スギノアカネトラカミキリ

Cryptomeria twing borer   (Anaglyptus subfasciatus)

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スギノアカネトラカミキリ成虫 

 スギ・ヒノキ穿孔性害虫の被害
 スギ、ヒノキの立木を加害する害虫に、スギノアカネトラカミキリ、スギカミキリ、ヒノキカワモグリガなどがあります。これらは穿孔性害虫と呼ばれ、樹皮下にもぐり内樹皮や木部を加害するので、材質を著しく低下させます。スギノアカネトラカミキリの食害は”トビグサレ”などと呼ばれ、外観からの食害の判別は困難なため、非常に厄介です。
生態
 スギノアカネトラカミキリは、本県では成虫は4月から6月頃に現れます。5〜6月頃枯枝に産卵し、孵化した幼虫はやがて枯枝から幹に入り込み食害します。そのまま幹の中で幼虫で越冬したあと、翌年の夏に幹の中かもとの枝あるいは近くの枝で成虫になります。もう1年成虫で越冬したあと翌春に枯枝から脱出します。つまり成虫になるには足掛け3年を要しています。

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枝の中のスギノアカネトラカミキリの幼虫 
防除法 
 スギノアカネトラカミキリ防除は、多くの研究者により誘引剤で成虫を集めて殺す方法や、天敵の利用などいろいろ試験されていますが、実用に至っていません。現在のところ枝打ちが唯一有効な方法です。
 当センターではヒノキ被害林の一部の木を地上約5mまで枝打ちし、4年たったときに枝打ちした木と枝打ちしていない木のスギノアカネトラカミキリの侵入数を調べました。枝打ち木の枝打ちしたところには、スギノアカネトラカミキリが新たに侵入していなかったのに対し、枝打ちしていない木では下から上の方まで新たな侵入がみられました。このことは、枝打ちがスギノアカネトラカミキリの防除に有効であることを示しています。しかし、枝打ちした木でも、枝打ちしていない高いところでは新たに侵入していることから、早めの枝打ちが必要といえます。
 枯枝ができ、侵入が始まる植栽後10年目頃に、4〜5mまでの枝打ちを行えば、最も商品価値の高い部分の被害を防除することができます。防除に万全を期すにはそのあとも枯枝ができないように注意することが必要です。

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