[ 2倍を超える大きな格差が、なぜ合憲なのでしょうか ]最高裁大法廷は、平成十一年十一月十日、平成八年十月の衆議院総選挙について、 一票の格差が二倍以上の選挙区が28 ( その次の国勢調査では60に増加 ) もあっても違憲ではないと、多数決で判決しました。 驚いたことです。失望しました。皆さまはいかがでしたか。 [ 私たちには最高裁裁判官の判断を審査する責任と権利があります ]個々の裁判官の判断や実績について、平素はほとんど知られていないために、 従来この国民審査では、大多数の有権者は何も書かずに、用紙を投票箱に入れていたのが実態です。 「 どうせ効果が出るほどの X 印の数にはなるまい 」 と、有権者が諦めていたことも、 この審査投票への関心が低かった原因でしょう。 「 一律に全員に X をつけよう 」 と唱えた人もいました。 しかし、全員が同じ割合の X 印なら、 何の意味もないでしょう。 ところが、もしある裁判官が、たとえ数%でも他の裁判官たちより X 印が多かったらどうでしょう。 それは、有権者の意思が社会にはっきりと示されたということです。 ですから、たとえば 「 合憲 」 と判断した裁判官に対する X 印が、「 違憲 」 と考えた他の裁判官への X 印より、はっきりと多くなれば、有権者が 「 違憲 」 判断を支持していることが明らかになったと言えます。 2倍以上もの不公平な格差について、当時のこの最高裁大法廷の判決結果は、次のようでした。
興味ある事ですが、裁判官、検察官などの出身の9人の裁判官は合憲だと判断し、弁護士、 外交官出身の5人の裁判官は違憲だとしています。 [ 私たち有権者の良識と意思を通す時代がやってきました ]皆さまがもし 「 合憲 」 と判断した裁判官たちの考えを 「 受け入れたくない 」 とお考えでしたら、 有権者のその素直な判断と意思を投票を通じて表明したらどうでしょうか。 警察の相次ぐ不祥事を追求したメディアの姿勢と、 それへの世論の支持によって改革が始まったように、 不合理や惰性的慣行を押し通せる時代は今や終ろうとしています。 そして私たち一般人の良識が通ることが証明されはじめました。 私たち日本人は、従来明確な意思表示をあまり好まず、何ごとも我慢し、 穏便に事を済ませがちでした。 しかし、次の最高裁裁判官の国民審査投票の機会には、面倒がらずに、 ひとりひとりが考えと意志を持ち、声をあげ、行動を起こそうではありませんか。 この行動で私たちの判断と希望をはっきりと数字で示そうではありませんか。 そういう私たちの行動の積み重ねによって、日本をもっと良い国に変えようではありませんか。 長い意見広告をお読みいただき、本当にありがとうございました。 是非、ご家族やご友人に、 このことをお伝えください。 ( この広告に対するご意見は 106-0047 東京都港区南麻布 3-19-28 イトーピア南麻布 603号室 「 一票の格差を考える会 」 にどうぞ ) |