「五山の送り火」(1999/08/18号)
五山の送り火を見た(8/16)。
そう、京都大文字焼きである。

正確に言えば、見たのは東山の大文字だけなので五山ではないが、
五山は結構離れていて1箇所から全てを見ることはなかなかに難しい。
点灯時間はわずか30分だから、1つ又は2つ見えれば
良しとしなければなるまい。

今回見た位置は御所の蛤御門前。
2年ほど前には出町柳の近くの端の上から見たが、こちらの方が近くに見えるようだ。
と言うよりも、正面に見えるから綺麗に見えるのか。

さすがにすごい人であった。
観光バスで来ている連中もいるようだった(提灯を持ったバスガイドがいた)。
私が見たのはわずか数分であったが、それで十分堪能出来る美しさであった。

しかし、ここで毎回見るのは、フラッシュを焚いて写真を撮っている人間の多さ。
大文字焼きはフラッシュ焚いても綺麗には写らない。
(三脚立てて、高感度フイルムで長時間露光するのだ。)
フラッシュはその光が被写体に反射して返ってくるからこそ写るのであって、
あんな遠方物に対して焚いても無意味なこと。
言うなれば、星空を撮るのにフラッシュ焚くのと同じであって、
実に無意味である。

ちょっと頭で考えれば解るはずなのだが。
フラッシュの原理も知らずに、いやいや、ひょっとすると写真の写る原理も
知らずに写真を撮っている人間がかなりいるのだろうか。
文明の利器なんて、結構そんなものかも知れない。
間違っていると思うけど。
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