「祭りの季節」(1996/07/29号)
最近は、あちこちで祭があるので、祭好きには良い季節である。
が、下手をすると交通規制に引っかかるので、十分注意して交通手段を
選ばなくてはならない。大きい祭なら情報もあるが、小さな、町の祭では
そうでもない。夜ならあの道もすいているだろう、などと思って
行ったら祭で止められていた、などということもある。

関西には、日本3大祭の2つがあり、それぞれに趣が違う。

京都の祇園祭は、クライマックスは山鉾巡航であるが、大体7月いっぱいの祭であり、
町中が祭り気分になる。
混雑が気にならないなら宵山に行けばいいが、ゆっくり回りたいなら
宵宵宵山(ようは巡航の3日前)に行くのがよい。

やはり京都ということか、全体的にみやびな雰囲気があり、落ちついている。
各山鉾がその装飾品を見せるほか、旧家がその所蔵する宝を見せる。
鉾は混んでいるので避け、山と、そういった宝を探して京の町を歩くのが良い。
また、このときには子どもが売り子として出ているが、そのときの歌が良い。

        「(各山鉾によって違う)のお守りはこれより出ます。」
        「御神信心御方様は立ててお帰りなさいませ。蝋燭一本どうですか・・・」

たぶんちょっと間違っているとは思うが、そういう歌詞だ。
これを子どもたちが歌っている様は実にかわいい。この声に釣られて買ってしまう。
一番のお進めは鯉山。
ただし、夜10時になる子供たちは帰ってしまうので、それまでに行くこと。

        ・・・

一方の天神祭はダイナミックさが売りだ。期間も短いため一気に盛り上がる。
でも、町中という感じではない。1筋離れるともう静かだ。
天満宮では踊りなどもあるが、やはり、見物は船渡御であろう。

ところが、余りに人が多くて見ることが出来ない。
直接現場に行くよりも、テレビ中継を見ている方がよくわかる。
(祭り中継と言えばテレビ大阪。)
祭の雰囲気を直に味わうなら現場だが、祭の細部を見たいならテレビか。
こまったちゃんである。

そういえば、最近は屋台で売られている食料が妙に焦げている。
たこ焼きも熱かった。やはり食中毒(というか、あれはもう伝染病)が恐いので
よく火を通しているのであろう。
が、こげこげのものを食べて10年後にガンになってもしゃれにならない。
今の危険をとるか、後の危険をとるか。いずれにしても危険か。
まぁ、屋台なんてそういうもんだけど。

あちこちで祭があるけど、屋台を除けば後は何にもない祭りも多いから、
やっぱり屋台というものは祭りに欠かせないものだと思うし、
それ目当てに行ったりする私のような人間もいるから、
テキ屋は減らないんでしょうな。

というところで、今回の祭り談義は結論のないまま終わり。
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