「電話番号にご注意」(1997/10/29号)
最近は、話に関するトラブルがあるらしい。
あるところに書いてある電話に掛けたら国際電話からの請求が来たと言うのだ。

電話を掛けたときは日本語で聞こえるし、
番号上では国際電話らしくなかったのに、というのである。

こういう電話は電話ボックスに張ってあるやつとか、
変な冊子に書いてある奴なので、掛ける方も掛ける方だが、
同じような手口は考えられるので、
注意を喚起する上でトリックを暴いておこう。

        ・・・

電話番号というものは実は良く出来ているもので、
場所によって違う長さの番号を掛けてもある番号まで入れたら電話が通じる。
この仕掛は、ある数字から始まった電話番号は何桁で終わるとか、
この数字の組み合わせの時はここまでとかいう規則があるので出来る技である。
        123-4567        OK
        0123-3456       なし

この電話の番号の付け方については私も詳しくはないのでここでは書かない。

電話番号というものは、書く上ではハイフンを入れるが、
実際に掛けるときにはそんなものは入れない。
市街局番とそれ以降の部分の区切りは、かける場所によって意味があるが、
それも区切りを示すだけであって、全部を入れるならばハイフンの位置は関係ない。

だから書く側が作意をすれば、裏にある意味というか、本来の意味を
隠すことが出来る。001-86-123-4567と書けばKDDの国際電話とわかるが、
0018-6123-4567と書けば、普通の人にはわからなくなる。
この事件はこの手口を使っているのだ。

さらに、電話番号は意味のある桁数まで入れたときに通じるようになっているので、
その後ろに無効な桁を入れても「ある意味」かまわないというものも使えば
次のような応用例も作れる。

11-060-1234、これが何処にかかるかわかるだろうか。
これは110番、すなわち警察に通じる。
市外局番は省いて見ると、次の110を押した段階で警察に通じる。
後の数字60-1234は無効=無意味なのだ。

この番号、女性が電話番号を知られたくない人から聞かれたときに
答える番号として使ったらしいが、まぁ、電話番号のトリックを見事に使った
技と言える。

とにかく、ちょっと怪しげな番号を聞いたときは、ハイフンをはずして
並べてみて、大丈夫かどうか調べてみると良いだろう。
あっ、決して悪用しないようにね。
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