「CDR−TX412」(1999/09/06号)
{パソコン周辺機器紹介}

CD−ROM作成装置
        「CDR−TX412」
        I/O−DATA
        定価    62000円
        買値    30000円(中古)

CD−ROMを作る装置である。CD−R(CompactDisk-Rewritable)装置という。
コンピューター用のCD−ROM作成だけでなく、音楽CDを作る(コピーする)
ことまで出来る。

PCのソフトを詰めるだけのデータCD−ROMの作成だけなら楽に出来る。
その操作は実に簡単だ。
8年程前、私はCD−ROMを作る現場にいたことがあるが、
その時からCD−R装置を見ていた。当時はWrite Onceと呼んでいた。
(後日補正;WriteOnceはCD-Rとは別の規格である。)
それを作る装置は本棚ほどの大きさで、PC込みで何と1000万もしたのである。
それがわずか6万円+PC代でよくなったのだから、技術の革新と言うか値段の下がり
ようには驚くばかりである。

1枚の容量は74分ディスクで680Mと書いてあるが、
実際に使えるのは600Mまでと考えた方が良い。
それ以上入れるとCD−ROMの最後の処理で容量不足になることがある。
何故そうなるかと言う細かい話は抜きにして、一旦そうなったら、そのディスクは
読めなくなるので、あらかじめ注意が必要である。

CD−ROMは1回書き込んだらもう二度と消せないので、
保存用データはこれに入れるとよい。
また、最近のPCはほとんどCD−ROM装置を持っているので、
大量(大サイズ)のデータを配布する手段としても有効である。

ちなみに、書き込んだデータは消せないが、書き込みそのものは一度に行う必要は
ない。何度かに分けて追記は可能である(もちろん、前の部分は書き替えられない)。

CD−ROMを作る時、エラーが発生してディスクが1枚丸ごとパーになることが
まれにある。CD−ROMの作成とは実に微妙なのだ。
なにせ1回書いたら消せないだけに、エラーが発生しても直せないのでディスク丸ごと
駄目になってしまうのである。

このエラーは「アンダーラン」というが、PCの性能が相当良くない限り、
PCというかWindowsの設定を細かく調整しないとなかなかうまく行かない。
(DOS/V,Windows95-OSR2.1,K6-200MHz,64M-Memoryでもだめなことがある。)
幸い、それを自動で設定してくれるフリーソフトがあったので、それを使って
何とかしのいでいる。このことからも、PCの性能は本当は十分なのに、
Windowsが腐っているので問題になることがある、というのがわかる。

この装置では音楽CDも作成/コピー可能だが、音楽CDをコピーする場合、
1つ注意がある。著作権の問題はもちろんであるが、コンピューター的な話では、
CDコピーでは当然CD装置が必要となるが、PC内蔵のCD−ROMは使えない
のである。PC内蔵のCD−ROM装置は大概IDEという規格でつながっているが
これが癖もので、CD−ROMを作る装置と組み合わせて音楽CDを作ろうとすると
エラーを起こしてしまうのである。
私もこのことがわかるまで散々苦労して、ディスク1枚と3日を費やしてしまったの
であった。

音楽CDのコピーを作るためには、SCSIというインターフェースと
それ用のCD−ROM装置を持っている必要がある。
幸い私はどちらも持っていたので何とかなったが、
持ってない場合はどうしようもないので、注意が必要である。
(普通に買うと両方で最低4万はかかる。)

自作音楽CDを作る時には、PC内蔵のサウンドカードを使って音楽を演奏するか
外部の音をサンプリングするかでCDに書き込む。
それで出来上がったCDはそのまま普通のCD装置で聞くことが出来る。
この場合は著作権の問題もない。

ただ、場合によっては雑音が乗ることがある。
詳しい原因は不明だが、おそらくPC内部は雑音源がたくさんあるので、
それが入ってしまうのだろうと思う。
このあたりは業務用装置ではないのでしょうがないところか。
あらかじめ断っておくが、こういう装置を持っているからといって、
音楽CDのコピーを請け負うつもりはない。
(自分の持っているCDの中から気に入った曲を集めてオリジナルCDを
作るくらいしかしない。)
そういうことがしたい人には、最近はPCを使わない、音楽CD−R作成装置が
各社から出ているようである。10万ほどするようだが、こちらは音楽用なので
雑音が入ることもなければ、アンダーランも起こりにくいだろう。
(後日談;やっぱり起こらない。さすがは専用機。)

ということで、結構役には立ちそうだが、使う用途は限られていると言う、
ちょっと特殊な装置なのでありました。

        お勧め度        ??%

こういうことをしたい人には100%だし、しない人には0%。

(2006/10/23分解廃棄)
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