****************
県学労ニュース307号     2004/7/6発行
****************

20年以上県職員を続けてきたことは功績ではないのか

だまし討ち的に退職時特別昇給廃止を提示

                         16.6.29
退職時特別昇給塔の見直しについて(提示)

このことについては、下記のとおりとしたい。

1 定年退職者、勧奨退職者及び死亡退職者に実施している措置につい ては、国に準じて廃止する。
  なお、公務により死亡した者又は公務に起因する傷病等により死亡 した者の取扱については、個別に措置することとする。

2 実施時期
 平成17年1月1日から実施する。
 

 6月29日、教育委員会は現在行われている20年以上勤務者の退職特昇を17年1月1日から廃止したいと提示してきた。

 昨年、退職手当の支給率について、民間に比べて公務員の退職手当が高いとして大幅に引き下げられたばかりである。

 昨年の引き下げは退職時特別昇給も含んで計算された退職手当額で比較されており、ここで退職時特別昇給を廃止するとなると公務員の退職手当の方が低くなってしまう。昨年度の退職手当支給率改正はなんだったのか、私たちにとってはだまし討ち的な措置であり、とうてい容認できるものではない。

 そもそも退職時特別昇給について問題にしたのは一部マスコミで、国や地方自治体の財政危機が問題になっているときに勤続20年以上の職員全員を退職時に1号昇給させるのは問題であるというものであった。

 国債を乱発して公共事業を推し進めた政府とその尻馬に乗って借金を増やしていった地方自治体当局が招いた財政危機の責任を職員の給与水準に転嫁してそらすねらいがあった。

 20年間愛知県のために心血を注いでまじめに働いてきた職員が退職するときに三千円ばかりの特別昇給を受けたからといって目くじらを立てるほどのことではない。

 そうでなくても愛知県職員は3年間にわたって賃金カットされ、2年連続で給与が引き下げられ、昨年は退職手当も引き下げられ、年々生活は苦しくなるばかりだ。しかも昇給停止年齢が引き下げられ、55歳からの昇給延伸(18月、24月)で、55歳からは運がよい人は1号(三千円程度)昇給するが、ほとんどの人は昇給延伸中に昇給停止年齢に達してしまう。そして数年後には完全55歳昇給停止になる。しかもその間に人事委員会勧告で給与そのものが引き下げられている。職員の賃金をどんどん切り下げていけば、職員の労働意欲にも影響を与えかねず、県当局は安易に職員の賃金切り下げを行うべきではない。

 今回の提示がもつもう一つの問題点は、実施時期を平成17年1月1日からとしていることである。今年度の退職者は従前通り退職時特別昇給を受けられるということを期待して将来の生活設計を立てているし、勧奨退職を昨年見送った人のことも考えれば、少なくとも17年4月1日とすべきであろう。

 この問題については引き続き交渉を行う予定である。

総合文書管理システム システムダウン!

無用の長物、
財政危機と言いながら大変な無駄遣い

 6月29日、終日総合文書管理システムがダウンして各職場では大混乱した。またいつものように2,3時間も待てば回復すると思っていたが、結局1日動かなかった。

 各職場ではいっそのこと回復不能になって従来の紙処理に戻ればいいのにと言う声もあった。

 どう見ても不合理としかいいようのない総合文書管理システムが稼働を始めて3ヶ月がたったが、未だになじめない。

 文書の処理に今まで以上に多くの時間をとられ、思うように動かなくてストレスはたまる。

 管理者権限を持った人しかできない処理が多すぎるし。以前は提出書類と同じものを作ってそれに決裁をもらい、すぐに施行し、伺い文書はファイルに綴じてという一連の流れがあったが、今はまず起案をどうやってやるのかを考え(システムで行うのか、システムの紙決裁か、紙決裁後入力でやるのか)、パソコンで起案し、システムで決裁を回すか、紙出力して決裁を回すか考える。

 システムの決裁の場合は承認者、決裁者に言って処理してもらわないとすすまない。決裁が終わったら施行処理をしてやっと終了。

 しかも、県教委から来る文書も文書システムで来たり、ノーツメールで来たり。教務関係はノーツメール、庶務関係はシステムでということになっていたにもかかわらず、まちまちである。そのたびに職場では受け取った文書をどう処理したらいいのか考え込んでしまう。

 総合文書管理システムが導入されて、学校の文書管理事務は時間がかかるようになった。学校の文書管理事務は電子化して集中管理するメリットは何もない。

 学校現場にとってもシステムで起案から施行まで行った文書は紙で残っていないので、いちいちシステムに接続して見なければならないし、この間のようにシステムがダウンしてしまうと文書自体も見ることができなくなってしまう。集中化すれば事務量が減り、人が減らせるというワンパターン思考は破綻している。

 今ならまだ間に合う。県学労は総合文書管理システムの廃止と従来の紙処理による文書管理を要求する。
 
 

映画紹介
       上海家族(2002年中国 96分) 名古屋名演小劇場で上映中

 中国上海の母娘の物語。15歳の女の子阿霞(アーシャ)は父と母の3人暮らし。父は浮気していて、妻には別れると言いながら2年間もその関係を続けている。

 母親は我慢の限界を超え、阿霞をつれて実家へ帰る。しかし実家の祖母は、叔父がもうすぐ結婚するからおまえ達のいる部屋はないといって、母親を再婚させる。

 お互いに子連れ同士の結婚で、まじめで堅実と言われていた李さんは、実はけちで水道代が結婚前の倍にもなったと言って母親を責める。以前は一週間に一度しか風呂に入らなかったのに、毎日入るとなじり、母親は阿霞に髪を短くするように言うが、阿霞は受け入れない。とうとう李さんのうちからも逃げだし、阿霞と二人で実家に戻ってくる。

 実家では叔父夫婦が住んでいて、彼女たちの住むところはない。母親の実家の一部を借りて住んでいる阿霞の同級生侃侃(カンカン)の幸せな家族がうらやましい。侃侃への淡い恋ごころも実らず、阿霞の気持ちは沈んだままである。

 愛人に逃げられた阿霞の父は母親との復縁を望んでいて、母親は住むところのためによりを戻そうとするが、阿霞は母親が父親と一緒になることを望まなかった。二人の生活はどうなるのか…(た)

 

県学労ニュースのトップページへ戻る| 県学労のトップページへ戻る