「某本の感想」(1996/08/01〜08/02号)
昨日某本を読んで思ったこと。

猫というものは、本来はネズミなどの小動物を食べるものである。
さらに、猫は水が嫌いであるから好んで水に入ることはない。
にもかかわらず魚が好きとはどういうことか。

これは、日本猫の特徴であり、もっといえば、日本人の食生活の
特徴でもあった。日本人は食生活はかつて魚が中心であった。
昔は家畜の餌といえば人間の残飯と決まっており、ということは必然的に
魚が多かった。それが繰り返され、やがて日本の猫の好物が魚になったのである。

うそのような話だが、事実のようだ。
事実、魚を食べる文化のない国の猫は魚は食べない。
こうして親猫は人間の食生活により魚好きになった。
子猫の場合はさらに別の要因が加わる。「親が好む味は子も好む」ということだ。

「おふくろの味」という言葉がある。
人間でも、大人になっても子供の頃に食べた味というものは覚えており、
それを一番好きだと思う。これは結婚した男の特権ではなく、
女性でも同じだ。そして、猫でも同じなのだ。
親の食べているものを見て、子もそれが好きになるのである。

ここに1つの落とし穴がある。親が変なものを好きなら、子もそうなってしまうという
ということだ。最近の若い親は平気でハンバーガーなどのファーストフードや
ファミリーレストランへ行く。中には居酒屋に家族で行くものさえいる。
残念ながら、そういうところで出される食べものは栄養価が低い。
いや、むしろ害があると言ってもいい。脂肪、糖分、蛋白質、炭水化物が
多いので食べやすく、口当たりはよい。しかも見た目の体格の成長には効く。
しかし中身が伴わない。
だから、最近の子供には成人病が多く、体も弱い。図体はでかいのに。

日本人の平均寿命は世界でもトップであるが、それは若い頃に日本食で、
しかも良いものを食べていた、今お年寄りの人たちのおかげだ。
が、現代の人間がその年まで生きられるかどうかははなはだ疑問だ。
いや、はっきり言えよう。これから30年の間に日本人の寿命は
大幅に下がるだろうと。このままの状態が続けば。

かつて、日本人45年寿命説を唱えた人がいたが、それは必ずしも
よまいごとではなくなっている。
今ならまだ間に合うかも知れない。今から食生活、いやそもそも住んでいる環境の
改善を始めなければならない。

        ・・・

昨日、「魚を食べるのは日本猫だけだ!」と書いたところ、
「そうではない!」というご意見をいただいた。

        ・・・投稿・・・

アメリカの家庭で見たこと。
普段は、乾燥の餌か缶詰の餌ばかりで、時々人間の残り物を混ぜてもらうとい
う生活を送っていたネコのよこで、ある日鮭を(大きな鮭で切り身にして冷凍
していたもの)食べていたら、テーブルの上へ身をのばしながら目をまん丸く
して(本当にまん丸くなっていた!)「このにおいはなんだろう?」って感じ
でのぞいている。

そこのご主人は魚が嫌いだから、人間のお食事にも魚は登場しない。絶対、ネ
コは魚にお目にかかっていないと思った。
「アメリカのネコも日本のネコがさんまをかっさらって行くように魚が好きな
のかな?」と、ふと思ったものだから、ちょっぴり削って床に落としてやっ
た。2匹目のネコもやってきた。

最初、鼻の先で遊んでちょこっと食べて、それからが大変。また、背伸びをし
て、今度は手で(足というのだろうか?)魚の入ったお皿を引っ張ろうとす
る。「すきなんだぁ。」 もうちょっと大きいかけらをやった。
がっついた。

今度は切り身丸ごとやった。2匹とも、フガフガファフファフ 音をならしな
がらすさまじい勢いでたべてしまった。そして、私をみながら、「もっとなぁ
い?」って流し目を送ってきた。(そんなのあるかぁ!)

結論、やっぱり、ネコって魚がすきなんだぁ。
きっとあのネコ、その後は魚にありついていないと思うから、あの味は良かっ
たって懐かしんでいると思うよ。

        ・・・

まあ、私は本の受け売りで書いてしまったので、そのあたりの細かい
真偽の程は確かめていなかった。
ひょっとすると、魚には猫が好む臭いがあるのかも知れない。
でも、その生い立ち(生物学的進化の道)を考えると、猫が魚を好むという
原因は見あたらない。好んでいてもそれをあえて採るために
海や川に潜ったりはしないわけで、人間によってもたらされた
食志向の変化だと言うことはいえそうだ。

さて、好むからと言って何でもやっていいかと言えば、そうではない。
猫にやってはいけないものがある。
「またたび?」いやいやそうではない。
あれは猫をトリップさせるものではあるが、害はない。
人間にはあのように一時的にトリップできるが後遺症がまったくない
「物質」は存在しない。酒にしても麻薬類にしてもそうだ。
そういう意味で「猫のマタタビ」はうらやましいものである。
(あえていうなら、S○Xがソウカモ知れないと思うが・・・ベツニイヤラシイイミジャナクテ。)

「猫にイカをやってはだめ」。
猫にイカをやると喜んで食べるが、実はこれは非常に危険らしい。
消化できないのか、それともあの薄皮がひっかかるのか。
生は駄目だが、熱を通したらいいかはわからない。
いずれにしても、小量ならとも書く、大量には絶対にやってはいけない。

なんにしても、猫というものは見ているといろいろと発見のある動物だ。

それにしても。
夏の暑い最中、猫はどこで涼んでいるのだろうか。
夜になるといそいそと出てくるのだが。

きっと涼しいところで昼寝をしているのだろう。
実に自然な生き方である。
人間もそうでなくては、と思う。

        ・・・投稿・・・

ネコ・・・このあいだ夕方、風のよく通る大きな木の下で真っ白いネコが
デベェーっと寝そべっていた。前足から後ろ足まで、よくまぁ伸びていたこと!
ホントに真昼はどこにいるんだろうね?
 この暑っくるしい日中に出てきても足蹴にされることをニャン もとい
ちゃんと知っているんだろうね。
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