「AcousticRevive RE−9」(本誌未公開新ネタ)
{商品紹介}

    「AcousticRevive RE−9」
    
    関口機械販売
    定価 ¥39800(税別)
    買値 ¥30000位(税込み)

オーディオ機材のアースを取ることで音を良くしようと言う小物である。

電気機材はそのフレーム(筐体)と大地との間に電位を生じている。
その理由の詳細は理解するところではないが、おそらくは、
機器内に流れる電流がフレミングの法則に依って筐体の金属部分に
電気を発生させるためと思われる。

この電位は(先に紹介の)デジタルマルチメーターで測れば容易に測定出来る。
テスターの測定モードをAC電圧にし、プローブの片方を手で握り、
片方を機器のフレームアース部分にあてる。厳密には信号のマイナスと
フレームアースは意味が違うので、接続端子のマイナス側にあてた場合は
正確でないかもしれない。電気装置のノイズ対策と規格適合時はこの区別が重要になる。
ちなみに、この電位差は1日の内でも変わるし、天候でも変わるし、
電源を入れている装置の数でも変わる。一定ではない。

電位差があると言うことは電流が流れる可能性があると言うことで、
これがいわゆる感電につながる。
洗濯機や乾燥機のように大電流を扱い、しかも水に濡れる場所では特にその可能性が高いので
アースを取ることが義務づけられているのである。

オーディオ機材では感電の可能性は低いが、電位差を生じているのは同じ。
多くの機器ではフレームアースと回路のマイナスをつないでいるので、
これが信号ラインに影響を与えて音を悪くするらしい。
なもんで、このフレームをアースすることで電位差を下げ無用な
影響を無くそうと言うのがこの機械である。
(回路における0V=グランドが、大地に対してふらつくので音が悪くなると言う
話も聞くが、つながっている全ての機器で同一電位でふらつくなら
結局関係無いと思うのだが。だから、この「ふらつき」論は
正しくないと思う。ふらつきではなく、不要電流・電位の発生がいけないはずだ。)

普通アースを取る場合は、地面にアース棒を埋めたりする必要がある。
これは一戸建なら可能だがマンションなどでは難しい。

そこで、そういうことをしなくても電位を下げる=アースを取ったのと同じ
同じ効果を出すのがこのRE−9である。
おそらくは、電位差を測りそれの逆電位をかけるのだと思う。

この装置がうまく働けば電位差が下がるのを測定出来るはずである。
早速つないで測定。

    「あれっ??」

ほとんど下がらない、せいぜい1V程度。
説明書を読み返して接続し直しても駄目。

環境によっては効かないことがあると書いてあったが、
正しくうちがその環境であったようだ。
効いてないので音の変化もなし。

接続に関してはいろいろな注意が書いてあるが、
ここではいちいち説明しない。
1つ注意すべきは、逆電位をかける装置なので、
そのかけ方を逆にすると倍の電位差を作り出してしまい
場合によってはブレーカーを落としたり機器を壊す可能性もあるので、
一応注意が必要である。
(実際逆にして確かめてた。確かに倍になる。)

ひょっとして装置が壊れているのかとも思ったが、
試しにファンヒーターにつけてみたらばっちり下がったので
故障ではないようである。

つながっている機器が多いからかも知れない。
アンテナ系がつながっていたら駄目、ともあったが、
AVアンプ系では確実にテレビの類はつながっているから
直接ではなくてもアンテナはつながるぞ。
一体どうしろと言うのだ!!!

    お勧め度    10%

効く環境もあるんだろうけど、少なくともうちではまったくの無用。

こういう製品の場合は、単に音の善し悪しといったあいまいな判断ではなく
テスターで測ればその効果が明示出来るので、
効かない場合には返品出来る制度が欲しいところ。

結局、これ、ホームページを見て「ほしい」という人がいたので売ってしまった。
2万で(実は中古品出店に売ると8000円くらいでしか買ってくれない(T_T))。
使えるものは使う人のところに行くのが一番ですからね。
めでたしめでたし。
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