「右側通行の理由」(本誌未公開新ネタ)
日本では人が右側通行と言うことに、「一応」なっている。
しかし、なぜそうなったかはわからない。
ここで唐突に、その理由を考えてみよう。

武士を考えてみよう。
圧倒的に多いはずの右利きの場合、刀は左側に挿す。
右手で刀を抜くためだ。
と言うことは、束の先は左側に出ることになる。
この状態で右側通行するとどうなるか。

         ↑
    前    後
   −+−  −+−
    |\  /|
    /\ × /\
    ↓

そう、下手すると刀の柄が当たる事になる。
武士の刀の柄が当たると言うことは、当然斬り合いになるので危ない。
このことから考えると、左側通行の方が安全ではないかと思われる。

    ↑
    後    前
   −+−  −+−
   /|    |\
    /\   /\
         ↓

・・・と、最初は思った。
ところが、実際にこうして歩いてみると右側通行でも問題ないこと気が付く。

刀は右方向に抜くので、切りやすいのは右側のものと言うことになる。
ゆえに、相手が左側になる右側通行では抜いて向き直ってからという動作になるので
意外と切りにくいのだ。
         ↑
   \前    後/
   −+−  −+−
    |    |
    /\   /\
    ↓

これに比べ、左側通行はまさに相手が右側にいるので速攻である。

    ↑  ×
    後/  \前
   −+−  −+−
    |    |
    /\   /\
         ↓

刀の柄を通しをぶつけるのは確率が低いし、それより束が人に当たる方が
多いだろう。となると斬り合いにくい右側通行の方が安全だと言える。

他の理由を考える。
建物は道の両側に建てられることがほとんどである。

    建|↓   |建
    物|   ↑|物

その理由は、(特に昔の建物は)裏手を持つからである。
表は見せて良い物を置くが、裏手には隠しておきたい物を置くからである。
(家の中には必ずそういう2つの面がある。人に公的な自分と
私的な自分がいるのと同じである)
表を道に面させ、裏手は遮る。
道の真ん中に建物を造る場合、必ず両側に入り口が必要となり、
作りに制約が出る。
いや片側だけにするにしても裏面を人に見せることとなり
隠し場所が出来ない。ゆえにほとんど作られない。

従って、人が建物に入るためには、当然建物を右手に歩くしかない。
左側通行だと、建物にはいる時には逆方向の人の波を
横切る必要があって面倒だ。

ってなわけで、考えられる理由を総合すると、やっぱり
人は右側通行が理にかなっているとは言える。

ちなみに、エレベーターや歩く歩道で早く進む人に道をあける場合は、
自分は左に立って、右側をあけるべきである。右側通行だから。
ということは、それらに乗る時は「左側」に立つべきなのである。
時々右側通行だから右側に立つべきだと思っている人がいるが、
これは逆である。

また、車が左側通行なのは、安全のため人がそれに対して対面通行に
なるようにした、だと思われる。
車が後ろから来ることに対して不安を覚えるのであろうか。

しかし、それは日本とイギリスだけで他の国は逆だ。
ということは、この2国では背後からおそわれることを危惧したが、
他の国は楽観視していたのであろうか。
まあ、他の国でも人が右側通行だという調べはしてないが。

本当は逆なのかもしれない。
日本の車の導入はイギリスからであった。
イギリスの自動車は左側通行であった。
だから人を右にしたと。
車が導入されるまでは、別に人が左右どちらを歩こうが
かまわなかったと。

まあ、こういうどうでも良いようなことでも一応考察しておくのが
オタクラ流である。
その割には資料の調べとかは全くしてないので
至極いい加減であるが、まあふと思いついたネタなのでそこまでは、ね。

    ・・・

と、これを書き上げてからインターネットで調べてみると、
いろんなホームページに考察があった。
主に刀説が有力であった。でもそれ故に「左」ということ。
私は全く独自に思いついたけど、やはりそれが主流なのね。
誰でも思いつくようなネタであったと言うことが、少し残念。
<戻る>