「田中角栄」(2001/01/15号)
テレビで田中角栄のことをやっていた。

実は私の田舎は、まさに彼の地元旧新潟3区である。
今でも田中角栄は地元の英雄で「田中先生」で、
その生家は記念館になっている。
その近所の食堂には「田中亭の食事」と言うのもある。
(まだ食べてない。)

私は自民党は嫌いであるし、歴代の総理大臣も人間的に素晴らしいと思う奴は
いないが、唯一例外が田中角栄である。

田中角栄のやったことへのその評価が難しい。

中国との国交回復も彼でなくしては、当時成し得なかったであろう。
列島改造計画ははたして良いことだったのか。
日本が大きく近代化したのは確かだが、同時に多くの公害と自然破壊を
起こしてしまった。

しかし、彼を一番「素晴らしい」と評価しているのは、
「問題のありかを良く知っている」「言ったことはやると姿勢」「推進力」である。
彼が地元で絶大な人気を持っていたのは特に一番最初の理由であり、
地元にある細かい問題を全て把握し、万難を廃して解決したからである。

「責任は俺が持つからやれ」等と言う政治家が今いるだろうか。
ほとんどが責任逃れの見苦しい弁解だけである。
これこそ今の政治家に一番欠けているものである。

「本質的に劣等な者は優者に対して何かと嫌がらせをする」ものであるが、
彼もまたそうであった。自民党の他の愚劣な政治屋のために
彼が政治の表舞台に立っている時間が短かったのが、
今にして思えば、日本の不幸ではなかったなどと思ったりもする。

いずれにしても、今の日本にこそ彼のような人物が必要だと思うのだが。
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