「GANDUM SEED考」(2003/10/06号)
先週まで毎週土曜日午後6時位から「GANDUM Seed」という
番組をやっていた。

「GANDUM」という名からも解るとおり、あのロボットアニメ、
ガンダムのシリーズ番組だ。
今回のSeedというのは何か設定が初代に似ている。
最初は最新の絵(ロボット設定)で初代を作り直したものかと思ったほどだ。

でも内容は陳腐でわかりにくかった。
「初代に似ている」と書いたが、そういう意味では予測できる筋であり、
事実その通りに進んだが、結局最終回の最後でも、何が言いたいのか
よくわからなかった。
いや、全くわからなくはなかったのだが、あまりに貧弱というかお粗末な
「理由」だった。

こういう傾向はこれにだけに限ったことではなく、最近のTVアニメ、
いやマンガ全般に言える。
キャラクターだけはそこそこ個性がある・・・いやこれは間違い、
裏設定があるが、話に関してはとことん薄い。
(Seedに関して言えば、ほとんどのキャラクターの顔が似すぎていて
区別できなかったが。)

なんでこの程度ものが何で当たるんだろうか。
最近の若い人は内容の濃いものに対して耐えきれないほど読解力が
落ちていると言うことであろうか。
それとも、作り手側がいろんな意味での体力不足か。

ジャンプ系はその傾向が強いし、マガジンだって同様。
私はいわゆる週刊マンガ雑誌は今まで一度も自分で買ったことがないが(事実)、
ドラゴンボール(ジャンプ)何てキャラクターだけで内容が1つもないマンガ
(アニメ)の代表のように思っていた。

最近では名探偵コナン(マガジン)がヒットしているようだが、あれにしても
非常に陳腐な理由で安易に人を殺すという点では共感できない(同じくマガジン
系の「金田一少年の事件簿」もひどかったが)。

マンガでこんなに、安易に人を殺されたら、実世界でそうなって
しまうような気がしてならない・・・というか事実そうなっているのは
こんなマンガのせいではないかと思う。

本当に今の若い世代はかわいそうだと思う。
「そう思うならTVやマンガを見せなかったらよい」というのは簡単だが、
実際には間接的に見ることも多いから始末が悪い。
今、私の子供の頃のように作り手の情熱があふれる良質な
番組は出来ないものだろうか。「お金がかかるから無理」なのであろうが、
こんなことも出来ない豊かさって一体なんだ。
今の日本の豊かさが、実は上辺だけであることがよくわかる例である。

NHKが全てにおいて良いとは言わないが、少なくとも今の
安直・低質番組オンパレード民放よりかは数段ましだ。

80年代の民放には良い意味での競争があって良かったが、
今は本当にいかに低予算で視聴率を稼ぐかしか考えていないのが丸わかりだ。
しかもそのターゲットが判断力のない若゛者。
番組内容、CMを見るとよくわかる。

こんなことでは日本の将来は本当にだめになる。
さいわいというかなんというか、今はDVDもあるのでそれで昔の良作
番組を買って見せるという手もあるが、結構費用がかかることも否めない。
(DVD代だけで年間5万以上は確実に使っているな。)
何とかいい手はないものだろうか。
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