「日本の英雄」(1996年09月19日号)
nomoである。
まったくすごいとしか言いようがない。

去年は単身でアメリカに乗り込み、
メジャーで投げ、勝利し、オールスターにも出た。
これだけでも十分すごいのに、今年は去年より勝ち、さらに
ノーヒット・ノーランまで達成するとは、やはりただものではなく、
「英雄」の名にふさわしい。

ただ惜しむらくは、これはnomoに限らないのだが、
世界的に有名になる、大きな功績をあげる日本人もいるのに、
その多くが日本国内でなく、外国にいてその功績をあげていることだ。

日本国内は地位欲、権力欲を持ったものが優秀な人材の芽を
つぶしてしまうことが多いし、そもそもそのような芽を出す土壌が出来ていないと
言うこともある。

後者に付いては、その事実に今、官庁も気が付いて対策を始めたようだが、
所詮お役所の考えること、どこまで出来るやら。
それよりも、前者の問題は大きい。

これは別に特定の会社だけの問題ではない。
どこでもそうなのだが、日本人の井の中の蛙というか、島国根性というか、
暗さというか、自分が権力があると思っていても、それは所詮狭い範囲での
ことにすぎないのに、それに固執し、造作するのだ。

その地位にふさわしい振る舞いをすれば良いものをそうはせず、
権力をふりまわし、その反面、才能あるものに恐怖し、それを
つぶそうとするのだ。

本当に能(脳?)があれば、そういう優秀な人をうまく使って、
自分の功績するのだろうけど、それすら出来ずにつぶすとは。
本当に、「馬鹿ほど高いところに上りたがる」とはよく言ったもの。

これから、第2第3のnomoが出てくるかどうか。
見ていくことにしよう。
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