「運動不足一考」(1996/08/22号)
また右肩を痛めた。
前回は骨の問題だったが、今回は筋肉の問題らしい。

まさに「しくしく <(T_T)>」ものだが、転んでもただでは起きない性格、
現在行っている治療の基本を考察し、そこから自分ありの解釈を加えてみた。
(これこそ、まさに学者的発想。私はやはり一般社会人には向かない気がする。)

今行っている治療は2つ。「吸盤」と呼ばれるものと「ライト」と呼ばれるものだ。
運動と血行とを使った間接的治療である。

吸盤は患部に吸引するものを付け、しばらくの間吸引と解放を繰り返す。
筋肉を微妙に伸縮運動させていると思われる。
これは、筋肉に動くことを覚えさせる、動きに耐える力を付けるのが目的だろう。

ライトは患部への遠赤外線照射である。
筋肉を温め、血行を良くするものであろう。
これは、細胞の新陳代謝を促進する目的だろう。

どちらも利にかなった方法であるが、よく考えると、
現代社会はその両方を阻害する社会であることに気づく。

交通・流通面で便利になりすぎた世の中は、人の運動量を減らした。
これが運動不足につながる。
現代人の「運動不足」とそれに伴うアスレチッククラブなどの流行は、
昔の人に言わせれば「普通に生活していてなぜ?」というところだろう。

空調の効きすぎ、特に冷房の効きすぎた室内では汗をかくことが少ない。
いや、その前に、熱く(暑いとは違う)なることが少ない。
温度が上がれば血行が良くなるという点からみると、
これは血行を悪くしていると思える。
血行が悪いことが体に良いことはなく、特に新陳代謝が鈍るという面は良くない。
運動により暑くなり、それも血行を良くする。

老化は新陳代謝力の低下が原因というか、それそのものであるといえる。
結局、現代社会は老化を促進する社会なのだ。

現代人は確かに長生きはする。それは治療技術が上がったためだが、
人間の体の持つ治癒力というか、活性力は下がったのではないか。

私の体だけでそれを結論づけるのは尚早かも知れないが、
しかし、体は内面から動かすことによって活性化されるのは間違いない。
適度な運動をする人の方がそうでない人より若く見えるのは事実なのだ。

過激な運動は必要ないが、適度な運動による体各部の均等な運動、
それに伴う良好な血行により、肉体的老化を防ぎ、
単に生き延びるだけでなく、いきいきとして生きたいものだ。

・・・頭の老化防止はまた別問題だろうけど。
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