「血の話」(2002/05/13号、2002/06/05再編集)
「血の話」である。
とは言ってもぐろい話ではないので御安心を。

2000年の年末から2001年の初めにかけて、食が進まない日々が続いた。
正確に書けば、食事は一応日に3度採っていたが、
その量はそれまでの半分位しか食べられなかったのである。

そういう日が3ヶ月ほど続いたろうか。
いろいろと調べてもらい、血液検査も胃カメラもしたが結局原因不明であった。
まあ、それでも一応その後直ったの良しとしている。

その間に体重は5キロ以上減り(最盛期に比べれば10キロくらい)、
さらにそれまで健康診断で毎回言われていた「高脂血」も一気に解消した。
かえって健康体になったわけである。

        ・・・

高脂血、要するに血液中の脂肪分が多い状態である。

今にして思えばこの「高脂血」というもの、
表面上特にこれと言った病的症状はなかったのだが、
いろいろな面で「あぁ、これが原因だったのか」と思う現象が有った。
それを幾つか紹介してみよう。

1、静電気
冬場にセーターやマフラーを脱ごうとするとパチパチするあの静電気。
空気の乾燥した冬場に、そのような服を来ていて金属を触る時に
パチッと来るなら普通であるが、高脂血の間は年がら年中、
梅雨時でも夏でも、特に行動していなくても(車から降りるだけでも)
パチパチ来ていた。
体質によるものだと思っていたが、どうやらこれも高脂血の性らしい。

高脂血状態では血液の流れそのものが脂肪がある分悪く、
簡単に言えば血液がさらさらではなく泥泥な状態にある。
そういう流体が体内を流れていると、その流れの中で静電気が発生してしまう
らしい。そう、体内で静電気が発生し、溜まってしまうのだ。

この静電気、体に溜まるといろいろと悪影響を及ぼすらしい。
人間の神経系はすべて微弱電気で信号を伝えているので、
これに静電気が「ノイズ」として乗ってしまい、信号をおかしくして
体のバランスを崩すのではないかと思われる。

静電気を溜めるのは別に高脂血だけではない。
服装で静電気を発生させやすい物を着るのも同じである。
冬場のセーター、ストッキング系、化繊系ですれる部分の多いスカートなども
同じである。
原理から言えば、極力、こういう物は避けるべきなのである。


2、貧血
これも静電気の原因と同じなのだが、血液が泥泥で流れにくくなっているため、
一気に血液が必要な状態になった時、流れが悪いためにそれが十分行えず、
貧血=酸素不足状態を起こすことがある。

特に朝、まだ体が十分起きていない状態から急に運動した後に
貧血を起こし頭がクラッと来て倒れることが、実はよくあった。
遅刻しないようにと電車に駆け込んだ後、電車内で何回か倒れたのだ。

しかし、いわゆる血液検査での「貧血」は血液そのものの量が足りない
現象であるが、これで引っかかったことは一度もない。
にも関わらず、実症状としての貧血をよく起こす原因が
今まで解らなかったが、高脂血による血液状態から理解出来た。

考えてみれば、この現象は中学の時からあったから、その頃から高脂血の毛が
有ったのだろう。


3、脂汗
私は元々油症であった。頭や顔、特に鼻の頭から油が大量に拭き出るやつである。
基本的に年がらであるが、汗ばむ位の陽気になると直ぐに油だらけになってしまい、
自分でも結構嫌なものなのだが、これも高脂血が直るとある程度解消された。
全く無くなったということではないが、特に頭の油は減ったような気がする。
脂汗は、体内で不要な油を排出しようとする体の仕組みだったのであろうか。

        ・・・

もしこれらに当てはまるなら、あなたも高脂血の毛があるのかもしれない。
高脂血はそれだけでは直接命には関わらないかも知れないが、
やはり異常な状態であるから、さっさと直しておいた方がいい。
事実、高脂血が解消されてからは上記のような現象はほとんど無くなった。
静電気は冬場でも少ない。今までは金属に触るのが恐かったが、
最近はだいぶ解消された。変われば変わるもんである。

私の場合もともと肥満だったので、標準体になったのだから
特にデメリットはない。服のサイズ的にも楽になって良いことづくめである。
(嫁さんとウエストのサイズが同じになった。)
あえて、痩せたことによるデメリットがあるとすれば、
それは「寒さに弱くなった」と言うことである。

どういうわけか、昔に比べて寒さが身に染みるようになった。
別に年だからではないぞ。
おそらくは、皮下脂肪が減ったのでそう成ったのだと思う。
それとも、体温上昇に使う分のエネルギー源が少ないからか。

痩せている人は、特に鍛えていない限り寒さに弱いわけだ。
逆に太っている人は全体的に寒さに強いはずだが、
それでも弱い人は、実は脂肪太りではなく筋肉太りである、か、
単なる虚弱かいずれかである。後者なら、鍛える必要があろう。

なんにしても、これからも食事に気を付けて体重が戻らないように
しなければならない。とりあえず(ほぼ)1年は戻さなかったが
(何度か危なかったが、その都度食事制限で乗り切った)、
今年の正月やゴールデンウイークは少々(かなり?)食べすぎた嫌いがある。
しばらく食を押さえて頑張ろう。

追記:
そういえば、高脂血症だと郵便局の簡易保険の査定で引っかかる。
で、私の場合「ダイエットで解消」と書いて、健康診断の結果も渡してクリアした。
高脂血症で簡保に入ろうと考えている人は書かない方が良いかもしれない
・・・などと書いてはいけないんだろうけど(^_^;)。
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