{店紹介2007}
(2007/02/26号)
{お店紹介}

        「かつかつ とんとん」

        京都市上京区河原町今出川下ル三筋目西角
        075−231−5139
        11:00〜21:00
        定休日 不明

曰く「極上とんかつ専門店」。
以前から気にはなっていたがGWの中日にようやく行くことが出来た。

店内はそこそこ広くて(最低)20人分くらいの席がある。
私が行ったのは5/3のちょうどお昼頃で難なく座れたが、後は待ちが出来ていたくらい繁盛していた。

ここではカツの種類と重さが選べる。
普通のトンカツ、ロースカツ、ヒレカツ、ミンチカツ、それにチキンカツや
エビフライなどのセットもある。
重さは80g〜160gまでは書いてあるが、それ以外もある程度融通は利くのだろう。
私が頼んだのはロースカツで80gの定食。850円(税込み)。
とんかつ、キャベツ、ごはん、味噌汁という構成で、このあたりはごくありふれた構成。

実はこの前日、以前紹介の四季彩でもとんかつ定食を食べていた(890円税込み)。
2日連続となるのでちょっと考えたのだが、かえって前の味を覚えている状態での
比較が出来るので良いと思って行くことにしたのである。
ちなみに、四季彩の構成はとんかつ、キャベツ、ごはんまでは同じで、
こちらは味噌汁ではなく豚汁。
この2つを比較してみよう。

私には肉の種類は分からないのだが、少なくとも四季彩とここは種類が異なる。
四季彩は脂身の少ない肉で薄く切ってあるのに対し、ここのは厚めで脂身も多い。
おいしい豚は脂身がおいしいので、とんかつには是非脂身があって欲しい。
四季彩の肉は見た目脂身が少なそうで、実は噛むと脂がほんのり出てきて、
肉と脂のおいしさの調和を味わえてなかなか美味しいのだが、ここのはもっと直球勝負、
脂は脂、肉は肉という感じである。

どちらもソースにごまをすった物を入れたたれを付けるが、
四季彩は自分でごまをすった上にソースを絡めて自分でたれを作るのに対し、
ここはあらかじめ混ぜた物を用意してある。これはまあ好みの問題だろう。
ここのには少し酸味があり、梅肉が混ぜてあると思う。
これがとんかつにかなり合っている。
ただ、四季彩が肉そのものの味もちゃんとするのに対し、ここのはたれを付けてなんぼ
という感じもする。たれを付けたときの味で調整されていると思える(それだけ合っていると言うこと)。

四季彩もここもごはんは小型のおひつに入っており、お茶碗で前者は3倍強、
ここはおよそ約3杯分になる。なおここのは麦飯である。
ごはんの炊きあがりは余り関心しないが、まずくもない。
四季彩は、おひつ以上にもお代わり可能。

キャベツはこちらの方が見た目多く見えるが、実質量は余り変らないかも。
こちらの方が細かく切ってあるのでかさ高く見えるだけ。
なお、キャベツはどちらもお代わり可能。
変な苦みなどはない。

2カ所の一番大きな違いは、実は味噌汁と豚汁にあるのではないかと思う。
ここは、行った日は合わせ味噌にわかめとお揚げと刻みねぎという具であった。
ごくごく普通の味噌汁。
これに対し、四季彩は大きめのお椀に具だくさんの豚汁。
これについては以前四季彩で穴子天丼を食べたときに紹介しているが、
大根、人参、サツマイモ、それに当然豚肉を入れて白味噌で合わせたなかなかの物である。
四季彩の方が40円高いが、この豚汁を思えばその差はないといえる。

        お勧め度        85%

今まで紹介したトンカツの中で言えば、
        かつくら=四季彩>かつかつとんとん>串たなか
という感じであろうか。かつくらと四季彩の比較は、記憶に寄るところなのであいまいだが、
今はこうしておく。
なお、四季彩のトンカツのお勧め度は90%(もう少しカツの量が多ければ95%位にするのだけど)。

総合的に見れば、四季彩の方が味は上だと思うが、食べた部分、肉質が違うので
単純比較すべきではないかもしれない。ただ、同価格帯で比較すればこの通りである。

ここが悪いわけではない。ただ、「極上、専門店」という看板の割には
今1つ感動するほどではなかったというだけである。
点数が低めなのはそれを考慮して。

そうそう、ここは持ち帰り弁当もやっている。御所からもそう離れてないし、
ここで弁当を買って御所で広げるというのも良いかもしれない。
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(2007/03/12号)
{お店紹介}

        手作り洋食の店
        「クルート」

        京都市中京区二条通室町東入東玉屋町492番地
        烏丸二条西入ル一筋目角
        075−212−3280
        ランチ   11:30〜17:00
        ディナー 17:00〜21:00
        定休日 日・祝

まあ、いわゆる1つの定食屋さん。
GW中、昼は新規店舗を探して走り回っていたが、そのとき見つけたお店。
(後から思えば祝日だったのだが、なぜか開いていた。)

店内は2人掛け席が5、4人掛け席が2、カウンターが5席という構成で、
こじんまりしてるがそこそこの広さ。
ご夫婦2人で切り盛りされている様子(ご主人が調理)。

メニューは普通の定食屋と余り変らない。フライを中心とした定食メニューがいくつかある。
一番高いものでも900円なのでお手頃である。
今回は「チキンのオーブン焼きベーコン添え」という物を頼んだ。
700円也。

定食は皆サラダ、パンまたはライス、スープまたは小鉢うどん(今の時期は冷やし)が
付いている。今回はスープとライスを選択。
+100円でドリンクも付くらしいが今回はパス。

スープは、材料が何かはっきりしなかったが、新玉ねぎとジャガイモ、
それにカボチャがほんの少し、と言うような味。
ポタージュではあるが、あっさり目。

サラダは大根サラダ+葉物。かかっているドレッシングはマヨネーズを油に溶いたような感じだが、
なかなかよく合っていた。

チキンのオーブン焼きは、大きめのチキンの胸肉(と思う)をちゃんと焼いてあり、
皮はぱりぱり、中は柔らかという食感の違いを楽しめる。
かかっているソースは醤油ベース。
ちょっと辛い気もするが、これがごはんにあう。
このソースのためにごはんをお代わりしたくらい。
ごはん(パン)はおかわり自由。

が、ごはんそのものは今1つ。
ちょっとべちゃべちゃした感じ。
元々のお米の質もそうだが、研ぎ方と炊き方も良くないと思う。
業務用炊飯器のようだったが、それを使っている店はたいがい同じ感じだから、
その炊飯器の限界なのかもしれない。

        お勧め度        85%

全体的に量もちょうどだし、味も良い部類に入る。
定食屋としては十分なのではなかろうか。

そうそう、おしぼりがちゃんとタオルだったことも書いておこう。
ポイントアップ。
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(2007/04/23号)
{お店紹介}

        京料理
        「ふじ亭」

        京都市中京区竹屋町富小路東入る魚屋町439
        地下鉄烏丸線丸太町駅から丸太町通りの1筋南を東へ5分程度
        075−231−2229
        昼 11時半〜2時
        夜 6時〜9時(予約のみらしい)
        定休日 月曜

前々から気になっていた店である。
以前お麩カレーで紹介の「竹富」の西隣にある。

店の前はこぎれいにしてある。つくばい等があったと思うが失念。
店内は座敷席が2人掛けちゃぶ台3つ、座席テーブルが2人席、4人席が各1つと
こぢんまりしている。見た目は和風の古い定食屋。
悪く言えば場末の定食屋風。
看板にも何料理屋とは書いてなく「鰻重、京風弁当」などと書いてあるだけなので、
知らずに来たら普通の定食屋に見えるだろう。

最初は鰻重を食べるつもりで行ったのだが、ウナギを食べる気分でなかったことと
店内にウナギの香りがしなかったので止め、代わりに「京風弁当」と頼むことにした。

頼んでから結構待たされたと思う。
私の入ったときは私ともう1組だけだったが、「昼寝できるほどお待たせして申し訳ありません」と
言っていた。私より前、さらに待たれていたのだろうか。
出てきたのは、小さめの弁当箱に入れられた品々だった。

ハッキリ書けば、見た目は「どこが京料理?」と思うような内容。
ごはん、マグロの刺身、キュウリの酢の物、だし巻き卵、鶏の照り焼き、里芋の煮物、高野豆腐、
さやエンドウ、竹の子の煮物、柴漬けと煮昆布、これにかまぼことお麩と三つ葉じゃないけど菜っ葉の吸い物。
これに別鉢でちりめん山椒という構成。

ところがこれ、食べるとただ者ではないことが解る。
まず驚いたのがごはんの軟らかさ。
柔らかいと言ってもべちゃっとしているわけではない。
ふんわり柔らかい。こうなるのは炊き方なのか盛りつけ方なのかわからないが、
とにかくこんなのは初めてである。
個人的にはごはんは堅めが良いと思っているが、これはちょっと別格。

里芋なんて上あごで押しつぶすととてもきめ細かくつぶれていく。
これは素材も良いが煮る加減が絶妙なのだろう。
だし巻き卵も鶏の照り焼きも見た目は平凡だが、堅さが絶妙。
かまぼこには市販品のような堅さがなくほんのり甘みがある。自家製かもしれない。

他の料理もこの舌触りというか歯ごたえに合わせてある。
みんな柔らかい。柔らかいがそれなりの噛みごたえがある。
これほどまでに全体が合わせてある、心配りされているのは大変なことだと思う。
目立たない優れた技量、隠れた心遣いと言うところか。

味付けは薄味。素材の味を生かすべくぎりぎりの所を見計らっている。
素材も良いものであろう、全体の中で調和しており、浮く物が殆どない。
使う野菜は京野菜らしいが今回の料理では、吸い物の菜っ葉以外にそれらしい物はなかった。

ちりめん山椒も、山椒のきつさだけが浮いている物が多い中、ここのはそんなことはなく、
口の中をほんのりさわやかにする上質なものであった。

あえて浮いている物を上げれば煮昆布の塩辛さと刺身のわさびであろうか。

他もだいたいこんな感じ。
見た目は普通だが出来は普通じゃないと言うところ。

量は見た目少ないが、1品1品味わって食べればそれなりにおなかはふくれるし、
腹持ちも良い。

        お勧め度        86%

全体としてみれば京料理の心意気を感じるが、
そうであっても、やはり花というか特徴がないのも確かで、
これで1050円と聞くと高いと思っても仕方ないとは思う。
まあ本物の京料理はべらぼうに高いので、感じだけでも味わえてこの値段なら
良いとは思うけど。

次行くことがあれば鰻重かな。

そうそう、店は多分禁煙。
悪臭支援品はなかったので。
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(2007/05/07号)
{お店紹介}

        イタリア料理
        「トラッタリア サルティンバンコ」

        京都市中京区押小路両替町西入ル金吹町460ベルメゾン1F
        地下鉄烏丸線烏丸御池駅から烏丸通り沿い西北へ3分位
        075−213−5046
        昼 11:30〜14:00(土日休日は12:00〜15:00)
        夜 18:00〜21:30
        定休日 月曜、第3火曜
        http://www.mediawars.ne.jp/~saltin/

御池駅近くにあるイタリア料理店。
実は2006/1/30に紹介した「ビストロ フルシェット」の真横にある店。
GWに自転車を走らせてて見つけたので入ってみた。

店内は、一部はっきり見えない部分があったが2人掛け席が6、4人掛け席が3、
カウンターが4席くらいでそこそこ広い。店内は暗めの照明で雰囲気を作っている。
なお、カウンター席はクーラーの風がもろに当たるので寒い。
当然料理もすぐ冷めてしまう。要注意席。
でも1人で行くことここに座らされてしまう。

ランチはEXPRESS LUNCHという¥1000で前菜5種盛り合わせ、パスタ、パンのコースと、
お勧めメニュー¥2800がある。前者ではちょっと物足りなさそうなので、後者にした。
最初でいきなり2800円はどうかと思うのだが、ない以上仕方ない。
もう少し間があると良いのだが。
(後でもらった店の案内には全然違うランチ、1400/1900/2700円が書かれていた。
平日は違うのかな?)

このコースは前菜5種盛り合わせ、パスタ、メイン料理(お肉またはお魚)、デザート盛り合わせ
パン、飲み物という内容になる。

まずいきなりパンが出てきたが、ふんわりもちもちっとしたパンで、
上に岩塩と香辛料(パセリかな?)、それにオリーブオイルがかけてある。
これらは後から掛けたものではなく、パンを焼く時点で載せているようである。
事実、それらを取ろうにも取れないし、香辛料はちょっと焦げている。
これだけ食べるとおいしいのだが、スープなどに絡めて食べるには向かない作りではある。
自家製。

前菜5種、この日はたこのカルパッチョ、小松菜とキュウリとプチトマトの
イカスミソース和え(イカスミの味がしたのでこう書いたが、実際には違うかもしれない)、
ライスボールコロッケ、ジャガイモのニョッキ トマトソース和え、キャベツ入りオムレツ。
どれも良い味だが、コロッケとニョッキが特においしかった。
素材には気を使っている模様。

パスタは、白エビと葉野菜(名前は忘れた)、それにレンコンと玉ねぎを入れた
スパゲッティー。回りにカラスミを削った物を散らしてある。
麺はかなり細めで固めにゆでてある。
取り合わせが変っているが、どれも突出することなく合っている。
ちょっと塩辛かったとは思うけど。

メインには魚を、この日は金目鯛のバポール 花山しよう香りなんとかという物であった。
簡単に書けば金目鯛のスープ仕立てである。
軽く焼いた後に煮た(蒸した?)金目鯛の切り身の下に大根、それをスープに浮かべてある。
スープには人参とカボチャそれにじゅんさいともう1つ花の芽のような物が浮かべてある。
これが「花山しよう」であろうか。
特筆すべきはこの金目鯛の皮で、光るピンク色の皮が実に美しく見えるように調理してある。
ここまで見目に美しい魚料理というのは初めて。
味はあっさり目であるが、金目鯛の身の塩加減と人参・カボチャの甘さが対照的で良く、
じゅんさいは口当たりで楽しみ、「花山しよう」にはちょっと山椒に似たすっとした感じがあって、
全体として味の取り合わせが良く出来ている。

デザートはミルクプリンのイチゴソース和え、マンゴーのアイスにカラメルの皮を載せたもの、
あとシュークリームのようなものであった。
プリンの甘さがものすごく絶妙。ただ、甘さ加減がかなりおとなしいので
他の甘味にすぐ隠れてしまう。舌先の感度を最大限に上げて味わうべし。
コーヒーなど苦い物を飲むとかえって引き立つ感じ。
イチゴソースをかけてもも良いのだが、プリンだけで食べるのが良いとは思った。
シュークリームのような物は、クリームはかなり柔らかくバニラか何かの味があるのだが、
なんであるか解らなかった。

飲み物にはコーヒーを選択。このコーヒー、かなり焙煎度が高く濃い。
コーヒーというよりむしろエスプレッソに近い感じ。
後で聞いたところではエスプレッソ用の豆を使っているとか。
苦みが強いのでデザートと合わせるのが双方の味を引き立たせるために良いと思ったが、
店としてはデザートはデザート、コーヒーはコーヒーという食べ方を想定しているようである。
(だって、デザート途中でコーヒーを飲んだら皿を下げられそうになったから。)

料理の出方は遅め。結構待たされることもあるので、急ぎの人は
その名の通り「EXPRESS LUNCH」の方が良いかもしれない。

        お勧め度        89%

なかなか良く出来ていると見た。
素材の味を生かすという点ではカマルティーナに近いが、
カマルティーナよりかは塩味がしっかり付けてある、という感じ。

味はほぼ申し分ないが、量が値段相応かと言われると難しい。
例えば同じ値段でカマルティーナに行けばもっと多い。
シェフ4人にウエイターさんがいる=人件費がかかっている分高いのだろうか。

ディナーは4000/6000円があるらしい。
また、ワイン会など催しもしているようである。

明記されていないが店内は完全禁煙。すばらしい。
(喫煙者を店外へ出していたので解った。)

そうそう、何となくではあるが、女性客に優しいような気がする。
男一人で行ったからか対応が・・・。点数がちょっと低めなのは印象点がマイナスされているから。
初めての客というのは解ったようだが、第一印象が大切だと思うのだけど。
私みたいな客もいるからね。

おしぼりは紙タオル。
以上。
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(2007/05/21号)
{お店紹介}

        「RUNAの食卓」

        京都市中京区烏丸通り二条西入ル東玉屋町483
        075−213−5528
        昼 11:30〜14:00
        夜 17:30〜23:00
        定休日 日曜

中華料理屋のある横に階段を上って2階にある店。
少なくとも昼の料理は定食屋に近いが、「バールスタイル」というらしい。

カウンター10席、4席テーブルが1つ、6席座敷が1つという
ちょっと変った構成になっている。

日替わりランチを注文。
この日はチキンのキノコ・大根おろしソース和え、アスパラ・ジャガイモ・茄子のトマトソース&ピザチーズ乗せ、
オムレツ(1切れ)、サラダ、コンソメスープにごはんという取り合わせ。
650円なり。

チキンのは、鶏の胸肉を焼いてそれにキノコ数種をざっくり切った物を乗せ、
全体に大根おろしに醤油を混ぜた物を掛けたもの。ソテーって言うのかな?
料理の途中で炎が上がっていたようなので、ワインかブランデーを掛けたのかもしれない。
(余りそれらしい香りはしなかったけど。)
ちょっと辛かったかなとも思うけど、そこそこの味。

アスパラのは、ジャガイモの薄切りの上にアスパラを切ったものを並べ、茄子を横に置き、
全体にピザソース風味のトマトソースと溶けたチーズを掛けたもの。
こういう取り合わせもありね、という味(微妙な言い回し)。

オムレツは堅すぎず中はとろりとしていて出来は良い。
大きめに焼いた物の内1切れ。

サラダは・・・普通。ドレッシングは自家製かも。

スープはコンソメ、コンソメって辞書で調べたらフランス語で「澄んだスープ」という意味だから、
日本語で言えばおすましか。ここのスープも鰹ベースのようなので、おすましに近い。
ちょっとだけ入っていた具はエノキとねぎ。

で、全体の感想。
味はちょっと塩気が濃いと思うが行き過ぎることもなく良くまとめられているが、
如何せん素材が価格なりなので「噛めば噛むほど味が出る」という感じがない。
だから最初の内は「あぁそこそこおいしいなあ」と思っていても
そのうち印象が薄くなる。全体にそんな感じ。
アスパラのもせっかく思いつきは良いのに肝心のアスパラの味が弱いので
バランスが崩れてるし、オムレツも卵の味が薄いし、スープもそう。
ごはんも噛めばそれなりに甘みは出るが薄い。

店の内装、水の入れ方スープの入れ方、さらには素材も手を抜くところは抜いて価格を下げ、
楽しく飲み食いしてもらおうというコンセプトであろう。
それからすればまあ、値段を考えれば良く出来ているのではないかと思う。
可もなく不可もなくというところであろうか。
この値段帯の定食屋では出来合いのコロッケとか油物中心の場合も多い中、
ここは一応手作りしているのだからその点はほめるべきだと思うが。

        お勧め度        79%

昼にはキーマカレーセットというのもあり、それはちょっと食べてみたい気もするが。

夜には前菜3種盛り、サラダ、パスタ、アイスクリームで1000円のパスタコース、
名場ビールまたはグラスワイン、スペイン生ハム、ちょっと盛り3品で1000円の
バールセット他、一品料理がまあ普通の居酒屋の値段で揃っている。
どちらかというと、この夜の方がメインの店であろう。

禁煙ではない。
タオルは紙タオル。
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(2007/06/25号)
{お店紹介}

        「森のハンバーグ屋さん」

        京都市上京区相国寺門前町647-8 烏丸ビル1F
        地下鉄烏丸今出川北西出口から烏丸通り沿いに北へ歩いて5分くらい
        (室町小学校の少し北、陸橋のある交差点渡ってすぐ)
        075−451−8089
        11:00〜22:00
        定休日 年中無休

        http://www.diorion.co.jp/index.html

2006年5月に開店したばかりらしいハンバーグ、一応専門店。
京都の食事所に関して、それなりに有名なサイトで「おいしい」と
紹介されていたので行ってみた。

ホームページもあり、いろいろと能書きが書いてある。
長ったらしいのでまとめると、「素材には気を配っている」
「客への心遣い」もしている、ということである。
果たして真実はいかに。

店はいかにも新しそうで、花も飾ってあった。
「ほほう、いかにも新しい店らしいなぁ」と思って店内を見渡した時目に付いた物、それは。

いきなりカウンターの上にある悪臭の素。
店内に客はないということは店員の物だ。
飲食にかかわる者が臭いと言うだけで私は評価をぐっと下げる
(なぜならば、臭い連中は味覚が崩れているのでおいしかった試しがないから。
特に塩加減がなってない)。
しかし見えなければまだ許せようが、これ見よがしにカウンターの上に置いてあるというのは
もう酌量の余地なし。この時点で減点大。

席はカウンター、テーブル席4つくらい(これが変っていて、片側が背もたれ付椅子、
片側が丸椅子という構成)、座敷席が2つある。
ホームページによれば30人くらい入るらしいが、それだけ入れたらかなり狭い。

テーブルに着くと、「初めての方ですね。メニューを説明します。」と来た。
良い対応であるが、おばさんの化粧が濃く香水も結構きつい。
ウエイトレスさんに化粧をするなという気はないが、濃すぎるのもどうかと思う。
特に香水。食事は香りも楽しみべきであろうに。

それはいいとして、
        ハンバーグは牛100%か牛・豚・鶏のオリジナルブレンドの2種(値段は変らず)
        量はレギュラー180g(¥880)から、レディース(160g)で後は上に¥100/20gで自由設定
        ソースはデミグラスソースを初め6種
        パンまたはライス、スープ、ミニサラダ、コーヒーまたは紅茶の組み合わせで¥380〜¥600
というのが基本メニュー。ランチメニューなどはない。
これにトッピングが5種あったり、他のフライなどがあったり、アルコールがあったりする。
まずは最初なので一番基本的なところとして
        ブレンドハンバーグ180g
        デミグラスソース
        ライス、スープ、サラダ、コーヒー
でたのんだ。

注文してからこねるようである。あいにく調理場が見える席ではなかったが、こねている音が聞こえる。
そのため時間は結構かかる。最低10分はかかるだろう。

先にスープとサラダが出てくる。
スープはカップで、コーンポタージュ。まあ普通の味。
サラダはいろいろ入っているが、有機野菜と書いてあるから甘みがあってドレッシングなんて要らないんだろう
と思ってそのまま食べたら結構苦い。
この苦みは、苦みを持った野菜のそれではない。何か変。野菜としての味も薄い。

仕方なくドレッシングを掛ける。サウザンズアイランド系と醤油とサラダ油で作ったような物の
2種類置いてあるが、どちらも味は濃すぎず良いと言えるが、
入っている容器に問題があって出にくい。さらに、注ぎ口にかぶせるタイプの蓋が付いているのだが、
温度が上がるとこれが飛んで外れてしまう。急に飛んでびっくりした。

しばらくしてハンバーグが来る。
直径10センチくらい、厚さ1.5センチくらいあるので結構でかい。
これにスパゲッティー、ジャガイモのスライス(店のロゴマークの焼き印入り)、
人参のスライス、コーン、クレソンが付け合わせとして添えてある。

ハンバーグの味を語る前にごはんについて。
ごはんは小型のどんぶり1杯分くらいであるが、おかわり自由。
炊き方は堅めでなかなかよろしい。外食でここまで米粒がはっきりと見える炊き方しているのには
なかなか出会えない。ただ、甘みが足りない。
炊き方がいいのに味がないということは素材の問題か。

さて話は戻ってハンバーグ。
最初に気が付いたのが香り。
ここまで濃厚に香るデミグラスソースは初めてだ。
1週間掛けて作ると書いてあったが、確かに伊達ではない。
味はちょっと塩辛め目。御飯には余り合わない味。

ハンバーグは手ごねであることは見てすぐ解るが、ちょっと堅めで、
お箸で切るにはちょっと力がいる。
切ると肉汁があふれて・・・というのを期待したが、全然なし。
脂身を使ってないのだろうか、油も殆どでない。
肉の味が薄く濃厚なソースに負けている。
肉の切り方が荒く、歯ごたえはあるが舌触りは余り良くない。

人参はかなり甘いが自然な甘さじゃない。砂糖漬けかも。しかも筋があった。
ジャガイモは塩が振ってあって辛い。薄いのも相まって、その味が分からなかった。

付け合わせの種類を見てもわかるとおり、そこら辺のファミリーレストランと内容が変らない。
ばらのコーンなんて食べるのに苦労するだけなのに。

コーヒーは香りは良いけどちょっと苦め。焙煎度が高いと言うべきか。
カップがちょっと大きめなので量はある。
でもスープもあるこのメニュー構成には合わなかった。
ドリンク抜き=パンまたはライス、スープ、ミニサラダなら¥480なので、
そちらを選ぶべきであろう。

総合的に見て、吟味しているという割には野菜も米も肉も味が薄いし、
メニューには店の特徴がなくありふれているし、
せっかく良い香りのソースやコーヒーがあるのに禁煙ではないしで
評価を上げる点がない。
それでいてこれで880+600=1480円とそこそこする。

同じハンバーグ系ではグリルDEMIを紹介したが、そこの一番良いときの
ハンバーグの方が上(DEMIは味にばらつきがあるのが難点だけど)。
それでDEMIなら1000円いかない。

        お勧め度        78%

悪くはないけどこの程度が限界。

私が食べているうちに待ちが出るほど人は来たんだけど、
もう1回行くかと聞かれると「積極的に行こうとは思わない」と答えるであろう。
スタンプカードもらったけどね。

臭さについてはもう少し書いておこう。
私が食べている間におばはん5人組が入ってきて、息臭し始めた。
しかもこいつら食事じゃなく喫茶で来てやがる。
話す内容もいわゆるおばはんネタで知性のかけらも感じないし、携帯電話鳴らしてよろこんでるし、
臭いしうるさいしで最悪。こいつらのせいでゆっくり出来なかった。
まったく「くそばばあ」いや「くさばばあ」どもが。
日本の恥だ。

さらに、店の前には待ちのためのベンチが置いてあるが、ここには
灰皿が置いてある。ここに悪臭Welcomeという店の姿勢が見える。

どこそこから仕入れたというだけで「味が良いに決まっている」と決め込んで、
実際に自分の舌でそれを確かめてないのではないか。
良い素材にはそのものが持つ本来の味の良さ、良い香りがあるのにそれを活かそう
という心意気が見られない。
良い素材を使えば味は勝手に良くなると思っているなら大間違いなのだ。

さらに「有機野菜」!=「良い野菜」である。有機でもだめな物はだめ。
構成もありふれていて独自性がない。
この店の最大の問題はそのあたりに工夫が感じられない点にある。
それが私がお勧めしない理由である。

厳しい書き方だけど、何せ謳い文句が良すぎるだけにその落差が気になると言うことで。
能書きがいくらご立派でも、本質が伴わなければだめなのだ。

タオルは紙タオル。
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(2007/11/24号)
{お店紹介}

        「Babu!」
        cafe&dining bar
        lunch   11:30〜14:00
        dinner  17:30〜23:00(LO)
        bar     21:30〜02:00
        火曜日定休
        京都市中京区蛸薬師通り烏丸西入ルガーデンビル1F奥
        075−211−2670

こじんまりした店(20席)で、2月に出来たばかりだと言うことだ。
1Fと書いてあるが、階段を上がるので、中2階のような感じの一番奥の店。

いきなり来たので予約はしてないので、適当に前菜、パスタ、主菜を頼む
(頼んでから気が付いたが、予約なしでも頼めるコースもあるようだ)。

前菜は冷野菜の盛り合わせ、パスタは2種、主菜も2種頼んで3人で分けたが、
どれも非常においしかった。素材も良いものと見た。

これにビール(これも珍しい甘いビールだった)2杯ずつ位飲んで
(3人で)10100円でおつりが来た、ということは1人3300円くらい
というのは非常に安いと言える。

        お勧め度        95%。

禁煙だったら+3%してもいいくらい。
せっかく脱臭のための木炭が置いてあるのにもったいない。

ちなみにタオルはちゃんと布の。それと、料理毎に取り皿を換えてくれるとか、
ナイフとフォークも出てくるけど、基本はお箸で食べられるというのも高ポイント点。
久しぶりに良い店を見つけて満足じゃ。
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