「ネズミ捕獲大作戦」(2001/10/26、29号)
日曜日の夜、台所にネズミの姿が確認された。
そこで、床下に 殺そ剤を置いといた。
1時すぎに見るとすでになくなっていた。

真夜中(2時すぎか)、隣の部屋から何やらカサカサ袋をあさるような音や
がりがり堅い物をかじるような音がした。
しかし、寝ぼけた頭ではその音が台所からするのか、応接間からするのかが
はっきりしない。

さらに1時間くらい経って、どうやらその音は応接間からすると判断。
応接間内にごきぶりホイホイを1つだけ放り投げておいて、
応接間の扉を締めてとりあえず朝まで逃げられないようにする。

朝6時半前、やはりねずみは応接間にいることを確認。
電話台から天井に向かって飛び上がっている。
すごい。

まずはガムテープをたくさん切って床に撒く。
また、ダンボール箱の中に残飯を入れた袋を入れ、少々細工して
一度入ったら出にくいようにして置く。

しばらくしてから部屋に突入。
ごきぶりホイホイにも、ガムテープにも、箱にもねずみの姿なし。
しかし、部屋の隅にはねずみの糞が多数、置き物は散乱、
さらに置いてたお菓子がぼろぼろになっている。
さらに、隅の壁が少しかじられている。
被害は甚大と判断。
さっそく捕獲作戦を開始。

部屋中にガムテープを貼ってそこら中をたたくが、ねずみの気配なし。
「おかしい、この部屋からは逃げるところはないはずなのだが。」
ともってよく見ると、テレビの裏側にいた。
体長はしっぽの先までふくめると20センチくらいか。
かなり大型、まさにねずみ色である。
(いわゆる家ねずみか。)

ここからの格闘は、もうすさまじいものであった。

新聞紙を丸めて叩く。さらにその先にガムテープを付けてくっつけようとする。
ごきぶりとは違い、叩いても潰すことは出来ないから(つぶれたら嫌だけど)、
どうすれば良いか考えながら叩く。

隅に追いつめたと思ってもするりと逃げられる。
壁とのすき間に追い込んで潰すがごとくせばめるがあと一歩のところで逃げられる。
足の上は走られるは、飛びかかってこられるはで大変。
まさに窮鼠猫を噛む状態。
        「待てぃ!」「チュー」
                「おりゃぁ!!」「ヂュー!」
ねずみがチューと鳴くのは本当であるが、おいそれとは鳴かない。
追いつめられた時のけっこう悲壮な泣き声である。
それを聞くと、ちょっとひるんでしまう。
(よろこんで物を食べている時の鳴き声は、小さく「チュッチュッ」)。

最後は相手もかなり弱ったところで、ダンボールに誘い込み、一気にふたを締めて
ご用。朝の2時間格闘。
遅出の出張だったから良かったものの、そうでなかったら午前中年休
になりかねんところだった。

ダンボールに収まったねずみはもうおとなしかった。
完全に観念している感じである。
ふってもほとんど動かないし鳴かない。
殺そ剤が聞いてきているのかも知れないが。

この一部始終をビデオにでも撮っておいたら、さぞかしすごい様相であったろう。
端から見た人には大笑いもんかも知れないが。

捕まえたはいいが、後の部屋の片づけ、
それと部屋の掃除が大変である。
やはりねずみが走り回った部屋なので、掃除しないと嫌。
子供もいるから、なおのこと。
掃除して拭いて、片づけて2日がかり。
かなり隅から隅まで走り回られたから。

しかしまあ、ハムスターなら買おうかとも思うが(ちょうどまた、
友人の家で買われているハムスターを見たばっかりだった)、
こういうことがあると、やっぱりねずみは嫌、と思うのであった。

        ・・・

例のネズミ話しの続き。

ダンボールに詰め、ダンボールを振っても蹴っても音がしないので、
これはもうくたばったかと思って安心していた。
で、そのダンボールを玄関に置いて、翌日のゴミに出すつもりであったのだが。

が、実は、捕まえたネズミはまだ元気であった。
動かなかったのは演技だったのだ。

朝、何やら玄関で音がする。
がさがさ・・・こっ、この音は!?

その音は間違いなくネズミだ。
まさかと思って玄関に入ってみると、やはりダンボール上部に穴が開けられていた。
さらに玄関隅には糞がある。

        「しまった!!」

そこでネズミを探す。
しかし何処にもいない。
玄関は応接間より狭く、また逃げ場も少ない。
しかし、全く音もしなければ姿も見えない。
靴の中も見たがいない。
まさか壁に穴を開けられて逃げられたか?

一度は諦めて、再度入ったときそいつは発見された。
何と、水道管をよじ登って天井近くにいたのだ。
(うちの玄関は、水道管が壁の外を走っているのだ。)

それからはまた格闘。
今度はほうきとガムテープ棒で叩くつつく。
今度は逃げ場が狭い+やはり昨日と比べて元気がないのか
比較的楽に隅っこに追い詰めた(20分位か)。
ガムテープ棒で押さえながらほうきでつつき続ける。
「ヂュ」の鳴き声がどんどん声が小さくなり、最後には鳴かなくなった。

その状態でガムテープ棒をうもう1本作り、それにくっつけて引き吊り出した。
その時にはもう全く動かなくなっていた。

しかしまた演技の可能性もある。
今度は小さな箱に棒ごと入れ、直ぐにゴミ袋に入れて捨てた。
やっと決着が付いた。

それから、また玄関も掃除しまくったのは言うまでもない。

そう言えば、新潟ではネズミに釣ってきた魚を食われたこともあったし、
砂糖をやられたこともあった。
田舎では出会う機会もあるが、都会ではなかなかその機会もない。

家の中にいないなら、人の食べ物を食べないなら、
本来そこまで嫌うべき相手ではないのかも知れないが、
糞はすごく臭うし、咬まれたら病気になる。
壁も傷つけられてしまう。電線なんか咬まれて漏電したら大変だ。
子供もいれば、衛生面なので恐いので、やはり退治するしかない。
今回は子供に見せないようにしたが、ネズミがどういうものか、
どういうことをするから退治しなければいけないのか。
その教育のためには、見せた方が良かったのかも知れない、
等と思ったりもした2日間であった。
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