2年化学TB 資料26 金属のイオン化傾向

  2年    組    番 (                          )

金属のイオン化傾向

 硝酸銀AgNOの水溶液に銅板を浸すと、銅の表面に銀が析出し、溶液が銅(U)イオンにより青くなる。
 
Cu + 2Ag+ → Cu2+ + 2Ag

 この現象から、銅は銀より陽イオンになりやすいことがわかる。

金属が水溶液中で陽イオンになる性質を、 ( イオン化傾向 ) とよぶ。金属をイオン化傾向の大きなものから順に並べたものを、金属の ( イオン化列 )という。

 大←           イオン化傾向                   →小

 K Ca Na Mg Al Zn Fe Ni Sn Pb () Cu Hg Ag Pt Au

金属の反応性

金属の反応性は、イオン化列と関連している。

〈水との反応〉 イオン化傾向の大きいK,Ca,Naなどは、常温でも水と激しく反応して水素を発生する。
 2
Na + 2HO → 2NaOH + H
Al,Zn,Feは高温の水蒸気と反応して水素を発生する。
 3
Fe + 4HO → FeO + 4H

〈酸との反応〉 水素よりイオン化傾向の大きい金属は、塩酸・希硫酸などと反応して水素を発生する。
 
Zn + 2H → Z2+ + H
 水素イオンよりイオン化傾向の小さい
Cu,Hg,Agは塩酸や希硫酸には溶けないが、硝酸や熱濃硫酸のような酸化力のある酸には溶ける。このとき水素は発生せず、それぞれの酸に応じた気体が発生する。
 
Cu + 4HNO → Cu(NO + 2HO + 2NO
       濃硝酸

 白金Ptと金Auは、酸化力の極めて強い王水(濃硝酸と濃塩酸を体積比1:3で混合したもの) には溶ける。

〈酸素との反応〉 イオン化傾向の大きい金属ほど、空気中の酸素によって酸化されやすい。

イオン化傾向  大                                            小
 金  属     K Ca Na Mg Al Zn Fe Ni Sn Pb 
(H2) Cu Hg Ag Pt Au

水との反応    冷水と反応する
           熱水と反応する
           高温の水蒸気と反応する

酸との反応    塩酸・希硫酸などに溶ける
           酸化力のある硝酸・熱濃硫酸に溶ける
           王水に溶ける
室温での乾燥

空気との反応

問い 硫酸銅(U)水溶液に亜鉛板を入れると、どんな変化が起こるか。

 

問い @マグネシウムと熱水との反応、A鉄と希硫酸との反応、B銀と希硝酸との反応を、それぞれ化学反応式で示せ。