「500系のぞみ」(1998/12/04号)
先日500系のぞみにのった。
そう、あの先の長い新幹線である。

実はこののぞみ、乗るのは始めてだったが、見るのは始めてではない。
むしろ、普通の人より早くから見てたし、知っていた。
なぜか。

それは、S社にいる時、広島支店に何度か出張したが、
その時の広島に着いた新幹線の向かいのホームにいつも500系車両が
停まっていたからである(当時はまだ「のぞみ号」になるとは決まってなかった)。

500系という車両があること、新型車両が開発されていることは
ずっと前から知っていたのだが、その現物を間近に見たのはその時が
始めてだったので、わくわくのであった。

で、それからしばらくして500系が営業運転を始めたが、
今まで乗る機会はなかった。それが今回乗れるようになった。
いや乗るように列車を決めたといったら良いか。

で、初めて乗った感想だが、まず見た目からいうと、やはりかっこいい。
列車に乗って「かっこいい」と思うとか、乗る前からわくわくするのは
久しぶりである。サンダーバード以来か。

そう思う人は多いようで、鉄道の世界では権威ある鉄道友の会が毎年決める、
その年就航した最も優秀な車両に与えられる「ブルーリボン賞」の
97年度分を授賞した。(優秀な車両に与えられるのは「ローレル賞」。)
これは性能、デザイン、話題性、その全てから総合評価される。
ちなみに、あの阪急の6300系特急車両も25年ほども前に授賞している。
今回の500系のぞみに関しては、まったく異論の無い授賞であろう。

さて、500系のぞみの車内は実はけっこう狭い。車体を見たらわかるが、
500系は丸い筒のようになっている。その影響で、車内もちょっと狭いのだ。
これは特に、普通の車両ののぞみと比べるとよくわかる。

速度は速いと思う。普通ののぞみに比べれば博多までで10分〜15分の違いだが、
そのちょっとの差でも大きい。ひかりに比べれば45分位速い計算になるか。

乗ってて1つ感じたのは、揺れが違うということ。
普通の列車の揺れとは違う。もちろん普通の新幹線、のぞみの揺れとも違う。
何というか、中に浮くような感じがある。ふわっと浮くような感じが時々するのだ。

車でスピード出して段差を越えた時にふわっと浮く感じがするが、あれに似ている。
スピードが速いので、線路のわずかな高低さ出そういうことになっているのかも。
そうだとするとちょっと恐い気もする。

まあ、一度は乗る価値のある列車には違いない。
まだ乗ってない人は、一度どうぞ。
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