「金魚(等の)飼い方」
(2004/02/23〜03/22号、2005/08/25大幅追記・修正)

「金魚を買うのが夢だった」
そう、いつの頃からかわからないが、そうであった。
実際中学校頃に一度飼っていたことがあるが、うまくいかなかった。
で、京都の家に引っ越したとき、その庭を見て最初に考えたのが
これであった。金魚を飼いたい。
で、すぐに金魚を買いに走ったのは言うまでもない。

それから早数年経ち、最初の金魚たちはかなり大きく成長した。
その子ども達もいる。
にもかかわらず、まだ一度もネタにしたことはなかった。
なぜか?

別に大きな理由はないが、書く暇がなかったというのが正直なところである。
でも、今年の夏はいろいろと合ったので、ちょいとまとめておきたいと
思ったのである。

ただし最初に断っておくが、私もたくさん飼っているとはいえ
自信を持って「こうせい!」と言えるほどではない。
また、相手は生き物なのでくれぐれも慎重に。

        ・・・買うもの・・・

金魚を飼うに必要なのは、当然の事ながら金魚、水槽、水であり、
さらに砂利、ポンプとなる。

水槽は、金魚の数が少ないならプラスチックの飼育槽や見目を気にしないなら
バケツやタッパでも良い。まあ最初は30リットル水槽位が手軽であろう。
小型の金魚鉢はごく少数(2〜3匹)なら良さそうだが、ポンプを入れにくい
(2〜3匹なら不要だけど)上に小さいので水質汚染が一気に進む可能性があるので、
大型水槽よりむしろ注意が必要である。
(綺麗だけど。)

1つ注意すべきは、まあこんなことする人は少ないかも知れないが、
ストッカー(押入などに入れ服などを入れるあれ)は水槽代わりに使わない方が良いと思う。
半透明で、大きくて安いので水槽に持ってこいと思われるかも知れないが、
・意外に柔らかく、水を入れるとたわむ(ふたをして何とか形を保てる)
・物によってはどうも金魚に悪い何かの成分を出す場合があるような気がする
である。
特に後者、うちではあるとき2つの水槽の金魚をまとめてこれに入れたことがあるのだが、
最初は大丈夫だったが、1匹1匹と金魚がだめになり、
ある時元の水槽に戻したが、そのあと一気に金魚が死んでいくという惨事に見舞われた。
後述の食塩水浴で何とか全滅は免れたが、えらいことであった。
これもストッカーが原因かどうか解らないが、危うい物は使わないに限る。

セメントを混ぜるのとか金魚すくいに使われる長方形の桶、
名前を「トロ舟」というが、これは面積が広い物が安価で手に入りやすい。
元がセメントを入れる容器なので頑丈なので水をめいっぱい入れても変形などしない。
直線遊泳距離が長くなるので金魚が喜んで泳ぐようになるし、
匹数も増やせる。
不透明なので横からは見えないが、上から見る分には池のようできれいである。
ただし、多くの物は深さが20センチほどと普通の水槽の半分くらいしかないので
背丈のある飾りを入れたり、回りには取っ手部分があるので濾過ポンプを
付けるには工夫が必要であるし、浅い分ドジョウが逃げやすいので
何らかの対策が必要である。まあ金魚の飼育には、余り問題ない(大きく成長したら問題になるけど)。

私の経験から言うと、どうもプラスチック水槽で飼うとだめになることが多い。
全く問題ないプラスチック水槽もあれば、何度水と砂を入れ替えてもだめになる水槽もある。
この場合も後述の塩水を使えば安定しやすい。
プラスチックのせいではないと思うが、ガラス水槽ではそういうことがないので、
最初はそちらをお勧めしておく。

飼う数が少ないならポンプは要らないが、
水槽の大きさに対して数が多い場合、もしくは金魚が大きい場合には
冬場はともかく夏場に酸欠になるのでポンプが必要となる。
普通の泡の出るフィルター付きのもので良いと思うが、
汚れを取る能力はくみ上げ式のものの方がずっと上である。
(くみ上げ+空気入れ機能付きがよい。)
回転式もあるが、まあ費用対効果で言えば普通のものが一番だろう。
単に空気を出すだけのポンプは故障することはまずないが、
中のボンベ部分のゴムが劣化し、そうなると空気の出が悪くなるで寿命は
長くて1年と言うところである(修理か買い換え)。
この場合徐々に空気の出が悪くなるので発見がしやすいが、
くみ上げ式は突然壊れることがあり(やはり寿命は1年くらい)、
こうなると一気に酸欠になって金魚が全滅する可能性もあるので、
出来るだけ毎日確認した方が良いし、出来れば空気を出すだけのポンプと
併用しておいた方が良い。
うちでは買って1週間以内なのに突然壊れて、金魚を酸欠死させてしまった。
一方1年後に壊れた物は、普通ポンプと併用していたので大丈夫だった。

砂利は必須で、最低2〜3センチ、出来れば5センチ近く敷いた方が良い。
砂利にアンモニア分解バクテリアが住み着いて水を浄化してくれるのだ。
ポンプのフィルターにも住み着いてくれるので、
少々フィルターや砂利が汚れても交換したり洗ってはいけない。
もちろん洗剤使うなんてもってのほかである。
洗う場合は手で汚れを落とす程度。

もし海岸に近いなら、浜辺で少し粗い目の砂利を採取してくるという手もある。
人が泳げる海岸なら大丈夫だろう。特に海水を洗い流す必要はない。
後で書くが、少々の塩分なら金魚は大丈夫だから。

買う砂利には1つ注意が必要で、ペット屋で時々見た目に綺麗な白とか緑の大粒の石が
売られていたりするが、これはくせ者で水を汚す時がある。
だから慣れるまでは使わない方がよい。
使うときはしつこいまでに洗ってから。
このサイズだとバクテリアも余り付かないのでは無かろうか。
普通の砂利(中粒もしくは小粒)を選ぶのが無難である。

麦飯石というのが良いように聞いたことがある。
うちでも入れていたことがあるが、その水槽で魚が1匹1匹とだめになっていく
という現象が発生したので排除した。
麦飯石が原因とは言わないが、これを入れたから大丈夫と言うものでもない。
「汚れを吸着する」とうたった物もあるが、かえって汚れを出したりして
なかなかこれは良い、と言うものに出会えない。
普通の砂利で十分である。

金魚は時々底の砂を飲み込んでは吐き出すという仕草をするが、
これは砂に付いているバクテリアを体内に取り込んでいるのではないかと思う。
なぜなら、飼ってすぐ、洗いたての砂に対してはそういうことをしないからだ。
しばらくしてバクテリアが湧いた頃になるとやりはじめる。
餌の消化などに使っているのか、体内で発生するガスなどの分解に使っているのか。

水槽内を綺麗見せるならいろいろと入れるものが売れているが、
入れすぎると魚がまっすぐ泳げる距離が減るので、配置と数には考慮が必要である。
水草はそれほど必要ないと思う。水草を入れるとやがてぼろぼろになって水を汚すだけだ。
(金魚が突っついて食べるのだと思う。)
水草を入れるなら、多くの場合輪ゴムや鉛板で束ねられていると思うが、
これは外すこと。水を汚す。
糸で縛って、石の重しを付けるのがよさそう(やったこと無いけど)。
水面に浮かしていても日陰作りにはなる。
(でもしばらくするとぼろぼろになって水を汚すこともあるので要注意。)

ドジョウを一緒に飼うなら、隠れ家として石等を入れると良い。
(無くても砂に潜るので問題はない。)
うちでは貝殻を入れている。

そうそう、水質を綺麗にするフィルター類(カーボンフィルターなど)
が売れているので、入れておくと良い。効果は高いように思う。
見目は良くないけど。ドジョウはこんな物の下や影にも潜る。
(本来これらは組み上げ式ポンプの中に入れるそうである。)

ではどの金魚を飼うか。
丈夫なのは黒出目金。2センチ位のものでもかなり丈夫。
初めて飼うならこれが一番。

一番一般的な金魚は「小赤」であろう。
金魚すくいで取ってきた奴はすぐ死んでしまうことが多いので弱いと思われがちだが、
ちゃんとすれば意外と丈夫なものである(飼い方に問題がある場合がほとんどである)。
経験から言えば、4センチ位以上の小赤・流金なら少々のショックにも耐えてくれる
ので飼いやすい。

それでも最初のショックには弱いので、後述の準備を怠らないようにする。
飼う時に元気なものを選ぶのは当然だが、その水槽内に変な動きをしている金魚などが
居たらそこでは買わない方がよい。病気が蔓延している可能性がある。
なお、一般的に白色など色の薄いのは弱い。

また、最初から余り多くを飼おうとしない方がよい。
せいぜい2〜3匹から。慣れれば1つの水槽に10匹以上でもいけるようになるが、
それは慣れてからのお楽しみ。

        ・・・準備・・・

全てが揃ったとして、すぐに水槽に金魚を入れてはいけない。
多くの人がここで失敗する。

まずは水槽側の準備。
水槽やポンプを水洗い、砂利は汚れがほとんどでなくなるまで徹底的に洗う、というか研ぐ。
お米を研ぐ要領である。
砂利には結構汚れが付いているのでそのまま水槽に入れてはいけないのだ。
念のため言っておくが、絶対に洗剤・石けんを使って洗ってはいけない。
水槽も砂利もである。
(「手に易しい」洗剤も、生き物には易しくないのである。)

水槽に砂利を敷き、水を入れる。
水は水槽めいっぱい入れないこと。天面から最低2〜3センチは開けておく。
もし水道水しか用意できないならば、このまま1日以上ほっておく。。
ただし冷暗所はだめで、温度が上がりすぎない場所で日に当てる方がよい。
これは水道水中の塩素が光によって早く分解されるからである。
かき混ぜたり、水道の蛇口ではなくシャワーで入れるのも効果的。
塩素は物理的刺激によっても分解されるからである。
カルキ抜きの薬を使う手もあるが、入れすぎるとかえって毒になるので注意。

浄水を使える場合はそれを使った方が良い。
しかし、カートリッジをちゃんと換えてない浄水器から出る水はかえって悪いので注意。
浄水を使った場合にはすぐ金魚を入れることも出来る。

最初は水が「魚を飼うのに慣れていない」ので、塩を少し入れておくのも一手。
というより絶対にやった方が良い。
いつも目分量でやっているが、後述の塩水浴が0.6%なので、もっと薄くて良い。
詳しくは後述するが、1リットルに1グラムで0.1%となる。
うちでは60リットルに30〜180g位かな。これで0.05%〜0.3%。
0.05%くらいだと水草、タニシ、エビ類も影響がなさそうである。
最初は砂利にバクテリアが付いてないので、悪性の菌が繁殖しないようにするためにも
食塩水がよいのであろう。
貝殻を入れておくと適当に溶けて水質安定に役立って居るようにも思うが、
入れ過ぎも良くないかもしれないので適当に。

水質安定で言えば、この段階で水餌(PSB;水質浄化栄養細菌で正確には餌ではないが
栄養源になる)や麦飯石水溶液を入れておくのもかなり効果的で、
特に前者は環境が変って餌を食べなくなった金魚の養分にもなる。
バクテリアの増殖にも効いてそうである。

ポンプを使う場合は、この段階で入れておく。

「浄水を使った場合にはすぐ金魚を入れることも出来る」
とは書いたけど、実際にはここですぐに金魚を入れてはだめ。
金魚は水温差に弱い。特に小赤はその傾向が強い。
2℃以上あるとショックを起こし、弱いものはここでだめになる。
金魚を飼った時に入れてもらった袋のまま水槽に入れる。
最低20分、出来れば2時間。
水道水の場合は当然この状態で1日以上置く。
経過したら、その袋の中の水と一緒に水槽に入れる。

次の注意点。
入れた金魚はいかにここまで注意していてもやはり環境の変化が
大きいのでしばらくじっとしている。
だからといって、元気になるようにと餌をやってはだめ。
新しく入れた金魚には、2日間はえさをやらない。
食欲がないところにえさを入れると食べ残しになって水が汚れるし、
食べたとしても消化不良で詰まらせてだめになる場合がある。
少々酷だが、要注意事項である。
ただし、前述の水餌なら大丈夫なので、これを規定量より多めに与える。

3日もすれば金魚も新しい環境に慣れて元気に泳ぐようになる。
こうなれば餌を与えても良い。
元気な金魚は背びれが立って広がっているので、これを目印にすると良いだろう。
逆に、背びれが寝ているのは元気なしなので何らかの対策が必要である。
(病気か、環境変化によるショック状態か。)

野外で買う場合、冬場の寒さと夏の水質悪化にも注意である。
そういう時期にだめになってしまうことが良くある。
可能であれば、こういう時期は屋内に入れた方が良いのかも知れない。
(でも、一端この時期を超えた魚は強くはなる。)
金魚は少々の日光に当たっても大丈夫(直射は避けた方が良さそうだけど)。
(ただし、水温が上がりすぎるような場所はだめ。)

1つの水槽で飼う匹数であるが、30リットル水槽に小型ポンプを入れていれば、
小型(3〜4cm)の小赤であれば少なくとも10数匹程度は大丈夫。
ただし、1つの水槽にあまり多く入れすぎないのが吉。
水質悪化も伝染病も1つの水槽で対策できるからである(全滅が防げる)。

うちでは金魚とドジョウを同居させている。
ドジョウに掃除屋をさせているのである。
金魚の泳ぐ下で、ちょこまかと泳ぐ様はおもしろい。
慣れてくると、金魚に餌をやると一緒になって上に登ってきて食べるようになる。

ちなみにドジョウは水質の変化にも温度変化にもかなり強い。
田んぼの泥の中から海辺の汽水域まで住めるくらいである。
ついでに言えば腸呼吸が出来るので酸素不足にも強い。
それでも無理は禁物であるが。

ドジョウはかなり強い脱走癖があるので(特に水槽に入れた初期)、
水槽の水を天面から最低2センチは下げるようにしておき、
さらに蓋をする必要がある(うちではバーベキュー用の網を置いているが、
これでも小さいものは脱走することがある)。
野外で飼っていると雨で増水することがあり、こういう後は
一気に脱走することがあるので要注意である。
「水質の変化に対する耐性は強いが、気に入らない水だと逃げ出す傾向がある」と言うことだ。

脱走後のドジョウを見つけたら、体の表面が乾燥していない限りまず大丈夫なので、
仮に動かなくても一度水に入れてみる。このときも食塩水がよい。
出来れば水槽とは別の容器に水槽の水をくみ入れる。
水に入れても最初はほとんど動かないし、この状態ではエラでは呼吸しないのか
エラも動かさないが、しばらくすると動くようになる。
1時間以上置いても全く動かなければ(体が硬直して白っぽくなっていれば)
残念ながらだめである。

ドジョウはペットショップで売っていれば小型〜中型で1匹400円位だと思うが、
実は食用が売れていて、これなら30匹400円程度と非常にお得である。
食用は小型が多いが、問題ない(でも都会じゃなかなかお目にかかれないかな。
うちの田舎のスーパーにはあるんだけど)。
ただしかなりの数になるので、水槽の大きさと相談して買うべきである。
ドジョウは混み合った環境でも問題ないのでそれ専用の比較的小さな環境を
作るならよいが、金魚の水槽に入れる場合は余りその底がドジョウだらけというのも
美しくはない。
多すぎる分は近所の川や池に放しても、ドジョウなら環境破壊というか生態系破壊
にはならないと思う(大丈夫かな?)。

ちなみに、ドジョウはその名の通り「土壌」の色に体色が合ってくる。
黒い砂利の上では黒っぽくなるし、
白い砂利の上では白っぽくなるし、
泥では黄色になる。
うちの水槽は白っぽい砂利なので、ドジョウも白である。

タニシも壁に付いた藻を食べてくれるので良い。
と私は思うのだが、同時に水草も食べてしまうので嫌う人もいるようだ。
うちで飼っているタニシは池及び川で取ってきたものだが、
水草を食べたことはない。
入れたはずのないタニシがわいてくる場合があるが、
これはほとんどが水草に付いてくるものである。


餌。
金魚は当然金魚餌。
金魚の大きさに合わせて食べられるサイズのものを選ぶ。
小さな魚に大きな餌を与えると詰まらせて死ぬこともあるので大きさは重要である。
各社からいろいろと、色揚げやら栄養やら書いてあるのが出ているが、
栄養はともかく、色揚げは余り要らないような気もする。
特に、そもそも色が薄い金魚に色揚げをやると色が変わってしまうことがあるので
注意。

小型(2〜3センチ)の時には金魚餌では超小粒でも大きいことがあるので、
川魚の餌(なたご用)を与える。
ただしこれは沈むので、与えすぎると汚すだけになるので注意。
ドジョウもこれを食べる。

餌の量であるが、基本的には2〜3分で食べきる量を与える。
冬場は少なく(朝1回)、夏場は多く(1日数回)に分けて与える。
与える時間はほぼ一定で。
毎回少し与えてみて食べる勢いを見て増減する。
与えすぎて残っているものは取り除く。
水質を悪化させるから。

人が居ない時の餌であるが、金魚は2〜3日は餌なしでも大丈夫なので、
それくらいの外出の場合は何もやらなくて良い。
気になるなら、出る前に心持ち多めにやっておけばよい。
野生の生き物は基本的に数日餌が無くても大丈夫なように出来ているので、
「今日はやるの忘れたから明日2日分!」とか言って
逆に一気に大量に与える方と、かえって悪いので要注意である。

それ以上不在になる時は自動餌やり器が必要となろう。
4〜5千円程度で売れている(水槽が多いとこれが大変)。
なお、「1粒で2〜3日大丈夫」とか言う固形餌が売れているが、
どうも食べてくれない気がするのでおすすめしない。
2〜3日なら食べなくても大丈夫だし。

金魚はよほどでない限り、与えたら与えるだけ食べる。胃が無く腸で食べるから、
と聞いたこともある。
で、食べただけ成長する。だから、一気に体が大きくなることがあるので、
成長を抑えたければ、余りやらないというのも手である。
ちょっとかわいそうな気もするけど。当然糞の量も増えるので
そう言う意味でも水質悪化を起こしやすくなる。餌のやりすぎはいけないのだ。

冬場、金魚の水槽をどうすべきかであるが、
ペットショップなどで「ヒーターを入れろ」「入れないと冬眠する」
などと書いてある(言っている)のを見たことがあるが、とんでもない嘘である。
少なくとも小赤/出目金とドジョウは、せいぜい氷点下5度位までで
水槽に氷が張らない(ポンプを入れていると水が動くので氷点下でも
なかなか凍らない)状態であればヒーターなしで大丈夫である。
ドジョウは砂に潜って暖かい日以外出てこなくなる=冬眠するが、
金魚は行動は鈍くなるが冬眠はしない。
ただし餌の食べる量は極端に減るので、2〜3日に1回、10分程度で食べきる量
にする。

ただし、若くて小さな金魚はやはり寒さに強くはないので、
可能であれば(半)屋内に入れると良いのかも知れない。
1日の温度差が大きくても大丈夫なのだが、それが急激すぎる土地でも
注意が必要だろう。

いずれにせよ金魚/ドジョウはヒーターで26度前後にする必要は絶対にないと思う。
金魚もドジョウも元々日本に生きている自然の生き物である。
熱帯魚と違い、日本の自然環境下で暮らしていける。

春になると急に動きが活発になり、餌を食べるようになる。
その時期からは水質も悪化しがちなので、動きが活発になってきたと思ったら
まず水質保全の処理をした方がよい(カーボンフィルターを入れるなど)。

        ・・・病気の時の対処・・・

金魚の病気にもいろいろある。
かびみたいなのが付く場合や逆さまになって浮いたり、逆に沈んだまま
浮かんでこなくなったり。
ほって置くしかないものもあれば、即座に対処すべきものもある。

基本的には、「適当な薬を早い目に」である。
どの病気にどれが効くかは店に並んでいる薬の効能を見るしかない。
が、もっと簡単な方法がある。それは「食塩水浴」である。

経験から言えば、薬より食塩水浴の方が効く。
その濃度は0.6%を目処にする。それより濃いと金魚の体調を崩し、
薄いと効かない。
水1リットルに対し食塩1gが0.1%の濃度となる。
(水は1ccが約1g。1リットル=1000cc=1000g。)
ゆえに、30リットル水槽なら30*6=180gもの食塩を入れる。
計ると解るが結構すごい量であるが、驚かないように。
(私も最初驚いたが。)
食卓塩でもいいのだろうが、ミネラル豊富な自然塩でも大丈夫(その方がよいかも)。
こういった塩を常備しておくのが良かろう。

基本的には病気の魚だけを隔離する。
隔離水槽にあらかじめ規定濃度の水を用意して金魚を移す。
水槽とは書いたが、1匹くらいなら大きめのタッパでも代用可能である。
弱っている魚に環境変化をさせるとそれでショックを起こしてだめになることもあるが、
ある程度の大きさになれば弱っていてもショックに耐えてくれるので
1匹または少ない匹数で隔離した方が良い。

そのための水槽が準備できないとか、数が多いときは
そのままの水槽で(元気な魚も一緒に)食塩水浴させる。

この場合は元の水量を考慮して濃い食塩水を何かしらの容器に入れて十分溶かし、
少しずつ水槽に入れる。この時入れる水の量も考慮して、水槽の水をあらかじめ減らしておく等も
忘れないように(そうしないとこぼれてえらい目に遭う)。

この場合は入れたときにかなり濃い食塩水が来るので金魚が暴れるが徐々に
混ざって薄まる&慣れるので心配なし。
ただし弱り切っている金魚にはとどめを刺してしまうかもしれないので慎重に。。

ドジョウも大丈夫。もともとドジョウは汽水域にも住めるくらいなので問題ない
(暴れることがあるけど)。
タニシはだめということなので、出しておいた方が良さそうだが、
伝染病の場合はそこに菌が付いている場合もあるので、
入れておくしかなさそうである。

この塩水浴はかなり効果的で、もうだめだと思うような状態でも
1日で元気に回復することが多い。
このとき水餌も入れておくとさらに効果が高い。

水草は確実にだめになる。浸透圧の関係ではがぼろぼろになってしまうのだ。
こうなると水を汚すだけなので、あらかじめ取り除いておく。
伝染病の場合、この草に菌が残っているので捨てるしかない。

食塩水浴が良く聞くとはいえ、やはり薬効が出るまでには数日かかることがある。
(経験から言えば、かなり悪い状態でも2〜3日で薬効は見える。)

0.6%くらいの濃度であれば、病気が治った後でももうそのままにしておいて良い。
その後の水の交換などで徐々に濃度が下がる。

店で買ってきたものや金魚すくいでとってきたものは病気を持っている場合がある。
従って、すぐには他の金魚と一緒にしない。
必ずこの食塩水浴をさせる。
小型でも良いので別水槽だ。

伝染病対策の基本は、最初にも書いたけど水槽を分けること。
餌やポンプなど手間はかかるが、
一気に蔓延、全滅を防ぐにはやはり分離が確実。
また、水槽間の物のやりとりも、ちょっとでも不安があれば止めるべき。

何か病気が起った水槽に入っていた物を他の水槽に入れると、
即に伝染病の場合、ごくわずかな水、水草からでも一気に広がる。
伝染病の蔓延した水槽に入っていた物は、砂利や水草やフィルターなど買い直しできる物は
廃棄して買い直しし、ポンプ等は取り出して水道水で良く洗浄後天日乾燥してから
再利用と言うことが良さそうである。砂利に関しても後者でよいかも知れないが、
なかなか完全乾燥は難しいので買い直した方がよいとは思う。
(特に水草とフィルターは菌が大量に付いているので再利用厳禁。)

病気ではなくアンモニアによってやられる場合もある。
水温が高い状態、金魚の数が多い、餌のやりすぎ、砂利を換えた、
水を換えた、ポンプのフィルターを換えたなどの条件が揃うと
アンモニアを分解するバクテリアが足りなくなって
一気にアンモニアが増えて金魚が異常になることがある。
(わずか1日で増えすぎることもある。)
こういう場合はアンモニアを吸収するフィルター(カーボンフィルターや薬剤)や
麦飯水溶液を入れる等する。
基本的に、砂利、水、フィルターの交換は一気にしないのが鉄則である。

金魚の病気は早期発見・早期対策が基本である。
そうでないと、元気いっぱいの魚があっという間に行ってしまうこともあるので注意。

先にも書いたが、うちでもある時金魚が一気に死んでいく現象が起きた。
水槽、水、砂利、ポンプ全てを換えた後なので(その前の水槽で異常が
起きたので緊急処置だったのだが)、アンモニアが原因だったかも知れないが、
金魚が突然狂ったように泳いだり、砂利に体をこすりつけたりしていたので、
アンモニア以外の原因もあったように思う。
事実、食塩水浴をするととたんに収まったから。
アンモニアではそうはならないだろう。
寄生虫も考えたが目に見えるものはなかったので、
結局この時の原因は不明のままである。

丸い体型の金魚(出目金)などはまれにおなかを水面に出して浮かんでいることが
あるが、一応病気の一種らしいが、正常らしい。
というより異常なんだけど命に別状が無く打つ手無し。
ほっとくしかない。
他の魚と一緒にしておいても大丈夫。

また、金魚が底にへばりついて浮かんでこなくなることがある。
浮き袋系の異常だが、メチレンブルーの薬をやると直る(ことがある)。
この状態になっても、元気は元気なので餌はやっておく。
これも他の魚と一緒にしておいても大丈夫。

また、成長するにつれて色が変わることがある。
小赤の黒色は成長に伴いだいたい消えるが、赤色が一部もしくは
完全に消えることもある。
うちには最初真っ赤だったのに、今は真っ白のがいる。
これと赤白の流金の間の子供は本当の「金魚」。金色である。
(ただし色が薄いので弱い。)
かなり大きくなってからそうなることもある。
ランチュウは小さい頃はフナ色だが、ある時たった数日で白から金色に変る。
これはなかなか見事な変わりっぷりで見物である。
これらは病気ではない。

水替えであるが「1ヶ月に1回1/3〜半分位」等と書いてある場合もあるが、
フィルターなどを入れ、野外であり、雨が降り込む場所なら基本的には
それほど必要ないようにも思う。

水替えの基本目的はアンモニアと汚れの除去にあるので、
前者の発生さえ何とか抑えていれば、
よほど汚れが溜まって来た時にポンプで汚れだけ吸う感じで取り出し、
その分の水を追加すると感じで十分だと思う。
ドジョウが居るとその汚れもあきらかに少ない。
野外では雨が降れば水が入るので、これによってある程度入れ替えられていると同じになる
のであろう。そういえば、池では当然水替えなどはしない。
本来、食物連鎖環境が整えば水替えは不要なのであろう。
安定している(金魚が元気にしている)水を、無理矢理変える必要はない。

うちでは気分的に数ヶ月から半年に1回水を1/3ほど換えることがある位である。
が、夏場は入れ替えてやると金魚が元気になる気もするので、
やはり野外でも(特に夏場は)「1ヶ月に1回1/3位」換えた方が
良いのかも知れない。

ただし、見るからに汚れがひどい場合や
病気が蔓延した時は8割〜全て換えた方がよい場合もある。
(それ以外では全替えは禁止。)
水を用意したら水槽と同じ場所に置き水温を合わせる。
元の水と同じ温度になるまで待つ。
出来れば1週間位掘っておく方が水が慣れてきて良い。
2度以上急に変化すると悪影響が出ることを忘れずに。

追記:
安定してきたと思っていても、つい数時間前まで元気で
なんの変なところがなかっても急にだめになることがある。
それも小さな魚ではなくかなり大きなやつがである。
他の魚には全く問題がないだけに病気とかアンモニアのせいとも考えにくい。
全く持って原因不明である(餌のやりすぎが原因?)。
そういうこともある、と言うことを一応知っておくべきではある。

追記:
ドジョウにも特有の病気があるように思う。
ある時、ドジョウがいっぺんにだめになったことがあった。
10匹以上がわずか1〜2日でだめになってしまった。
ドジョウは死ぬと硬直し、やがて浮かんで水カビが生えて水を汚すので
すぐに取り出す。

このような水槽内でも一緒にいるエビやヨシノボリは全くの元気だったので
水質の問題でもなさそうである。
この水槽には15匹位のドジョウが居たので少し多めに餌をやっていたのだが、
これがいけなかったのであろうか。

基本的には強いドジョウではあるが、何かの原因でこうなることもあるので
要注意である。

        ・・・繁殖・・・

産卵の判断。
5月頃(まれに8月頃もある)の水温が上がった頃、金魚の追いかけ行動が見られたら
産卵が近い。
(これ以外の時期に追いかけ回す、またはどう見ても産卵しそうにない
=小型/おなかがふくれていない金魚を追いかけ回している時は
「いじめ」の可能性がある。こういう時はいじめられている方を
隔離した方がよい。今まで仲良くしていたのに急にこうなることがある。
原因は不明である。)

こういう時には水草を入れておくと産卵する(事がある)。
産卵したかどうかは、水が濁ったどうかで解る。
(精子の色ですな。)

金魚の卵は直径1ミリほどと非常に小さい。
見つけたら、他に小さい水槽かバケツを用意してそこに移す。
(追いかけ現象が見られたら、あらかじめ用意しておく方がよい。水のならしも
あるし)。同じ水槽に入れっぱなしにすると稚魚が食べられる
(もしくは他の魚の勢いに負けてしまう)。
最初はポンプは入れてはいけない。ポンプに吸い込まれてしまうから。
その代わりに水草を入れておく。

孵化は1週間以内。早ければ3日くらい。
最初は数ミリの長さで非常に小さいので餌は無理。
手に入るなら水餌を与える。
(水中窒素固定用の細菌を培養した液体が売れている。これが餌代わりになる。)

体長が5ミリを超えたらメダカ餌を指でもんでさらに小さく粉末状にして与える。
量は匹数と食べる程度を見てだが、およそ1つまみの1/3位でも十分。
余るほど与えると水を汚すので、少ない目が肝心。

4ヶ月もすればメダカ位の大きさになる。
このくらいになると比較的安定し始める。
餌もメダカ餌をそのまま与えて良くなる。
(量は少ない目のまま。)

自家製の金魚はもまれてない(多くの金魚と一緒に育ってない)ので、
基本的には「弱い」。
だから、出来るだけ他の魚とは一緒にせず数年は育てる。
(1年でも結構大きくなるが、それでも弱さは変わらない。)

体長2センチ以上になったら水槽替えをしてもいい。
ポンプもこれ以降から。もちろん最初は勢いの弱いものを。
匹数にもよるが、20匹位なら30センチ水槽(20リットル)でも十分。
このころからは餌は川魚のものを与えると良い。
金魚のものでは最小粒でも大きすぎる。
川魚餌は沈むので、与えすぎるとそこを汚すので、
食べ切る量を見計らって。

        ・・・2005/07/22追記・・・

ここで非常に重要な注意。
稚魚のいる水槽にはポンプは入れてはならない。
金魚の稚魚は水流に非常に弱い。
ポンプを入れるとそれによって発生する水流に逆らって泳ぐことで
疲れてしまい、あっという間に死滅する。
それまでどれだけ元気であってもである。
60リットルの水槽なら、稚魚が30匹くらいいても、夏場でも酸素不足にはならない。
水が汚れるなら、炭のフィルターを入れるか、麦飯石の水溶液を入れるなど
した方が良さそうだ。まだ試してはいないが、
ポンプそのものを隔離槽に入れて水流の勢いを落とすといけるかもしれない。

川魚の稚魚は同じようにしても問題ない。
おそらく、生まれたときから流れの中で生きているからであるが、
金魚はそういう環境では生まれないのでだめなのだ。
もちろん、ある程度の大きさ(4センチ近くで、いわゆる金魚の形をしてきたとき)
になれば大丈夫だが、それまでは絶対に、例え小型であってもポンプは入れないこと。

水をきれいにするためどうしても入れたいなら、
稚魚を水槽の中でさらに隔離槽に入れ(パンストのような生地によって作られた囲いのものが良い)、
その外側にポンプを設置する。
これなら隔離槽内は水流がほとんどない状態になるので大丈夫。

        ・・・

金魚はどれ位大きくなるか。
最初3センチ位のが3〜4年で20センチくらいにまで大きくなり、さらに成長する。
同じ時期に買った同じ大きさのものが10センチ止まりで止まるのが多い中
こういうのもいるので、個体によってだいぶ差があるといえる。
「小赤」という名前ではもはや呼べないほどまでになるものだ。

ただし、あまり大きさの違う金魚は一緒にしない。
というより、できるだけ同じ時期から買い始めた金魚で一緒にする。
成長の過程で大きさが違ってきても大丈夫。
別に入れたものが大きさが同じであれば一緒にしても良いが、
強さなどが異なるので、やはり別水槽にした方が無難。

ドジョウも12〜3センチほどになる。
それだけ見れば大した大きさではなさそうだが、小さなドジョウと比べると
かなり大きいのがわかる。

以下に、以前途中まで書いた、金魚が卵を産んだときのネタを入れておく。

・・・

ある日水槽を見ると急に水が白く濁っていた
「こりゃ、春になって急に雑菌がわいたか!?」
と思ったが、実はそうではなかった。
金魚が産卵したのだ。
(白く濁ったのは精子のせい。)

でも、ポンプのフィルターの入れ替えはしたけどね。

産卵時期の雄の金魚にはえらの付近に追い星というものが出来る。
はっきり言えば、なんか白いこけが付いたような感じだが、
あまりに小さいので気が付かなかった。
また、産卵前後(前後1日)には雌を激しく追い回すようになる。
この行動から予測が付く(と後からわかった)。

よく見ると、水草(の模造品)やら水槽の上にふたに小さな卵のようなものが
付いている。
そういえば去年もあったような気がするが、そのときは
ふたの方に卵が付いていたのでナメクジの卵と思ってほっておいた。
ここ年は水草(もどき)にたくさん付いていたのでナメクジとしては
おかしいと思い、インターネットで調べたら金魚の卵と判明した。

だって、その大きさと来たら直径せいぜい1.5mm程度で、
しかも全くの透明。うちの金魚は特大(全部10センチ以上;4年魚)
なのでまさかこんなに小さいとは思わなかったのだ。

卵とわかったからにはそれなりの用意が必要だ。
別の水槽・・・鳴らぬバケツを用意し、そこに卵の付いた水草を入れる。
さらに市販の水草を追加してぽんぷも入れる。

孵化まではおよそ2〜3日。
あまりに小さくて本当に孵化しているかわかりにくいが、
バケツの底の方になにやら小さい線というかボウフラのようなものが沈んでいるので
わかる。
そう、ほとんどはそこに沈んでいるのだが、数日すると上の方にあがってくる。
ほとんどは水中を泳ぐというより壁に沿って上ってくるという感じだが。

孵化率そのものはかなり高いようである。
孵化しなかった卵は白くなって水草に残るが、その数はあまり多くない。

孵化した後の卵の殻?には急に水カビのようなものが生えてくる。
しばらくはほっておいても害はないようだが、(その水草自体を稚魚が隠れ家に
するから必要)、でも水質を悪化させそうなので1週間後に取り除いた。

1週間もすると5ミリほどの体長になってはっきり見えてくるし、
自分で泳いでくる。

えさはメダカのえさを指でさらに細かく擂ったもの。

その後1週間経っても、あまり体長は変わらないようだが、
少々太くなり泳ぎがかなり達者になってくる。水の流れに逆らって泳げるようになる。

実は6月はじめにも産卵した。
このときも雄が雌を執拗に追いかける行為があった。
おそらく、雌に産卵の気配があると雄が追いかけるのだと思う。
しかし、このときの卵はほとんど孵化しなかった。

・・・ここまでである。ちょっと中途半端だったので掲載しなかった。

        ・・・金魚は人に慣れるか・・・

鯉は手をたたくと寄ってくるが、金魚はどうだろうか。
結論から言えば、寄ってくる。
しかも手をたたかずとも人の姿を見れば寄ってくる。
1センチ位の稚魚の時でもそうなのだから、金魚の目はかなり良さそうだ。
その人が誰であるかまで認識できているかはわからないが、
少なくとも人のいるいないはわかるようである。
もちろんその目的は餌欲しさなのであるが。
(だから満腹の時は余り寄ってこない。)

一般に、体の色が豊富な動物は色の識別が出来るという。
だから色の変化があまりない猫や犬は白黒でしか見えない。
(猫は基本的に夜行性だから、色彩より輝度の方が重要な
夜に適応するため色が認識できなくなったという方が正しいのであろうが。)
金魚は色とりどりなので、色も認識できると思う。

ドジョウは金魚が餌を食べていると知ると浮かび上がってきて一緒に食べている。
つぶらな瞳であるが、おそらくあまり発達はしていないのであろう。
そもそもドジョウは泥の中で生活しているので、
目より嗅覚など他の感覚の方が優れているとは思うが。
事実、振動にはかなり敏感である。

そういえば、金魚は夜寝る。底にいてじっとしている。
寝ている時に光を当てると寝ぼけたように泳ぎ出すが、やはり夜は暗くして
眠らせてあげるのが成長のためにも良さそうだ。
暗くなると眠り、朝はまだ薄暗くても起きている。
明るさよりも体内時計の方が正確なのかも知れない。
この時にも人を見かけると餌を求めてくるので、かなり目は良い。

ドジョウは基本的に夜行性である。
夜になると砂から出てきて元気に泳いでいる。
(一緒にいる金魚が実は迷惑しているのかも知れない。)
まあ、昼間に餌をやる時も出てくるので、昼夜問わず行動可能だが
夜の方が好き、という感じだろうか。

        ・・・その他の魚等との同居・・・

ドジョウやタニシはすでに書いたとおり。
そうそう、タニシの餌はこけや水草の他、枯れ葉なども食べてくれる。
ドジョウは比較的長生きだが、タニシは世代交代が早い種類もいる。
(うまくやらないとすぐにいなくなる。)
一口にタニシと言ってもいろいろと種類があるようである。
田んぼにいてかなり大きなジャンボタニシは、見目も良くないので
おすすめはしない。川などにいる鋭い円錐形のものやごく一般的な小さな奴なら
かわいげがある。タニシの移動速度は結構早い。
(ここで「タニシ」と書いているが「カワニナ」の場合もある。
区別は貝の巻き方の向きでするらしい。)

タニシは冬眠することもある。
寒くなると殻に閉じこもって出てこなくなる。
こうなると生きているのか死んだのか解らないが、
金魚の活動が活発になるより少し前位から動き出すので冬眠だったと解る。
特に小さなものはそうなるものが多い。
でも全部ではないので、耐寒性には個体差が大きいようだ。

タニシも脱走癖があるので、時々水槽の周りを見渡した方が良い。
転がっているときがある。
タニシも思うより乾燥に強い。よほどの炎天下でない限り
数日なら大丈夫ではないだろうか。蓋を閉めて中でじっとしていて、
水の中に戻すと動き出す。

エビは結構飼うのが難しい。
汚れた水や混み合った(魚の多い)環境にはそこそこ強いようだが、水質変化に弱い。
特に温度変化に非常に弱い感じがする。直射日光も厳禁。
あとから水草を入れるのもだめ(鉛にも弱い?)。
魚の性質上からか、金魚との同居は難しいと思うが、
ドジョウとの同居では意外にも安定している。
(うちでは狭い水槽で20匹のドジョウと同居している。
ドジョウにもまれながらも元気にしている様子。)
また、1匹が死ぬと他全てが死んでしまうような気がするので、
1つの水槽に余りたくさん入れない方がよい。
餌は川魚の餌でよいがイトミミズの乾燥物もよく食べる。

川やどぶにいるハゼの一種と思う魚は、最初はそれだけを別にしておいた方がよさそう。
餌はメダカのでいける。
最初は人が見ているうちは食べないが、居なくなるとこっそり水面近くに上がってきて食べている。
慣れると人が見ていても食べるようになる。
元々余り水深の深いところには住んでないので、小さな水槽(または容器)に
水を浅く張ってと良い。

川魚も金魚と一緒に飼えるが、大きくなった物をいきなり合わせると
良くないので、小さな頃から一緒に育てた方が良い。
川魚は、種類にもよるだろうがハヤのような物はかなり強い。
時々何かに驚いて水面から飛び出すことがあるので要注意だが、
出たものをすぐ水槽に返せば何もなかったかのように元気に泳ぎ出す。
なお、川魚の入る水槽には水流が必須である。元々そういう環境で生きているから。
普通のポンプでも良いが、くみ上げ式の方が水流は強くなる。
ただ、前述の通り金魚の方が、特に小さいうちは水流に弱いので
要注意である。

メダカも飼うなら、それだけを水槽に入れた方がよい。
金魚と一緒にするとその勢いに負けてしまう。
また、これも水温および水質変化に弱いので注意。
特に水温変化に弱いので、直射日光の当たる場所などには置いてはいけない。
水槽環境も一度設置したらいじらない方がよいのかも。
うちでは最初金魚と同居させて失敗したが、その後別水槽(というかタッパ)に
環境を作って再挑戦している。しかし、なかなか難しい。
近所では屋外で鉢に水草を入れて数匹飼っていらっしゃるところがある。
何も手入れされていないようだが、そもそも少数のメダカなら
水質汚濁することもなくその程度で十分そうだ。
まあ、うちでは長期飼育に成功していないので詳しくは書けない。

ザリガニ。
飼うのは簡単だけど、金魚とは一緒に飼っちゃだめ。
ザリガニが金魚を食べてしまうから。
小さくても(3〜4センチでも)凶暴なので注意。

結局、飼育の上で全般的に言えるのは、
・水温変化に気を付ける
・餌はやりすぎない
・大きさの極端に違う魚や相性の悪いものは一緒にしない
・背びれを立てていない金魚が居たら即対処
である。それさえ守っていればいわゆる「和」系の魚は
何とか飼える(「洋」系の熱帯魚は解らない)。

        ・・・

何はともあれ、金魚が泳ぐ姿、またドジョウがちょこまかと動く様を見ていると心が和む。
休日なんて、1時間近くは眺めている事もあったりする
(餌をやったり、フィルターを掃除したり、全員元気か数を数えたり、いろいろしながら。)
餌を求めてくると「初奴じゃ」などと思ってしまう。
で、ついつい餌の量が増えてしまうと。

金魚は他のペットに比べて比較的楽(育てる手間や費用面で)なので
おすすめである。ペット禁止のマンションは多いが、そういうところでも
金魚まで禁止しているところはないだろう。

うちではいつの間にやら大小5水槽に、金魚で20匹以上、ドジョウも15匹近くにまで
なった(川魚は別に1容器)。一時は伝染病で全滅の危機にも瀕したが、
何とか無事に過ごしてくれてほっとしている。
その経験を今回したためたつもりなので、これを読んで自分も飼ってみようと思う人が
出てくれば幸いである。

前は「目指せ100匹計画!」などと言っていたが、余り多いとやはり大変なので、
今後は自然繁殖と貰えるだけにして買わないように、と思ってはいる。
とはいえ、金魚以外の川魚に関してはもう少し飼ってみたいとも思うが。

将来は、近所の保育園やそこに通う子供たちにあげられればいいかな。
命の大切さを知るには、まずは身近に、自分の管理下に置かれる「命」の存在が大切だから。
生かすことの喜び、死なせてしまう悲しみを知れば、人は命の尊さを知ることが出来る。
また、どうすれば元気になるんだろうとか考えることは、頭の訓練にもなる。

金魚の命が決して軽いとは言わないが、同じペットでも犬猫をだめにしてしまうと
ショックが大きすぎるが、金魚ならまだ立ち直れるし、
手に入れやすいので失敗を教訓に再度挑戦もしやすい。
そう言う意味でも金魚を飼うことはおすすめだと言える。

        ・・・

金魚の飼い方について
http://www.naxnet.or.jp/~zacco/index.html

飼い方や病気時の対処について
http://www.infoaomori.ne.jp/~hhanada/kingyo/kingyo.html

食塩水浴について
http://www6.ocn.ne.jp/~chamber/shiiku_3.html

        ・・・おわり・・・
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