奴って、
1.時間に追われた生活をしている
2.買ったときの設定そのまま
3.落ち着きがない〜時間のすすみを感じていないと落ちつかない
だと思うが、隣の奴は3であろう。
ゆったり構えろよ。せめてこんな場所位。

ネタを書き続けている奴もそう?
そりゃ、ごもっとも。

後はひたすら暇をもてあましての京都到着であった。
いや、今回は費用節約のために名古屋から先もこの列車で行ったけど、
時間的に急ぐなら絶対に名古屋で乗り換えた方が正解。
1時間は違ってくる。

        ・・・

ということで、非常に充実した3泊4日(実質2泊3日)であった。
今度はもっと花のある季節に行ってみたいものである。
また、白馬内で行けてないところもあるので、まだまだ楽しめそうである。
オタクラツアーでも設定してみるかな。

もう一度書くけど、
八方・栂池とも底の堅い靴(トレッキングシューズでなくても良いが、
普通のジョギングシューズだとちょいとつらいかも)、長ズボン、両手があく
リュックは必須。
サンダル、パンプス、ハイヒールなんてもってのほか。
カメラを抱えての歩きも結構大変なので、リュックへ入れられるように
しておいた方がよい。
特に八方は池まででも立派な山なのでなめないこと。

また、日焼けへの対策も怠らないこと。
秋とはいえ、山では十分(夏の海辺以上に)日焼けする。
今回の場合、両手の皮と顔の皮(特に鼻)が剥けた。
最近は夏場の海でもこういう事はなかったから、それに比べても日差しが
きついと言うことである。
日焼け止めクリームやサングラスがいると思う。

一応歩数を書いておくと、
20日 19897歩
21日 21434歩
で、共に朝の散歩で3600歩ほど歩いているが、山の上でも10000歩以上
歩いていることになる(散歩もゲレンデ=山道だったけど)。
山なので平地のそれとは訳が違う。足腰への影響が大きいので、
自信のない人は要注意である。

{ホテル紹介}

        「プチホテル 志鷹」
        www.hotelshitaka.co.jp

今回3泊したホテルである。

八方バスターミナルから山側へ10〜15分ほど歩いた場所にあり、
このあたりのホテルの中でも一番ゲレンデに近い=高い場所にある。

「プチ」とは名乗っているが、100名ほど宿泊出来てかなり大きい。
なぜ「プチ」なのかは、(食堂以外)家族だけで切り盛りされているから、らしい。

部屋も2人部屋ならかなり広い。私が泊まったのは洋室(2ベッド)であったが、
畳付きの部屋(和洋室)もある。
設備などはすでに述べたとおり。

ここのすばらしいのは、やはり食事と対応だろうか。
おいしい食事で、食堂の方にはお世話になった。
(栂池高原の情報も詳しく教えて頂いた。)
朝食・夕食はあるが、昼食はないので長逗留する場合は要注意か。

また、ホテルの方もいい人で送ってもらったりいろいろしてもらって
感謝しきりである。
(私の場合、閑散期であった+親戚も泊まっていたということもあるので
やって頂いたが、普段は決して強要しないように。)

リピーターが多そうだったのも良さの証明か。
(親戚もリピーター。)

そうそう、冬だけ1Fに喫茶店が開くようだ。
本当に真横がゲレンデなので、リフトもすぐで、
スキーのまま玄関前まで帰ってこれる(と書いてある)。

宿泊費?
実は親戚に出してもらったので不明(^_^;)
ホームページによるとだいたい1泊1万円位なので、ホテルとしては安い方か。
でも高くても価値あり。

明るく行くのは良いけど、絶対に「馬鹿騒ぎ」に行かないこと。

        おすすめ度      95%

−5%は前の坂がきついことか。
いや、ほんと結構来まっせ。特に山歩きの後は。

壁に掛かっている飾りや置物、食堂で使っている食器(の一部)は
ここの奥さんの手作りだそうである。
何でもご実家が陶芸関係(窯元)だとか。
販売もしているので、気に入った方はどうぞ。
(味が結構あって好きなタイプなんだけど、なにぶん今回は荷物が多くて。)

実はホームページを見ると(以下検閲により削除。知っている人にはわかってしまう)。
来年あたり私も載せてもらえるだろうか(大うぬぼれ)。

        ・・・

翌日に筋肉痛が出なかったかって?
出てまへん。若いですから(^_^)。
いや、本当に。
疲れは出たんだけどね。

というところで白馬レポート、おしまい。
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