「COOLPIX 2200」(2004/11/01〜11/15号)

{商品紹介}

        デジカメ
        「COOLPIX 2200」
        ニコン
        売価    15225円(税込み、送料込み)

200万画素のデジカメである。

すでに300万画素のコニカ・ミノルタ DiMAGE Z1を持っているくせに
なぜ今更と思われるかもしれない。

1つは子供に夏の思い出の写真を取らせるためである。
本当はできるだけ絵で描かせたいんだけど、当然描ける枚数に限界があるので、
1日最低1枚は絵を、ほかはデジカメOKとした。
今まで本当におもちゃデジカメといえるMaxell WS30 SLIM(本当はWS30とWS30 SLIMは
違う機種だけど以後WS30と記述)という35万画素(350万じゃない)の
カメラを与えていたんだけど、
        画素数が画素数だけにちょっと離れると画像がぼけボケ
        画像の取出しが専用ソフトでしか出来ずしかも出来が悪い
        WindowsXPではドライバーすらインストールできない
        子供には前後ろの区別が付けづらく、間違ってフラッシュ側を目に当ててしまう事件があった
ということで早急に変更する必要が出てきた。

それと、自分の携帯用にもほしかった。メインのデジカメはZ1であり、
それは画像もいいし動作も機敏だが、いかんせん大きくて重い。
(持っている一眼レフ銀塩;Nikon F401よりかはずっと軽いけど。)
ということで、旅行には持って行けても、会社にもというわけにはいかなかったのだ。

今回の購入に当たって最重要したのは価格である。
子供用&携帯用と割り切っているからである。
最終的に比較対象になったのは以下の2機種。
        リコー          G4Wide          ¥17220位
        サンヨー        Xacti DSC-S3    ¥17800位
G4Wideはワイド画角で撮れるのがよいが、ピントが甘いというのとフラッシュでの撮影時に
画像(色合い)がおかしくなるという情報があり中止、サンヨーは・・・今は上記値段だけど、
ちょっと前まで高かった。
そうして悩んでいるうちにこの2200が急浮上してきた。

この他に、ニコンの1つ前のモデルである2100も探せばまだ見つかる。
機能はほぼ同じで(液晶画面は1.5型だが)値段が安いが、
記録メディアがコンパクトフラッシュなのがネックであった。
うちはZ1がSDなので、他のメディアは買いたくない。
ということで、除外されたのであった。

ということで2200の情報を集め始めたが、いかんせんメーカーの
ホームページには細かい情報がない。この機種を売る気がないというか、
この程度のデジカメを買う人間はそんな細かいこと気にしないと思っているのか。
いずれにしてもほめられたことではない。

買ってからわかった情報を先に書いておく。
・感度はISO50!(暗い場所では電気増感されるらしいがどこまでかは不明)
 感度の手動設定は不可。
・露出
 ±2EV,1/3EVステップ=普通
 ブラケット撮影(露出を変化させながら撮影する)は出来ない
・ホワイトバランス
 オート、プリセット5種類=普通
 (プリセットというのは、撮影場所で白い物を写すことでホワイトバランスを自動設定する機能。
 Z1にも「カスタム」という名前で存在する。)
・デジタルズームはOFF出来ない(Z1は出来る)
・マニュアル設定系はすべて不可
 フォーカス、絞り、シャッタースピード優先なども不可。
・動作環境
 0〜40℃、湿度85%以下(結露無し)
・取説関係以外の付属品はUSBケーブル、画像ケーブル、ストラップ、単3電池、ソフトCD

SDカードは付属していない。その代わりに内蔵メモリ(14Mほど)に記録できる。
今回検討したデジカメではどれにも付属していなかった。それが最近のデジカメの主流なのかも。
(たしかにメディアを付属させるよりかは単価は安くできるだろうが。)

        ・・・

まずは基本性能部分をZ1および私の初代デジカメであるFinePix4700Z、
およびWS30と比べてみる。

Z1に比べて多くの面で落ちるのはしかたないこと。売価でも倍ほどの差があるのだから。
中でも動作速度の遅さは気になる。
さすがに4700Zに比べれば早いが2200に速度を求めてはいけないと言うことだ。
(とはいえ、それほどひどい速度ではないが。)

*レンズ
2200
焦点距離
        f4.7〜14.1mm(光学3倍ズーム)
        (35mmフィルム換算:36〜108mm)
開放絞り値
        F2.6〜4.7(5群6枚)
絞り    F2.6/4.7

Z1      f5.8〜58mm(光学10倍ズーム)
        (35mmフィルム換算:38〜380mm)
        F2.8〜3.5(7群10枚)
        F2.8〜8.0/ワイド,F3.5〜8.0/望遠

4700Z   f8.3〜24.9mm(光学3倍ズーム)
        (35mmフィルム換算:36mm〜108mm)
        F2.8〜4.5/7.0〜10.8

WS30    f6.16mm(単焦点)
        (35mmフィルム換算:42mm)
        F3.47

焦点距離(f値)はレンズとCCD面の距離で
(「35mmフィルム換算」にすると銀塩カメラとの比較が出来る)、
f値が大きいほど画角が狭いということになる。
なぜそうなるかはテキストでは書きづらいので↓ここを参照のこと。
http://arena.nikkeibp.co.jp/tec/camera/20020425/136/
その意味では2200の方がZ1より画角は少し広い。
f値が小さい=焦点距離が短いほど近くでピントが合うわけだから、
裏を返せば遠くが見えにくくなる。近視と同じ理屈である。
このとき光学ズームの倍率を上げるほど被写界深度(ピントが合う距離)が浅くなり、
背景がボケやすくなる。

開放絞り値(F値)はレンズの明るさを示し小さい値ほど明るい。
この意味ではズームしないときは2200の方が明るく、
それぞれの最大光学ズーム時にはZ1の方が明るい。
一般的には、鏡胴の太さが大きいほど多くの光りを導ける。
(見目にもZ1の方が鏡胴が太い。)
明るいほどシャッタースピードを上げられる。
http://homepage3.nifty.com/NoiseRace/ATP_0-006.htm
開放絞りはズームに合わせて上記の通り変化するが、制御できる絞りはF2.6(開放)とF4.7の2段階しかない。

ズームはZ1が10倍と飛び抜けている。これくらいあるとズームも役に立つ。
で、デジタルズームは一般には全く使えないものであるが
(なんでこんな使えないものをメーカーが付けるのかが不思議。
カタログスペック競争ほど意味のない物はないんだけど)、
4700Zのデジタルズームは例外。おそらくハニカムCCDのおかげだろうが、
これだけはデジタルで2倍まではほとんど劣化が感じられない。
そもそも4700Zは240万画素のCCDなのに432万画素相当と書いているが、
確かにそこまでは画像があまり劣化しないようである。
(だから、光学3倍*デジタル2倍の6倍までは使えると言うこと。)

*撮影距離
2200    広角            30cm〜無限大
        マクロ          4cm〜無限大

Z1      広角            50cm〜無限大
        望遠            2m〜無限大
        スーパーマクロ  4cm〜1m

4700Z   広角            80cm〜無限大
        マクロ          20〜80cm

WS30    広角            60cm〜無限大
        マクロ          20cm

遠い方は良いとして、気にするのは近距離方向。
ずばりf値に比例している。
4700Zの20センチというのは実は遠すぎて実用にならないのだが、
本当は4cmでも遠い。花を接写するときは2cm位まで寄りたい。

オートフォーカスは、Z1はその早さが売りではあるが
ピントが微妙にずれていることが結構多い。
特にマクロ時と無限大距離がだめで、マクロは要注意である
(マクロで白い物を撮るときが特にだめ)。
暗い場所もそう。
Z1にはマニュアルがあるので何とかなるが、でもこのマニュアル時のピント合わせが
デジタルズーム画像によるもので、液晶の小ささも相まって
本当にちゃんと合っているかが非常にわかりにくい
(はっきり言って「感」で合わせるしかない)。

2200はZ1に比べれば遅いけどちゃんと合っている。
(遅いといっても4700Zよりかは十分早い。)
液晶では真っ黒に近くてもフラッシュがたかれると綺麗に映る。
しかも暗い部屋の中でも問題ない。
子供が不慣れな手つきで撮影してもピントはしっかり合っているので、
これはたいした物だ。これに比べればZ1はシビアすぎる。


*シャッタースピード
2200      4〜1/3000秒
Z1       15〜1/1000秒、30秒
4700Z     3〜1/2000秒
        いずれも電子・メカニカルシャッター併用
WS30    1/2〜1/10000秒(1000ではない!)
        電子シャッター

Z1の方が全体では明るいレンズのはずなのに最高シャッタースピードが
遅いのはちょっと合点がいかないところだけど、2200はシャッター速度の指定が
できないので、余程周りが明るくない限り出ないのであれば無意味であるとは言える。
ただ、Z1はオートフォーカスの早さもうりなだけに、ちょっと残念。

30秒は銀塩カメラで言うところのバルブに近い使い方が出来ると思う。
まだやったことはないが、星の撮影などに使えるのではなかろうか。
(以前紹介のETX-70ATにはデジカメを接続する金具が別売されている。
Z1に対応しているかどうかは不明だが。)
WS30が早いのは電子シャッターだけだから。ほとんど無意味な数値。

2200には低速度になったときに手ぶれ補正をしてくれる機能があるので、
子供の手つきでもきれいに撮れることが多い。
これは結構利く。

シャッタースピードとは異なるが、シャッターを押してから実際に撮影されるまでの
速度で言えばZ1が圧倒的に速い。これは多くの場面で本当に重宝する。
これに比べれば2200はやはり遅い。
4700Zは問題外。
(WS30はオートフォーカスがないのですぐ切れる。)
オートフォーカスの速さは、デジカメを買う上で非常に重要な要素だと思う。


*感度(ISO値)と画素数とA/Dビット数
2200     50〜200        1/3.2型CCD      200万画素       不明
Z1       50〜400        1/2.7型CCD      320万画素       10ビット
4700Z   200〜800        1/1.7型CCD      240万画素       8ビット
WS30    不明            サイズ不明CMOS   35万画素       不明

基本的にはCCDが大きいほど感度は高くなる。
これから見て、4700Zの感度がとても良いことが解り、
事実暗い部屋の中での撮影なんかをするとはっきり違いがわかる。
逆に、Z1が画素数を考慮すると一番小さい=感度が低い。

CCDとCMOSの違いは↓このあたりにあるが、
http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/0408/05/news052.html?dr
一般的には暗部でのノイズや動きの激しい物への追従性の悪さから
CMOSの方が下とされている、いや「来た」と過去形にした方が良いか。
現在はCMOSもかなり改良されているので僅差といえるが、
この当時の物ではCMOSは消費電力だけが取り柄、といっても良い。

A/Dビット数は、大きいほど色の階調が細かく処理されると言うこと。
8ビットと10ビットでは2ビットのさ=2の2乗で4倍の差がある。
2200は不明だが、Z1の優秀さが解る。
ただし、JPEGファイルになる段階では8ビットに落とされるので、
内部処理で落とされる情報が多いか少ないかである。

感度で言えば4700Zがきわめて優秀なのでZ1も2200も苦しい。
特に野外で白い花を撮影したときに白飛びしてしまうのがなかなか防げない
(4700Zではかなり少ない)。Z1はマニュアルで設定すればかろうじて撮影できるが、
前にも書いたとおりZ1のマニュアルフォーカスが本当にちゃんと合っているか
わかりにくいので面倒。

画面表示でははっきりしないZ1と2200の画質の差だが、印刷するとはっきりする。
2200は全体的にのっぺり甘い感じがする。
画像サイズを同じにしてもZ1の方が解像度が高く見えるというのはやはりレンズの差か。
(Z1をフルサイズの300万画素にすればもっと差は出るだろう。)
また、2200はAUTOで撮影するとどうも緑が強くなりすぎる傾向があるようだ。


*動画撮影
2200    音声なし        128Mまでメディアいっぱいまで連続
                        640*480,320*240,160*120 15フレーム/秒
                        QuickTime
Z1      音声あり        メディアいっぱいまで連続
                        640*480,320*240,160*120 30/15フレーム/秒
                        MotionJPEG
4700Z   音声あり        1回の録画は80秒まで
                        320*240 10フレーム/秒
                        MotionJPEG
WS30    不可
私は滅多に動画記録はしないので画質などは問わないが、
とりあえずZ1との比較のために書いておく。
Z1は動画中も条件によってオートフォーカスが効くが、2200は効かない。


*重量と大きさ
        幅      高さ    奥行き  mm(突起部含まず)
2200    150g    88      65      38
Z1      305g    109.5   77.5    80.0
4700Z   225g    78      97.5    32.9
WS30     78g    89      58      18.7
電池、記録メディアを除く重量。
メディアの重さは無視できるとしても電池の重さはバカにならない。
Z1は単3電池4本、2200は(4700Zも)同2本なので、実質的には倍以上の差があることになる
(単三電池2本でおおよそ40g強)。
WS30は電池も単4電池2本なので非常に軽い。
(CMOSは消費電力が小さい〜CCDの1/10位なのでこういうことが可能になる。)

もちろん筐体の大きさも大きく違う。
Z1は持ち歩きにはちょっと気合いがいるが、こちらは本当にほいほい持って行ける。
ポケットにでも入れて。4700Zは高さ分2200の一〜二回りぐらい大きい感じか。

Z1は首から提げるストラップが付いているが、実際首から長く提げていると首が少々凝る。
無理かもしれないが、もう少し軽いと良いのだが。
特に撮影しながら山登りをしているとそう思う。

筐体の作りについても少々書いておこう。
2200とZ1はプラスチックに銀の塗料を乗せてある。
ということは擦れて色がはげる。
Z1は筐体が大きい分特に擦れる・ぶつかることが多いので、
はげるのが速い様な気がする(利用頻度が高いからかもしれない)。
また、Z1の方が同じプラスチックでもやわというか安っぽく見え、ちゃちな気がするのは、
筐体がでかいからなのか、少しでも軽くするために肉厚が薄いからなのか。

これに対し、4700Zはマグネシウム筐体なので非常にがっしりして良い。
また、WS30は白プラスチックだが、ちょうど合っている。


*液晶
2200    1.6型   野外でもそこそこ見える
Z1      1.5型   屋外でもそこそこ見える(いざとなればファインダー)
4700Z   2.0型   屋外ではほぼ見えない
WS30    なし
これはやはり2型が欲しい。でも2200の場合は1.6型でも筐体サイズには
合っているので特に小さいという感じはない。
(Z1はちょうどこの逆。)
液晶が大きさの他に野外での見やすさが問題になるが、4700Zがほとんど見えない
事を除けばZ1と2200は同等か。
4700Zの液晶の大きさ、Z1の見やすさがあればいいのだが。
液晶が小さいのがZ1の最大の欠点そういう気がしないでもない。


*USB接続によるプリンターでの直接印刷
2200    PictBridge
Z1      EPSON USB-Direct/PictBridge
4700Z   不可
WS30    不可

Z1は標準添付の取説ではEPSONのUSB Direct対応プリンターのみ書いてあるが、
ホームページにある追加取説にはPictBridgeによる接続方法が記載されている。
おそらくは出荷時には検証が間に合わなくて隠し機能にしたものが
検証できて有効にしたのであろう。追加メニュー画面の出し方まで書いてあるくらいだから。
(とは言いながら、うちのZ1は最初からメニューは追加されていたが。)
うちではPCに取り込んで印刷するので使ったことはない。
ゆえに別に出来なくて困ることはないし詳細不明。


*電池の持ち                    種類
2200            あまり良くない  単3*2 アルカリ/単3リチウム/ニッケル水素充電池
Z1              良好            単3*4 アルカリ電池可
4700Z           非常に悪い      単3ニッケル水素*2/アルカリ電池不可
                充電直後の電池でも1枚も撮れないことがある
WS30            非常に良好      単4*2 アルカリ電池

2200の電池の持ちは良くない。フラッシュ(ニコン用語ではスピードライト)を1/3の
画像で炊いたとした場合、16MのSDカード1枚分をとりきれない。
枚数にして50枚以下だと思う。
Z1は150枚以上撮れる。画素数を同じ(1600*1200)にしてそうだし、
最高画素数にしてもほとんど変わらない。
電池がもつということは、特に山登りなどで装備を軽くしたいときに役に立つ。
出かけるときに新品電池を入れておけば、128M-SDカード2枚分くらい
撮りきれるのだから。

CCDはその駆動に12Vが必要であるが、当然電池の3Vまたは6Vでは足りないので
昇圧回路というものを使って電圧を上げている。CMOSは3V駆動なのでこれが不要である。
昇圧回路には損失があるのでCCDのほうが消費電力が多い=電池の持ちが悪い
という結果になるのだが、3Vから昇圧するのと6Vからとでも当然効率が違うので
この差が出ると見てよい。
1回は電池2本で済むが予備が必ずいるのと、1回電池4本だが予備が要らないのと
どちらが良いのか。重さの差を語るときはそのことを考慮する必要がある。
(Z1と2200では筐体の大きさの差もあるが。)

2200には電池種類設定があり、最適な動作をするそうだ。
おそらく、瞬間的に引き出せる電流を決めるのだろう。
動作速度の差があるのだと思う。
でも、そもそももう少し電池が持ってくれないと困る。

4700Zの電池のもちの悪さは今更言うまでもなく最悪。
欠陥品だと言われても仕方ないレベルだと思う。

2200の電池については1つ問題がある。
標準では付属していない充電池の取説が入っているのだ。
最初、入ってないと思って焦ってしまったが、よく読むと別売品だと解った。
こういう人は多いと思うぞ。いらんもん入れるな。

それともう1つ、電源スイッチについても書いておこう。
Z1や4700Zでは電源スイッチとシャッターは全く違う位置にあり押し間違うとことはないが
(電源以外のスイッチも同様)、2200は電源スイッチとシャッターボタンが上面の同じ方向(右)にあり、
時々押し間違う。大人なら気を付ければまあ何とかなるが、子供は良くシャッターのつもりで
電源スイッチを押して「撮れない!」になる。
電源スイッチはスライドにするか、それではついつい電源を切るのをためらって
電池の持ちが悪くなるので、せめて左方向にするかして欲しいものだ。


*操作性
各機種の操作性をまとめてみる。
                        2200            Z1              4700Z           WS30
電源SW                  △              ○              ○              ○
撮影モード切替          ダイアル        ダイアル        ダイアル        なし
セルフタイマー          3楽            5面倒          1楽            3面倒
一時再生/削除          ○              ○              なし            なし
再生                    △              ○              ○              なし
フラッシュ              オート          ポップアップ    ポップアップ    強制
フラッシュモード        SWメニュー      独立SW          SW              ON/OFFのみSW押し
マクロ                  カーソル選択    独立SW          SW              独立SW
記録枚数(メディア)    SD512M          SD512M/MMC      SM128M          内蔵127枚

○=簡単・良好
△=ちょっと難あり
SW=共用スイッチ
SM=スマートメディア

ということで、実は全ての項目において一番という機種はない。
全体的にはZ1(特にマクロやフラッシュの設定のしやすさが秀逸)だが、
セルフタイマーは2200か4700Zが良い。
Z1はキーの設定が出来るので操作性向上は可能なのだろうが、試してない。

そうそう、Z1はその紹介時にも書いたが、キーの上にホットメルトで
ぽっちを付けると大幅に操作性が向上する。
(というか、付けなきゃだめ。)


*その他
2200がZ1より良い部分もある。
携帯性はもちろんだが、意外なところが
        SDカード入れやすい
        電池が入れやすい
である。

Z1はSDカードがかなり入れにくい。
向きがわかりにくい上に、正しい向きに入れてもすんなり入らない。
2200ではきっちりすんなり入る。

電池に関してはZ1の紹介時も書いたが、蓋が閉めにくい。
2200はそんなことはない。まあ、2本だからと言うこともあろうが。

2200に出来てZ1に出来ないこともある。
・アシスト付きシーンモード
・シーンモード
・ベストショットセレクト(BSS)

シーンモードというのは、要するにいろいろな撮影シーンを想定して
それにふさわしい撮影条件を設定したり、アシスト付きではさらに画面上に
撮影を手助けするフレームなども表示する機能である。
Z1にもシーンセレクトはあるけど、それよりもずっと細かい。
特にパノラマがおもしろい。複数回の撮影をつなげてパノラマ写真を
作るのを補助する機能だが、前回撮影画像の1/3の画面端に表示しながら、
それに風景を合わせて次の撮影をするのできれいにつながるわけだ。

この内ベストショットというのがおもしろい。
シャッターを押すと連続で10枚撮影し、その中でカメラが一番きれいだと思った
映像をメディアに残す機能である。

総じて、2200は簡単に写真を撮れるように工夫されている。
Z1はマニュアル機能が豊富なことからも、細かいことは撮影者に任せる
という方針である。

1つ、これは使う側の問題なのが、
Z1と2200で、同じような機能なのに微妙に操作が違ってとまどうことがある。
たとえば、撮影中の一時閲覧からの復帰。
どちらも入り方は撮影中にクイック再生ボタンを押すだけだが、
Z1はシャッターボタンを押せば戻ったけど、2200は再生ボタンをもう一度押す必要がある。

再生モードで立ち上げるのもちょっと面倒。
Z1では再生モードにするスイッチがあったが、クイック再生ボタンを
1秒以上押すことでそうなる。
説明書でもわずか数行しか書かれておらず、隠しモード的な感じである。
基本的には「撮影中に見ればそれで十分だろう」という感じ。

あと10倍ズームに慣れると3倍なんてズームのうちに入らない気もしてくるので
ついついそのままズームボタンを押し続けてデジタルズームになって
画像が荒くなって「わぉ!」となったりする。


・・・と言うような感じで、まあ、値段を考えれば良くできている。
少なくともおもちゃであったWS30に比べれば十分すぎるくらいに
使えるデジカメであると言える。

        お勧め度        85%

子供向けならば合格。いや、普通に使う分にも十分。
安さを考えれば特に。
200万画素というのも普通に見る分には十分である。
不要に画素数を上げて記録枚数を減らしたり連射速度を下げたり
感度を下げたり電池のもちを悪くすることを考えれば、
この画素数というのは結構バランスがいいところだと思う。
(実のところ、Z1でも多くの場合200万画素クラスで使っている。)

Z1とはかなり毛色が違うので、目的によって使い分けが可能である。
きれい/こった撮影をしたいならZ1、簡単に録るなら2200である。
パノラマ作成も2200かな(パノラマ画像作成はやり始めると楽しくて)。

WS30は、これでも当時は12800円(税別)ほどした。
現在でもこれ以上の価格のデジカメでももっとひどいのもあるから、
これは本当にお買い得かも。
今のデジカメは本当に安くなった。

本当は前使ってたFinePix4700Zが使えれば良かったんだけど、
あれは電池が全く持たんからなぁ。
ACアダプタで屋内専用では使えるだろうけど。
(感度の高さを活かせば、その使い方は必ずしも間違いではない。)

実用上の評価でいえば、

        Z1>2200≫4700Z≫WS30

である。Z1は後液晶が大きくなり、感度が上がれば文句なし。


おまけ
4700Z
        4700Zは1/3EVアンダーに出るので+補正する

Z1
        赤っぽく写るときはホワイトバランスが「オート」なら「昼光」する
        花火撮影時はMモード;ピントは無限遠;ISO50/100固定,WBは昼光,F5.0〜8.0前後
        シャッターは2〜10秒程度
                当然三脚利用,シャッターを押すとぶれる場合はセルフタイマー

        Pモードにして、測光方式を「中央重点平均」か「スポット」を選んでおけば
        中央の被写体の明るさを基準に撮ってくれるので見た目に近くなる。
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