タイトル 少年忍者・風のフジ丸
放映年 1964〜65年
放映話数 全65話
土三平原作の「忍者旋風」をベースに制作。主人公の名前は原作と違い、スポンサーの藤沢製薬から、フジ丸と命名された。番組最後に戸隠流三十四代目・初見良昭による忍びの術の解説「忍法千一夜」があった

声の出演:小宮山清、加藤みどりほか

TV忍者アニメの原点、風のフジ丸。往年の東映アニメの作風を活かした絵柄だった

 時代劇専門チャンネルで先日まで<サスケ>が、現在は<忍風カムイ外伝>が放映中である。その2作品の前、忍者ものTVアニメの先駆けが本作、<少年忍者・風のフジ丸>であった。木の葉隠れや火炎の術…忍術の解説までついていて、子供心にわくわくして見ていた。(ああ、忍者になりたい!)と真剣に思っていたこの頃…まったく、何にでもすぐ影響される性格は変わっていないのである(笑)わたしの父親は、よく小柄や手裏剣投げの練習をしていた。もちろん、本物である。小さな畳に向かって、一心に手裏剣を投げる父…その普通じゃない光景も、わたしには格好良く見えたものだ。ただし、危ないからといってわたしは投げさせてはもらえなかったが…(残念である)
 フジ丸といえば、藤沢製薬。〜風のフジ丸、少年忍者〜という主題歌の後に、朗々とした声で、ふじさわ〜ふじさわ〜、ふじさわや〜く〜ひ〜んと入るのである。だから、今でもフジ丸の主題歌を口ずさむとき、ふじさわや〜く〜ひ〜んも含めて唄ってしまう。藤沢薬品…ものすごい擦り込みである(笑)当時のアニメは単発スポンサーも結構あったから、作品とスポンサーをセットで覚えていることも多い。ワンダースリーといえばロッテ。オープニングでロッテの文字が踊っていたっけ。狼少年ケンは森永製菓。ケンのココアは死ぬほど飲んだ。エイトマンは丸美屋、鉄人28号はグリコ…ウルトラシリーズはタケダ製薬、サザエさんは東芝で、ハイジはカルピス…最近は単発スポンサーというのはなかなかないから、こういう擦り込みはある程度の年齢までだろう。大好きだった作品、アニメにしろ、特撮にしろ、思いだすとき、当時の商品も一緒に浮かんでくる。殊にお菓子や食べ物。アトムだったらマーブルチョコ、エイトマンならふりかけ…(おそ松くんのふりかけの方が好きだったけど)時代がフラッシュバックしてくる…頭の中と、味覚に…(2003.5.19)