****************
県学労ニュース333号     2005/10/18発行
****************
遡及して減額措置するのは許されない!
県人事委0.31%減額勧告!
地域手当や賃金体系の見直しは見直しは全国の動向を見ながら、今回は見送り、年内に再度勧告!
 

05年愛知県人事委員会報告・勧告内容(概要)

1 公民格差(△0.31%△1,371円)解消のため、国の俸給表に準じて改定
  教育職給料表は全国人事委連合会モデルに準じて改定
2 期末勤勉手当は4.4月を4.45月
(この2つを合わせると年間総所得はほぼ同額となる)
3 改定時期は調整措置を講じた上、公布の日の翌月初日から実施
4 特勤手当の適正化の検討
5 総実労働時間短縮の推進
6 育児休業等の取得促進
7 メンタルヘルス対策の充実
8 給与構造の改革については、他県の動向を注視しながら、さらに検討を進め、本年中に別途報告・勧告する
 

 愛知県人事委員会は10月6日、今年度の給与勧告を行った。勧告によれば、職員の給料が民間給与を0.31%、金額にして1371円上回っているとして、月例給を減額させ、ボーナスに当たる期末勤勉手当は逆に0.05月分引き上げること勧告しました。これを年間所得で比較するとほぼ均衡することになります。また、国の人勧では配偶者にかかる扶養手当を500円引き下げるとしていますが、県人勧では国の俸給表に準じる改定のみで公民較差は解消され、扶養手当の減額勧告はありませんでした。
 
 なお、教育職給料表については国立大学等の独立行政法人化によって、俸給表が無くなったので全国人事委員会連合会モデル表に準じると勧告しましたが、県独自で給料表を作成すれば足りるし、給与決定原則を定めた地公法に反するのではないでしょうか。
 
 また、総実労働時間短縮の推進として年次休暇の計画的使用や時間外勤務の縮減を揚げているが、教育委員会の怠慢で県立学校には未だ通知すら出されていない。勧告を重視するなら、一斉退庁日を設けるなどを指導してもらいたいものです。
 
 報告書の最後に、給与構造の改革については、「制度全般にわたる国の給与構造改革の詳細を把握するとともに、他の都道府県の動向も注視しながら、本県における給与構造改革についてさらに検討を進め、本年中を目途に別途報告及び勧告を行うこととする。」としています。
 県人事委が国の勧告に倣い給料表の細分化、評価で昇給幅を変えること、55歳以下での昇給停止に繋がる枠外号給の廃止、同じ市町村に住んでいても職場が違うと給料に差が出る地域給の導入するなど危険でおかしな制度改悪を勧告する危険性が残っています。取り組みを強めていかなければいけません。

賃金カット裁判控訴審報告

 県学労も原告に参加している 裁判の現況報告が愛学労機関紙に掲載されていましたので、転載します。
 
 名古屋高裁で賃金カット裁判の控訴審が闘われている。9月22日は第9回目の進行協議、丸い大きなテーブルでわれわれ控訴人と被控訴人の県側が向かい合う、裁判官はわれわれの左側、県代理人の右側に座る。控訴審はこのような形で進められることが多い。

 今回も裁判長から控訴人、被控訴人双方へ立証と反論などが促された。
  
 これを受けて控訴人は特に次の点を強調した。
 
 一年目の賃金カットは、県は準用再建団体転落の危機にあり、その緊急避難が理由とされた。しかし2年目、3年目は再建団体転落などということはいわれなかった。「財政の健全化」などといわれたが、それは1年目の理由とは関係ない。
 
 今回の事件は国会ではなく地方議会での話だ。「立法裁量」が問題になっているが(地裁では「賃金カットは県条例で決まったことだから問題はない」とされた)、例えば東京高裁の東京都外形課税裁判判決がある。これははっきりと「法律に基づかないことを条例でで決めてはならない」ということを言っている。今回出した控訴理由書でそのことははっきり出しているので被控訴人からその点を反論してもらえば更に問題が明らかになる。

中国(昆明・桂林)の旅  No.2  渡邉研治

8月26日(金)高地トレーニングで有名になった昆明を走る 

 最近女子マラソンの高地トレーニングで有名になった昆明を走った。といっても、彼女らは市内を走ったわけではない。郊外のもう少し高い未舗装の道を走っていたはずである。でも、気分だけはマラソンランナーだ。午前6時30分、未だ明け切らない市内を走り出した。7時ごろ中学生が自転車や徒歩で校門付近に集まってきた。夏休みにも授業があるのかガイドに聞いてみたら、未だ夏休み中なので特別講座があるんではないかとのことだった。

まず市内にある円通禅寺に行くことになった。私を含め同行3名を乗せたワンボックスカーが寺前に停まると足の不自由な障害者が空き缶を持って這い寄って来た。物乞いが観光地に多いのは社会福祉が充実していないからだ。日本も韓国も少し前までそうだった。彼らを見ないようにして寺内に入った。

円通禅寺
 円通禅寺は唐の時代に造られた古刹で市内で一番大きなお寺だという。普通のお寺は門を抜けると登って行くようになっているが、ここは降りるようになっている。なぜだかわからないが極楽浄土の世界を現しているとのことだった。燭台に奉納されたロウソクには願いが書いてあって、それでどんな人が参拝に来たのかわかるとガイドが自慢する。「家内安全」とか「商売繁盛」とかいう類のものだった。それがなんだというのだ。

西山公園龍門
 次に向かったのは郊外にある西山公園龍門だ。長い遊歩道を連結トロッコバスに乗っていく。ここは岩(崖)をくりぬいた参道を一番上にある雲華洞まで登り、中国4番目の湖である昆明池を一望する景勝地だ。国内からの観光客も多い。雲華洞も岩をくりぬいて洞を造り、左右に龍を、洞内には関羽、魁星、文昌の像がすべて浮き彫りで作られ、彩色されていた。道教の道場だという。


県学労ニュースのトップページへ戻る| 県学労のトップページへ戻る