「ヅラもどき」(2001/02/09、03/12号)
会社の行きにいつも会う臭い人間がいる。
こいつがどう見ても「ヅラ」である。
私は基本的には、頭が薄いとかかつらだとか言ったりはしない。
人は肉体的なことを言われるのは嫌なものであるし、
また、肉体的特徴をもって他人をからかったり蔑んだりするのは
一番いけないことだと思っている。
しかし、例外はある。
自ら望んでそうなっている奴に対してである。
かなり前に「楽しい禿うんぬん」という観察結果をレポートしたことがあるが、
人間、空気が悪いと男性ホルモンの分泌が多くなり髪が薄くなる。
と言うことは、喫煙者が禿げるのは当然であり、自業自得なのである。
にも関わらず、それをヅラで隠そうなどとするのは卑怯以外の何物でもない。
従って、こういう連中に対しては思いっきり「ヅラ!」といって
馬鹿にしてやるのである。
明日もまたあのヅラに会うのかも知れない。
臭い。ひたすら臭い。
「ええい!うせろ、このヅラ!」
・・・
それは先日東京出張した時のこと。
前の座席に座っていた人間の頭の天辺付近の髪が、少し貧弱な様子であった。
通常そんなことを気にすることはない。
髪の生育具合は人それぞれである。
が、この時ばかりは非常に目立つ上に不快だったのである。
なぜか。
座席を横から見ると下図のようになるが、この男、この/に思いっきり背を沿わせて
頭を上に出すようにし、 ̄の部分に手を掛けて引っ張り上げるように
しているのである(わかる?)。
男/ ̄私
手でそれを覆い隠すかのようにするのであるが、その薄い部分がかえって目立ち、
しかもその回りも含めかなり脂ぎっているので光っているのである。
これでは見たくなくても見えてしまう。
その脂ぎった頭は背もたれのカバーに擦り付けられ、
さらに、その頭を窓際の席でフックに掛けていた私の背広にこすり付けるのである。
「汚い!!」
それとなく避けるようにしたが、余りに不快なので
何度ひっぱたこうかと思ったことか。
見せんなそんな禿もどき!!
人の頭髪の不自由さをとやかく言いたくはない。
しかし汚さに関しては他人への迷惑もあるので一言言いたいところである。
そして、「他人の振り見て我が振り直せ」と言う諺もあるので、
自分も気を付けなければならないと思った次第なのであった。