「CD紹介2005」
(2005/01/10号)
{CD紹介}

        「MANEUVER CEPTER GRANADA -グラナダ-」サウンドトラックCD
        たのみこむ(http://www.tanomi.com/shop/jyuchu/items01038.html#)
        ¥2500(税込み、送料、代引き手数料別)

かつてX68000用でウルフチームから発売されたゲーム、
「GRANADA」のサントラCD。
発売されたのはもう大昔と言っていい1990年であるが、
このサントラは当時発売されていた物を「たのみこむ」で
復刻された物である。

「たのみこむ」は、それを望む物が発案し、賛同が多くなって、
かつメーカーもそれに賛同したときに復刻もしくは開発・販売されるという
システムである。

今までにもその存在を知っていたが、今回初めて使ってみた。
私は今でもX68は現役で使っているし、GRANADAの音楽は
それだけを抜き出したデータ(MDX)で持っている
(ただし一部抜けているようである)。
だからいつでも聞けるしその気になればCDも作ることが出来る。
でも、その時間を取れないの買ったのだ。

GRANADAはゲームとしてもおもしろかったが(結構やりこんだ)、
その音楽が秀逸だったのを覚えている。
当時はMIDI音源としてRolandのMT32(もしくはCM32)が
全盛であり、X68のゲームの多くがそれに対応し始めた頃であるが、
このGRANADAも内蔵音源であるFM音源+ADPCMとMIDI版の音楽があった。
(別パッケージというわけではなく、立ち上げ方で変わったはず。)

実は音楽としてはFM版の方がずっと良かった。というのも、
MIDI版はちょっと豪華すぎるというか音が軽くなっていたからだ。
このゲームでは音の重厚さの方が必要だったのでMIDIは今一であった。

このCDは最初にアレンジ4曲があり、その後にFM音源版が入っている。
正直アレンジ版はMIDI版を思い出させ、ちょっと軽くて好きではない。
FM音源版はまさに当時の音そのまま(当たり前だけど)。
オープニングデモの曲は効果音まで入っている。
効果音がなくても良い曲なんだけど、それがあると当時のデモを思い出させる。
が、これだけを聞いてデモを見たことがない人には何の音だかさっぱりわからないのでは
ないかと思うし、そうなれば無駄なのではと。
どちらが良いかはオリジナルを知っているかどうかによると言うことになろう。

GARANADAはゲームとしては、この後に発売されたアクシスと
対の物語であったように思う。アクシスも結構やり込んだゲームであり、
その音楽も良かった。こちらはMIDIにも慣れてきたのかMIDI版の方が良かった。
こちらもMDXデータを持っているがCDも復刻(もしくは発売)されるとうれしいのだが。

        おすすめ度      オリジナルを知っている人には83%
                        知ってない人には          75%

それにしても「たのみこむ」は結構おもしろいシステムである。
今もう1つ欲しい物があるのだが、最近ちょっと出費が多いので控えている。
そんなに高くはないのだが、まあ物がなくなる前に頼んでおこう。
(たのみこむでの発売には生産数に限定がある場合があるので。)
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(2005/01/31号)
{CD紹介}

        「CELIBIDACHE
           ..
         MUNCHNER PHILHARMONINIKER」

        EMI
        33枚組
        買値            ¥25404(税別、送料込み)

        買った場所      HMV
                        http://www.hmv.co.jp/Product/Detail.asp?sku=911786#

その筋では有名らしいセルゲイ・チェリビダッケという指揮者の演奏の
クラシックを納めた、いわゆる「COMPLETE EDITION」というもの。
33枚もの組である。

とある掲示板でこの人の演奏が非常にすばらしいという評判を聞き、
試しに1枚買ってみれば良いものを、何を思ったかいきなり大全集を
買ってしまったのである。全く思い立ったら突っ走る人の事よ(^_^;)。

この人は録音が嫌いだったらしくて、いわゆるスタジオ録音の物は
ないようなのだが、これは公開録音、ライブの演奏を納めたものである。
それも本人の生前には出ずに、後になって息子の承認で出たらしい。

ライブなので演奏の合間の咳払いなども入っているが、
録音そのものはかなり優秀。
何せ今までクラシックのCDを買ってほとんどはずれ(演奏がたるいとか
録音が悪い)とかでだめだったが、これはよい。

こんな枚数なのでまだ全て聞けたわけではないが、
この人の演奏が良いと言われる理由はわかる気がする。
一番特徴的なのは、速度と空間と音を完全に制御していると言うことではなかろうか。

速度とは演奏の速度であるが、この人の演奏は、一部において非常に
ゆっくりしている。止まるんじゃないかと思うくらいに遅いこともある。
一方で速いところもあり、その変化により全体にメリハリを与えている
ようである。

また空間の制御というのは、空間(ホール)の反響、静けさをも完全に
考慮した上で演奏しているという感じがするのである。
これはもう聞いてもらうしかないが、特に静かな演奏から入る曲では
いったんホールが完全に静まりかえってからでないと演奏を始めない。

音の制御は空間のそれと相まう部分が多いが、
各楽器からどういう音が出てそれが観客にどのように聞えるかを
ちゃんと把握しているように思える。
音がごっちゃまぜにならず、かといってバラバラにならず、
その当たりを制御できている。
だから聞いていても演奏が濁って聞えない。
(ほんの一部にそういうところはあるけど、他が制御できているだけに
こういうほんの少しの荒が見えてしまう。怖いものである。)

これだけの枚数あるので、有名どころの曲も多いが、
今まで聞いたものとかなり感じが違って聞える。
この人の演奏が「すばらしい」と言われるのはよくわかる。

このCDで果たして彼の演奏のどこまでを再現できているのかはわからないが、
少なくともその一旦はつかめるのではなかろうか。

それから、演奏は良いけど、録音自体はライブなので
過度の音質は求めてはいけない。だいぶ離れた位置から演奏を聴いている感じ。

        お勧め度        87%

この人の演奏物と言うことでこの評価。
1枚あたりにすると安いけど、全体ではそれなりの値段だから、
いきなり全集を買うのはあれなので、まずは1枚買ってみると良かろう。
(全く同じではないが、単品も出ているらしい。)

これに比べるとカラヤンは商業演奏家、という感じがしないでもない。
それはそれで悪くはないんだろうけど、両極端的な感じかな。

そうそう、直輸入もんなんで、当然説明などは全部英語またはドイツ語。
まあ、要らんけどね。
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(2005/02/21号)
{CD紹介}

        「映画クレヨンしんちゃん
         嵐を呼ぶモーレツ! サウンドトラック大全集」

        コロムビアミュージックエンタテイメント(株)

        2枚組
        定価 3990円(税込み)
        買値 3791円(税込み)

クレヨンしんちゃんの全映画(第1;ハイグレ魔王〜11作;ヤキニクロード)の
音楽から、選りすぐりの99+αを詰め込んだサウンドトラック。
+αと書いたのは、CD上の1曲の中に複数の曲を会わせて入れ込んでいる
部分があるから。

クレヨンしんちゃんの映画は、内容も良いけど音楽もよく合っているものが多い。
それを一気に聞けるのだ。

良い曲はほとんど網羅されていると言えるが、残念ながら一部の曲が落ちており、
中には非常に重要な曲もある。
目立つのはいわゆるパクリ系の音楽。既存の音楽を変形したような音楽だ。
「わくわく温泉」の運命の曲や「ブタのひづめ」のトイレの曲が落ちている。
あと、カンタムロボのテーマやブリブリ左右衛門のテーマも抜けている。
これらは映画中でも名場面の音楽なので是非とも入れて欲しかった。

特に大人帝国と戦国大合戦に関しては、音楽を聴くだけで泣けてくる。
やはりこの2作は名作中の名作。

        お勧め度        90%

しんちゃん映画ファンの人に特にお勧め。
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(2005/12/12号)
{CD紹介}

        「GRANDIA3 オリジナルサウンドトラック」

        初回版
        2枚組
        定価    3465円(税込み)
        買値    3465円(税、送料込み)

「GRANDIA3」のサウンドトラックCD。

ゲーム中の音楽は紹介時にも書いたが、曲自体はいいのだが如何せんとにかく音が薄い。
全曲ではないが、一部。
ドラムなんてすかすかで小太鼓のようだし、
他の楽器も本物ではなく電子楽器なのがもろわかりだったりする。
ここまですかすかだと聞くに堪えないと思えたりする。

CDで聞くと、だいぶましなので、やはりPS2の音源もしくは音声系回路に
問題があるか、プログラムのせいか。

ラベルには「全曲を完全収録」と書いてあるが、これは大嘘。
一部が抜けている。
私が気付いたのはスルマニア城内のティンパニだけによる曲がない。
まああれを「曲」と呼んでいいのかは意見の分かれるところであろうが。
メルクの遺跡の曲も入ってないらしいが、これは作曲者の岩垂さんのHP
        http://www5a.biglobe.ne.jp/~iwadare/special.html
からダウンロード出来るようになっている。

初版版にはオーケストラの楽譜が付いている。これが結構分厚い。
もちろん私には読めないが、「ちゃんとオーケストラで録音しているよ」という
証明ではある。

まあ、ハッキリ言って音楽では2>1≒3という感じ。

GRANDIA2のサントラが2枚だが1枚ずつ発売された=その分高いことを思えば
2枚組で発売されたのは良いこと。
ケースは一般的なDVDと同じ大きさの物(解る?)。ゲームのそれと同じとも言える。
これからはCDでもこのような物が増えるのであろうか。
うちではCDもDVDも同じサイズの文庫本棚に入れているので問題ないが、
一般的なCDラックでは入らないであろう。
これは初回版だけで、次回版からは通常CDサイズになるらしい。

        お勧め度        83%

「聞くに堪えない」とか書きながら仕事中によく聞いてたりする。
仕事の邪魔にならない音楽。そういう感じ。
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