「マザータッチ キッチン用」(2004/12/27号)
{商品紹介}

        「マザータッチ キッチン用」

        500ml      ¥1000(税込み)
        5000ml    ¥9100(税込み)
        製造元  原光化学工業株式会社
        購入先  プレマ株式会社

洗剤である。
しかし、オタクラで紹介する以上「ただ物」ではない。
(以前にもこれと似た書き出したがあったような。)

能書きはここ↓にあるので省略。

http://www.binchoutan.com/mother.html
(本当はもっといろいろ書かれた裏ページもあるのだが、
各方面から待ったがかかるため顧客以外には非公開らしいので、ここでも
記さない。どうしても知りたい人は問い合わせを。)

飲んでも大丈夫。
洗い水を流しても環境に好影響を与える等、良いことが書いてあるように思う。
この能書きについてもいろいろと書こうかと思ったがあえて省略。

能書きはよいとして、汚れが落ちるのか。

確かに結構頑固な油汚れも落ちるには落ちる。
ただし、いわゆる石けんや合成洗剤と同じように、付けたらすぐに落ちるものではない。
基本的にはため洗いである。
しばらく(10分以上か)付けておき、スポンジでこすると落ちる。
ただし、メーカーが言うには「1時間以上付け置き」だそうである。
これは現実にはなかなか難しい。
(特に共働きの家庭では。)

ただ、どちらかというとスポンジ側に油がくっついて集まるので、
スポンジが油でべたべたになり、さらには手のひらまで油で
ねちゃねちゃしてくる。このまま洗い続けるとその油が逆に
洗い物に付いてしまうので、時々スポンジや手を洗う必要がある。
(お湯で油を洗い流す。)

だから、油物があるときはあらかじめお湯で出来るだけ流しておくか
ある程度のお皿をこすったらスポンジおよび手をお湯で洗って油を落とす必要がある。
それでも落ちにくい時はあるので、そのときは石けんを併用している。
まあ、そもそも油が多いときは紙で拭き取っておいた方が良いのではあるが。

油が少ない洗い物ならまあ普通である。

泡はほとんど立たない。
ゆえにすすぎは至極簡単である。
付け置き洗い+すすぎが早いことにより、水の節約にはなる。
これは汚れ水が少ないということになるので、そう言う意味でも環境にはよくなろう。

そうそう、手荒れも減る。
これと浄水器の組み合わせて洗い物をすると、本当に手荒れが減った。
(ただし、浄水にするだけでもかなり手荒れは減る。)
手の油分が落ちないから・・・かも知れないが。

経済性はどうか。
500ml、1000円。
説明には「5リットルの水にキャップ2杯」とある。1キャップ5mlなので
10mlである。
(洗濯用は3000倍希釈とあるが、台所用は少し異なるようである。)
洗い桶で付け置き洗い1回5リットル位の水を使うとして50回位洗える計算になる。
1日3回洗うとして17日ほど。1回20円の計算。
そう考えると合成洗剤に比べるとかなり高い。原材料から考えれば決して高くは無いとも言えるが、
費用対効果での考え方が出来る人間がどれだけ居るかが問題である。
(根本的に言えば、そういうところを解決しないとだめなのであるが、
これはまあここで書き始めると長くなるので別の機会にでも。)
まあこの点は売れる量が増えれば下がるのであろうが。

        ・・・

この洗剤(と言っていいのかな?)にはいろいろなうたい文句があるのだが、
それに問題がない訳ではない。特に
「洗い水を流しても環境に好影響を与える」は一種の詭弁とも思える。
確かにこの洗剤自体に害はないが、
洗った水にはそれなりの汚れが混じっているのだから。
でも、他の洗剤で洗った場合に比べれば圧倒的に良いとは言える。

そしてもう1つ考えなければならないことがある。
それは「この洗剤は本当に汚れが落ちるのか」という点である。
食事汚れ程度であれば、水およびお湯だけでもある程度落ちるのである。
油でもお湯でほとんど落ちる。
それならマザータッチすら要らないのではないか。
(マザータッチを使うと油以外は水だけよりかは落ちやすくなるが。)

そう考えると、これはもう洗剤として考えない方がよいのではと思えてくる。
汚れを下水に流す際に混ぜる「浄化剤」であると。
これから、単に汚れた水を流すのではなく、家庭できる浄化はした方がよい
と考えるのが良いのでは無かろうか。
最近は家庭用生ゴミ処理機が売れているようだが、これを下水に適用したようなものだ。

        おすすめ度      60%

結局うちでは、しばらく使い続けていたが使うのを止めてしまった。
一番の理由はやはり「1時間の付け置きは無理」であり、その場合には
「油が落ちにくい」からである。
あの油のねちゃねちゃ感はどうにも我慢できない。

能書き的には非常に良いのでもっとおすすめ度を上げたいが、
うちの実情を鑑みればこれが限界である。
ただし、こればっかりは家によって大きく異なると思うので、
低い点しか出していないが、一度試して欲しい商品ではある。

        ・・・

現代において、合成洗剤を湯水のごとく使って洗い物をする事に対しては、
やはり一考が必要であろう。
(編道のように、大手メーカーの洗剤と洗浄力比較して結局合成洗剤を
買わせるなんぞ、こういう議論から言えば論外である。)

現在うちの台所には合成洗剤はない。
台所用石けんを使っている。
これをスポンジにこすりつけて洗う。
これで油も問題なく洗える。
合成洗剤は不要。
石けんもほとんど泡立たないのですすぎは楽。

やはり個々人が環境を守るために何かしらの行動をしなければならない。

それを考える上でこのマザータッチはよいきっかけにはなるが、
いかんせん洗浄時の問題は我慢しがたい。
結局、「まずは台所石けんからどう?」という結論に達してしまうのである。

ただし、石けんが環境に良いというわけでもなさそうなので、
今後考える必要があるが。

(編集局長)
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