「愛知万博見学」(2005/06/20、27号)
先週月曜日は万博に行ってきた。

最初は宿を取っていこうと思ったけど取れなかったので日帰り。
京都からなら、7時過ぎの新幹線(各駅停車のひかり)に乗れば
約2時間で会場に到着できる。
ひかり・こだまの自由席限定(のぞみは不可)の往復切符を買えば¥9500円である。
(現地までの全ての交通機関の費用込み。ただし、7日前までに購入必要あり。)

名古屋から中央線に乗って高蔵寺へ、そこから万博八草へは愛知環状鉄道。
直通快速は最速で38分(行き)だが、帰りは同じ直通快速でも停車駅が多く
1時間はかかる。万博八草からは、瀬戸会場まではシャトルバスで5分、
長久手会場まではリニモで5分くらいである。
なお、瀬戸〜長久手会場間には無料の燃料電池バスまたは
ゴンドラが走っている(ただしゴンドラは整備休暇の時がある。
私が行ったこの日も休暇であった)。

いきなりであるが、どう見て回るべきかを書いておこう。
この万博の表の命題を知るにはまずは瀬戸会場に行くべきである。
自然との共生とかいう展示内容があるのはこちらだから。
この命題を「表面だけ」という人もいようが、市民パビリオンなどもあり、
それなりにがんばっているのでそれはそれで見るべきである。
インターネットで調べると、未だ万博に反対してたり失敗を祈っている人も
いるようだが、過去の経緯はともかく今実際に開催されてしまっているし、
ちゃんとがんばっている人もいるのだから、そういう見方は大いに失礼である。
むしろ、そういうところを見に行くよう啓蒙すべきであろう。

瀬戸会場にあるのは市民パビリオン、瀬戸愛知県館、日本館他である。
このうち、日本館だけは予約券が必要だが、当日行ってもせいぜい20分待ちくらいで入れる。
(平日だからかも。)
他は予約券不要、前2者は自然との共生を歌っている。
瀬戸愛知館ではこの間の建てられたときのいきさつなどを見せてくれるが、
この音響がなかなかすごい。録音自体もそうなのだが、その音質や実ソプラノ歌手との
競演があるのだ。
あと、ここには地元の子供が廃材で作った昆虫の模型があるので
これも見ると子供の想像力の豊かさがかいま見られておもしろい。

日本館は「日本の伝統文化について」の紹介だが、日本人にはちょっとつまらなく、
外人にはわかりにくいのでは無かろうかと思う。最初7分間はCGに依る紹介、
場所を移動して20分は劇(ミュージカルかな?)。後者は椅子もあってゆったり見られるが、
問題は前者。狭い会場に詰め込まれて7分間立ちっぱなしでは、正直かなりつらい。
周りがスクリーンになるので、その近くの人は見やすいが中の方は見にくい。
特に子供では見えないだろう。ここは要改善だ(改善はされんだろうけど)。

瀬戸会場内にはそのほかいくつか見るところや展示があるが省略。
その中で、森の中を歩く里の自然学校は行きたかったが、さすがに子連れでは無理。

そうそう、この会場内には食堂は1カ所しかない。
「Na菜Na」という、減農薬、無添加の地元素材を使ったバイキングである。
1人1500円(1時間限定)からとちょっと高いが、物は良い。
そう、梅田はNAVIOにある「三尺三寸箸」に似た感じ。
ただし、何せ食堂がここしかないために昼前には猛烈に混む。
お弁当も売っているが、日陰で食べる場所が少ないので要注意。
店には行ってゆっくり食べたいなら11時には入る必要がある。

会場で気がつくのは、コンパニオンやボランティアが多いこと。
館内ではかなりコンパニオン(男女とも)いるし、
会場内では説明のためのボランティア(と思われる)人がいる。
解らないことがあったら、遠慮無く聞いてみると良い。

ということで、半日もあれば瀬戸会場は全部見て回ることが出来るので、
この後長久手会場に移動する。
そちらの話はまた来週。
この長久手会場が大変だったんだけどね。

        ・・・

万博の話続き。
実は、一度かなり書いたのにエディターの謎の機能が実行されて消えてしまったので
再記述(本当は4ファイルも消えたんだけど、それらは前に書いたネタだったので
バックアップから復旧できた)。

長久手会場が今万博のメイン会場となる。
全ての企業館および外国館はここにある。
会場は南北・東西共におよそ750メートルで、南西1/4は森となっている。
この中に、有名な「サツキとメイの家」もある。

瀬戸会場からこちらへは通常「モリゾー」という無料ゴンドラで8分ほどであるが、
この日は点検中で動いてなかったので燃料電池バスで移動した。

会場に入り、まずは会場全体を見るために南北に貫いている「キッコロ」というゴンドラ
に乗った。これは通常大人600円・子供400円であるが、先に紹介の
万博切符をもっているとそれぞれ200円引きになる。ただし、このときには
窓口で帰りの切符を見せる必要があるので、あらかじめ用意が必要である。

ゴンドラはおよそ5分で南駅に到着する。
この間かなり高低差がある行路を通り、会場がだいたい見渡せる。
だから、乗る価値はある。
ただし、これに乗ってしまうと後に紹介するグローバル・コモンの1/2は
行きにくくなるので、とりあえず会場を見たい人向けの乗り方ではある。

南駅周辺はグローバル・コモン4というエリアである。
グローバル・コモンというのは、いくつかある外国館の集まっている地域の名称で、
北西    1      アジア
西      2      アメリカ大陸
南西    3      ヨーロッパ1(フランス・ドイツ・イタリヤ・スペインなど)
最南端  4      ヨーロッパ2(北欧、オランダ、イギリスなど)
南東    5      アフリカ
という位置関係で番号が付いている。

南駅を降りて、まずは北欧館へ入る。
北欧館は、さすがと思わせるセンスを感じる展示である。
万博の意図を汲んだ展示と、生活を見せている。
ここには軽食もあって、休憩できる。
味はまあまあかな。
ここには紙で船を造って流すところがあって、これが子供には結構受ける。

ウクライナ館ではバラとブルーベリーのソフトクリームが売っていて、どちらも美味しかったが、
バラの方はかなり香りがきつかった。そう、バラの香料を使った化粧品の匂い。

次はフランス館に行こうと思ったが、近くに行くとかなり混んでいたので止めた。
外国館は基本的には事前予約不要のようだが、
さすがに並ばず入れると言うことではなかった。

建物の間の移動は、グローバルループと呼ばれる高架橋の上を歩く、もしくは
人力タクシーやトラム、IMTSというバス状移動機関を使うが、
無くても移動できない距離ではない。

会場西北には「遊びと参加ゾーン」と呼ばれる場所があり、ここには
子供の喜びそうな施設がある。大きな滑り台や水場、
動物の彫像などである。また、ロボットの展示場や小さいが
遊園地もある。万博と遊園地と言えば千里万博のエキスポランドを
思い浮かべる人も多いと思うが、それと比べたらだめ。
ただ、東海地区最大(88m)という観覧車があって、これに乗ると会場がかなりよく見える。
(大人・子供共に700円。子供も同じとはこれいかに。)
でも、これに乗ってもサツキとメイの家は見えない。遙か遠くに
屋根だけはちらっと見えているような気もせんではないが。
そうそう、この観覧車に2人以上で乗る=1000円以上になるなら、
回数券を買った方がお得。1000円の回数券で1100円分乗れるから。
(後で気づいた。)

実はこの会場内にはもう1つ観覧車があるが、そちらは企業館なので
待ち時間があるが、こちらはたぶん待ち無しで乗れるだろう。

ロボットステーション内には各種ロボットがいて実演ショーもあるのだが、
ここで是非見て欲しいのは案内コンパニオンロボット。
ちょっと表情の硬いお姉さんかと思いきや、これがロボットなのだ。
いや、言われなきゃわからない人もいるだろうと思うくらい良くできている。
万博後には貸し出される計画もあるそうだが、これくらい良くできているなら、
会社の受付嬢の代わりに十分なるんじゃなかろうか。

今回は企業館には1つも入れなかった。
2週間前に事前予約しようと思ったが、もうその時点でいっぱいでだめだった。
1月前に見たときにはかろうじて開いていたようなので、
それくらい前には予約すべきと言うことだろう。
(予約はインターネットで。)
当日予約も可能だが、2時間以上待ちが出ていたので、そうでなくても
炎天下(私の行った日は6月で最高の温度だったそうな)、それだけ待つのは、
仮に子供を連れて行っていないとしても無理に近い。
サツキとメイの家はもっと前に、葉書での予約である。
なお、中に入らないでいい=外から見るだけならいつでもOKだそうな。
ただし、ちょっと長い距離森の中を歩く必要がありそうである。

ただ、企業館でも夕方5時近くになると待ち時間がぐっと減っていた。
JR東海のリニア館などは30分くらいだった。
万博は、瀬戸会場は18時〜19時には閉まってしまうが、
長久手の方は22時までやってるようなので、泊まりがけで行けるなら
涼しい夜にゆったり回るのも良かろう。

この日の歩数は、約2万歩。長久手もまともに回ったらこれでは済むまい。
くれぐれも歩きやすい格好で行くこと。サンダルやハイヒールなんぞもってのほか。
でもやはり2万歩、と言うことはおよそ8キロ歩くとかなり足が痛くなる。
これ以上の無理はすべきではない。
(私は翌日に痛みが出た。翌日に出たと言うことは「若い証拠」だよね?
体のだるさは4日ほど抜けなかったけど。)

帰りは噂のリニモに乗って帰った。
世界初の実営業運転の磁気浮上式リニアモーターカーである。
確かにその乗り心地や発進・停車時のショックのなさ、音の静かさは今までの鉄道やバスとは違う。
ただ、いわゆる新交通の大きさなので、狭い。
一応登場制限を掛けているので1列車が異常に混むことはないが、
確実に座るなら1本乗り過ごす必要があろう。7分間隔くらいである。

        ・・・

後、全体的な気づいたことなど。

・会場に入る前にペットボトルを「強制的に破棄させられる」ので、
 もっていくなら水筒が必要。会場入り口には空港を思わせる厳重な手荷物検査がある。
・食べ物は手作り弁当だけ持ち込み可。ただ、どうしても炎天下になるので
 その取り扱いには十分注意。会場内には外には日陰で食べられる場所はあまりない。
 (想定されてないと思う。)
・自動販売機はありそうでない。とにかく暑いので水分補給は必須だが、
 かなり長い距離間販売機がないところもあるので注意。

毎度毎度これを書くのはもううんざりだけど書かねばなるまい。
「臭い連中」の馬鹿さ加減。万博会場内は分煙されている。特に食事の場所近辺は禁煙。
にもかかわらず、野外のテーブルに座っては煙を吐き出すくそジジイやババア。
建物の影で隠れて掃き出すクズ。決まりを守れない臭い奴は来るな。

それと、パビリオン内では狭い空間に押し込められることもあるが、
周りに臭い奴が来るとうっとなる。臭い奴は煙を吐いてないときも猛烈に臭い。
近い将来、臭い連中は会場内でも喫煙の如何に関わらず入場禁止として欲しい。
今度行くときはマスク持参。

そうだ、まずい店についても書いておこう。
店名は忘れたが、JR東海リニア館の横の観覧車のあるパビリオンの前に
鰻丼の店がある(他のどんぶりもある)。ここ、「三河産ウナギを炭火焼きで」
と書いてあるが、ハッキリ言ってまずい。炭火焼きではあり得ない妙な味がする。
その場で炭火焼きをしているようには見えなかったので、
おそらく、別の場所で炭火で焼いたものを冷凍して、この場ではガスまたは電子レンジで暖め直し
しているのではと思う。いや暖めると言うけどほんのり暖かい程度で
およそ「鰻丼」としては認められない。
避けた方が無難であろう。会場内にはNa菜Naの様に良い場所もあれば
(ただ、ここも最上だとは思わないけど)、ここのようにだめな場所もあるので
今まで行った人には是非とも情報提供をお願いしたい。

{食料紹介}

        「日本の味博覧」
        ¥1000
        (株)JR東海パッセンジャーズ

煮物(茄子、冬瓜、里芋、その他)、生姜ご飯、黒米御飯、トラウト塩焼、玉子焼き、梅干し
焼き穴子、黒花豆、鶏八幡巻き、付け合せ、調味料(アミノ酸など)、PH調整剤、
グリシン、保存料(ポリリジン、ソルビン酸K)、酸味料、甘味料(ステビア、サッカリンNa)、
着色料(クチナシ、紅花、赤キャベツ、カラメル、赤3、赤106、青1、黄4)

おしながき
        厚焼き玉子
        花まめ甘露煮
        サーモン塩焼き
        穴子つけ焼き
        鶏肉八幡巻き
        夏野菜焚合
                とうがん、里芋、しいたけ、小切茄子、パプリカ赤/黄、グリーンアスパラ
        海老艶煮
        あやめ麩
        飯
                俵物相  黒米飯、生姜飯
        香物
                甘塩梅干し(紀州南高梅)
                割干し大根山葵風味
        花茗荷酢漬け

監修    かいせき井中居 総料理長 田中博敏

1986年の東京サミットにて総理大臣主催、公式晩餐会の調理担当を任命されたという
人の監修した駅弁。
値段の割には良くできていると思う。
量は、絶対量としては少ないと思う。
しかし、おかずの種類が多いのと食べがいがあるので、絶対量は少なくても食べた気になる。
味も申し分なしなので余計に満足感がある。
(おいしい他種類を少しづつ食べるのがこれが日頃の食事におけるダイエットの秘訣でもある。)
特に梅干しが美味しかった・・・等と書くと怒られるかな?
(「何が一番美味しかった?」「生卵」に近いのりだから。)
駅弁という特性上、保存性を高めるために保存料が入っているのが残念と言えば残念だが
仕方なかろう。

        お勧め度        90%

駅弁が軒並みこの内容だと良いのに。

今回は瀬戸はほぼ回れたが、長久手はほとんど見ることが出来なかった。
平日にもかかわらずかなりの人出。年をとった人も多いが、家族連れも多かった。
後で調べたらこの日だけで12万人だとか。
うちは子供の参観の代休で平日の休みが出来たので平日来れたが、
この先平日に来るなら夏休みしかない。

出来ればもう1度来たいもんだが、果たして暑いさなか来ることが出来るかどうか。
泊まりがけなら何とかなろうが。

でも入場券が高いんよね。
大人4600円、子供1500円(4才以上)するから。
複数回行く気なら年間通し券を買った方が圧倒的に安くなりそう。
入場券だけでなく、中での飲食代も結構かかると思うから、
ある程度の出費は覚悟しといた方が良さそう。

ということで、1回行った感想は
        「まあ、思ってたよりかは良かったかな」
というところ。
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