「RD−X4」(2004/9/06〜10/04、10/11号)
       (ホームページ掲載時再編集)

{商品紹介}

        HDD&DVD−RAMビデオレコーダー
        「RD−X4」
        「RD−X4EX」RD-X4機能拡張キット
        
        東芝
        定価    オープン
        買値    110000円(税込み、送料・代引き手数料別)
                +6500円(税込み、ダウンロード価格)

以前紹介したHDD&DVD−RAMビデオレコーダー「RD−XS30」
を買ってから、私のテレビ録画状況は大幅に変化したと言える。

録画する番組の数は大幅に増えた。
気になればとりあえず撮ってみて、ちょっと見ていらなければ即削除である。
しかし、撮る番組が増えたと言うことはそれだけ番組の時間的重なりも
増えてくるということである。

今まではそういうものは(一時引退させていた)VTRで撮っていたが、
これはどうにも画質が悪く永久保存は出来ないし、
うちではTVのチューナー代わりにVTRを使っていたので予約モードに
入れることが難しく録画失敗が多発した。
(うちの家族共用TVは安物でチューナーの質があまりに悪いので
VTRのチューナーを使って表示しているのだ)。

さらに、久々にやったオーディオ系の実験で、
今まで使っていたDVDプレイヤー SONY DVP-NS715PがRD-XS30より画質も音質も
悪いと判明したので、新しいDVDプレイヤーもほしいところであり、
となると、高画質のHDD&DVD−RAMビデオレコーダーを購入するのが
一番であろうという結論に達した。

となると、XS30を使っていてRDシリーズの良さはわかっているので、
もう選択肢はRD-X4しかなかった。
(これを書いている当時)東芝の同シリーズの最上位機種である。

このRD-X4には拡張キットという、ソフト的な機能を拡張する物が別途販売されている。
基本的にはソフトのみで、ホームページからのダウンロードまたは
パッケージ版も用意されている。
これにより、見た目や機能が大幅に変わる。
この拡張キットを当てた期待のことはRD-X4EXと呼ぶ。
これをあてる前の画面構成はほぼXS30と同じだが、あてた後の
画面構成や操作方法はだいぶ変わる。

うちでは最初普通で使い、1週間後くらいにEX化した。
拡張キットにはいくつかのバグがすでに発見されていたので
それらが早々に修正されるかと思って待っていたからだ。
しかし、なかなか修正版は出ないし、それ以上に拡張キットでの使い勝手の向上が
大きいようなので、導入を決めた。

以下の記述はすべてこの拡張キットをあてた後の話である。

先にEX化ソフトについてちょっと書いておくと、
ダウンロード版はソフトとPDF版の取説からなっている。
書き換え作業は30分ほどで済むか。
ただし、今まで使っている人は各種設定が消えてしまうので
再設定が必要となり、それも含めると1時間はかかる。

取説は違いだけを説明した物ではなくEX用に全体を書き直された物である。
構成がかなり異なる。
全部印刷したらすごい量になった。
なぜ差分で作らないのかと思ったが、6/9に発表されたXS43/53が
EXベースのソフトになっていると言うところでわかった。
マニュアルを共通にするためである。
(画質・音質の違いはあれ、機能的には53/43の方が上。)

        ・・・

HDD&DVD−RAMビデオレコーダーがどういうものであるかは
XS30の時に書いたので、今回はそれとどう違うのかを書いてみよう。
すべての違いをあげつらうことはしないが、実利用上意味のある改良点だ。

        ・・・記憶容量など・・・

XS30はHDDが60GBであったがX4は250GBと4倍である。
私の場合XS30で慣れているので、撮ったらすぐDVD−RAMに
落としてしまうので、60Gでも十分であるが、人によっては重要なのであろう。
しかし、HDDは高容量の物ほど細密度が上がるため振動に弱くなる。
むやみに高容量を求めると言うことは、その心配も許容しなければならない。
(出来ない人は高容量の物は選んじゃだめ。)

HDDのメーカーは、XS30のHDDはSeagate社の物(これは未確認)、
X4はMaxtor社の物であるらしい(後者は確認済み。Maxtor MaxLinePlus11)。
XS30のときは市販のHDDへの換装が無理だったようだが、
X4では換装されたという報告が出ていた。

これについてちょいと書いておくと、HDDレコーダーに使われるHDDでは
記録仕方がPCとは異なるので、専用のコマンド(ソフト)を実装している。
これが、以前は専用HDDにだけ乗せていたのを、今はそういうことをすると
HDDの種類が増えて管理コストがかさむためすべてのHDDに同じ機能を追加してある。
ゆえに、最近のHDDは換装が可能になっているわけである。
ということは、最近のHDDを使えばXS30も換装可能かもしれない。
(もちろん同じメーカーでなければならないが。)

DVDに関しては当然のことながら記憶容量などは変わりない。
ただ、ドライブのメーカーがPanasonicから自社製に変わっているので性能が異なる。
松下はDVD−RAM派なので公式にはDVD−RWには対応させないと思ったのだろうか、
東芝は自社製ドライブを開発した。
(実際には今のPanasonic製ドライブはRWにも対応している。)
もともと東芝は2.6Gドライブを作ってたからドライブを作る技術力が無いわけではない。
しかし、そのドライブはあまりに出来が悪くて使い物にならなかったが。
(普通に使っててハングアップすることがあまりに多すぎた。
メルコがOEMで外付けドライブ出してた。あのドライブ買ったのは
日本でもごくわずかじゃないかな。私は仕事柄買ったけど。)

DVD-RWに対応できたのは自社製ドライブにしたおかげであるが、
逆にメディア認識がシビアになりすぎていると思う。
特にEX化してからは異常ともいえるほど。
実際、XS30で正常記録されているDVD-RAMが読めないという現象が結構多発する。
こういうときは一度排出して再読込すれば直ることもあるのだが、あまり気持ちの良いものではない。
→と書いていたのだが、どうもこれドライブの欠陥のようである。
ファームのアップデートではなくドライブ自体の交換で直った。
「記録されているディスクなのに内容が出てこない」とか「新品ディスクなのに認識されない」
「DVD-Videoを入れっぱなしで電源を切ると、次回起動時に異常に時間がかかる」などの
症状で悩んでいる人はさっさと修理依頼した方が良さそうである。
状況さえ再現できればすんなり交換してもらえる。
ちなみにPanasonicのドライブが良いのはドライブを長く作っているので
そのあたりのノウハウがたくさんあるからである。

しかし、メディアの相性をうんうん言う場合にはドライブの性能だけでなく
メディア側の問題も気にしなくてはならない。
(うちのDVD−RAMは3枚の両面ディスクがMaxellであるのを除いて
全てPana純正である。DVD−Rも太陽誘電のみ。)
はっきり言うが、台湾メーカーのメディアの質は良くない。
昔DVD-RAM2.6Gで調べたことがあるが、かなりひどい物もあった。
(ケース内にプラスチックの破片が入っている物もあった。)
大量生産でコストは下げているが、品質にばらつきがあると言うことだ。
国産のメディアでもだめなら文句を言うべきだろうが、
台湾安もんメディアを取り上げて文句を言うのは、ある意味筋違いともいえる。
「安かろう悪かろう」は、この世界では未だ真実である。

とはいえ、国産または国内メーカーのものでも希にメディアの不良があるので、
どうやって読み書きできない場合はメディアメーカーに文句を言うべきである。

過去にPanaの片面ディスクとMaxellの両面ディスクで一度
不良ディスクに遭遇した。両方同じ日に発送し、奇しくも帰りも同じ日であった。
両者とも新品交換してくれたが、Panaは一応現象確認をした様子だったが、
「再現できないが『今回は』交換するという」文面であった。
実は最初の方は書けるが最後の方で書けなくなるという症状であったが、
たぶんそこまでは見ていないのだろう。こちらの書き方が足りなかった部分は
あろうが、ちょっと頭に来る書き方ではあった。
Maxellは何もなしに「交換」。少しは調べて欲しかった気もするが、
まあ新品さえくれればよい。
Panaはもうすでに200枚以上使っているが不良はこの1枚切り、
Maxellは3枚買って1枚不良。
ということで、現在は両面の含めPana以外は使っていない。
(インターネットで見る評価でも、東芝+Maxellではあまり良い評価は聞かない。)
東芝推奨もPanaなので、それで本体に問題があったときは東芝に対応してもらえる。
後述の「DVD-RAMドライブ交換」もそう。

これくらいの容量になるとパソコンでのフォルダのように分類をしたいと思うところだが、
拡張キットではまさにこのフォルダ機能が追加された。
確かに分類は楽になる。
ただ、現状ではキー一発でルートに戻る機能がないとか(クイックリターン
キーを使えばよいと思う)、ルートに戻った後に見るナビを終了し
また見るナビにくると最後にいたフォルダの中にいる状態になってしまうなどの
機能不足や不具合がある。

フォルダの一種としてゴミ箱も出来る。
いらなくなった番組をいったんここに入れておき、後で一括削除できるわけだ。
削除動作は録画中は行えないが、ゴミ箱への移動は録画中も可能である。

        ・・・画質・音質・・・

画質は目に見えて向上しているのがわかる。
X4そのものによる録再もそうだが、DVD-Videoもきれいになっているし、
TVチューナーもそうである。

XS30もそれだけ見ていれば十分だが、いったんX4の画像を見てしまうと
全体的に荒いのがわかってしまう。
どこがどうきれいかというのは言葉では書きにくいが、全体的に画像がくっきりする。
さらに絵に奥行きがでる。TV画像では一番はっきりするし、
アニメより実写の方がわかりやすいかもしれない。

X4は画質設定がかなり細かくできる。
それによってかなり画質が変わるので、標準状態で使って「画質が悪い」とか
「ジャギーが出る(斜めの線ががたがたになること)」とか言ってはいけない。
今回画質調整にはMEDIXのMDX2001SDを使ったが、
http://www.soundweb-asia.com/DM_2002_06/ac_acc/MEDIX/page_1.htm
こういうもので調整してから語るべきである。
もっとも、調整しても大画面で見るとそれなりに粗が見えるのは事実ではある。

音質もそうで、ヘッドフォンで聴くと音の厚みが増している。

余談。
そもそもうちのでDVDプレイヤーはこれでもう4台目になる。
最初の機体 MARANZ DV2100はリージョンフリーになると言うこともあって
購入したが、画質的にはおすすめできるものではなかった。

次がXS30であるが、これはプログレッシブ出力ではなかったので、
うちのTVおよびプロジェクターがプログレッシブ対応なので、対応機器がほしいと言うことで
買ったのがSONY DVP-NS715Pである。
この機械、カタログスペック上はかなり高機能である。
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200204/02-0416/
特に、
・高精細な画像を表現力豊かに再現する"プレシジョン・シネマ・プログレッシブ"
  ソニー独自の「バイ・ピクセル・アクティブIP変換」
  12bit108MHzノイズ・シェイプド・ビデオD/Aコンバーター搭載
このあたりを注視して買ったのである。
で、これで多くのソフトを見てきたわけであるが、ある時XS30、しかもS端子で
プロジェクタPianoにつないでみたら、こちらの方が色のりがいいではないか。
もともとPianoは内蔵のプログレッシブ化回路が優秀なのでS入力の方がよいと言われて
いるが、それを実感した。

ついでに音も聞き比べてみたら、どうもXS30の方が厚みがあるように思う。
DVDプレイヤーのようなデジタル機器は年々進化するので、
古い高級品より新しい低価格品の方が性能がよい場合もあるが、
やはり価格なりの部分はあるようだ。

で、X4はNS715Pより、XS30より画質も音質も上である。
かなり。

        ・・・動作・操作速度・・・

全体的に応答速度はあがっている。
XS30では処理に少し待たされる部分がかなりあったが、X4ではほとんどない。
このあたりはアルゴリズムの変更というより搭載されているCPUの力の違いであろう。
劇的な変化ではないが、細かい操作を繰り返すとそのちょっとの違いが
大きく感じられる。

また、一部の動作が並行して行えるようになった。簡単に言えばマルチタスク出来るようになった。
特に重要なのが以下の部分。

1,録画中に新規録画予約が可能になった
2,ダビング中にも録画が可能になった。

実際にはいろいろと制約があるが、基本的には以下の処理が不可となる。
(あ)同一メディア内でのタイトルの"同時2本以上の増"または減
(い)2本(以上)の再生または録画
(う)DVD上における読み出し書き込みの同時処理(読み出し2本、書き込み2本も不可)

(あ)は録画中のメディア内での削除や移動が不可能ことに代表される。
ゴミ箱への移動はタイトルそのものは消えないので可能である。
ちなみに、プレイリストは録画中も作成できるし編集できる。プレイリストはタイトルとは
見なされないようである(ファイルの増はしていると思うけど)。

(い)はX4が再生系と録画系のICをそれぞれ1つしか持っていない事による制約で、
コピー中は並行動作が可能でもレート変換ダビングは不可になる理由である。
(レート変換を伴わない=高速ダビングは単なるデータのコピーなので
再生系や録画系ICは使われない)。

(う)はDVDが遅いことによる制約であるが、通常録画時には
追っかけ再生が出来るので少々不可解ではある。

EXの取説では155頁に説明があるが、
この原理を理解しておけばそこにもある下記表がある程度理解できる。

                 HDD         DVD
                再生    録画    再生    録画
HDD→DVD  ○      ○      ×う    ×あう
HDD→HDD  ×え    ×あ    ○      ○
DVD→HDD  ×え    ×あ    ×う    ×う
DVD→DVD  ○      ○      ×う    ×あう

しかし、上記規則によっても ×え の部分の制約は理解できない。
普通のHDD上の同時録再は出来るからである。つじつまを合わせるためには
(え)HDD上での再生と書き込みの同時処理
という理由も付けなければならないようである。

このように制約があるとはいえ、従来、ダビング中はTVを見るしかなかったので
これは大きな改良である。

クイックメニューの構成が見直されており、やれるはずのところでやれることが増えた。
一番わかりやすいのは再生中にタイトルが設定できるようになったこと。
普通に番組を見ていて、あっここだと思う場所をタイトルに設定したくても
従来は出来なかった。いちいち見るナビに入ってもう一度その場所を探す必要が
あったのだが、それが解消された。

メニューと言えば、録るナビの予約画面が大幅に変わった。
初めての設定はやりやすくなったが、ちょっとした変更がやりにくくなった。
一覧表示しながらの設定が出来なくなったのも困りもの。
切り替えが出来ればよいのだが。

再生では、1.5倍速再生が出来るようになった。
単に1.5倍の早送りではなく音声も付く。
私が以前使っていたVTR、VictorのVX1はタイムスキャンという方法で
早送り再生中でも音声が出たが、あれは早送り中の音声の一部を取り出して
再生するので、再生される部分とされない部分があったが、
この1.5倍ではすべての音声が早口になる。
全体をとばし見するときには使える・・・ような気がしたが、
ちょっとせわしないので、結局スキップ機能を多用している。

DVD-RAMの認識はまだ遅い。
特にブランクのDVD−RAMでは1分以上かかる。
メディアを入れていると電源投入時の立ち上がりまで遅くなる。
不要であれば、ディスクは入れっぱなしにしない方がよい。
ドライブ交換してからでも、電源投入時にメディアを入れていたり
投入直後にEjectボタンを押したりするとあまり良くないようで、
特に後者は排出されないばかりかメディアの認識不良を起こして数分経ってやっとエラーが出るので
やっかいである。

EXにするとライブラリの無効化というのが設定可能になり、
無効にすると認識が速くなるそうである。

また、時々動作が止まることがある。
どうもタイトルサムネイルの読み出しに時間がかかる(と言うより失敗している?)ようで、
その間キーも受け付けないし、動作中のアイコンも出ないので一瞬ハングアップしたかのように思う。
XS30で録画したディスクにおいて顕著な気がする。
ひどいときは1分以上も画面が止まったままで一切のキーが効かない。
これは要改善である。
ドライブを取り替えた後は待ち時間は短くなったが、全くなくなったわけではない。

        ・・・編集・・・

チャプター分割までは同じだが、いったん切った部分(フレーム位置)を後から移動できる。
今まではちょっとでもずれたら新規に切り直して前の部分を結合で消すという
面倒な作業が必要だったのだが、これが不要になった
・・・と書きたかったが、実はこのフレーム位置移動がせいぜい数フレームなら可能だが
大幅移動が事実上不可能なので、あくまで補助的機能としてしか使えない。
ということで私は使ってない。
うまく使えれば再生中身ながら適当にチャプター分割をしておいて、
後で微調整が出来たのだが。

リモコンでフレーム単位移動をするとき、XS30では1回ボタンを押すと
1フレームではなく2フレーム進むことがよくあったが、
X4では確実に1フレームで止まる。
これで編集効率がかなり改善される。
表面には出てきにくい改良であるが、こういうのは有効だ。

チャプター分割にはEXで「音声多重の切り替わり目で自動的にチャプターを切る」という
機能も追加された。
洋画などでは本放送は二カ国語でCMはそうではないので、
この切り替わり目でチャプターを付ければ容易にCMカットが出来る
・・・様な気がするが、これも実はあまり使えない。
これは放送側の問題かも知れないが、切り替わり前後で1枚絵で切れたりして
けっこう変な切れ方をするからである。ここは要改善だろう。
上記チャプター位置変更も、他のチャプターをまたいでは変更できないので
これで変にチャプター分割されると無効になる。
困ったもんだ。

そういえば、分割したチャプターの内奇数だけ・偶数だけを取り出して
プレイリストにすることがよくあるが、その一括選択が出来るようになった。
これは非常に便利。

        ・・・全体動作・・・

XS30紹介で「欠点」と書いたのがリモコン。
実はX4でもリモコンは基本的に同じ。色が銀色になっているとか、
表記が違うとか、2つほどキーが増えているとかあるけど、他はぱっと見ほぼ同じ。

でも、実際にさわってみると大きな違いがある。
それはボタンが堅いこと。
XS30のリモコンがボタンがふにゃふにゃだったのに対し、かなり堅くなっている。
ボタンそのものの堅さじゃなくて、押し具合ね。
これによりチャタリングが減り、ボタンを押したのがよりはっきりわかるようにはなったが、
結構堅いのでちょっと疲れる。
使っていくうちに柔らかくなるのかもしれないが。

XS30紹介時にはキーは位置が悪いとも書いたが、これは慣れれば問題ではなくなる。
が、自照式ではないのでプロジェクタとつないでDVDプレイヤーとして使う場合には
使いづらい。学習リモコンA1500の紹介でも書いたが、
うちでは蛍光シールを切って貼り付けている。
それだけでもかなり使い勝手は良くなる。

リモコンの受付はほぼ同じか。ただし、前述の通りチャプターの移動は
確実になっているので、編集時の操作性は大幅に改善されている。
このリモコン、特に電池が少なくなると効きがとたんに悪くなるようなので
(新品でも効きに元からついていたものはだめだった、とか)
アルカリ電池を入れた方がよい。

リモコンを酷使する操作として各種名称入力があったが、
この方式がEXで文字入力が携帯方式似に変わった
ただし、リモコン側に刻印がないので画面表示を見る必要があり面倒
異なる行の文字選択は直接ボタンを押せばよいが、
同一行文字(ア行内とか)の時は、いったん決定を押す必要がある。
今までは全文字そうだったので、別に手間が増えたわけではなくむしろ減ったのだが、
ちょっと違和感がある。カーソル→でも同様になれば使い勝手が良くなるのだが。
そういえば、この決定をすとそのときの文字が入力されると同時に
同じ文字がもう1つ表示される。これは次回入力文字が表示されているのだが、
ぱっと身は同じ文字が2つ入ったように見えるので気になる。
おそらくこの関係だろうが、文字入力でカーソルを前移動して入力を続けようとすると、
その1文字前が(確定された文字であっても)消えてしまうことがある。これはバグ。

本体についている操作ボタンがXS30の前面から上部に変わった。
これ、ラックの中上段に入れている場合は明らかに操作しにくいが、
うちはラックの一番下の段に入れているのでかえって使いやすい。
東芝がどういう意図でこの配置にしたか(おそらく前面をデザイン的に
すっきりさせるためだとは思うが)わからないが、
少なくともうちの家に限って言えば悪い変更ではない。

動作音はものすごく静か。
XS30はラックに入れていても早朝深夜ではかなりファンの音が気になるが、
ラックに入れていればX4では全く聞こえない。
DVDプレイヤーとして使うときにファンの音がしたら困るなぁと思っていたが、
全くの杞憂であった。

        ・・・ネットでナビ・・・

X4とPCやインターネットをつなぎ、番組予約や番組タイトルの編集、
さらに遠隔操作をできるようにする機能である。
RD−X40から実装され、今やRDシリーズの大きな特徴となっている
(が、実装していない機種もある)。

番組予約は画面上に番組表を見せてそこから選ぶいわゆるEPGというやつだが、
他社のレコーダーが番組放送信号の隙間に入れられている無料の番組情報
        G−GUIDE
とか
        ADAMS−EPG      http://www.tadv.jp/service/adams_epg/index.html
を使っているのに対し、
東芝だけは
(1)PC経由でホームページ上の番組表から予約を入れる(iEPG)
(2)メイルで予約情報を送る
(3)X4EXからはDEPGという東芝がインターネット上で行っている
   無料の番組情報提供サービスを使う
という3種類もある。
他社の方式はインターネット環境がなくても使えるのに対し、
東芝のは使えないが欠点だとはいえる。
しかし、他社のものが情報が少なかったり更新が遅かったり、
広告が入って画面が狭かったりするのに対し、
東芝のは情報が多く、広告も入らない。
インターネットの常時接続環境があれば東芝型が良く、そうでないなら
他社型が良いと言えよう。
(正確には1,2に関しては常時接続環境はいらない。PCとつながっていて、
PCが何らかの形でインターネットにつながればよい。)

インターネットの接続環境がないと番組予約機能は使えないが、
PCとの直結接続で出来ることもある。
中でも特に各種名称入力(番組名、チャプター名など)が飛躍的に楽になる。
LANのクロスケーブルが1本付いてくる(1.5m位のもの)ので
ケーブルは用意する必要がない。
常時接続環境がなくてもこれだけのために接続する価値あり。
うちでもまずそうした。

この場合、将来の常時接続環境構築も視野に入れて
間にスイッチングハブを噛ましてあるが、出来るだけノイズの少ないものを選んだ。
金属筐体、VCCI ClassB(きつい方)等がポイントとなろう。
(VCCIとは情報処理装置等電波障害自主規制協議会のことで、
ここの定めた雑音を放出するレベルの規定にはClass-AとClass-Bがある。
第1種、第2種と書いてある資料もあるが、それはだいぶ古い。
Class-Bの方がきつい=雑音は少ない。ラジオ・テレビにノイズが入るとか、
ADSLやモデムで速度が上がらないときには使っている機器の
VCCI Classを調べてClass−Bの物に換えると改善されるかもしれない。
http://www.vcci.or.jp/general/intro/flash/index.html
)
一応紹介
        BUFFALO  LSW−TX−SNS
        売価 2980円(税込み)
        5ポート
        電源内蔵
ケーブルのクロスかストレートか自動判別付き(ゆえに付属ケーブルがそのまま
使えて無駄にならない)。
発熱も少なく良好。ちなみにうちの会社で使っているのもこれだった。

そういえば、X4の元々のネットでナビの説明ではWindowsMeを対象に
設定方法が書かれているが、XPではネットワーク環境設定方法が
大きく変わっている。X4発売はWindowsXPが主流になっている時期なので
「何でXPでの方法が書いてないんじゃい!」と思ったが、
X4EXの取説ではXPに変わっている。
やっとまともになったと言うところである。

DEPGはX4本体で番組表を直接読み取って予約できるが、
検索で絞り込まないとはっきり言って情報が多すぎて見やすい画面ではない
(逆に言えば、絞り込むと見やすくなる)。
でも予約自体は至極ラクになる。

DEPGの環境が出来ると番組情報取得というのも出来るようになり、
手動もしくはGコードで予約を入れた番組にも名称や内容説明が入るようになる。
ここには新番組とか最終回とかの情報も入るので、ある面では便利である。
最終回なら次回から予約を外そうとか。
また、毎週毎日などの定期予約番組でも特番で変わってしまう場合があるが、
これも名称が変わるので判断できるので、予約から外すことができる。

逆に、一度手動で付けた予約名も勝手に換えられるので困る面もある。
まあ、取得するかどうかの選択は出来るのだが。

XS30のときはいらないと思っていたが、
ネットでナビは結構便利である。
常時接続環境があるなら是非設定することをおすすめする。
(うちでADSLを引いたのはこれを使いたいがため、というのもある。)

なお、ネットでナビは本体の電源が入っているときのみ有効である。
録画動作中も操作可能。
またブラウザは、Javaが使える環境であればIEに限らないようである。
少なくともMozilla Firefoxでは問題なく使えている。

メイルでの予約は自分の持っているメイルアドレスを1つ登録しておくと、
X4がそこを見に行って、メイル内容として(タイトルは関係ない)予約形式に
なっている物を見つけるとそれに従って登録するというものである。
これには常時接続環境とメイルアドレスが必要となる。
受信間隔は決めることが出来るが、まあ普通は30分〜1時間で良いのではなかろうか。
(もっと長くても良いとは思うが。)
メイルは普通のものと共用できる。X4はすべてのメイルをチェックするが、
読み出して消したりはしないので、サーバーにはそのまま残る。
登録できたかどうかを指定メイルアドレスに送ってくるので、
間違った予約内容を送った場合にもちゃんと確認できる。
会社から予約したいときなどに至極便利である(^_^;)。

        ・・・DV(デジタルビデオ)連動機能・・・

デジタルビデオ(DV)をDV端子を接続してX4側から操作して録画する機能である。
DV側を再生の一時停止状態にしたら、あとはX4で録画開始するとDVの再生が始まる。
DV端子を使った録画ではデジタルデータによる転送になるので
劣化が少ない・・・はずなのだが、実はX4で最高画質(ただしPCM録音するため
8.0Mbps)にしても結構ブロックノイズが出る。
DVの画像にはよくよく見ると細かい砂嵐のようなノイズが入っているため、
これがX4のMPEG2圧縮をじゃまするのだろう。

DVの記録方式もある種の圧縮を使っているのだが、MPEG2よりずっと軽い。
音質も画質もDVの方が上である。
そういう意味では、余程編集をする/他の人にあげる、等と言うことを考えない
限りDVのまま保存する方が良いのかも知れない。
テープであってもデジタル記録だから劣化は少ないしサイズも小さいし。
(DVにはタイトルも入れられるし。)

なお、DV端子からの入力をそのままフル画面に表示する機能はない。
必ず編集枠を伴ってしまう。
DVの映像をTVで見るのにいちいち配線のつなぎ換えが必要と言うことだ。
これは結構不便。

そうそう、うちで使っているのはSONYのDCR-TRV9であるが、
これの画質は悪くないが音質が今ひとつである。内蔵マイクが良くないのだ。
人の声の周波数帯には強いが、波の音など低域から広域までに広がる音を録画すると
その悪さが露呈する。ほとんど波に聞えないのだ。
そういえばMD+外付けマイクでもうまく録音できなかった。
波の音の録音にはかなりの装備というか準備が必要と見た。

        ・・細かい違い・・・

・従来DVD-Videoでしか使えなかったズームがHDD&DVD-RAMでも使えるようになった。
このように、従来どちらかだけ有効という機能の多くが
両方で使えるようになったという改良がいくつかある。
DVD−Videoでズームが使えると、作品のオタク的研究には役に立つ。

・DVD−Rの背景を、XS30は色で数種類しかなかったのを
色を背景と文字別々に設定できたり、録画した画像を背景にしたり出来る。
うちでは最近はDVD−Rを作ってないのでありがたみはあまり無い。

・ディスク情報で、そのディスクに記録されている番組の全ての
ビットレートとそれによる録画長さが表示されるようになった。
ビットレートが表示されるのは、後でダビングするときに結構重宝する。

・細かい名称の違い
音質のD1、D2がD/M1、D/M2と変わっている。
理由は不明。

・録画予約履歴がついた
過去に予約してある物は一発で再設定できる。
本当は毎週ものなのに最初1日だけの予約をしてしまったときなどの修正予約に便利。

・DVD−R(RW)直書き
・ファイナライズ別タイミング化
 =ファイナライズするまでは追記が可能になった(今までは自動)。

このほか、追加された機能に対応するべく初期設定画面が増えているとかは当然ある。
というように、XS30から変更されている部分は多いが、
基本的には同じなのですぐに使うことが出来る。

・取説が70%リサイクル用紙に変わっている。
最初どうにも紙の色が白くないなあと思っていたらそうだった。
(XS30は真っ白な新用紙。)

・保証期間について
1年だけど「業務や特殊使用の場合は保証期間内でも有料」が追記されている。
防犯用途などで連続時間動作させようとすることがあるのではなかろうか。
防犯機器用のデジタルレコーダーを販売している会社にも
「民生用のレコーダーとの違いは何か」という問い合わせが時々あるそうな。
そもそもRDシリーズは、空き容量があってもHDDでも連続9時間までしか録画できないが。
このあたりを知っている人間として言えば、国産の防犯専用機はそれなりに連続動作や停電への
対策がなされているけど民生機はなされてないからやめた方が良い。
民生機は連続運用すれば確実に壊れる。
防犯用との物でも、台湾製とかの安いものはほとんど対策されてない物も多いのでだめであるが。
長い時間で見れば、結局専用機の方が安くつく場合もあると思う。
(いざというときに止まっていたらしゃれにならんのだし。まあ、それは
防犯専用機でも同じではあるが。)

        ・・・不具合や困った仕様など・・・

・X4-EX初期バージョンではDVD-RWの初期化に失敗するとHDDの内容が消えるという
致命的問題があった。
これに関してはすでに修正ソフトが出ているので、速攻であてる必要がある。
(うちではDVD-RAMしか使わないけど。)

・X4からPianoプロジェクターにコンポーネント接続するとき、
X4側をプログレッシブ出力にしないと映像にちらつきというか
変な色のはみ出しが出る。アニメの境界線が尾を引くと言えばわかるか。
この場合、プログレッシブ出力に変えれば直る。
S接続では問題なし。
また、TV(DRX5)での接続でも問題なかったのでPianoとの相性と思われる。

・うちの環境だけかも知れないが、なぜか時々BSアンテナの電源が勝手に切れてしまう。
初期設定メニュー中にBSアンテナ電源の設定があるのだが、
これがOFFになってしまうのだ。このため、BSの録画が失敗する。
以前、BSアンテナ線を間違ってショートさせたことがあるので、
その時におかしくなったのかも知れない。
(BSアンテナ線には信号の上に電源が重畳されているので、ショートするとやばい。
多くの場合安全回路が働いて電源が切れるようになっている。)
それか、うちは3台のBS接続機器がそれぞれ電源を供給しようとするから、
他の機器がBSアンテナへ電源を供給しているときにX4がBSアンテナにアクセスすると
電源設定がOFFになるのかもしれない。
いずれにしてもBSではけっこう重要な録画もあるので、時々確認しておく
必要がある。
東芝に問い合わせをしているが、現在までに回答はない。
→2004/12に公開されたDVDシュレック2対応と称するバグ取りの中で、
密かにこの「BSアンテナ電源設定が勝手にOFFになる」バグが修正されていた。
最初、X4の下流に付けていたXS30のBSアンテナ電源とのバッティングで
OFFになると思っていたら、DEPGの情報取得の際にOFFになることが
あるらしいと解った。全然関係なさそうなところだからこそバグが見つかりにくかったので
あろうか。直ったから良いが、この問題の解決というか回避のために2万円近く
出費してしまったから、大損である。

・2つの予約録画の終了と開始時間が同じ時、前の予約の最後の15秒が欠ける。
たとえば、
(1)     19:30-20:00
(2)     20:00-21:00
という予約がある場合、(1)の最後の15秒が欠けるので
(1)     19:30-19:59:45
(2)     20:00-21:00
となってしまう。民放ではCMが入るのでほぼ問題ないが、NHKでは時間ぎりぎりまで
放映していることが多いので切れてしまう。こういう予約をすると
「予約時間が重複しています」というメッセージが予約時に出るので
気を付けなくてはならない。
また、このときこの(1)の録画名の後ろに「;次予約録画開始」と言う文字列が自動的に追加される。
これは不具合ではなく「仕様」(ちゃんと取説にも書いてある)のだが、
気をつけなければならない。

・音声は、全体的にヒスノイズがあるように思う。もっともそれが気になるのは
無音時だけであり、ヘッドフォンで聴かなければわからない位である。
メニューモードにいるときに顕著である。
変にノイズを押さえる回路を入れて音の鮮度を下げるのを嫌ったためとも考えられる。
(MARANZのアンプにもそういう傾向がある。)

XS30であった「大音量の高音にもノイズが乗る」という現象はなくなっている。
よくわかるのは映画MATRIXでモーフィアスを助けに行くところで
大量の武器が出てくる場面であったが、もうノイズは出ない。

        ・・・総括・・・

前回購入時は発売前に予約を入れてまで買ったので高く、
かつすぐに値段が下がって残念だったが、今回はだいぶ様子見をした。
もう価格も落ち着いたかな、と思ったところで買ったつもりが、
その後1〜2週間で6000円ほど落ちた。
(ただし、現在は買ったときより3万円も上がっている。
その後何回か上下したようだが、基本的に物の値段が下がってゆくのは仕方ないことなので
あまり気にしても仕方ない。
おそらくは後継機種の生産で手一杯でX4の生産が少ないのだろう。)
早く買って早く使いこなす。お金は稼げば戻るが過ぎ去った時間は戻らない。

XS30紹介時に「どんどん新製品が出る」と書いたが、
本当に各社からたくさん出てた。
東芝も何回もモデルチェンジした。実はこれを書いている間にも3機種も発表された。
特に今年はアテネオリンピックがある(あった)ので需要があるとにらんで
新規参入も加えて非常に数が増えた。

しかし、本当に使いやすいのはどこのなのか、そのあたりの評価は
かなり固まりつつあるようである。
簡単に使うなら松下、編集などをやり込むには東芝というところが
おおかたの評価であろう。特に東芝の編集機能は群を抜いている。
(逆に、鳴り物入りで登場したSONYのPSXはその辺りが
だめだめなので話題にはなったが結局売れなかった。)
そういう意味では、今は以前に比べ迷うことなく買えるのではなかろうか。
価格以外は。

        おすすめ度      87%

ただし、ドライブの交換をしたら。
EX化してからメディアの認識力が大幅に落ちたのは事実。
うちでも過去に記録したメディアはもちろん、新品ディスクまでも
認識しないことが多発していらいらしていた。
EX化する前はそんなことはなかったので、EX化したときに同時に行われた
ドライブのファームの書き換えに問題があったことは明白だ。
ドライブの交換で直ったと言うことは、ドライブがあるロットから一部ハード的に
変更されEXのソフトはそれにあっているが、旧ドライブには合っていないということでは
なかろうか。困ったんであるが、まあ直れば良しとしよう。
(自分の作った製品でもこういう事は希にあるので、大きな声で批判は出来ないのだ。
対応してくれれば文句は言わない。)

ドライブ交換と言えば、日立LGのGSA-4160または4120への感想が可能だという報告が
いくつか出ている。ファーム状対応できていると言うことだ。
これに換装すると、メディアの認識率が上がるだけでなく認識までの時間も早いらしい。
ただし、このドライブは殻付きDVD−RAMには対応していないので、
それを使っている人は要注意である。

ドライブ不良に会わず、また各機能を使いこなせる人には93%ぐらい上げても良い。
今はまだ細かいバグや是非直して欲しい部分が残っているが、それらが解消されれば完成度は高い。

最近得た情報では、パイオニア/三菱機はHDDに二カ国語録画できないのだそうな
(いわゆるビデオモードで録画するため、DVD-Rに保存する時に受ける制約がかかる)。
これを回避するにはDVD-RWに直接録画するしかないと。
こんなん、CM込みで2時間を超える番組をCMカットしてそれ以下に納めてから
DVD-RWに直接録画にコピーするという様な作業が出来ないわけで、
私にしてみれば「欠陥」とも言えるだめ仕様。
SHARPはVRモードとビデオモードの選択フォーマットらしいけど、
フォーマットしないと変更できないというのもだめ。
そういう意味で、編集するなら東芝機はお勧め。理不尽な制約はほとんどない。
(ソニーは編集機能が最低らしい。)

ちなみに。
ビクターは現在バグが多すぎて実用にならない様だし、
日立は特殊フォーマットなので他の会社の危機と互換性がないらしいのでこれもだめ。

また、この手の機器のソフトは非常に複雑なのである程度のバグは容赦する気概は必要。
(致命的でなければ特に。バグだバグだと騒ぐより、それを回避する方法を探す方が得策。)
どのメーカーでも1つや2つのバグは必ずあると思ってよい。
そんな中でも、安定性を考えるならやはりすでに何世代か超えている会社のが良い。
(東芝もX4EXで大幅にソフトを変えたのでバグが多いけどそれでも致命的なソフトのバグは
少ないと思う。ドライブの弱さは上に書いたとおりだけど、交換すれば直るので
問題なし。この件は結構騒がれたけど、他の機種に不具合に比べればずっとましかと。)
いくら安くても新規参入会社の機械を買うのは、特に初めての人にはお勧めしない。
一番安定しているのはやはりPanasonic機なのか。

X4は確かに値段は高い。しかしその価値は十分ある。
今までさんざん迷ってまだVTRで止まっている人は、
ここは一発清水の舞台から飛び降りる気で買うことをおすすめしておく。
絶対に損はしない。そして、買うならDVDだけのレコーダーは絶対に買わず
必ずHDD付きを、そして、出来るならそこそこ高性能機を買っておくべきである。
必要な機能がないとどうにもならないから。

何度も書くようだが、いったんDVD&HDDレコーダーを使ったらVTRには絶対に戻れない。
最初は難しいがすぐに慣れる。慣れたらかえってテープのまどろっこしさが
いやになるはずだ。
もはやVTRを使い続けることは他人との「互換性」以外には意味はない、
とまで言い切ってしまおう(一部高級S-VHS/D-VHS機は除く)。
販売はもちろん、レンタルももうテープよりDVDの方が多くなっているのだ。
個人でもこれからはDVDで交換、というのがおしゃれではないか。

X4を買ってしばらくしてとうとうVTRが壊れた。
DVD&HDDレコーダー2台体制をとっておいて良かった。

「でも、まだVHSがいくつか残っている。
これをどうやってDVDに取り込むか。
そのためだけにVTRを買うのもばからしいし。
会社のを借りるかなぁ。電車通勤なので大変だけど。」
・・・等と書いていたのだが、気の迷いでVTRを買ってしまった。
その話はオタクラ本誌ですでに書いたが、その機器の紹介は後日である。

        ・・・追記・・・

世の中には「地上波デジタルになったら今のDVD(&HDD)レコーダーは
使えなくなるの10万円以上も投資するのは無意味」とか
「D-VHSの方がきれいに撮れて良い」という人がいるが、
少なくとも前者に関しては「大間違い」である。

地上波デジタルになったら無駄になるというのは、
「今放送している番組が地上波デジタル時代になって再放送されるかわからない」
といっておこう。過去においても、1回切りの放送しかなかったという番組はたくさんある。
日本語版「COSMOS」も私がVTRを手に入れていこう全く再放送されていない。
それにどれだけ悔しい思いをしたことか。
今録画できる物は今録画しておいた方が良いのだ。
ひょっとするとDVD化されるかもしれないが、そのときにかかる費用は言うまでもない。

確かに画質とコストだけで考えるならD-VHSの方が圧倒的に有利だ。
ビットレートの上限が違うし、D-VHSは裏技でS-VHSのテープも
使えるからコストも安くなる。

でも、そもそも「テープ」というメディアの限界を無視している。
なぜこれだけ多くの人がDVDレコーダーに移行しているのか。
未だにVHSを買おうという人は、過去の資産の継続のためか、
よほどお金がないかどちらかだけだ。
画質的にはS-VHSの方が上だと思うが、普通の人はVHSの3倍ですら十分だというのが
現状なのだ。
(ついでに言えば、今のアナログ地上波ではD-VHSの最高ビットレートは無用。)
となれば、空きを探さなくて良い/上書きの心配がない/
録再同時が出来る/メディアが場所を取らない/編集が出来る
/高速ダビング出来る(機種が多い)/流し見しやすい/
DVD-Videoプレイヤーと兼ねられる=置き場所を取らない等々、
メリットの方が、テープの大きなメリットであるコストや長時間連続録画よりずっと上である。

画質にこだわる人はD-VHSを選択すべきである。
長時間連続で録りたい人もそう。
この意見には反論しない。確かにそう思う。
でもDVD(&HDD)レコーダーを今買うのは無駄だという意見には真っ向から反論する。
それだけDVD(&HDD)レコーダーには今使うだけのメリットがある。
今便利に使いたいと思うなら買ったらいい。
(お金に余裕があるなら両方買うのが一番。)

地上波デジタルが一般になる頃にはDVD(&HDD)レコーダーがどれだけ進化しているか、
今からは想像しにくいが、おそらく相当の進化を遂げているだろう。
画質も録画時間も今のD-VHSに近づくだろう。
わずか数世代でもかなり進化したのだから。
だから、そのときには地上波デジタル対応DVD(&HDD)レコーダーを買えばよい。

それをお金の無駄だと思う人は、ひたすら忍耐すれば良い。
別にそれは個人の勝手だが、私には意味あることとは思えない。
「お金は稼げば元に戻るが、過ぎ去った時間は戻らない」と書いておこう。

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うちのシステム                          2004年 08月27日現在
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AVアンプ              MARANZ/AIRBOW           SR4200/KAI
インシュレーター        エレクトロコンパニエ    ECS-3

フロントスピーカー      AudioPro/AIRBOW         IMAGE11/KAI
インシュレーター        AIRBOW                  WOOD-BOY(黒檀)
ケーブル                AET                     6N-14G/EZ
音質改善                オーディオゴトウ        Radiowave
スタンド                AudioPro                Stand801改
ベース                  AIRBOW                  人造大理石ボード

補助ツイーター          AIRBOW                  CLT-1
インシュレーター        AIRBOW                  WOOD-BOY(黒檀)
ケーブル                AET                     6N-14G/EZ

センタースピーカー      Velodyne                CHT-14BV
インシュレーター        AIRBOW                  WOOD-BOY(黒檀)
ケーブル                AET                     6N-14G/EZ
ベース                  AIRBOW                  人造大理石ボード

アンプ1(サラウンド)    TimeDomain              YA9
サラウンドスピーカー    TimeDomain              Yoshii9
ベース                  AIRBOW                  人造大理石ボード

サブウーハー            Velodyne                CT-80
インシュレーター        山本音響工芸            QB3(黒檀)
ベース                  AIRBOW                  人造大理石ボード

CD                    CEC/AIRBOW              CH7700Super2
インシュレーター        AIRBOW                  WOOD-BOY(黒檀)
3P-2P変換プラグ         AIRBOW                  DH9021/CR

CD−R                TASCAM                  CD-RW700
インシュレーター        AIRBOW                  WOOD-BOY(黒檀)
ケーブル←アンプ2       AIRBOW                  MSU-095

DVD&HDDレコーダー1      東芝                    RD-XS30
インシュレーター        エレクトロコンパニエ    ECS-3
ベース                  AIRBOW                  人造大理石ボード
電源ケーブル            Panasonic               RP-CA108A

DVD&HDDレコーダー2      東芝                    RD-X4EX
Dケーブル→AVアンプ     AIRBOW                  MSD-90
インシュレーター        AIRBOW                  WOOD-BOY(黒檀)
電源ケーブル            Panasonic               RP-CA108A

プロジェクタ            PLUS Vision             Piano改(HE3150)
電源ケーブル            AIRBOW                  CPSC-L/1.25
ベース                  AIRBOW                  人造大理石ボード
スクリーン              OS                    MT-TV060(BS)

DVDプレイヤー           SONY                    DVP-NS715P
ケーブル→TV          AIRBOW                  MSU-095
ベース                  AIRBOW                  人造大理石ボード

TV                    SONY                    KV-29DRX5
BSアンテナ            DXアンテナ              DSA353K

ヘッドフォン            SENNHEISER              HD580

電源改良                熱電子工業              TVスッキリー(5台)
                        小柳出電気              OCB-1H(3台)
                        森修焼                  アーススタビライザー
                        松下電工                WN1318(3台)
                クライオオーディオテクノロジー  クライオピュアブレーカー
電源ケーブル            Panasonic               RP-CA108A(TVスッキリー用他)

雰囲気改善              AcousticRevive          RR-7
CD/DVD音質・画質改善    AcousticRevive          RD-1

ラック                  ADK                  SE-5055NA+SE-OP50G
棚板補強                AIRBOW                  人造大理石ボード

学習リモコン            Victor                  RM-A1500
(買ったVTRについては、このシステムには接続していないので書いていない。)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

                [CHT-14BV]
                    ↑
           [CLT-1] ↑ [CLT-1]
                ↑  ↑  ↑
     [IMAGE11/KAI] ↑ [IMAGE11/KAI]
                ↑  ↑  ↑
                ↑  ↑  ↑        [CD-R ]
                ↑  ↑  ↑          ↑↑
                ↑  ↑  ↑         光D└←←┐
                ↑  ↑  ↑     ↑      ↑
         ┌←← ↑←↑←↑←←A←←[CD]   ↑
         ↓     ↑  ↑  ↑         ↓      ↑
         ↓     L  C  R  ┌同軸D-┘      ↑
         ↓     ↑  ↑  ↑ ↓┌光←D→同軸 ┘
         ↓     ↑  ↑  ↑  ↓↓
         ↓  [SR4200/KAI]
         ↓     ↓  ↑  ↑  ↓↑
         ↓     ↓  ↑  ↑  ↓└←←←←←←←←←←←←←┐
         ↓     ↓  ↑  ↑  ↓                            ↑
         ↓     ↓  ↑  ↑  サブウーハー               音声:光D
         ↓     ↓  ↑  ↑  ↓                            ↑
         ↓     ↓  ↑  ↑  [CT-80]                      [DVD]
         ↓     ↓  ↑  ↑                                ↓
         ↓     ↓  ↑  └音声:A←[RD-XS30]←映像:Comp/S┐↓音声A/映像D1
         ↓     ↓  ↑                         音声:A   ↓↓
         ↓     ↓  └←←←←←┐                     [TV]
         ↓ サラウンド          ↑                      ↑↑音声A/映像V
         ↓     ↓              ↑                      ↑└←[GAME]
         └→→[YA9]            ↑   [Piano]            ↑
                ↓              ↑      ↑              ↑
                ↓          音声:同軸D  ↑              ↑
         [L/R:TimeDomain]       ↑   映像:S/Comp=YPbPr  ↑
                                ↑      ↑              ↑
                                ↑      ↑     音声:A   ↑
                                └←[RD-X4EX]→映像:D1→┘

デジタル接続表
                        IN      OUT
        CD-R    光      CD      SR4200
                同軸    SR4200  未使用

        CD      光      ---     CD-R
                同軸    ---     SR4200

        SR4200  光1    DVD     未使用
                光2    CD-R    ---
                同軸1  CD      CD-R
                同軸2  RD-X4EX ---

音声接続表
        SR4200  TV      ←      TV              (A)
                DVD     ←      RD-X4EX         (D)
                DSS     ←      DVD             (D)
                CD-R    ←→    CD-R            (D)
                CD      ←      CD              (D)
                VCR1    ←      RD-XS30         (A)

        TV      Comp1   ←      RD-X4EX
                Comp2   ←      DVD
                Comp3   ←      RD-XS30
                S2      →      RD-XS30
                Video2  ←      Game(利用時のみ)

電源系統表
        AC(1-1)→OCB-1H(1)→TVスッキリー(1)→ TV
                          →サブウーハー
                          →未使用
                          →未使用
        AC(1-2)→RR-7
        AC(2-1)→TVスッキリー(2)→OCB-1H(2)→ 3P2P→CD
                                           → CD-R
                                           → RD-XS30
                                           → DVD
        AC(2-2)→OCB-1H(3)→TVスッキリー(3)→ RD-X4EX
                          →TVスッキリー(4)→ SR4200/KAI
                          →未使用
                          →未使用
        AC(3-1)→TimeDomain
        AC(3-2)→TVスッキリー(5)→Piano

        アース→CD,SR4200/KAI,RD-X4EX(全てフレームアース)

アンテナ接続表
        BS  → RD-X4EX  → RD-XS30 → TV   渡り配線
        VHF → ブースター → 2分配機 → RD-X4EX
                          → RD-XS30  → TV

ラック上配置
        1段目  CD−R
        2段目  CD
        3段目  RD-X4EX
        4段目  SR4200/KAI
        5段目  なし
        棚は人工大理石ボードで補強

        ・・・

先週、他のネタを書くのに精一杯(先週は半分が直書き)で書きそびれていたが、
このX4のネタ連載中にX5という後継機種が発表になった。
発売が11月かららしい。
先行するXS43/53と同じく2つのチューナーを内蔵している。
私がX4を買う理由に「撮りたい番組が重なる」と書いたが、
世の中そういう人が多いと言うことの現われであろう。
Panaも後日同様の製品を出したことから見てもそれは明らかだ。

多くの特徴は8月に発売になった同社XS53と一緒だが、
実は隠れた特徴が「DVD−RAMドライブが自社製からPanasonic製に戻った」
と言うことが上げられる。

X4(実はXS41から)でさんざん文句を言われたのだろう。
たしかにX4は、機能面では満足したが、DVDドライブだけはひどかった。
うちは交換後は良くなったが。
それに比べ、PanaドライブだったXS30では問題は一度も起こらなかった。
せっかく作った自社製ドライブを採用しないという判断は「英断」と
言えるだろう。

これでX5はお勧め度がかなり上がる。
ともかく、「編集するなら東芝」、とりあえず使うなら「松下」である。
他社?まあ、どんな制約も自分で乗り越える度量のある人はどうぞ。

まあ、ダブルチューナーを買うより最廉価機のXS24を2台買った方が
安かったりするのだけど、高い方が物としての作りは良いからね。

        ・・・隠し機能・・・

・DVD再生中にCH上下キーを押すとコントラストが変る。
・タイムバーは▽キーで下に下がる

        ・・・2006/08/07追記・・・

DVDドライブの調子がどうにもならんほど悪いので交換した。
新品のメディアを壊すは、追記では前の録画分も読めなくしてしまうはで、
これ以上使う全てのメディアをだめにしてしまいそうで、
これは早々に交換する必要があると思ったからである。

交換したのはLGのGSA-H10Nというドライブ。5000円ほど。
(ファームはJL10。X4本体のドライブファーム表示で確認できる。)
Panasonicのドライブという手もあったが、12800円ほどするので試すのには高すぎる。

ただし、LGのドライブは殻付きDVD−RAMが使えない、
DVD−Rをファイナライズしないで取り出すと二度と認識できなくなるという制約がある(らしい)。
CDが聞けないという話も聞いたことがある。
まあ、うちには殻付きメディアは数えるほどしかないし、DVD−Rもほとんど使わないので問題ない。
DVDレコーダーでCDを聞くこともない。

ドライブの交換は、当然のことながら分解して行うが、
DVDドライブを外すためにはHDD・各種ケーブル・放熱仕切板などを外す必要があり、少し手間がかかる。
とはいえ、ゆっくりしても(交換作業自体は)1時間かからない。
ドライバーは+ドライバーが先が細いのと太いの2種類必要で、
先が磁石になっている方が作業がはかどるだろう。

交換する上での注意点は、

・元のドライブを取り外すときは、いったん前に押し出すようにしてから外す
 これは、X4のDVD部分の蓋を押し出すための棒がドライブ下部に付いているためで、
 この引っかかりを外すためである。
・交換するLGドライブは、前面パネルとトレイ前パネルを外す必要がある。
 まず最初にトレイ前のパネルを外すが、ここは強制排出口に針金をつっこんでトレイを排出させてから
 下から上にスライドさせて外す。先にこれをしないと前面パネルはとれない。
 次ぎに前面パネルだが、これは左右下の止め爪を押せばすぐ外れる。
・LGドライブは東芝ドライブに比べ全長が短いが、問題はない。
 ただ、左右の台座金具のドライブに対する位置関係が見た目変わるので、
 穴位置を間違えないようにする必要がある。前面を合わせればOK。
・外すケーブルの内2本がフラットケーブル(正式名称は不明)なのだが、
 このケーブルは折り曲げに弱いので、抜き差し時は力の入れ方に注意が必要
・HDDも外す必要があるが、3.5’HDDは非通電時でも振動・衝撃に弱いので扱いには注意する。

と言うことぐらいで、後はさして難しくない。

交換後の特別な作業や操作は全く必要なし。至極すんなり認識、動作してくれる。
(Panasonicドライブではメディアの認識に特別操作が必要らしい。)

交換が終わったらあせらず、蓋を閉める前にDVD-RAM等で動作確認をすること。
万が一取り付けを間違っているようなとき、蓋を閉めてからまたえらい作業になるので。

このGSA-H10Nドライブには日立製造分とLG製造分があるらしく、
http://dvd-r.jpn.org/GSA-H10N/index.htmによると若干の差があるらしい。
ただし、X4では高速DVD-RAM書き出しに対応してないのでここに示されている性能差も関係ない。
ちなみにうちのはLG品。

交換後は快適に読み書きできている。動作音、画質なども変わりない。
いや、画質は心持ちよくなったような気もせんではない。
DVD−Videoを見たときにそう思った。

東芝ドライブでは書き込むときに「失敗しませんように」と祈りが必要だった(^_^;)が、
当然今はそんな必要はなく、安心である。
潰されたDVD-RAMは10枚近い。
もっと早くに交換しておくべきだった。
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