「新幹線小話」(2000/09/20〜09/25号)
先日の九州出張は、丁度名古屋で大雨があった日であった。
博多方面なので影響がなかったかといえば、そうでもない。

行きに乗るのぞみは東京始発で、これが静岡あたりで大幅に遅れたため
結局後に来た名古屋始発のひかりに乗ることになった。
まあ、まだそれがあっただけましではあったが、
小倉到着時刻としては1時間の遅れである。
(ここで「のぞみ」→「ひかり」変更して浮いたお金は昼食代になった。)

京都到着時、このひかりも15分遅れていたが、
広島では遅れはなくなっていた。
ひかりは元々速度を抑えているので、いざと言う時に遅れをカバー出来るのだ。
なんとなく危なっかしい時には、ひかりを選んでおくのも良い選択かも知れない。

帰りののぞみは小倉は定刻に出たが、広島で停車。
結局そこで動かなくなった。
(そのまま乗ってたら、広島で泊まりになっていたところ。)
この時は新大阪までの列車は遅れながらも動いていたので、
広島で後続(?)のRailStarに乗り換えて新大阪、新快速で京都に戻った。
(広島で一端全額払い戻し、広島〜新大阪を自由席特急券にしたので
かなり浮いたが、これは夕食代+地下鉄に間に合わないためのタクシー代になった。)

        ・・・

この時広島駅では、2本のこだま、2本のひかりに抜かれた。
しかし、何で一番速いはずののぞみが止められているのに
ひかりやこだまが動くのだ?
そう考えた人も多かったと思う。

要するにこうなのだ。
のぞみが停車出来る駅は新幹線の全駅から見れば極わずか、
かつ停車ホームや通過線が決まっている。
しかもほとんどののぞみは東京行きだから、新大阪までの状況ではなく、
その先の状況に影響を受けるである。

今の新幹線はほとんどコンピューター制御なのだが、それが
いざと言う時に臨機応変に変更しづらいのだ。
これに対し、ひかりやこだまは停車駅が多いから変更が容易であり、
しかもJR西日本管轄部分だけの変更で済むから何とかなるのだろう。
速さ故に全ての経路を固定されているということと
2つのJR会社をまたいでいるということが、
柔軟さを無くしてしまったのだろう。

最新列車の意外な脆さが暴露された、今回の雨であった。

        ・・・

結局この日は、100系ひかり、500系のぞみ、700系RailStarと
3種類に乗れたことになる。
特にRailStarは初めてだった。

RailStarは基本的にはひかりだが、
700系車両を使い、のぞみに近い速度が出せる。
停車駅が多いのでのぞみには及ばないが、新大阪−博多間を2:30で結ぶ。
普通のひかりが3時間以上のぞみが2:15だから、
これで特別料金がいらないというのはかなりお得だ。
内装も基本的には700系そのものだが、一部木目調にしてあって
落ち着いている。本家700系のぞみより良いと思うほどだ。

さらに、指定席は2:2で座席が広い(自由席は2:3)、
車内放送がないサイレンスカー、コンセント付きの座席、
会議などの出来る4人部屋などもあり、しかも全て
特別料金無し、グリーン車無しの8両編成固定である。
かなり好評らしく、平均乗車率が8割と言うからかなりなもんである。
乗ってみて、これは人気が出るはずだと思った。
新大阪までなので、京都から乗れないのが実に残念だ。

博多−新大阪間だけの新幹線は全て「RailStar」に変更されたので、
普通の「ひかり」は存在しない。
しかも、新大阪を越えて東京方面まで行くひかりも激減したので、
博多−新大阪間から安く東京方面に向かうと言う手が使いにくくなった。
新幹線は自由席での列車乗り継ぎは通しの区間の料金でよいが、
指定席で乗り継ぐとそれぞれの区間の料金が必要になり高くなる。
結局、そういうことをする時にはのぞみを使うか乗り継げということで、
高くなるのである。
京都や大阪近辺に住む人間にとっては余り関係なさそうだが、
それ以西の人にとっては大きな問題かも知れない。

しかし、何度行っても九州まで日帰りは大変だ。
(前泊しても大変だけど。)
速くリニアモーターカーが出来ないかなぁ、等と考えてしまう今日この頃
なのであった。
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