「書籍紹介2002」
{書籍紹介}
「空想科学読本4」
柳田理科雄
メディアファクトリー
¥1200(別)
ISBN 4-8401-0549-9
いつも空想・アニメの番組・映画・漫画をいろいろな面から科学的に考察している
このシリーズ。
実は、私としては「空想科学読本」自体を買うのは初めてである。
「えっ、以前に紹介を読んだことがある」って?
あれは「空想非科学大全」と「空想法律読本」「空想哲学読本」「空想哲学講義」ね。
まあ、同じシリーズみたいなもんだけど。
今回は全16章もある。ということは各章が短いと言うことで、
事実小ネタを寄せ集めてある感じがする。
1つのネタを深く掘り下げるのもよいが、こういう展開もよいのではないかと思う。
夜読むには、区切りが多くあるので途中で止めやすいという意外な利点もある。
考察も実に多様なのだが、いくつかは証明が省かれて結果だけが記されているので、
なぜそうなるのかわからない部分もある。
今までのシリーズを読めばわかるのかもしれないが、毎回前の本を読み返す人も
いるまい。注釈に書いておいてほしいところである。
そうすると、この本が科学の入門書としても利用できると思うのだが。
(今は科学に興味を持たせることはできても、そこから真に科学との橋渡しができる
かどうかという面で力不足である。)
おすすめ度 80%
それぞれにネタについて、ある程度の基礎知識がないとわかりにくい
部分もあるかもしれないけど、30歳代以下の人なら大丈夫かな。
出張時、夜はたいてい寝られないのでその暇つぶしに読もうと思ったのだけど、
これがもう爆笑の連続で、同室にいた人はきっと「なんじゃい」と思ったこと
であろう。
他の人と一緒にいるときに読むのは危険かもしれない。
{書籍紹介}
「NASA 宇宙探査の驚異」
〜「宇宙の姿」はここまでわかった〜
中冨信夫
講談社+α文庫
¥1200
ISBN4-06-256526-9
最新(発行日は2001/06/20)の宇宙探査結果を短くまとめた
レポートのような物。
「NASA」とは書いてあるけど、NASA以外の情報もあるので、
「NASA中心」と思えばよい。
COSMOSの時代から天文学には興味があるけど、
あれから20年の間にずいぶんといろいろな新発見があったものだなぁと
感心する。
太陽系の多くの惑星について詳細な地形図が作れていたり、
小惑星、彗星にも着陸または接近遭遇できていたり、
火星や月にも水がある可能性が示されたり、
発見があるたびに新しい謎が作られるという状況のようで、
いやはや、天文はおもしろい。
この本では、少ないスペースで多くのことを伝えようとしている。
写真や図が多く、少し知識がある人にはわかりやすいが、
頁の間違いが数カ所あったり(何頁に写真があるとか書きながら、
その頁にないとか)、いきなり説明のない省略名称が出てきたりするので、
内容チェックが少し足りてない気がする。
まあ、そういう細かいところは大目に見て、宇宙の
姿についての知識を得る喜びを得て欲しい。
おすすめ度 80%
天文に興味がない人には、ちと難しいかも。