英会話のマスター法

Mr.Hiromichi Mukaibou, "WORKING QUADS" writer

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発信人:向坊 弘道
グリーンライフ研究所. 向洋興産株式会社.
808ー01,北九州市若松区有毛3106.
FROM; MR.HIROMICHI MUKAIBO.
GREEN LIFE INSTITUTION IN JAPAN.
ADDRESS; 3106 ARIGE, KITAKYUSHU CITY, 808-01 JAPAN.
NIFTY-ID: BXEO6432. INET ADDRESS: Lucenashi
TEL & FAX:093ー741ー2413.

向坊弘道さん:『ワーキング・クォーズ』執筆者:福岡県北九州市

1990年5月、福岡市、清家宅・『Working Quads』編集部にて

[ Photo : Mr. Hiromich Mukaibo at "WORKING QUADS" editorial office in May 1990]

 ◆ 英会話のマスター法


◆ 英会話のマスター法


   「教育は金がかかる」というのは嘘で、「教育は金がかからない」が本当では
ないかと思います。英語でも何十万円もするテープを買い込んでみたり、高い塾
に何年も通った人で、英会話が上達したという例を見たことがありません。外国
でその国の言葉がよくできる人は一様に耳がいいようです。微妙な発音、早口の
言葉を聞き分けることによって会話が上達するようです。

 私たちもこれをヒントに外国語をマスター法を編み出すことができます。つま
り「微妙な発音、早口の言葉」が”安価に、常時に”手に入れることができれば
いいわけです。それで、NHKの英会話やテレビの英会話番組を利用する人は多
いようです。これは名案ですが、これには大きな欠点があります。なぜなら、
ちょっと油断していると勉強が追いつかないほど遅れてしまいます。また、多く
の人は簡単な英会話を楽しみたいのであって、外国で一生を過ごしたいわけでは
ありません。

 そう考えると「海外では中学2年の英語で十分通じる」という先輩たちの意見
は的を得ているようです。中学2年の英語教科書は本屋で安価に手に入れること
ができます。と同時に、本読みテープを手に入れる必要があります。その上、文
法を勉強したい人は教科書ガイドを買うといいです。これら3種の”先生”が揃
えばあとはやる気だけです。

 耳で勉強した人はよくしゃべれるようになります。耳を鍛えるために教科書
テープの発音をまねて教科書を100回、声を出して読むような方法をとれば進
歩は早いようです。100時間テープを聞いたら1時間しゃべるくらいでも十分
会話ができます。試験のために、単語をノートに書いて暗記する生徒があります
が、これは無意味で、勉強のスピードも遅れてきます。高校にはいると英語の授
業にさへついて行けない場合は「読まないで書く」勉強方法を反省する必要があ
ります。

 文章を100回読めば、単語は瞼に焼き付いてしまうし、発音や抑揚も本物
そっくりになってきます。こうなると、文章もまるまる覚えてしまうので、学校
の試験でも満点に近いわけです。いかに〇×式の受験英語が無駄であるかが分か
ります。

 最近の文部省の方針も耳を活用する教育に転換しつつあります。近い将来に、
日本人式アクセントからは似ても似つかぬ新人類が続々と生まれて、国際舞台で
活躍することでしょう。

 ところで、家庭教師歴45年と、いささか苔の生えた私は今でも電話による塾
をやっています。ど田舎の不便な我が家に生徒を通わせるよりは電話の方がはる
かに楽です。それに、生徒から風邪をうつされる恐怖感から解放されるので、私
のほうも助かります。生徒に私は電話でいつも囁きます。「そのうちにペラペラ
になれるんだ。面白いぜ。がんばれよ!」

( 終わり)

(1997年11月24日、『ワーキング・クォーズ』編集部へ電子メールで到着)



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