「D50」(2006/4/17〜7/31号)
{商品紹介}

        デジタル一眼レフカメラ
        Nikon
        「D50」
        http://www.nikon-image.com/jpn/products/camera/digital/slr/d50/index.htm

        定価    オープン
        買値    後述

        18〜200mmレンズ
        TAMRON
        「AF 18-200mm F/3.5-6.3 XR Di II LD Aspherical [IF] MACRO」
        http://www.tamron.co.jp/lineup/a14/index.html

        定価    69300円(税込み)
        買値    後述

デジタル一眼レフカメラとレンズである。
D50は2005/6/29、レンズは2005/3/17(ニコンマウント版)発売の機種である。

デジタルカメラについては過去、
        富士フイルム            FinePix4700Z
        コニカミノルタ          DiMAGE Z1
        ニコン                  COOLPIX2200
        Panasonic      DMC−LS1
を紹介しているが、いずれもコンパクトデジカメと呼ばれる部類の物であった。
(Z1はコンパクトと呼ぶにはちょっと大きいが。)

私が一番主に使っていたのはZ1であるが、これはオートフォーカス速度と「ちゃんと撮れたときの」画質は
なかなか良かった。
にもかかわらず、今回一眼レフを買ったのには理由がある。
それは
        Z1は失敗が多い
ということである。

特にマクロ側でのオートフォーカスのはずれ方はもはや正常とは言えないレベルだし
(ひょっとすると故障かもしれない)、白飛びも非常に多い。
明るい白どころか、ちょっとでも明る目の色だと全て階調が飛んでしまう。
遠景から普通の近距離ではあまり問題ないだけにこれは非常に残念であるが、
白馬で撮ってきた写真(多くがマクロ撮影)の1/3位がピンぼけか白飛びという状況に至っては、
もはやこれ以上使い続けることは出来ない。

ということで、調査を開始した。

私が初めて自分で買った、使い捨て以外のカメラがニコンのF401QDという
フイルムの一眼レフ。もう10年以上前に中古で買った機体である。
(ちなみに、一番最初に「使った」一眼レフはPentaxのSP。名器らしい。)
旅行を多くするようになって、いい写真が撮りたくなって買った。
オートフォーカスが主流になった頃のカメラで、
マニュアルフォーカスだと時間がかかるのでどうしてもオートにした。

だが、
・オートフォーカスが遅い上に若干甘い
・写真に妙に黄色がかぶる(これはフイルムとかレンズのせいかもしれない。)
・後処理(現像・焼き増し)が面倒
といったことや、何と言ってもその大きさと重さで次第に持って行かなくなった。
特にデジカメ4700Zを買って以降は、画質の差(フイルムの方が上)は解っていても、
もはやF401の出番はほとんどなくなった。

私の場合、写真撮影自体が主たる趣味ではない(少なくともD50を買うまでは)。
作品として撮影するのではなく、記録としての写真が主だと言うことだ。
だからといって画質も落とせないというか、失敗はしたくない。
ほとんどがオートで時々マニュアルという写し方なので、オートの性能重視。
特にフォーカス精度とホワイトバランスは重要。
最近は山に持って行くので軽くて小さい方が良い。

年間で使う回数もさほど多くないので実売価格がレンズ込みでだいたい10万円以下としたい。
F401のレンズは35〜70ミリという普通の1つしかないので
過去の資産はないと言って良い。ゆえにどこのメーカーも選択可能である。

そうした観点から、候補にあげたのは以下の機種である。
(価格は価格.comで調べた当時のもの。)

・Nikon D70s
        http://www.nikon-image.com/jpn/products/camera/digital/slr/d70s/index.htm
        ¥80,500        本体
        ¥103,369       レンズキット    AF-S DX Zoom Nikkol ED18-70mm F3.5-4.5G
        610万画素/液晶2型(13万画素)/記録メディア CF(コンパクトフラッシュ)/本体重量600g

・オリンパス E−500(11/11発売)
        http://olympus-esystem.jp/products/e500/
        ¥88,040        本体
        ¥98,000        レンズキット
        800万画素/液晶2.5(21.5万画素)/CF/435g

・キャノン EOS KISSデジタルN
        http://cweb.canon.jp/camera/eosd/kissdn/
        ¥76,545        本体
        ¥92,000        レンズキット
        800万画素/液晶1.8(11.5万画素)/CF/485g

・Nikon D50
        ¥66,300        本体
        ¥79,400        レンズキット
        1/15までキャッシュバック(1万円)
        610万画素/液晶2(13万画素)/SD/540g

・Pentax *ist DS2
        http://www.digital.pentax.co.jp/ja/35mm/ist-ds2/
        ¥76,415 本体
        610万画素/液晶2.5(21)/SD/505g

・コニカ・ミノルタ αSWEET Digital
        http://konicaminolta.jp/products/consumer/digital_camera/a_sweet_digital/
        ¥85,978        本体
        ¥97,695        レンズキット
        610万画素/液晶2.5(11.5万画素)/CF/590g

インターネットで調べた上で、まずは京都はソフマップ京都店と四条(寺町)に見に行った。
このあたりの事情についてはホームページの雑記にも書いたが、再度まとめてみる。

        ・・・ソフマップで見た感じ・・・

京都ソフマップでは一眼レフタイプのデジカメは全てショーケースの中にあって触れなかったので
カタログだけもらってくる。
(後日行ったら全て触れるようになっていた。誰かが文句を言った?)
EOS KissDNシルバーの質感が見るからに安っぽいのが気になった。
カタログスペック上では、最新機種となるE-500が一番良さそうではある。

・オリンパス E−500
・ニコン D70s
・キャノン EOS Kiss Digital N
あたりが上位で、
・ニコン D50
・ペンタックス *istDs2
が次点。

        ・・・四条キタムラで触った感じ・・・

・D70s
 AFがかなり早い。
 大きくて重い(18〜70mmレンズ装着時)
 ファインダーがちょっと遠く見える
 メモリーカードが入ってないと撮影画像が見えない(他機種は可能)→これはモードを変えれば可能
 ボタンは多いが、思ってたより押しやすくはない(見ないでも押せると思ってたけどそれは無理)

・αsweetD
 なんかシャッターがおりるのが遅い
 シャッターの前にダイアルがあって間違って押してしまう
 液晶が大きいくせに画素数が少ないのでかえって荒く見える
 ファインダーが中央に寄り過ぎててバランスが悪い

・EOS KissDN
 軽い
 液晶は小さいが見にくくはない
 指が太い人には小さすぎるかも
 AFはD70sに比べれば遅いが標準的

・E−300
 AFは早い部類
 比較的軽い
 液晶も見やすい

ってな感じであった。E−500の実機はなかった。
D70sが価格も含め好印象だったが、いかんせん大きくて重い。
山に持って行くにはちょっとつらそう
価格的にはE-300が一番安いが、良さそうなのは僅差でD70s>EOSというところ。
(E-300が安いのはE-500が出るからと思われるが、500発売後も300は残るそうである。)
セットレンズがD70が18〜70mm、EOSが18〜55mm(くらい)であることを考えるとD70sのお買い得度が高いか。
これでαは完全に候補から落ちたが、他3機種はもう少し検討が必要そう。

てな感じであった。実はこの時点ではD50は候補外となっていた。
いずれにしても短時間の評価なので細かいところが解らなかったので、
カメラに詳しい友人につきあってもらい、大阪に出て見ることにした。

ヨドバシ梅田には全ての候補機があったので、それらを含む予算範囲内の全機種を触って概要をつかみ、
一旦保留して第1ビルの大林カメラへ行って値段を調査、さらに心斎橋に移動してカメラの三和、
最後に難波のキタムラに行った。

E500の値段は、レンズキットでヨドバシが98000円、大林が89800円と言うところ。
三和では聞かなかった(理由は後述)。キタムラはヨドバシと同じだったはず。
悩みながらもう一度ヨドバシに戻った。

それぞれの細かい内容は省略または後述するとして、
結局は展示が多いだけでなく「ちゃんと手に持って触れる」実機が一番多く、
店員の話も聞けたヨドバシで買った。

最有力候補であったオリンパスの新製品E500は
・大きさ重さはちょうどいい
・ボタン配置や表記もわかりやすい
・オートフォーカスも速い

と、性能・機能面では最新型だけあってさすがなのだが、
・ファインダーが予想以上に小さい
・ファインダー内の情報が横に表示されるのに違和感がある(ファインダーが横に寄っている感じがする)
・液晶での情報表示が多すぎてわかりにくい(オリンパス機だけは情報表専用示液晶がない)
・欲しい倍率を得るにはレンズが2本必要=出費がかさむ

ので躊躇。特にファインダーがどうにも気に入らない。
詳細は後述するが、「一眼レフは液晶で見ながら撮影が出来ない」だけにファインダーの見え方はきわめて重要だ。
1つ前のモデルE300は十分に大きいのになぜ?

ファインダーで見ればペンタックスのistDLやDs2が非常に良く、
しかもDLは安いのだが、如何せん機能が低すぎる。
基本的にオート中心のようで、マニュアルによる設定の変更点が少ない。
特にブラケット撮影がホワイトブラケットだけだったのが
致命的で候補から外さざるを得なかった。
軽い/乾電池で使える/SDカードが使える/液晶が大きいなど
他の部分もとても良くできているだけに非常に残念であった。
このあたりを強化した製品を作ればかなり売れると思うのだが。

キャノンのEOS KissDNは総合的に良くできていたが、
液晶画面が1.8型と小さいのが気になった。
男性には小さすぎるという意見はよく聞くが、私には特に問題なかった。
もっとも、短時間持っただけで判断を下すのは良くないが。

ニコンのD70sはやはり大きくて重い。
これは絶対に持って行かなくなる。

・・・で、結局買ったのがニコンのD50であった。
一番の決め手は実は本体ではなくレンズにあった。
ニコンにはタムロン社から18〜200mmという、広角から望遠まで1本でまかなえるレンズが出ていた。
私は風景写真が多く、広角から望遠まで必要。Z1もこのために買ったと言える。
D50にはメーカーの出しているWレンズセットという物があって、
それでもほぼ同じ範囲をカバーできるが、その都度レンズを交換するのは面倒だから1本で済ませたかった。
特にオリンパス以外はCCD面にゴミが付くとやっかいなので余計。
このサイズのレンズがE500には「今は」ない。2006年春に出る予定らしいが、
それまでの間他のレンズでしのぐとなると後で買うときに無駄になる。
(売れるとは思うが)。

同レンズはキャノン用も出ていたのでこれだけならEOSも候補になるが、

・記録メディアがSDカードである
・迷ったときは安い物を買え

でD50になった。

今のデジカメがSDなので、流用できれば初期投資が1万円のオーダーで減る。
一眼レフデジカメはレンズもそうだが周辺機器に意外にお金がかかるから、
抑えられる部分は抑えた方がよい。

後者はこれは私の過去の買い物からくる教訓である。
どちらにしようか迷ったときは安い方を買った方が良い。
安ければ、仮にだめであっても「安かったから」とあきらめもつくが、
高くてだめならショックが大きいからである。

もちろんこれらだけでなく、ファインダーの大きさは適度、
機能は十分、大きさ・重さは次第点であった。

(実は、これを買ってわずか数日後にE−500用の
ファインダーを1.2倍拡大するアイカップが発売されることが発表された。
やはりファインダー画像が小さすぎるという声が大きかったのであろう。
E500発売から1ヶ月ほど後で価格は5,250円とか。
その後実際に付けた画像を雑誌で見たが、大きくはなるものの周辺が
若干暗くなるなど、やはり直視に比べ劣ると判明。
ほんと、レンズはさておいてこのファインダーだけちゃんとしていれば
選択は変ったであろうに。)

        ・・・価格・・・

ヨドバシなので売値は大して安くない、というか高い。
しかしここはポイントが結構付くのがいい。
(ちなみに、今回の買い物がヨドバシでの最高額である。)
ポイントとは、言うなればその店でしか使えないお金のような物だが、
ヨドバシは品揃えが良いので実質使える。
二度と買わないような店でいくらポイントを付けられても無駄なだけだ。

本体価格は78900円。
いつの間にか5406ポイントも持っていたので73494円で本体購入。
これに13%ポイントが付く(この日は+3%されていた)ので9555ポイント付加。
これをレンズ;47700円購入に使ったので38145円で購入。
これには18%ポイントが付くので6867ポイント付加。
このポイントだけで
        レンズプロテクタ        2814円(実はAmazonで買うと1980円!)
        液晶保護フイルム        1260円(定価1,890円;ケンコー)
        アイカップ               393円
を購入して、残りポイントがいくらかあるという状況となった。
本体+レンズだけで見れば111639円で購入したことになる。

これにバッグ(ニコン製で定価は6300円とある)とD50の雑誌(アサヒカメラ Nikon D50のすべて;¥1600)
ももらった。ただし、バッグはこの時期D50/D70sを買うとどのお店でも付けていたようではある。
(いわゆる販促品。このとき一緒に行った友人が2週間後に大林でD70sを買ったときも付けてもらった
らしいので間違いなし。)

これとは別にメーカーに保証書と領収書のコピーを送ると10000円のキャッシュバックがある。
これを考慮すれば101639円で買えたわけだから、まあ良いところだろう。

キャッシュバックは申し込んでからだいたい20日で到着した。
郵便為替なので郵便局で換金する必要がある。
同時に「Nikon Nice Shot for DIGITAL」という冊子も送ってくれた。
これはなかなか優れもので、デジカメの構造から写真のいろいろな用語の説明と設定の実際、
レンズやフラッシュ、画像修正ソフト、フイルムスキャナまで詳しく説明されている。
各種用語の説明もわかりやすく、大変参考になる。個人的には画像密度のdpiについての説明がよかった。
元々は売り物で2000円もする物のようだ。ニコンの太っ腹に感謝。
ただ、2004年9月発刊なので載っているデジカメがD70までで、D50とはちょっと異なる部分がある。

この日の価格.comでの最安値は
        本体    63800円
        レンズ  36300円
=100100円で、11539円程高いが、ここからまだ6867ポイント付いたことを
考えれば4672円の差となり、まあ店頭で買う上では十分な値段かと思う。
(思わなければやってられない?)
元々ヨドバシポイントがあったからこの価格で済んだが、なかったらやはり高いと言えよう。
まあ、差額は実機を触ったのと説明の経費と考えておこう。

ちなみに同じ日、難波のキタムラでは
        本体    71800円    1%ポイント    718
に6000商品券が付き、レンズ値段は不明だが他の情報から
        41500−6000=35500        1%ポイント    355
で106227円相当であったらしい。
さらに、バッグ+ミニ三脚+256M-SDも付いたとか。
(バッグはヨドバシでももらったのと同じだろうけど。)
この日はキタムラにも行ったから、せめて値段でも聞いておけば良かった。

        ・・・レンズ・・・

先に本体ではなくレンズの話を書いておく。

前述の通り私は風景写真が多く、広角から望遠まで必要であった。
18〜200mmというのは焦点距離であるが、
簡単に書けば200/18=11.1倍のズームレンズと言うことである。
Z1が10倍だったのでそれ以上といえる。
山で花を撮影する場合は寄れないことも多く3倍ではほとんど無意味なので、
10倍を1つの目安としていた。

このレンズは望遠側でこれを満たすだけでなく、広角側18ミリというのは、
フイルムカメラに換算すると1.5倍して27ミリ(なぜ1.5倍するかは後述)に相当し、
これはフイルムカメラの極普通のレンズが35ミリ(D50で23ミリ)に比べ小さい
=画角が広い。風景写真では広く撮りたいことも多いのでこれも重要である。
焦点距離と画角についてはLS1紹介時に書いたので読み直して欲しい。

このレンズ
焦点距離
        f18〜200mm(光学11.1倍ズーム)(35mmフィルム換算:27〜300mm)
開放絞り値
        F3.5〜6.3(13群15枚)
絞り    たくさん(最小F22)

Z1      f5.8〜58mm(光学10倍ズーム)  (35mmフィルム換算:38〜380mm)
        F2.8〜3.5(7群10枚)
        F2.8〜8.0/ワイド,F3.5〜8.0/望遠

LS1     f5.8〜17.4mm(光学3倍ズーム) (35mmフィルム換算:35〜105mm)
        F2.8〜5.0 (6群7枚)
        2段階(ワイドでF2.6/F5.6)

2200    f4.7〜14.1mm(光学3倍ズーム)(35mmフィルム換算:36〜108mm)
        F2.6〜4.7(5群6枚)
        2段階(ワイドでF2.6/F4.7)

4700Z   f8.3〜24.9mm(光学3倍ズーム)(35mmフィルム換算:36mm〜108mm)
        F2.8〜4.5/7.0〜10.8

WS30    f3.47 6.16mm(単焦点)        (35mmフィルム換算:42mm)
        F3.47

このレンズそのものはZ1より広角ではあるがかなり暗いと言える。
ただしCCDの感度の違いもあるので、これだけで撮影画像が暗いというのは早計である。

実はこれと全く同じ範囲で値段が1000円だけ高い物がシグマ社からも出ていた。
http://www.sigma-photo.co.jp/news/18_200_f35_63_dc.htm

2つの内どちらにするか、この決定において店員の話が役に立った。
まとめるとだいたい以下のような感じになる。
(T=TAMRON;タムロン、S=SIGMA;シグマ)

        大きさ  T(φ73.8mm*全長83.7mm)>S(φ70mm*全長78.1mm)
                ズームレンズはズーム時に伸びるので、一番短くしたときの全長
                レンズ径は共にφ62mm
        重さ    S(405g)>T(398g)
広角時の画角    T>S
望遠時の倍率    T>S
映像の正確さ    S>T
最短撮影距離    T=S;45cm

発売日          T:2005年3月17日
                S:2005年7月8日

ズームの回す方向
        T=ニコン純正
        S=反対=キャノンと同じ
値段
        S=T+¥1000

タムロンの方が一回り大きく見えるが、実は重さでは逆転する。
まあそれほど大きな差ではない。
で、結局画角の広さでタムロンを選んだ。
風景を撮っていると「あともう少し広く撮れれば」と思うことは結構あるからだ。

画像の正確さというのは色収差とか樽型のひずみなどの点らしいが、
一緒にもらった雑誌での評価ではS>Tとなっていた。
(Sを買え、と言うようにも読めた。)
これについては具体的にはどうなのか店頭で聞かなかったところであり、
雑誌の評価も相まって後で「しまった!」と思ったが、インターネットで
調べると、

・タムロンの方がぼけが良く出せる
・周辺光量落ちはタムロンの方が少ない
・タムロンは暗い仕上がりになる傾向がある
・広角域では、タムロンの方が隅まできれいに写っているが、シグマは周囲がぼやけている
・開放でシャープなのは、シグマ
・ワイド端での歪曲収差はシグマの方が少ない
・35mm以降の糸巻き収差は若干タムロンの方が少ない

という感じらしいので、どちらも一長一短のようである。
雑誌の比較では
        http://dc.watch.impress.co.jp/cda/review/2005/04/07/1335.html
        http://dc.watch.impress.co.jp/cda/review/2005/04/25/1432.html
と言うのがあったが、下の方のシグマの再評価は、メーカーの出した特級品
=市販品とは異なる可能性大なので正当な評価とは言えないようである。
当然私はタムロンしか買ってないので比較は無理である。

こういう記事もあった。
        T      http://arena.nikkeibp.co.jp/tokushu/gen/20050715/112835/index13.shtml
        S      http://arena.nikkeibp.co.jp/tokushu/gen/20050715/112835/index2.shtml

なお、このレンズの重量は398g。
本体が540gなので合わせてちょうど1キロというところである。
旅行にはちょいと重い。

重心の加減で、首から提げると完全にレンズ側が下になる。
で、自重でズームリングが動いてレンズが勝手に伸びていることしばしば。
気が付いて「おぉっ!」と。
従って、使わないときはズームロックスイッチをかけておいた方が無難。
逆に使うときにロック外すの忘れて動かない!となることもあるけど、
伸びているレンズがどこかに当たっておかしくするよりまし。
(ロックスイッチは、一番縮めた状態でしかかからない。)

レンズには花形フードが付いている。
望遠系のレンズにはこの形のフードが付くことが多いらしいが、
今までのデジカメにはこの手の物はなかっただけにちょっととまどう。
でもフレアやゴーストを防ぐためには付けた方が良いらしい。
(フレア:レンズ内で光が反射して六角形が写り込む現象。映画やアニメで光源を見る構図になるとき
写っているあれ。ゴースト:光には狭いところを通過するときに回折する現象があり、
特に絞りを絞ったときに絞りの内側にまで光が入り込んでしまうために
画面全体が明るく霞がかかったようになる現象。)

しかしこのレンズのは結構でかいので、付けっぱなしにすると鞄にも入りにくい。
未使用時にはレンズに被さるよう、逆に付けておくこともできるけど、
結局利用時に正方向に付けるのが面倒。
正位置に付けるとかちっとはまるのだけど、これが結構堅いので
外すときに回転方向が解らなくなって逆回しでレンズに悪影響を与えるのでは、と思うこともある。
付け外ししている内に緩くなるんだろうけど。

なお、フラッシュを焚くときにはこのフードは外す。
上部が光を反射してしまい、特に夜景を撮影するときに影となるからである。

D50でのオートフォーカスは、レンズ内にモーターがあるときはそれを使い、
ないときはカメラ本体内のモーターで駆動するそうである。
レンズキットに付いているレンズは前者で超音波式モーターとかいうもので
非常に静か(というか音がしない)で速い。今回のレンズは後者になるのでフォーカス時に
モーター音がはっきり聞こえるが、私にはこっちの方が回っている感じがして安心できる。
速度は私にはこれで十分。少なくともZ1より速いし。

・・・と、これを書いている間にニュースが。
2005/12/1〜2006/2/28の間にこのレンズを買うと3000円の
キャッシュバックがあったそうだ。
もう1月早く始めんかい!

        ・・・画質はどうか・・・

本体の説明の前に実際の画質について書いてみる。

買った翌日雨だったので最初の野外撮影が出来たのが1週間後、京都御苑での銀杏の撮影だった。
快晴の11時前である。

f=18mmという広角はさすがで、今までは入りきらなかった風景が近距離でも画面一杯に入る。
これはちょっとした感動もの。今までならあきらめて一部だけを写すか、
2枚以上で後で合成するかであったが、この手間が省ける。
作品としてみても、かなり幅が広がると思う。
ちなみにの画角(視野角)としては、正面から左右に扇形を広げたときの角度が
                        水平方向                対角線
広角側  18mm        65度36分            75度33分
        50mm        26度7分              31度11分
        100mm      13度14分            15度53分
望遠側  200mm      6度38分              7度59分
となり、広角側では水平180度の内およそ1/3を納めることが出来るが、
望遠側ではその1/10まで狭くなってしまうのが解る。

オートフォーカスはすぐ合うが、思ったポイントで合わないことがあったので
5点から自動選択ではなく中央だけに変更。

液晶の見え方はまあ十分であるが、2型ではやはりまだ小さい。
なおのこと、D50では画像の下に情報を表示するため、実際に画像が表示される領域は若干狭くなる。
LS1も2型だが、見かけ上それより小さく感じる。
他の機種は全て画像と情報を重ね、そのON/OFFが出来たのに何でこうなっているのか。
表示は大きければ大きいほど良いのに。

特に明るい部分が飛んでいるかどうかが解らない。
istDL/Ds2は液晶表示の際に白飛び部分を点滅表示してくれる機能がある。
これはとても便利。それだけでも買おうかと思ったくらいだ。
・・・と書いてから説明書を「よく」読むD50にも同様の機能があることが判明。
「ハイライト表示」という機能名だが、説明書中もこの名称が1カ所に出てくるだけで
どういう機能なのかの説明が全くない。結構重要な機能だと思うのだが、なんでかなぁ。
何はともあれ、説明書は良く読もうという話であった(そうか?)。

JPEGとRAWという両フォーマットで撮影したが、サイズは倍ほども異なるのだが
普通に1枚づつ写真を撮る分にはどちらも速度的な違いはない。

で、家に帰ってビューワーソフトで見る。

        「なんじゃこりゃ!?」

空は思いっきり白飛びしてるし、枝には偽色が付いているし、
そもそも全部ぼけている。
銀杏の葉の階調を取るには背景の空は飛んでもいたしかない。
枝の偽色も光の回折現象なのである程度は仕方ないが、
こんなにも強烈に出ると気になる。
NikonCaptureというソフトを買えば補正できるのだろうか。

一番の問題はぼけ。
オートフォーカスが合っていない様に見える。
そこ後相当数撮しても、やはりちょっとずれているような感じが残る。
むしろ、びしっとあっている方が少ない。
本体のオートフォーカスとレンズとの相性が悪いのだろうか。

オートフォーカスを微妙にずらすフォーカスブラケットがあればいいのだが。
実はE−500で一番欲しかったのがこの機能なのだ。
Z1でフォーカスずれがあまりに多かったから。

よくよく調べると、手ぶれのような気もする。
ほぼ同じような構図でもばっちり合っていたり微妙にずれていたりする。
レンズが重いので、シャッターを押す瞬間にぶれてしまうようだ。
やはり一脚または三脚の常用が必要だろうか。
シャッター速度を上げれば行けるかも知れないが。

望遠で晴天の空をバックにするような明暗差の激しい風景を撮影しようとすると
オートフォーカスが誤動作(誤判断)するのかもしれない。
また、暗い室内ではレンズと本体のバランスが良くない上に、
私には重いレンズゆえにシャッターを押すときに
手ぶれしている可能性も否定できない。

しかし、どれだけオートフォーカスが進化してもやっぱり対象物が動くときなどには合わせきれないこともあるので、
そういうときはマニュアルで合わせる必要がある。D50のファインダーは見やすいのでマニュアルでも
合わせるのに苦労することは少ない。
むしろ、オートフォーカスが迷うようならすぐにマニュアルにした方がいいくらい。
Z1のマニュアルフォーカスが全く使い物にならなかったのに比べて雲泥の差がある。
やはり疑似マニュアルと本マニュアルは違う。

次は紅葉狩り。Z1、LS1にD50の3台も持って出かけた。
結論。D50の画質は圧倒的。

こういうときは実際の写真を見せると非常にわかりやすいのだが、
オタクラはテキストなので何とか言葉だけで書いてみると、
Z1/LS1は映像に薄いベールがかかったような感じがある。微妙にフォーカスが合っていない感じ
と言えば解るだろうか。また、階調が平坦で色にメリハリがなく、立体感に乏しい。
特に光の感じが全く違い、D50ではそこに日光が当たっているという感じが良く出るのに
Z1/LS1ではそれが出ない。ただそこに漠然と光があるだけ。
この差は誰が見ても解るだろう。

色合いはLS1は若干誇張されている(悪く言えば嘘っぽい)と書いたが、
D50も少し強調気味だとは思うこともあるがまだまし。
時には記憶の中で美化してしまっていた色を思い出させるほど正確に描き出すこともある。
Z1はこれに比べるとくすんでいる感じがする。
別の機会に比較したところ、意外と、2200が少し暗い目ながらも色は正確な気がする。
この辺りが各社・各機種毎の味付けの違いと言うことになるのだろう。
フイルムカメラではフイルムを変えることで色合いを変化させられたらしいが、
デジカメでは本体そのもので色合いが変わってしまうのである。
もっとも、ある程度は事後処理で修正可能だろうが。

今まではそこそこ良いと思っていたZ1はLS1と大差ない事も解った。
そのどちらも色合い精細度共にD50には遠く及ばない。
Z1ですらそうなのだから、携帯電話のカメラなんぞ比べるにあたわずだろう。
紅葉狩りの時も携帯電話で写している人を見かけたが、
そこに来たという証拠にはなろうが、記録写真にはならないであろう。
まあ「行って自分の目で見た」事実が一番重要だとは思うが。

解像度は画素数の違いから来る部分もあるだろうが、色合いの違いはやはりCCDサイズの
違いやレンズの違い=集光力の違いから来ると思われる。

解像度のすばらしさは、望遠で木の葉の間に張っていたくもの巣の糸1本を
写し取ったのを見つけたときに実感した。
フォーカスが微妙にあってなくてもそれが解るほどの解像度がある。、

画像は四隅において若干変形する(流れる)事がある。
開放絞りに近い状態の時と思われるが、
画面一杯を精密に写すような用途には向かないレンズかもしれない。

その後の撮影でもやはり微妙に輪郭がぼけることが多いし、境界で紫色が出ることがある。
いろいろやっている内に1つの原因がわかった。
それは「JPEG」だからである。

JPEGとは自然画像に用いられる圧縮方式の一種である。
JPEGは画像を輝度=明るさと色差=色情報2種に分け、それぞれをさらに周波数別に分解して人の目が
敏感でない帯域(高周波領域)の細かい成分を切ってしまう事で圧縮をする。
人間の目は明るい暗いに関しては敏感だが、色の変化に関しては鈍感だということを利用した圧縮方法である。
同時にこのとき各データは8ビットに納められる(正規化される)。この時点でも圧縮されることになる。
成分の切り捨てを行うので完全に元のデータには戻せない「非可逆圧縮」である。

これについて詳細を書けば1冊の本が書けるほどになるので省略するが、
圧縮の過程でデータの一部を切ってしまうので劣化が生じる。
また画像を8*8ドットの領域ごとに区切って処理するので、この領域間の処理結果の差によって
ブロックの境界が見える=ブロックノイズが出る、というか目立ってしまうことがある。

D50ではJPEG方式だけではなくRAWという形式でも保存可能である。

RAWとは読んで字のごとく「生」のデータで、基本的にはCCDから得たデータそのままである。
(正確には丸ごとそのままではなくちょっとだけ可逆圧縮をしてあると思う。
メーカーは「非圧縮」と言っているが、どう考えても完全非圧縮だと600M画素*12bitで
900MB位になると思うので算術演算などで完全に元に戻せる可逆圧縮してあると思う。)
ビット数は12ビットで、不圧縮&JPEG比4ビット=16倍の変化量を記録できるので、きれいなわけである。

RAWなら境界まできれいに出ているのに、JPEGにすると最高画質にしても
全体的にぼけることが解った。今までは気にならなかったが、これくらいの解像度になると
圧縮による弊害が目立ってしまうのだ。

じゃあ全部RAWで撮影すればいいかというと、そうはいかない。
「巨大」で「現像が必要」なためである。

RAWはデータサイズが大きいので、メディアに記録できる枚数が減る。
RAW は常に最大サイズで1枚約 5.0 MB で、
JPEGは一番大きなサイズ(Lサイズ)=縮小はしない状態で画質毎に
 FINE          約 2.9 MB
 NORMAL        約 1.5 MB
 BASIC         約 0.8 MB
であり、RAWは最高画質のさらに倍近くになるから、単純計算で記録枚数は半分以下になる。

D50ではRAWとJPEGの同時記録も出来る。
ただしこのときはJPEG側はサイズLのBASIC画質に固定されてしまう。
これは非常に残念だが、画質をそれ以上に上げる人は同時記録せずRAWのみでいいだろうという判断だろう。
(本体内部のバッファーサイズによる制約かもしれない。)

また、RAWはそのままでは表示できないので「現像」という処理が必要になる。
もちろんフイルムの現像とは違うが、色を決定する(定着させる)という意味では
同じかもしれない。

現像処理は本体では出来ないので、PCに転送の上ソフトで行う必要がある。
D50なら付属のPictureProjectというソフトか、
無償提供されているNikonView、もしくは
別売のNikonCaptureというソフトが必要になる。

RAWはこれらをインストールしなければ表示すら出来ない。
当然、Windowsでの縮小表示もされない(インストールしておけば可能)。
JPEGは事実上別途ソフトをインストールしなくても表示可能だが、
RAWはそうはいかないと言うことだ。

これらのソフトについては詳しくは後述する。

ちなみに、E-500では本体でも現像処理が出来るそうである。
まあ、現像処理するときには設定できるパラメーターが非常に多くあるようなので、
その全てのカメラで操作するのは無理だろうが。
(決まったパターンでの現像だけ出来るのだと思う。)

ただ、RAWでも輪郭ぼけすることはあるので、レンズの性能やオートフォーカスの精度もあろう。
望遠(アップ)側より広角側でその傾向が強いように思う。
インターネットで情報を集めてみると、これはレンズの性能と見る方がいいみたい。
まあ、この価格で広い焦点距離をカバーするのでは仕方ないのかも。

ただ、これらがはっきりするのはあくまでPCの画面上で、1ドットが大きく見える環境であり、
縮小表示したり、L版程度に印刷したりした場合には全く問題とはならない。
例のぼけも縮小や印刷すると見えなくなる。
また、とにかくこの1本で非常に広い画角をカバーできる便利さは何物にも代え難い。

そういえば、印刷するとZ1より画像が荒く見える。
色合いは良いが、輪郭がぼけるのだ。
なぜ?と思ったが、これもレンズの性・・・ではなく、縮小がかかるからである。
600万画素というのは、A4クラスでようやく縮小がなく印刷できる位らしい。
それ以下での印刷では、たとえばL版や葉書サイズでは縮小がかかる。
ゆえに、印刷結果の輪郭が甘くなってしまうのだ。
印刷だけで見るなら、葉書サイズならZ1の方が数段きれいになる。
(これを見ると、Z1も捨てたもんじゃないと思うのだが。)

高解像度=きれいとは限らないという、1つの実証である。
こうなると、あらかじめ葉書に印刷するような写真の場合は、
CCDの中心だけ使って画素数を落とすようなモードが欲しいところ。
D50の場合、JPEGなら画素数を落とせるが、これとておそらくは
圧縮しているだけだろうし、RAWでは画素数は落とせない。
2006年の年賀状では解決できなかったが、いい手があるだろうか。

撮影した写真を「出張写真室」↓に入れて置いたので、参考にされたし。
http://album.nikon-image.com/nk/NK_AlbumPage.asp?key=661499&un=109504
うまくない写真ではあるが、画質や白飛びの傾向は解るのではなかろうか。

        ・・・本体・・・

私が紹介できるのは当然のことながら私が使う範囲の話である。
また、カタログ読んだら解るようなことはあまり説明しない。

*重量と大きさ
        重量1   重量2   幅      高さ    奥行き  mm(突起部含まず)
D50     580g    1073g   133     102     76
Z1      305g    431g    109.5   77.5    80.0
LS1     142g    198g    93.5    63      30.7
2200    140g    194g    88      65      38
4700Z   225g    310g    78      97.5    32.9
WS30     78g    101g    89      58      18.7

重量1は本体のみ重量。
重量2はレンズ、電池、記録メディア等を含んだ実利用時重量(4700Z以外は実測値)。

D50が圧倒的に大きく重いのは言うまでもなく、実用時重量となる重量2ではZ1の2.5倍ある。
(D50は電池78g、レンズ398g、SDカード2g、レンズフード15g。)
奥行きがZ1の方がありそうに見えるが、これもD50は本体のみだからであって、
レンズ込みなら+83.7mmされるので倍ほどになる。
持ち比べるとZ1はかなり小さく軽く感じる。

先に書いたとおり、私がフイルムの一眼レフを使わなくなった大きな理由が
大きさと重さだった。Z1はかろうじて持ち運びに苦労しない物だったが、
D50は元に戻る事になる。こうなると、従来は考えなかった「持ち運び方」
について考えなくてはならないだろう。山では両手が開くことが必須だが
シャッターチャンスは突然来るのですぐに取り出せるようにはしておきたい。
果たしてこの2つの命題を満たす方法はあるか、研究中である。

山登りでは問題となる重さではあるが、普通の町中の撮影では余り問題ではない。
特に大きさは握りがちょうど良い大きさでホールディング性がきわめて良い。
贅沢を言えば、あと100g位落としてくれると良いのだが。
(情けない話だが、私の握力は同年代の平均的女性のそれ程度しかない。
指も同程度以下に細い。嫁さんと同じ指輪が入るくらい。)

ちなみに、レンズキットに付いているレンズは非常に軽い。
何か殻サンプル(商品開発中に良く作る、中身は入ってない外側だけのサンプルのこと)を
触っている感じにも思えた位。
この軽さなら旅行でも全く苦にならないだろう。
もう1本買おうかな?(中古が多く出るんじゃなかろうか。)

Z1では人混みの中で遠くを撮影するとき、例えば子供の運動会で映したいときで
前に人が居るときなどはカメラを片手で持ち上げて、適当に角度を付けて
写すという事をすることがあった。Z1のホールディングの良さ(特にそういう格好で
持ったときのシャッターの押しやすさ)、10倍ズーム、
中距離以上でのオートフォーカスの精度と速さゆえに出来る技である。
こんな格好では本来手ぶれしそうだが、明るい野外ではシャッタースピードが上がるので
案外ぶれない。これがLS1になるとホールディングが悪いのでやりにくい。
D50では重さゆえにこれは無理だろう。片手で持ったら落としてしまう。
1脚とワイヤレスリモコンがあればいけるかもしれない。


*画像と感度
        ISO感度                 受光素子サイズ  画素数          内部処理ビット数
D50     200〜1600自動/手動      APS-C CCD       610万画素       12ビット
Z1       50〜 400自動/手動      1/2.7型CCD      320万画素       10ビット
LS1      64〜 400自動/手動      1/2.5型CCD      400万画素       不明
2200     50〜 200自動           1/3.2型CCD      200万画素       不明
4700Z   200〜 800自動           1/1.7型CCD      240万画素       8ビット
WS30    不明                    サイズ不明CMOS   35万画素       不明

ここでCCDの大きさはこんな感じになる。

                横(mm)  縦(mm)     面積比       別名                    採用機種等
  35mm          35      25      2.27    52.7    フルサイズ              フイルムサイズ
  APS-C         23.7    15.6    1       21.4                            D50/D70s/EOS KISS DN/istDS2/α
 4/3型         18      13.5    0.66    14.0    フォーサーズ規格        E-500/E-300
 2/3型         8.8     6.6     0.16    3.36
  1/2型         6.4     4.8     0.083   1.78
  1/3型         4.8     3.6     0.047   1
  1/4型         3.6     2.0     0.019   0.42

APS-Cとは、フイルムカメラの1つの規格であるAPS(Advanced Photo System)のフイルムのサイズ
と同じという意味で、フイルムのAPS自体は対してはやらなかったと思うが、
サイズの名称としては残っているのである。なお、上記サイズはD50のそれのサイズで、
同じ名称でもメーカーおよび機種によって若干サイズは異なるらしい。
(APS-H:H=HiVisionが縦16.7mm×横30.2mm、縦横比9:16や
APS-P:P=Panoramaが縦9.6mm×横30.2mm、縦横比1:3もあるらしい。)
35ミリフイルムに対しAPS-Cは縦横1/1.5となり、焦点距離も1.5倍程度長くなる。
虫眼鏡で集光するとき、より狭く集光するには虫眼鏡を紙から離す必要がある、あの理屈である。

ここから見るとD50のCCDはZ1に比べるとだいたい縦横5倍=面積にして25倍も広いという計算になる。
25倍も広いのに画素数はせいぜい倍。と言うことは、1画素あたりの面積が広いということで、
これが感度の高さとダイナミックレンジの広さの源である。

デジタル一眼レフの多くはこのAPS-CサイズのCCDかCMOSを使っている。
これがデジタル一眼レフではきれいな画像を撮りやすい(あえて「撮れる」とは書かない)という根拠でもある。
ちなみに、ニコン/Pentax/オリンパス機のCCDはSONY製、E−500はコダック製、
富士フイルムは自社開発CCD、キャノンは自社開発CMOSである。
同じサイズ&画素数のCCDなら同一メーカーと考えてだいたい当たっている。
製品では競合するメーカー同士でも、部品レベルでは仲が良いことはよくある。

余談であるが、コンパクトデジカメではCCD/CMOSのサイズをそのまま、または逆に小さくしながら
画素数を増やしている。なぜサイズをでかくして画素数を増やそうとしないのか。
1つの理由は筐体サイズを大きくしない=従来機種と同じ光学系を使えるので
開発投資が少なくて済むためであるが、もう1つの理由はCCD/CMOSそのものの価格を上げないためである。

CCDとかCMOSはシリコンウエハという半導体の板の上に形成されるが、
1個づつ作るのではなく板の上に出来るだけたくさん並べて作成する。
後でこれを切り取って分けるのであるが、
シリコンウエハ1枚は結構高いので、1枚の板から取れる数が増えれば増えるほど単価が下がる。
形成されたものは100%全てが正常動作はしない。必ず一部不良があり、
全体の何割が使えるかという数値を「歩留まり」というが、個数を増やせば歩留まりも上げられる。
そういった理由で、利益率が低く価格的に制約が強いコンパクトデジカメの
CCD/CMOSは小さいままなのである。

上記表からも解るとおり、例えば1/3型CCDなら、APS-Cサイズで22枚分も確保できる。
CCDの単価が1/22になると言うことだ。この差は大きい。
見た目はほとんど一眼レフと同じような、もはや「コンパクト」とは呼べないようなコンパクトデジカメもあるが、
CCDのサイズが大きくても2/3型なのが一眼レフとの大きな違いと考えて良いだろう。
逆に言えば、同じ画素数でもこれだけの面積の差があれば、自ずと性能の差もあると言うことである。
デジカメの性能を画素数だけで測ってはいけない根拠である。

ISO感度はフイルムのそれ「相当値」であるが、
値が倍になればシャッタースピードを半分に出来る。
最低値で見れば、D50はZ1の4倍早い速度シャッター速度を出せるという意味であり、
同じシャッタースピードならより暗い所でも撮影できるということでもある。

D50のCCDでは200なので、フイルムと同等といえる。
過去のデジカメ紹介で4700Zが暗いところに強いと書いているのも同じの理由だが、
D50で初めて4700Zの感度と一緒になったわけである。

フイルムでは普通が100、高感度で200または400というところ
(最近の使い捨てカメラで800とか1600なんてのもあるようだが)。
コンパクトデジカメに採用されるCCDではまだ50位が普通であるところから見ても、
フイルムより感度が半分以下しかない。
これが「フイルムの方が(普通に撮影したら)絵がきれい」の1つの根拠でもある。

「D50ではISO800までは実用に耐える」というのがインターネットで見る意見であるが、
暗部で若干のノイズが見られるものの、確かにほぼ問題ない。
フイルムでもISO800と言えばかなりなもんだから、
相当暗いところでもフラッシュなしでいけるという事。
まあ今付けているレンズが暗めなので、野外でも自動設定でフラッシュOFFにしているとすぐ
800程度まで上がってしまうけど。

さすがにISO1600になると暗い部分にかなりノイズが出る。
それでもノイズは暗い部分中心なので、L版程度で印刷するなら問題ないと思われる。

メニュー上で設定できるのは200/400/800/1600であるが、
ISO自動設定モードの時は、この間の値も設定されることがある。

デジカメの場合理論的にはISO値は電気増感によってなんぼでも上げられるのであるが、
その分ノイズも増える。CCDは光だけでなく熱でも電荷を溜めてしまい、
光が強いときは隠れて気にならなかったこの熱電荷が暗い場所では表面化してしまうからである。
さらに、CCDは自己発熱もするので、長い間受光し続けるとノイズが顕著化する。
長時間露出をするときにはノイズ取り処理が実行されるこのためである。
ひょっとすると、一眼レフデジカメが撮影時以外にCCDを休ませる構造になっているのは、
発熱を出来るだけ押さえるためかもしれない。

望遠鏡などに付けるCCDでは、それを押さえ込むために強制冷却機構を持っていたりするが、
デジカメではそこまでの物はない。なもんで、ソフト処理でこの熱電荷によるノイズを
押さえ込んでいる。
なら「夏より冬の方がノイズが減るのでは?」と思ったが、ノイズを減らすには
「液体窒素で-100〜-140℃に冷却」する必要があるらしいので冬だからどうこうというレベルではないらしい。
(しかも4〜6℃の温度変化に2倍ずつ変化するとか。)

COOLPIX2200では、暗いところを写そうとすると自動的に感度を上げ、
液晶で見る画面はかなり明るく写るがノイズも盛大に出る。
もちろん撮影時にはこの状態からフラッシュを焚くのでこのノイズのまま写るわけではないが、
ノイズが出ることを実感する方法である。

フイルムでも高感度の物は感光素材の粒子が粗い=大きい事によって増感しているので、
粒子感が出てしまう。だから、いつでもどこでも何が何でも高感度フイルム/設定がいい訳ではない。

CCDの1画素の面積が広いと言うことは受光面積が広いことによる感度の向上の他に、
ダイナミックレンジの拡大ももたらす。ダイナミックレンジとは明暗の幅と思えばよい。
人間の目は非常に良くできているので明るい状況下でも暗い物を見ることが出来るが
普通のCCDはまだ目ほどのダイナミックレンジの広さを持っていない。
        人の目                  100-120dB
        普通のCCD               50-60dB
        ちょっと特殊なCMOS      160dB以上
CCDは実は光を受けて発生した電荷をバケツリレーで運ぶという構造を持つ。
簡単に言えば発電した電気を溜めるバケツがあるのである。
面積が広いということはこのバケツが大きいということを意味し、
大きなバケツはより多くの電気を溜められる=あふれにくい=ダイナミックレンジが広がる。
だから明るい場所でも白飛びしにくいし、明暗の差が大きい場面でもきれいに写るわけである。
このダイナミックレンジのことを「ラチチュード」と呼ぶ人もいる。
フイルム時代は明暗の許容量のことをそう呼んだようだ。ただ、CCDが電気素子であることから言えば
ダイナミックレンジと呼ぶほうが正しい。
(デジカメ以外のCCD/CMOSカメラではダイナミックレンジとしか呼ばない。)
ただ、ダイナミックレンジについてはただ単に広ければそれで良いというわけでもないので、
デジカメとしての味付けは必要であろう。
http://www.pit-japan.com/ws30/d_range01.html

D50で明るい部分と暗い部分の存在する場面で撮影すると、
やはり白飛び自体は抑えられないがZ1にくらべればずっとまし。
Z1では本当にちょっと明るい部分があるとすぐ白飛びしたのが、
かなり粘ってくれるので大変楽に撮影できる。
白飛び自体を完全に抑えることは出来ないので、
いかにして必要な部分の階調を残して撮影するかがポイントとなろう。
−1/3EVくらいに露出補正をしておくと白飛びしにくいが、
この調整はAUTOでは使えないのがやっかいではある。
(AUTOは、画質やフラッシュなどごく一部の項目を除き設定変更が出来ない。)
AUTOでも露出補正は出来るようになっていれば良かったのだが。


*撮影距離とシャッタースピード
                        距離            シャッタースピード
D50     広角            不明            30〜1/4000秒、バルブ、リモコン押している間
        望遠            不明            電子・メカニカルシャッター併用
        マクロ          45cm
Z1      広角            50cm〜無限大    15〜1/1000秒、30秒
        望遠            2m〜無限大      電子・メカニカルシャッター併用
        スーパーマクロ  4cm〜1m
LS1     広角            50cm〜無限大    8〜1/2000秒
        マクロ          5cm〜           電子シャッター連動メカニカルシャッター
2200    広角            30cm〜無限大    4〜1/3000秒
        マクロ          4cm〜無限大     電子・メカニカルシャッター併用
4700Z   広角            80cm〜無限大    3〜1/2000秒
        マクロ          20〜80cm        電子・メカニカルシャッター併用
WS30    広角            60cm〜無限大    1/2〜1/10000秒(1000ではない!)
        マクロ          20cm            電子シャッター

撮影距離はD50とは書いてあるが今回買ったレンズのそれ。
これはレンズの性能であって本体には依存しない。
シャッタースピードはレンズではなく本体の性能。

D50の最高速シャッタースピードが一番早い。
これもCCDの感度の高さゆえ、短時間でも十分な電荷が得られるという事に依るわけだが、
これにより、手ぶれによる画像のぼけを防ぐことが出来る。

俗に「手ぶれ補正」と言うが、実際には手ぶれ自体は明るさに関係なく発生しているが、
シャッタースピードが遅いとそれだけ長く光に当たっているので
手ぶれの影響が映像に映り込んでしまうだけである。

LS1にあったようなメカ的手ぶれ補正は撮影者の手ぶれは補正してくれるが
被写体の揺れまでは押さえられない。それをも押さえるにはシャッター速度を上げるしかない。
このあたりは富士フイルムのFinePixが「高感度による手ぶれ補正の方が良い」
と言っている理屈である。そうはいっても高感度CCDの感度を持ってしても
シャッター速度が遅くなるような場面はあるから、そのときにはメカ的手ぶれ補正も有効なのだが。

ニコンの場合、本体には手ぶれ補正機能はないが、レンズにその機能を持ったものがある。
ちょっと高いので、おいそれと手が出るものではないが。

D50のシャッターは電子・メカニカルシャッター併用となっている。
これに対し、E500ではメカニカルシャッターしか存在しない。
これは使われているCCDの種類に由来する。

ここでCCDについてもう少し正確に把握するための勉強。
CCD(Charge Coupled Device)というのは、実はデータ転送方式の名称であり、
受光部はフォトダイオードと呼ばれる光を受けて発電できる素子である。
その意味では太陽電池の親戚と思えばよい。
CCDとは、それが発電した電気をバケツリレーで受け渡していく「構造」である。

D50等に使われているSONYのCCDはインターライン型と言って受光(フォトダイオード)部と
データ転送(CCD)部が組になっている。転送部は遮光されている。

        →      →      →
        □■    □■    □■            □受光部(1画素分)
        □■↓  □■↓  □■↓          ■転送部(縦が垂直転送CCD、横が水平転送CCD)
        □■    □■    □■            
        □■    □■    □■
         ■■■■■■■■■→
1画素に1CCD部があるため、総面積に占める受光部分の面積が狭くなる。
これを「開口率が低い」という。2つの部分を作る必要があるため、
細密に作るには高度な技術が必要となる。

しかし、一旦転送部に電荷を入れてしまえばフォトダイオード部はリセット
(溜まった電荷を逃がす)しても良いため、一瞬を切り出す電子シャッターが実現させられる。
これにより=液晶で表示しながらの撮影、動画撮影が可能になる。
家庭用ビデオカメラやコンパクトデジカメはほぼ全てこのタイプである。

これに対し、E500で使われているのがフルフレーム(トランスファー)型。
受光部が転送部も兼ねる方式で、画素毎の転送部がないため開口率が上げら一般に高感度になる。
測定機器の撮像装置では主にこちらが使われる。
        →→→
        □□□■
        □□□■
        □□□■
        □□□■
              ↓
細密化にもインターライン型ほどの高度さは要求されない。
しかし、転送中は電荷のリセットが出来ない上に光をあてたままだとどんどん電荷が溜まり続けるので
取り出し時には受光を止める必要があり、絶対に機械式のシャッターが必要となる。
一眼レフ型デジカメでは使えるが、他では使いにくい構造だと言える。

これらとは別にフレームトランスファー型というのもある。
蓄積部があるので電子シャッターが使えるが、
受光部と同じ容量が必要なので2倍の面積が必要となってしまう。
(E-500はこちら側かもしれない。)

        →→→→→→
        □□□◇◇◇■          ◇蓄積兼転送部
        □□□◇◇◇■
        □□□◇◇◇■
        □□□◇◇◇■
                    ↓
インターネットで調べると、この「フルフレーム型」と「フレームトランスファー型」を
ごっちゃにして書いている事が結構多い(まあ似てるんだけど)。

なお、ここに非常に詳しく書かれているので一読することをお勧めする。
http://www.anfoworld.com/Recordings.html
ISO感度の定義についてもここにあった。難しいけど。

同じサイズ、同じ画素数ならフルフレーム型の方が面積が広い分感度が高く、
ダイナミックレンジが広くなるはずであるが、
残念ながらE500はフォーサーズ方式のためAPS-C型より面積で0.6倍ほどの大きさしかない。
ということは、開口率は1.6倍高くなくてはならない。
果たしてそこまで広いのかどうか。広いなら、小さなCCDではあるが劣っていないということになる。

富士フイルムのは動画も出来るのでインターライン型の改良版と言えるのであろう。
正方配列でないないため開口率が高くなっている。
でも構造は一層複雑である。

オートフォーカスはかなり速い。
速いと思っていたZ1と比べても速く感じる。

Z1以外の普通のコンパクトデジカメではCCDを使って距離も測っている。
Z1はそれに加えて別のオートフォーカス専用素子を持っている。
D50はオートフォーカス専用素子だけを使っている。
にもかかわらず速度が違うのは、モーターの回転速度や、処理速度によると思われる。

これは別のことも意味する。CCDを使うタイプではCCDに撮影時以外も常に光をあてていると言うことである。
だからこそ液晶に画像を表示し続けられる。
D50の様な一眼レフのデジカメでは液晶画面を見ながら撮影することが出来ないのは
この理由もある。

オートフォーカスはいろいろとモードがあってややこしいのだが、
・フォーカスエリア
        選択したポイント1点
        全体からカメラが自動選択
        近距離優先で全体からカメラが自動選択
・合わせ方
        一発型と連続型とその両方自動切り替え型
がある。
自動選択にするとどうにも思っているところで合わせてくれないので、
被写体が静止している場合は一発合わせのポイント選択、動いている場合は連続のポイント選択
としている。

補助光があるので暗いところでも合いやすい。

D50の様にレンズ交換式の場合、レンズ側にもモーターが入っている場合がある。
この場合はレンズ側のモーターを使い、無い場合は本体内部のモーターで駆動するらしい。
レンズ内モーターの方が速くて静かというのが一般であるらしい。
今回買ったTAMRONレンズはモーターなし=本体モーター駆動だが、十分速い。
Z1より早ければ私には十分である。それ以上の速度が必要になるときはマニュアルで
ピント固定するし。

ただ1度だけ、オートフォーカスが合わないことがあった。
さんざん迷ったあげくシャッターが降りなかった。
1点ポイントにしているにもかかわらずだ。このときは結局AF-L(オートフォーカスロック)
ボタンを押して何とかしのいだが、以後再現しないだけに原因不明。
色づいた楓を取っているときだったので、色具合もしくは明るさによって
オートフォーカスが併せにくかったのかもしれない。

動作速度として、連続画像の記録速度がある。
枚数が多くなるとメモリーカードの性能にもよるのだろうが、
5枚までくらいなら
        JPEGのFINE/Lで秒2枚
        RAWで秒1枚
という感じ。もっとも、シャッタースピードにもよるので、
「遅いやんけ」と思ったら、そちらも確認した方が良い。


*液晶          視野    画素数(万)
D50     2.0型   100%    13              野外でもよく見える
Z1      1.5型   100%    11.3            屋外でもそこそこ見える
LS1     2.0型   100%    8.5             野外でもよく見える
2200    1.6型   96%     8               野外でもそこそこ見える
4700Z   2.0型   ?      13              屋外ではほぼ見えない
WS30    なし

デジタル一眼レフにおける液晶の意味合いは、コンパクトデジカメとは大きく異なる。
一眼レフタイプのデジカメでは(一般に)液晶を見ながら撮影できないのである。
コンパクトタイプカメラではファインダーの代わりも務めた液晶画面は、
一眼レフでは単に撮影後の画像確認でしか使われないということである。

これは、フイルム一眼レフと基本構造が同じにしてあるためである。
元々デジタル一眼レフはプロが使う物だったので、違和感がないようフイルム一眼レフと
同じ構造を持つ必要があったのか、他の理由があるのかは解らない。
昔の液晶は小さく見えにくかったので、プロの利用にたり得なかったということもあろう。
(逆に言えばコンパクト型カメラは、フイルムとデジカメとでは全く構造が違うと言える。)

フイルムカメラでは当然のことながら撮影時だけ光をフイルムに当てる。
デジカメなら常時光を当てていても良いように思うが、
そうなるとファインダー側とCCD側の両方に光を入れる=分光する必要があり、
構造が複雑になる上に光量が落ちてよろしくない。
だからこそ、一眼レフではファインダーの見え方は重要なのである。
ファインダー映像がかなり小さいE-500を買い渋った理由はこのためである。

ただ、世の中には一眼レフであっても液晶でも確認可能な機種はある。
昔(とはいえ数年前だが)は白黒表示可能という機種が存在したが、
でもモノクロではほとんど意味がないので、他社がまねすることはなかったようだ。

ごく最近(実はこのネタを一旦書き上げた後)発表されたオリンパスのE−330という
機種では液晶表示用に別受光素子を設けて液晶のカラー表示を可能にしている。
ただし、液晶表示時はファインダーは使えなくなる。
Z1に似た形式だと言えよう(実現方法は全然違うけど)。

コンパクトデジカメで出来ているのだから、液晶への表示が出来ないはずはないが、
コストの問題もあろうし、一眼レフを使う人間からはその要求が低いと言うことなのであろう。

ということで、デジタル一眼レフでの液晶は、ほとんどの場合撮影画像確認や設定などにのみ使われることになる。
その意味ではD50のサイズは、これでも大きいとは言えない。
600万画素の画像を13万画素に圧縮するから細部が見えず、
特に微妙なフォーカスの合ってる/合ってないが全く解らないのだ。
これは拡大表示をしても同じ。なおのことD50(D70sも同じだが)での
画像拡大はお世辞にもやりやすいとは言えない。
従来のコンパクトデジカメが(ニコンのCOOLPIX2200も含め)全てズームキー一発だったのに、
拡大モードに入り、画面分割キーを押しながらダイアルを回すというまどろっこしさ。
せめて設定で「再生時にダイアル回しは拡大」というのがあれば良かったのに。
(そのままダイアルを回すと画像送り。そんなのカーソルキーで十分なのに。)
このあたりは改善を強く望む。これはD50の大きく気になる問題点の1つ。

Z1は300万画素を11.3万画素にするから、単純計算で倍の細密さがある。
これはこれで1.5型というサイズは物理的に小さすぎたのだが、
600万画素なら最低23万画素以上は欲しい。この点E−500がほぼ満たしているのが、
D50を買った身としては心残りである。
比較的大画面を持つフォトビューワーなるものが市販されているが、
いちいちメディアを抜き差しするのはあまりに面倒、というか現場での確認という意味では実用にならない。。
本体に直接取り付けられる外付け大型液晶でも出来ないかな(もちろん電池駆動)。

本体を立てて撮影した画像は縦で表示される機能もある。
LS1でもあったが、こちらではON/OFF出来る。
でも縦表示するとにするとそうでなくても小さい表示がさらに小さくなるので
写っているかどうかの確認くらいにしか使えない。

前にも書いたが、モード切替で白飛び部分を点滅させることが出来る。
「ハイライト表示」という。
Z1で白飛びに泣かされた身としてはこれはかなり便利。
ヒストグラム表示というのも出来て、明るさ別画素数分布が表示できるが、
そこまでしなくてもこのハイライト表示で十分事足りる。
もっとも、先に書いたとおりD50のCCDはダイナミックレンジが広いため
よほど空や光っている物を写し込まない限り「広範囲の」白飛びはしにくい。

ファインダーの視野率は95%で倍率は0.75倍。
コンパクトデジカメの液晶での視野率はほぼ100%だったのに比べると狭いことになるが、
コンパクトのフイルムカメラのファインダーも100%はなかったから、
見えている画像より一回り大きいとイメージして撮っていた。
(まあ、ファインダーは覗く角度で見える範囲が変ったけど。)
それに戻っただけ。実際にも気にはならない。
ちなみに、液晶での撮影画像の表示は100%である。

ファインダーでの見えの大きさは、フイルム一眼レフと見比べれば小さいが、
実用上問題はない(友人のニコンのフイルム機で見比べさせてもらった)。
マニュアルフォーカル時にも合っているかどうかがわかりやすいスクリーンである。
レンズ自体に「マニュアルフォーカスリングが前の方にあって回しにくい」という問題はあるのだが。

ファインダーの大きさは上記の通り倍率で表されるが、実際にはこれが大きくても
見える画像が大きいとは限らない。カタログ上は
                        倍率    視野率
        D50/D70s        0.75    95%
        *istDs2         0.95    95%
        EOS KissDN      0.8     95%
        αsweet         0.83    95%
        E-300           1.0     94%
        E-500           0.9     95%
であるが、実際にはE-500が一番小さく見える。
(単純にCCD/CMOSサイズに対して何倍、と捉えても良いのかもしれない。
E-500は0.9倍だけど、CCDサイズがD50の約0.8倍なので0.9*0.8=0.576倍程度だと。)
ここはやはり実際に物を見た方が良い。
「数値では実性能は表せない」もっともわかりやすい一例であると思う。

D70sとD50の最大の違いはプレビューボタンのありなしと思っている。
(デジタル)一眼レフのファインダーでの見え方は基本的には開放しぼりの画像らしい。
プレビューボタンを押すと、現在選択しているしぼりで表示される。
まあ、撮影したあとに液晶で見ればいいのかもしれないが、
液晶は所詮2型なのでハッキリとは見えない。
買った後で知ったことではあるが、ちょっと残念か。

そうそう、デジタル一眼レフカメラには動画撮影機能はない。
これもCCDに常に光をあてない構造に由来する。
理屈上はバルブを使えば可能ではあろうが、そもそもデジカメによる動画撮影は
帯に短したすきに流しだと思うので、一眼レフ買うくらい画質を気にする人なら耐えられないと思う。
素直に動画専用機=ハンディービデオを買うべきである。


*操作性
各機種の上記以外の操作性をまとめてみる。
                        D50             LS1             2200            Z1              4700Z           WS30
電源SW                  ○              ○              △              ○              ○              ○
撮影モード切替          ダイアル        ダイアル        ダイアル        ダイアル        ダイアル        なし
セルフタイマー          2楽            1楽            3楽            5面倒          3面倒          なし
一時再生/削除          ○              ○              ○              ○              なし            なし
再生                    一時再生と同じ  ○              △              ○              ○              なし
フラッシュ         オートポップアップ   オート          オート          ポップアップ    ポップアップ    強制
フラッシュモード        SW+ダイアル     SW              SWメニュー      独立SW          SW              ON/OFFのみSW押し
マクロ              モードはダイアル    SW              カーソル選択    独立SW          SW              独立SW


○=簡単・良好
△=ちょっと難あり
SW=共用スイッチ

                        D50             LS1     2200    Z1      4700Z
WB補正                  ○              ○      ×      ×      ×
WBプリセット            7              4      6      6      7      自動を含む
WB設定                  ○              ○      ○      ○      ×
露出補正                ±5段階         ±2     ±2     ±2     ±1.5
フォーカスエリア        5/MF            4      ×      3/MF    AF/MF
オートブラケット        AE/WB           WB      ×      WB      WB
                        フラッシュ
シーンセレクト          10/M            8       15      5/M     3/M     自動を除く

電源スイッチは円周上を回す様な方式で至極入れやすい。
電源ON時に動く部分がないため起動が非常に早い。
(今までの機種は全てレンズの繰り出しがあった。)
これだけでもシャッターチャンスへの対応が大きく変る。

D50は一眼レフをベースとしているだけあって、さすがに設定の変更が楽。
一部はメニューを使う必要があるが、ほとんどはボタン+ダイアルで可能。
一見同じように見えるD70sよりもボタンが少ない分覚えやすい、
逆に細かい設定を変えるときはいちいちメニューの呼び出しが必要など、
面倒な点もある。これはターゲットとした層の違いに依るものだが、
私にはD50の方が合っている。

露出補正±5段階出来、また1段階を1/2EVまたは1/3EVのいずれかから選択できる。
他のが1/3EV固定だったので、幅が広いと言える。

シーンセレクトには「子どもスナップ」というものがある。
D70sにあった「夜景」を削ってこのモードが付けられているのであるが、
夜景を削るより「夜景ポートレート」を削って欲しかった。
もしくはダイアルに何を入れるかをメニューで選択できるようにするとか。
子供スナップはD50の購入対象を考えれば必要だろうけど、
夜景もいると思うんだけど。

D50でもマクロは撮影モードとしてはダイアルに存在するが、
実際にはレンズが対応していなければ無意味。
マクロ時特有の画質などの設定をするだけである。

セルフタイマーは2/5/10/20秒から選択できる。
また、別売りリモコンを使えば遠隔でシャッターを切ることも可能。
さらに、リモコンのスイッチを押してから2秒後にシャッターを切るなどということも出来る。
(カメラに向けてリモコンを押し、それを降ろしたくらいでシャッターが降りるという使い方。)
リモコンスイッチを押している間シャッターを開き続けることも出来るらしいので、
バルブ撮影時にも役に立つかもしれない(が、私がバルブ撮影することは当面ないと思う)。

リモコンは単に遠隔操作だけでなく、シャッター押し時の手ぶれを防止するのにも使えるが、
受光部が正面にしかないため、後ろからの操作は不可。
受光部がどこなのかはっきりとは解らないが、レンズよりボディー寄りで押しても受け付けるので、
AF補助光を焚く部分が受光部を兼ねているような気がする。

リモコンは非常に小さく持ち運びには困らないが、
これがあればセルフタイマーは要らない・・・とはいかない。
実はこのリモコン、余り届かない。
野外で使ったときは5mは無理だった。せいぜい2〜3mまでだろうか。
5m位届くと実用的なのだが。
(いつも年賀状撮影に行く神社でリモコンでシャッターを切ろうと思ったらだめだった。
背景を入れるにはどうしても5mほど離れる必要があるのだ。)
もう少し届くようにして欲しい。
強い送信が出来る学習リモコンに学習させるという手もあるかもしれない。

またこのリモコンは、2〜3m以内であっても受光部に対して真正面に近い角度から
押さないと受け付けない。これも使い勝手を悪くしている。

リモコンは売値1500円ほどだが、あの作りでは高くても500円までで出来そうなので
同梱しても良いとは思う。学習リモコンがある人は、どこかで借りて学習させてしまうという手も
あるような気もしたりして。

そうそう、離れたところから撮影できるからと言って「いけない」撮影をしてはいけない(^_^;)。

セルフタイマーモードは1枚撮影すると自動的に解除され、
またリモコンモードはリモコンで1枚撮影した後一定時間内に再度リモコンを押さないと自動的に解除される。
(その時間内に押されると継続される。)
従って、リモコンで連続撮影するときは短い時間で押し続けるか、
毎回再設定するか、次の撮影までに時間がかかるときは棄て撮影をする必要がある。
この解除時間は1分/5分で設定可能である。「本体シャッターボタンを押すまで(電源を切るまでも同じ)」
があるとさらに良かったのだけど。

Z1はフラッシュの上げが手動だったので勝手にフラッシュが焚かれることはなかったが、
D50はAUTOでは必要時には勝手にフラッシュがポップアップしてしまう。
禁止も出来るが、一度他のモードに切り替えるとまた元に戻ってしまう。
(電源を切ると戻るのかもしれない。)
そのため、設定そのものは簡単ではあるが毎回設定し直しになるのが面倒。
(これもD50の問題点だと思っている。)
せっかく高感度撮影が出来るのだから、フラッシュなしで行きたいと思う場面の方が多いのに。
(フラッシュ炊くと、その場の光の雰囲気が出なくなるからね。)


*記録メディア  容量限界
D50     SD        1GB
Z1      SD/MMC  512MB
LS1     SD/内蔵   1GB
2200    SD/内蔵 512MB
4700Z   SM      128MB
WS30    内蔵    127枚

デジタル一眼レフで一番多い記録メディアはコンパクトフラッシュ(もしくは互換サイズのマイクロドライブ)
であるが、D50はSDカードを採用している。
コンパクトフラッシュが使われているのは、大容量がありかつ「比較的」安いからである。
メモリタイプなら1GB高速型で15000円前後、マイクロドライブなら4GBでも16000円前後である。
SDなら1GBで12000円(通常速度)〜18000円(高速型)と価格的にはもう同等とも言えるが、
最高容量でも2GB(25000円前後)までしか出ていない。
そういう意味では不利だが、コンパクトデジカメの世界では富士フイルムとオリンパス以外全てSDなので、
そこから移行してくる人にはありがたい。私もそうである。

メディア代もバカにならない。
同じような容量なのに形が違うだけで買い直しなんて、ばかげていると思う。
フイルムならどこのメーカーでも共通なことを思えばなおさらだ。
いい加減、業界はメディアの統一をして欲しい。
xDやメモリースティックなんていらない。
いや、あっても良いが全ての機種でSDを利用可能にしてほしい。
競争や差別化は、こんなしょうもないところでするべきではない。
(利用料など権利がかかわっているから簡単には追加できないのはわからんではないが。)

そういえば、従来は撮影してからメディアを抜いてアダプタを使ってPCに取り込んでいたが、
D50では本体をケーブルで直接PCにつないでいる。
今までの機種ではカメラをいちいちケーブルでつなぐのが面倒だったのが一番の理由だが、
つないでもどうせUSB1.1なのでカードアダプタを使うのと同じだったからでもある。
D50はUSB2.0なので直接接続した方が転送速度が速い。
512MBともなると、USB1.1では転送に6分くらいかかる。これが2.0では1分以内だから格段の差がある。
USB2.0用カードアダプタを買おうかとも思ったが、当面出費は控えたい。
他機種で撮った画像を取り出すためにはあったほうがいいとは思うけど。
・・・とここまで書いてから発表までの間に新PCを買ったので、追記。
新PCはダイレクトメモリースロットを持っているのでカードを抜いて読み込んでいる。
まあ、D50は画像読み出しだけでなくPCからいろいろと操作できるようなので、
そういうことをするときはケーブル接続が必要だろうけど。


*電池の持ち            種類
D50     非常に良い      専用
Z1      かなり良い      単3*4 アルカリ電池可
LS1     良い            単3*2 アルカリ/ニッケル水素充電池/オキシライド
2200    あまり良くない  単3*2 アルカリ/単3リチウム/ニッケル水素充電池
4700Z   非常に悪い      単3ニッケル水素*2/アルカリ電池不可
        充電直後の電池でも1枚も撮れないことがある
WS30    非常に良い      単4*2 アルカリ電池

D50の電池は専用充電式電池である。EN-EL3という型番であるが、
D70s用ののEL3aやD200用のEL3eも使えるらしい。
それらとの違いは容量や複製品防止用のIDが付いているかどうかである。
(D200ではEL3eしか使えない。)

この電池の持ちはかなり良い。RAWも含め300枚ほど撮ってやっと残量警告が出た。
電池の持ちが良かったZ1と同程度以上と考えて良いだろう。
カタログには条件によって2000枚位持つとある。まあカタログ値は
実際の利用条件に合ってないことが多く参考程度にしかならないが、
300枚でまだおつりがあると言うことは通常の1日の撮影なら問題ないというところであろう。
警告が出てからもまだ相当枚数撮影可能で、冬場でも400枚近くは何とかなる。

野外で残量警告が出ても、部屋の中では解消さることがある。
電池は温度によって出力がだいぶ変化するが、この電池も例外ではないということ。
出たりでなかったりを何度か繰り返しながらも撮影枚数は増える。
かなりねばり強い。

フラッシュの回数は多くなかったが、PC接続時も電池駆動だったし、
CCDや周辺電子回路だけでなくオートフォーカスでのレンズ駆動等にも
電気は使うのに、よくできている。

が、リチウム型は充電回数によって劣化するので
出来れば使い切って充電した方が良い(でも完全放電はしない方が良いらしい)。
なもんで、いつ切れるか気にしながら撮影するのもいやなので予備電池を買った。

中国製の互換品にしようかどうか迷ったが(価格は純正の1/3)、
電池で本体をだめにしたらしゃれにならんので、Kenkoの互換品にしておいた。
        N−#1013
        定価    8400円(税込み)
        買値    4780円(税・送料込み)
D70/D100用と書いてあるが、D50でも大丈夫。
これはアメリカ製。定価は純正品と同じだが割引率が高く、買値で純正より1500円ほど安い。
Kenko自体有名な会社だから大丈夫だろう、と思うのだけど。

この電池での持ちは、純正より短い気がする。
特に、気温低下時の出力劣化が激しいと思える。
ちょっとでも気温が下がると電池切れマークが出るが上がると消える、と言うことがあった。
まあ、安いなりの性能だがそう悪いわけでもない、と言うところか。

コンパクトデジカメでは電源を入れている間液晶が表示されているのでわかりやすいが、
D50では液晶が表示されないので電源が入っていることを忘れやすい。
一晩付けっぱなしのこともあった。それでも電池が完全に放電することはないほど
保つには保つのだが、要注意である。

細かい話だが、E−500の本体付属の充電器は5時間かかる普通型。
2時間の高速充電器もあるが別売で8000円もする。
これに対し、D50付属の充電器は最初から高速型=2時間充電である。
E-500では、よく撮影する人は予備バッテリーか高速充電器を買うのが
必須となってしまうわけである。こんなところでけちらんでもなぁ。
(私がE500で引っかかっていた項目の1つがこれ。)


*USB接続によるプリンターでの直接印刷
D50     PictBridge
Z1      EPSON USB-Direct/PictBridge
LS1     PictBridge
2200    PictBridge
4700Z   不可
WS30    不可

私は使わないので「出来る」と言うところで。
LS1の時も書いたけどケーブル接続し直しが必要となると余計に使うことはない。
実際使う人はどれくらい居るのかなぁ。

従来の機種はUSB1.1なので遅かったが、D50はUSB2.0なのでそれなりに速いかもしれない。
それでも本体の処理速度の問題もあろうからPC経由の方が速いと思うんだけど。
PCへの画像データ転送は、うちの場合はメモリーカードを抜いて転送するより
D50を直接ケーブルで接続した方が圧倒的に早い。
これはポートの問題(PCに接続してあるのメモリースロットがUSB1.1だから)。
・・・と、ここまでは旧PCでの話。最近買った新PCは本体にメモリスロットがあるので
それが早い。D50をケーブルで接続することはなくなった。このPCについてはまた別途紹介。

ここで、直接印刷時のランニングコストを軽く計算してみる。
カメラ本体とレンズはフイルムとデジカメで同じ値段、
店のプリントと同程度の質(色と耐久性)を求めるとする。

メディア        SD 1GB  8000円(Amazon)
                撮影可能枚数 288枚(JPEG/L)
フイルム        8本1000円
                1本36枚撮りとして288枚取るにはちょうど8本

ゆえにメディア代は8000円分撮影;フイルムで8*8=64本(2304枚)使えば元が取れる。

プリンター      キャノンiP8600(http://cweb.canon.jp/pixus/lineup/ip8600/index.html)
                本体 34700円(Amazon)
                8色インク、1インク990円、L版で1枚16円
                        1枚にインクが全て平均で使われるとして990*8/16=495枚印刷可能
                L版用紙 420円/20枚(Canon用紙;Sofmap)=21円/1枚
                要するに、1枚あたり16+21=37円かかる
                デジカメの場合は全数印刷する必要がないので、仮に1/3を印刷とする。
                2304/3=768枚
                768*37=28416円

現像            36枚プリント付きで1000円とする
                1枚あたり1000/36=28円
                1000円*64本=64000円

差額は64000-28416=35584円となるので、ほぼプリンター代となる。
ゆえに上記の想定で行くと、PCを経由しないで直接印刷の場合、
フイルム64本くらい使ったところで元手が取れることになる。
相当な本数のようだけど、たくさん写す人ならすぐに元が取れそうな本数でもある。

もちろん、家で好きなときに印刷が可能という「時間的メリット」は考慮していない。

ただし、デジカメのお店プリントは1枚16円程度である。
この場合も必要な写真のみ印刷できるのでランニングコストは最も安くなる。
時間を無視して費用だけを考えるなら、デジカメ+お店でプリントに勝るものはない。

        ・・・関連ソフト・・・

本体にはPictureProjectというソフトが付いている。
COOLPIX2200を買ったときにはNikonViewというのが付いていたのだが、
位置づけ上はその後継であり、上位カメラにはこちらを付けるようである。

んがしかし、ハッキリ言ってこのソフト出来がすこぶる悪い。
操作性が悪いし、DirectX9が必要で入れてないとエラーが出るという、うちの環境では致命的な問題がある。
うちのマシンはそんなに速くないのでDirectXは8.1でないと困るのだ。
あと、画像をいちいち登録しないといけないなど、面倒。

PictureProjectではViewではできないRAWの調整付き現像も出来る(はず)のだが、
これとて簡易なので、やりこむには別売のNikonCaptureというソフトが必要になる。
結局、一覧表示に特化してあるとはいえNikonViewの方が使いやすい。
(ViewでもRAWの表示/印刷はできる。)
PictureProjectは一旦インストールしたが、速攻で消してしまった。

NikonCaptureはRAW現像から画像の調整を主目的とした別売ソフトである。
定価は15000円で、Amazonで10900円(税・送料込み)であった。

他社のカメラでもRAWはサポートしており現像ソフトを付属または別売しているが、
このニコンの物は良くできているという評判であった。
他社カメラの人も使いたいが、ソフト側で他社カメラのデータははじくようにしてあるので使えない。
というより、各社とも高価格デジカメはRAW記録対応と書いているが、
実はこのRAW、メーカー別にもっと言えば同じメーカーでも機種別にデータ内容がバラバラで
統一されていない。ニコンが他機種のデータ形式を解析してまで対応させる義理はないと言うことである。
(同じCCDを使っている機種ならだいたい同じになるとは思うが。
D50/D70s/*istDL,Ds2等は基本的に同じSONYのCCDのはず。)
まあ、本体だけでなくソフトも含めてニコンを選ばせるというのは
戦略としては間違いではない。

市販はされているが、メーカーホームページからもダウンロードできるし、
そもそもPictureProjectと同時に試供版がインストールできる。
実はこの試供版、実際には製品版と全く同じで、事実ホームページにある製品版の
バージョンアップデータをそのまま当てられる。IDを入れないと機能制限がかかるようになっているのである。
だからこの試供版を入れている人は、製品版を買っても再インストールする必要はない。
IDを打ち込むだけで済む。

ところが、事もあろうにこの入力に関する記述がインストール説明書内にない。
製品版でインストールしても全く同じID入力を促す画面が出てくるので困った。
後でよく見ると機能を説明した取説の最初の方にちょこっと「入力せよ」と書いてあるが、
それでもCDのどこにその記述があるのかは書いてない。

実はIDはCDケースの裏面に書いてあるのだが、非常にわかりにくい。
絶対にこの件での問い合わせが多いと思う。
何でこんな所に書いてあるのか、そこに書いてあることをなぜ取説にはっきり書かないのか、
せっかく独立したインストールマニュアルがあるくせに何にも役にたたんではないか。
これについては是非とも改訂していただきたい。

大容量データを扱うがゆえに速度は決して速くない。
いろんなパラメーターを変えるとその結果が出るまでに時間がかかる。
印刷時もJPEGに比べ始まりが遅い。

うちのPCはAMDのMobileAthron 1.2GHz+512MBメモリであるが、
これでは1枚2枚の編集ならともかく、大量には出来ない。

推奨環境は
        Pentium
        メモリ256MB以上
とあるが、実質は
        Pentium4 2GHz以上
        メモリ1GB以上
が必要らしい。
クロックはともかくメモリだけども増設しようと思ったが、
今の512MBから1GBにするには2〜3万円もかかることが判明。
ソフト買う前にメモリの値段を調べておくべきだったか。

・・・で、ここも新PCでは変更。
新PCはかなり快適に編集できる。このPCはCPUが最新のCoreDuoT2300(1.66GHz)で
メモリーは1GBである。
新旧PC間には4年の歳月があるが、この間にかなりの性能アップをしたようである。
OSはXPのままだけど。

再度書くようだが、RAWの表示だけならNikonViewでも出来る。
しかもこいつは結構速いのでうちのマシンでも実用的である。
だから、撮影はRAW中心になりつつあるが、ほとんどは画質調整はせず
Viewで閲覧し、ここぞと思う写真だけCapcureで調整、
という使い方である。

View上で「編集」のボタンを押すとCaptureが立ち上がるようになっているので、
メーカーとしてもそういう使い方を想定しているのであろう(立ち上がるソフトは変更可能)。
ViewはD50には添付されてないのでニコンのホームページからダウンロードしてくる
必要があるが(結構でかい)、その価値はある。
http://www.nikon-image.com/jpn/support/downloads/digitalcamera/software/nv.htm

なお、友人の環境では最初Viewがうまく動かなかったらしいが、最新版にすると
動くようになった。動かないという人は、最新版にしてみるのも一手である。

RAWでみるだけならViewで十分なので、自ずとCaptureは画像調整主体となるが、
とにかく多機能なソフトであり、パラメーターをいじると画像の感じが変って面白いが、
なかなか思っているとおりの画像には出来ない。
先に書いたとおり重いので、変更してその結果を待つのに疲れてしまい、
細かく何度も変更する気にならないからだ。
今は明るさや簡単な色合いの変化、JPEGへの変換などには使うのが関の山。
将来PCが早くなったらもっと使えるであろうか。

なお、一部機能はJPEGでも利用できる。

実は、Z1付属のDiMAGE Viewerでも画像の調整は出来る。
しかもかなり高度に。今になって気が付いたのが残念?


        ・・・周辺機器・・・

「液晶保護フイルムは必須」と断言しておく。。
私は最初の撮影の時にいきなり傷を付けてしまった。
ストラップを普通の長さにして首から提げたらちょうどベルトのバックルの位置に液晶が来るのだ。
それで保護フイルムに思いっきり傷が付いた、液晶は無事だった。
(もちろんその後ストラップの長さをカメラが胸のあたりに来るように短く調整した。)

D50には上面に設定値を表示するモノクロ液晶、背面に画像を映すカラー液晶があるが、
一眼レフでは先述の通りファインダーを覗く必要があることから、
ここに鼻が当たる。その汚れを取るためにも貼った方が良い。

かなりきつく当たったようで白濁しており液晶画面が少し見えにくい状態なのであるが、
まだ張り替えていない。
Kenko社製のD50専用保護フイルムは結構高い(D70用も同じだけど)からだ。

これには2つの液晶両方のが入っているからと、背面液晶が2型と書いてはあるが
液晶をはめ込まれたプラスチック部分全体で見ると2.3型くらいの大きさが
あるからである。

このKenko社製フイルムはちょっと注意が必要である。
接着面ではない方にもうす緑色の液晶保護フイルムを保護するフイルムが付いている。
これははがさないといけない。
最初、というより買って半年以上これも含めて液晶保護フイルムだと思っていた。
色は付くし、上記の通り傷が付きやすいし、はがれやすいしとんだ食わせ物だと思っていたくらいだ。
しかし、取り替えようと思ってそれをはがしたら下にまだフイルムがあるのに気が付いたと。
説明書を見返すと確かにそう書いてあるのだが、今まで買った保護フイルムにはそういうのはなかったので
気が付かなかった。
なお、本当の保護フイルム自体はかなり薄く無色透明である。

緑のフイルムがはがれた時、別途Hakuba社製汎用タイプの2型用を買ったがこれがまた食わせ物で、
2型と言いながら角が丸い分2型より微妙に狭い。

上記のごとくD50の液晶は2型より若干でかいので貼ってもむき出し部分が多くだめ。
(実際にはこれを貼る時に初めて若干でかいと解った。)
かといって2.5型用は大きすぎて張れないし、困ったもんである。
(2.5型用を以前に買ったのでサイズは解っていた。)

カラー液晶用なら、機種を問わない汎用タイプが半額くらいで売れている。
大きなサイズのものを切って使えばいいと思うかもしれないが、
この手のフイルムはよほどうまくやらないと切った部分からはがれやすくなるので、お勧めしない。
特にPET素材(ペットボトルの素材ね)を使っているものは硬度が高い分
切り口がはねる傾向が強いので余計。普通のカッターナイフ程度ではだめ。
実は以前Z1とLS1でやって失敗している。

今まで3種類も買ったので比較を書いておく。
                        価格    透明度    堅さ        汚れ            大きさ          厚さ
D50専用         Kenko   ¥1260   高い      不明   やや取れやすい    ぴったり        薄い
汎用2型         Hakuba  ¥380    高い      堅い   取れにくい        若干小さい      厚め
汎用2.5型2枚組  Kenko   ¥769    若干てかる やや堅い やや取れやすい    普通            薄い

結局これはDMC-LS1の液晶に張った。
Hakubaのは安い割には総合的に見て悪くはないが、如何せん狭いのがいけない。
今度からはちゃんと液晶のサイズをミリ単位で測って買わなければ。

今回ちょっと大きめのアイカップも買ったが、これは不要だった。
眼鏡の時に必要になると思ったが、付属の物で十分だった。
買いに行ったときは見やすいようにとコンタクトで行ったのだが、
これがあだとなった。まあ安いのでいいのだが。

レンズプロテクターはレンズの口径が62ミリとあって少々高い。
でもレンズを傷つけることを思えばあった方がよい。
外側のレンズの傷は写真には写らないから関係ないという人もいるが、
そこは気分的な物もある。傷だけでなくほこりが付いた時に取りやすいというメリットもある。
(レンズは水洗いできないが、フィルターだけなら出来る。)
なお、レンズプロテクターの上にレンズキャップを付けられるし、
フードも問題なく付く。従って、通常は付けっぱなしである。

さらに1週間も経たない内に
        防湿保存ケース&防かび剤
        PLフィルター
        レフ板
        ワイヤレスリモコン
も買った。

「防湿保存ケース&防かび剤」は密閉できる衣装ケースに湿度計が付いただけの簡易の物であるが、
カメラ類は錆びないよう、カビなどが生えないようこういうケースに入れた方が良いらしいので、
買ってみた。D50だけでなくLS1/2200/Z1も入れている(F401と4700Zは入れてない)。
1800円+150円くらい。

でも乾燥剤を結構な数入れてもなかなか湿度はなかなか下がらない。
これは、それまでに吸っている湿気を取り除くのに時間がかかるからで、
一旦除湿が終わると、後は蓋の開け閉めで湿度が一時的に上がってもすぐに下がるようになる。
ゆえに最初は大量に乾燥剤を入れ、下がったら減らしておく必要がある。
乾燥しすぎも良くはない。一番良いのは楽器の保存などに使う調湿材なのだが、
これはちょっと高い(2000円くらい。かなり大きいが)。
なお、乾燥剤は2ヶ月くらいしか持たないようなので、メーターの下がりが悪くなったら
「電子レンジに入れて復活」である(シリカゲルの乾燥剤は電子レンジに入れて水分を飛ばすと復活する。
やった直後は非常に熱いので要注意)。

PLフィルターとは偏光させるフィルターで、極簡単に書けば反射光を押さえる物である。
光は反射すると偏光面が一定方向に回転するので、その反射分だけをカットすればきれいに写る。
回転方向は場面によって異なるので、PLフィルターは回転できるようになっている。
一番わかりやすいのが水面で、PLフィルターを付けないと光って見えない水中が
ある程度ではあるが見えるようになる。ガラス面での反射もそうだし、
大気中の水分でも反射があるので空の撮影にも良い。少し霞のかかったように見える空でも真っ青に映る。
これにはちょっと感動する。
八方池で水中のサンショウウオや栂池の湿原で水面上を撮ることがあるので買っておいた。
6000円くらい(φ62mmのはちょっと高いのだ)。
オートフォーカス機では普通のPLフィルタではなく円偏光型(C-PL)というのにしなければ
いけないそうである(C-PL以外はオートフォーカスが誤動作するのだそうな)。

PLフィルターを付けると、
・レンズカバーが付けられない
・偏向面は場所によって変わるため、フィルターは回転するようになっているが、
 フードを付けるとこれが非常に回しにくい
・偏向カットと同時に光量が落ちるので、それを考慮する必要がある
という問題、というか特質があるので注意が必要である。
レンズカバーが付けられなくてもフードがあればレンズは保護されるが、
これを付けているとフィルターが回せないというジレンマがある。
使うたびに付け外しすればいいのだろうけど、ねじ込みだから面倒。
正直、ちょっと扱いづらい。

それから、偏向のためのコーティング剤が経年変化を起こすので、
7〜8年で使えなくなるそうである。まあ、その後はレンズプロテクタ代わりに
なるかもしれないが。

レフ板は光を反射させる板である。
対象物に影がある場合、こういった反射板で光を反射させて当てることで明るくするのだ。
花の撮影時には要りそうなので、小型(直径30センチ)の携帯用のものを購入。
1200円くらい。


        ・・・店について・・・

やはりこの手の物は店頭で買うのがいい。
カメラは機能も必要だが、触れた・見た・持った時の感覚も重要だからだ。
それに、最終判断に困ったら店員の意見も聞ける。
この点ヨドバシは触れる機体が複数ずつ、しかもレンズも何種類か付けてあって良い。
今回の購入では比較検討に非常に役に立った。

18〜200mmレンズは前述の通りタムロンとシグマの両者から
価格もほぼ同じで出ていたが、話を聞いてタムロンにした。
こういうことは自分では解らないし、インターネットでいちいち調べるには面倒だ。

それにしてもヨドバシの店員は接客がうまいし、知識もある。
100%正しいとは言えないかもしれないが、ある程度の指針にはなる。
こういう対応をしてもらえるなら、少々高くても店頭で買う価値があると思う。

梅田の一等地でこの商売をやられたら、日本橋は打撃を食らうのは当然だろう。
私自身昔はよく日本橋を1日徘徊したが。、今は逸品館に行くときくらいしか行かない、
というか行く価値を感じない。
キタムラはかなりヨドバシに対抗意識を燃やしているようであったが、
接客では差がある。見習うべきだ。
価格だけでの対抗はもはや無意味と知るべきである。

ヨドバシ以外の店も回ったが、いくつかの店では対応などに問題があった。
それについて書いておく。

・カメラのサクラヤ(四条河原町)
店に入っても素知らぬ顔で誰かと話を続けてるし、
「E-500はないか?」と聞いたら「人気がないから扱わない」とかいうし、
おまえそれでも専門店か?というような感じ。
冷やかしの客だと思ったのだろうが、あまりな対応に一気に印象を悪くした。
E-500はまだ出てなかったから人気があるもないも解らないはずだし、
もし「オリンパスは人気がないから扱わない」という意味なら、
「じゃあホームページで扱っているのはどういう事?」と問いただしたい。
さらに、後日見た新聞広告ではE500を売り出していた。
余計に話が合わん、というかもはや「信用できない」。
専門店なら、人気がないのはなぜだとか、代わりにどれが良いとか言うべきではないか?
なんか腹が立つと同時にあきれかえった。こんな店が老舗だなんて。
今後もここでは絶対に買わん。

・カメラの三和(心斎橋)
ここは掛け値なしなので安い。
値段では間違いなく最安値だし、中古レンズの扱いも多い。
逆輸入品もあったりする。
私もフイルムの一眼レフはここで中古を買った。
がしかし、臭い。店には行ったらいきなり飛び出たくなるほど臭いのだ。

カメラは精密「光学」機器だ(「高額」機器でもあるが)。
ということはレンズはきれいになっている必要があるし、
細かいメカはその動作を妨げるほこりなどがあってはいけない。
しかしこの臭さ。ヤニ汚れがそこら中に付きまくっているはずである。
E-500の様なほこり取り機構もべとつき汚れには全く無効である。
これではせっかくの新品レンズも本体も中古以下の汚れが付いていることになる。
これではだめだ。自らがどういう商品を扱い、
それにはどういう対応が必要なのかが解ってない店では買えない。
いくら安くて老舗であってもこれは外せない。

世の中カメラに限らず、知識は豊富だが基本がなってない店や評論家が多いので要注意である。

        ・・・

D50を始め、D70s/EOS KissDNはいずれも売れ筋機種なのでインターネットで調べても
情報はたくさん得られる。情報が事前に得られることは、自分の判断力を鈍らせ
かえって迷わせることにもなるので必ずしも良いとは限らないが、
少なくとも人気があるかどうかの指標にはなる。
(価格.com等見てると、予算や技量を無視して上位機種を勧める輩が結構多い。
上位機種ほど良いのは「当たり前」。でも上位機種は高いし難しい。
そのあたりも考慮してやるべきなのでは?と思うことしきり。)

一般に、
・大量に売れる物ほどコストが掛けられる
・売れている物ほど問題も解決されている場合が多い
というものである。

E−500は新製品で購入=ファーストロットとなる心配もあった。
新製品の最初の出荷分は何かと問題があったりする。
物は、出来れば問題が枯れた頃に買うのが良いのだ。
(物を作っている立場から言える言葉。)

レンズ他周辺機器メーカーも売れているメーカー用だけしか出さないことも多いので、
その面でもニコンとかキャノンを選ぶのは「初心者にとっては」間違いないとは言える。
もちろん、他機種が悪いわけではない。
おそらく、今回候補に上げたどれを選んでも機能面では間違いはないと思うが、
後は自分の感性に合うかどうか、慣れるかどうかである。

        お勧め度        90%

コンパクトデジカメを持っていて、その画質に満足行かない人は是非ともデジタル一眼レフの世界を見て欲しい。
想像以上にその差は大きい。

D50は一眼レフならではのレンズの選択(あえて交換とは書かない)や設定の自由度を引き継ぎながらも
コンパクトデジカメの手軽さをも持とうとした意欲作だと言える。
このクラスは私が選択肢に入れただけでも多くの機種があったとおり激戦区だ。
それだけメーカーも力を入れているので一番進化が早い。
とはいえ、良い写真を撮れるかどうかは最終的には機械ではなく人間の慣れや感性に依るところが
大きいので、興味のある人はさっさと手に入れて使った方が良いと思う。
「カメラの買い直しは出来るが、シャッターチャンスは1度しか来ない。」

画質だけならもっと上げても良いが、やはり課題が
        価格
        大きさ
        重さ
にあるとは思うので、ひとまずここまで。

価格はこの画質であればこれくらいは支払うべき対価であると思うし、
大きさ・重さもある程度は我慢すべきなのだと思う。

コンパクトデジカメは低価格化が進むにつれ体力勝負になって、筋の良い製品が消えてしまった
事を思えば、あと少しは良いかもしれないが、過剰な低価格化はすべきではない。
それは最終的にユーザー自身が困ることになるのだ。

安い物は必ずどこかにひずみがある。誰かの給料を下げてまで安いものを要求すべきではない。
日本人が、良い物にはそれに見合った対価を支払うという「正常な」価値判断できるように
する必要がある。我々は他人に苦労を押しつけて利益をむさぼる毛唐人と一緒になってはいけないのだ。

私にとっては写真は記憶をとどめるための物であって、撮影を主体として行動することはあまりない。
従って手軽さが最重要視される。だからといって画質も落とせないというか、失敗はしたくない。
そういう使い方においてはD50はちょうどではないかと思う。
Z1も良い機械であったが如何せんオートでは失敗が多すぎたし、
マニュアルは、あのEVFファインダーでは事実上使い物にならなかった。
葉書サイズくらいの印刷ではD50よりきれいに見えるので用途によって使い分けることも考えたが、
実際にはD50購入後は、比較撮影以外では使っていない。

今回のレンズとのセットで広角から望遠に関してはカバーできるが、
マクロに関してはまだだし、やはり重い。
本体の買い換えはもう必要ないとしても、レンズは何種類か買うかもしれない。
レンズは資産になるし。
特に、解像度が高いレンズが欲しい。

大きなカメラを持ち運べない/画質に全くこだわらない状況ではまだ小型の物が役に立つ。
LS1はまだ現役で行きそうである。

これでコンパクトデジカメを経て再び一眼レフに戻ることになる。
「軽さと大きさ」に関しては元に戻ることになる。
旅行、特に山登りにおいていかにこれを克服するか。
今後はこの課題に挑戦することとなろう。
(今年の白馬がその試金石となる。)
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