副腎皮質ホルモン(ステロイド)とは

副腎とは、腎臓の上部にある左右一対の内分泌腺で、重量で28%をしめる髄質を取り囲んで、皮質があります。そこから分泌されるホルモンを副腎皮質ホルモンと言います。細胞のミトコンドリアと滑面小胞体でコレステロールから合成され、主として5つの作用があります。a)血糖上昇作用。b)抗炎症作用。c)許容作用。d)神経作用。e)抗ストレス作用。これら詳しい作用については生理学書を参考にしていただきたいのですが、薬については、その中の抗炎症作用を利用していることになります。薬については、生体と同じものを使っているわけではなく、分子構造中の基本骨格は同じですが、構造の違うものをいろいろ使用しています。しかし薬であっても、当然ステロイドとしてのほかの作用も起こることになり、目的とする以外の作用、いわゆる副作用も多くなってくるのです。


ステロイド外用剤の強さ
薬効
一般名
strongest
医療用のみ
very strong
医療用のみ
strong
0.12%吉草酸デキサメタゾン
0.12%吉草酸ベタメタゾン
0.3%吉草酸酢酸プレドニゾロン
0.025%フルオシノロンアセトニド
medium (mild)
0.1%トリアムシノロンアセトニド
0.1%酪酸ヒドロコルチゾン
weak
0.1%酢酸デキサメタゾン
0.5%プレドニゾロン
1.0%酢酸ヒドロコルチゾン

吉草酸デキサメタゾン

注意)weakとは、ステロイド剤の作用の中で”弱い”ということで、長く使っても安全というわけではありません。


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