「あぁ、あこがれの劇物飲料」(1996年04月25日〜04月26日号)
今は忙しいはずである。
プログラムを作らねばならないはずだが、いっこうに進まず、
ついつい文章を書いてしまう。
時間の有効利用と言えば聞こえはいいが、
現実逃避と言えばそれまでである。

        ・・・

で、今回の話は劇物飲料である。
「劇物」といっても別に硫酸を飲むわけではない。一言で言えば、
「普通の人にはまずく感じられる」ものの愛称(?)である。

劇物の代表と良く言われるのが、麦コーラ「メッコール」である。
私自身は飲んだことはないが、劇物飲料愛好家の登竜門みたいなものらしい。
一度だけ(あれ、2回かな?)自動販売機でみたことがあるが、
さすがに買う勇気はなかった。

実はこのメッコール、韓国の某宗教団体の収入源だと聞いたことがある。
「くっくくっく・・・」のおねえちゃんが結婚式をしたとかいうあそこである。
真偽の程は確かめられないが。

ドクターペッパーというのも劇物の歴史に名を残した逸品だ。
今でも地方に行くとあったりする、ような気がする。

劇物の最新作としては、キリンのスウォーターはかなりの優れ物らしい。
劇物度はドクターペッパーを越える。
すなおに「酢水」と書いた方が良いのか。
さらに臭いもVeryGood!!
思わずトイレに流したくなる。
1時間以内に飲みきったら表彰もんだとも。
歴史に残る可能性が大という話もある。
今手に入れておき、将来「20世紀、幻の劇物飲料」として博物館入りするかも。

        ・・・

サントリーの熱血飲料は、私はおいしいと思ったが、
まずいという人もいた。ものはともかく、あの宣伝が好きだったんだけどなぁ。
一般に、健康飲料とかスポーツ飲料というものはあんまりおいしいものはない
んだけどね。エネルゲンとかポストウォーターもそう言われる。
エネルゲンは粉のオレンジジュースの味だと思うけど、私は嫌いではない。

昔、高知で飲んだコーヒースカッシュもきていたなぁ。
あんまりコーヒーとか紅茶はソーダ割にしない方が良い。
味の素の「アイリッシュ・コーヒー」。
ホットとアイスで味が違い、飲んだ後の爽快感がたまらない。
コーヒーはそれだけで一種完成された飲物だから、
余りいじらんほうがいいのかもね。

かなり昔カルピスが出していた(当時はまだ味の素に買収されていなかった)
「ビタードリンク」は、グレープフルーツのおもいっきり苦いやつ
の味がした。私は好きだったんだけど、消えてしまった。

丹波篠山だけにある「ビーンズ・サワー」は、
あやしそうだが結構おいしい。蜂蜜ドリンクみたい。
原料は黒豆の煮汁だから、それを聞くと飲めないかも。

チョコボールドリンク。
ピーナツ味といちご味。
ピーナツの方は、ピーナツがほのかに香るココアという感じで
飲めなくはないとか。でも、どちらもチョコボールの味。
「ドリンクですのでチョコボールは入っていません」という但し書きがプリティー。

JRもなかなか良いものを作るぞ。
「タヒボベビータ」や「20世紀梨」は愛好家には有名。
そういえば、JR東日本には「大清水」というミネラルウォーターがあるが、
あれは新潟新幹線(じゃなかった?)の大清水トンネルを掘っているときに
湧き出てきた水を使っているらしい。普通ならトンネル工事における
水というものは厄介ものなんだけど、うまく利用したわけですな。

沖縄には「ゴーヤドリンク」というド級劇物もあるらしい。
行った人間が話していたが、なにせ本土には上陸していないため、
幻の逸品である。

そうそう、この「ド級」の「ド」というのは、実は戦艦の名前らしい。
もちろん「ド」1文字ではなく、その頭文字なのだが、
「ド」はそれまでの戦艦をあらゆる意味で越えていたらしい。
それを見た各国は競って「ド」と同じような戦艦を作り始めたという。
それで「ド級」という言葉が出来たわけだ。
もっとも、後から作られた戦艦は皆」ド」を越えるようになり、
その戦艦「ド」そのものは忘れられてしまったようですが。

私はかわいい劇物飲料愛好家であり、ハードボイルドな愛好家にはとてもなれない。
(上に書いたものも私がすべて飲んだ訳ではない。劇物飲料愛好家からの
情報を元にしている。)

田舎に行くと、都会では見られないような怪しい飲料が多い。
そういったかわりもんをよく飲むが、いままで吐き出すほどまずいものは
1つくらいしかあっていない。そういう意味では、多少の変わりものは
作れても、歴史に残る「劇物」を作ることは、なかなか難しいことなのかも知れない。

みなさんも、どこかで「妖しい」飲料を見つけたら
ぜひ挑戦していただきたい。
そして、ぜひとも体験レポートを送ってほしい。
今ならもれなく・・・体験談を掲載しよう(^_^)。

それにしてもだ、何でここまでまずい(はっきり言ってしまった!)飲料が
出来るのじゃろうか。
本当にメーカーでは試飲しているのだろうか。

最初はまずいと思っていても、そのうち麻痺しておいしく感じることもある
もんなぁ。それとも、日本人でテストしてもしものことがあったらいけないから、
他の国の人でテストしているとか。
国によって味覚は大きく違うし。

まぁ、なんにしても。
一見まずそうで実はおいしいものを見つけたときは、なにか宝物を見つけたような
気がして少しうれしいね(単純)。
それが早く消えてしまうとちょっと悲しい(やはり単純)。

ということで、連休中は「劇物探偵団」でもしてみよう。
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