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県学労ニュース291号     2003/10/7発行
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2年連続で給与引き下げを勧告

愛知県人事委員会は国の人勧追従をやめよ!

 10月2日、愛知県人事委員会は知事に対して職員の給与が民間給与を1.10パーセント(4,958円)上回っているとして、昨年に続いて2年連続で給与引き下げ勧告を行った。 勧告では給料表を国の給料表に準じて改定し、扶養手当、通勤手当、期末手当も民間における支給状況、人事院勧告の内容を考慮して改定するよう求めている。

 先の人事委員会交渉の際、わたしたちが強く申し入れた、国に追随しての持ち家者(新築五年以上)の住居手当の廃止は勧告にも、報告にも盛り込まれなかった。

 しかし、昨年に続いて不利益不遡及の原則に反し、今年度も4月に遡って給与を減らし、「調整措置」を講じるようにと言っているのは重大な問題である。 昨年度は3月の期末手当でいわゆる「調整措置」を行ったが、今年度は3月期の期末手当が廃止されたため、実質調整措置はできなくなったと判断するのが当然である。今後の賃金確定交渉の中で「調整措置」を行わないよう当局に強く求めて行きたい。

 また勧告は、民間では通勤手当の算定基礎が最も長期間の定期券代となっている事業所が54.4パーセント(一か月定期は45.6パーセント)あるとして、拙速に6か月定期による支給を求めている。

 通勤方法を変更した場合や育児休暇をとった場合、臨時的任用で任用期間が6か月に満たない場合等々どのような処理を考えているのだろうか。また、いつを起点に6か月定期代を支給するかによって、定期券の解約手数料の負担や未使用分の返納などが考えられるが、その処理はどうなるというのだ。ますます公共交通機関を利用する職員の精神的負担が増え、交通機関離れを推進してしまうではないか。

 さらに、様々な事例に対応するために、給与事務はますます煩雑になることが予想され、行政合理化の流れに逆行するものである。事務職員という立場からも反対したい。

 そもそも賃金は労使交渉により決定されるべきものであり、労働基本権を剥奪しておいて、賃金引き下げを提示してくるというのは非常に不公平なやり方である。

 争議権を奪われた公務労働者は、労使交渉において争議権の行使という圧力を背景に交渉することができず、当局はそのような労働者の足下を見透かし、昨年も数回のアリバイ的交渉を行った後に賃金引き下げを強行してきている。

 賃金を引き下げるというのなら、まず労働基本権を保証し、公平な交渉に基づいて賃金を決定すべきである。

  昇給停止年齢、退職手当支給率
           引き下げ案再提案

 県教育委員会は10月1日、昇給停止年齢引き下げ、および退職手当支給割合調整率の引き下げ提案を再度提示してきた。

 まず、昇給停止年齢の引き下げ提案については、57歳からを二〇〇七年までとして一年延ばしたことに伴って、2008年は56歳、2009年以降55歳とするというものだ。

 また、退職手当支給率引き下げについては、9月議会見送りとなった時点で、(当局が9月議会に上程できなければ、1月からの実施は困難と強調していたので)退職手当支給割合調整率の引き下げについては12月議会以降の議会上程となるため、今年度定年退職、勧奨退職者については周知期間がないため見送ったと思っていた。ところが、今回の提案は前回と全く同じであった(7月1日286号参照)。当局は「確かに条例が施行されてから意向確認をしていると無理だが、上程予定の退職手当支給率引き下げ案を示して、退職金がどうなるか示せば、周知はできる」と、前言を覆してまで強行しようとしている。許し難い。
 
 特に今年度定年退職、勧奨退職者については1.1%給与引き下げ改定が行われれば、100万円を超える減額になるので、これではローン返済など生活設計が破綻してしまう。少なくとも今年度末退職者については現行調整率を適用すべきだ。
 
 
 

1.昇給停止年齢引き下げ(現業職は2歳足す)
 
年度 15 16 17 18 19 20 21以降
停止年齢 現行 59 58 58 57 57 57 57
停止年齢 改正 59 58 58 57 57 56 55

2.退職手当支給割合の調整率の引き下げ
 

現行(平成15年12月31日まで) 110/100
平成16年1月1日から平成16年12月31日まで  107/100
平成17年1月1日以降 104/100
      

韓国・歴史探訪の旅2(2003/8・1〜4)

秀吉を撃退、救国の将軍李舜臣
 次の訪問先は秀吉の侵略を亀甲船を開発し、海戦で勝利を収めた李舜臣(イ・スンシン)の出身地の顕忠祠だが、開場時間は6時までと聞いていたが、入場時間が5時までという。急いでバスを走らせたが、5時10分に到着。すでに門が閉まっていた。中には観光客の姿は見えるが入場できない。やっぱり何かが起こる予感があたってしまった。

 明朝再度訪問することになる。その分、明日のスケジュールがずれるわけだ。心配でならない。
この日の宿泊先は温陽温泉グランドホテル。韓国有数の温泉場である。大浴場は有料(5000W)。部屋はもともとオンドル部屋であったところにベッドを置いたようなだった。11時ごろ部屋の電気を消すとエアコンも切れてしまい、午前2時ごろ、蒸し暑さから目を覚まし、なかなか睡れない。相部屋の方の迷惑にならないよう静かにしていたが。
 
朝食で貴重品の忘れ物
8月2日、相部屋の方が5時30分ごろ、散歩に出かけたあと少し眠る。呼び鈴が鳴って、戻ってきたのはそれから1時間後。彼に続いてシャワーを浴び、7時に食堂に行く。泥棒を警戒して貴重品をショルダーバックに入れて朝食に出かけたのに、荷物をまとめてロビーに行くと主催者のkさんから「バックを食堂に忘れた人がいるんだが、知らないか」と尋ねられる。私のバックだ。尋ねられるまでまったく気づかずにいたのだからあきれる。中にはパスポートも現金も全部入っていた。あわてて食堂のカウンターに忘れ物のバックをもらいに行く。同行者は異句同音に「よかったね」とねぎらいの言葉をかけてくれたが、あきれていたのかもしれない。老人力、老人力。(つづく)
 
 


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