毎週月曜夜9：15分より表題のテレビドラマが放映されている。昨夜で16回シリーズの８回目が終わった。明暦の火事で江戸は全焼、柳橋のおせんちゃんは火事騒動に巻き込まれて記憶を喪失する。彼女には約束した大工の若者がいるが、彼は大阪で修行中で江戸の実情が分からない。どうやら柳橋も焼けたらしいと言うので心配する。。。ことはない。今はANAで飛んで帰って来られる。その柳橋のたもとに「大黒家」という天麩羅屋がある。今日はそこで御馳走になった。この天麩羅屋は「島新」という小網町の油問屋が納めている胡麻油を使っているので評判の老舗、と聞いている。てんぷらは素材、油、腕の三拍子が揃って決まると言われているが、確かに「大黒屋」は旨い。今年の春、その柳橋から最後の料亭「いな垣」が消えた。昭和の２０年代から40年代、柳橋の花柳界はまるで「夜の首相官邸」「深夜の経団連」だった。毎夜、要人たちが日本の将来を話し、戦後の高度経済成長の道筋が決定された。柳橋は虚飾の街であり、同時に実質的な日本の政策決定の舞台だった。（つづく）