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県学労ニュース284号     2003/6/17発行
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県学労のねばり強い要求の成果
県立学校全面禁煙に

 愛知県教委は県立学校を全面禁煙化する方針を決め、実施時期については早ければ来年度当初から実施すると発表した。
 県立学校の全面禁煙は昨年から、和歌山県が実施しており、県学労も再三、「和歌山県でできて愛知県できないはずがない」と校内全面禁煙とするよう交渉を行ってきた。
 しかし、昨年9月の交渉では健康増進法が成立したことを受けて、何らかの対応をとらなければならないので、早急に検討に入るよう追及したが、その時点では何の対策も考えていないと答えていた県教委であった。この5月に健康増進法が施行され、厚生労働省や文部科学省、県の分煙対策推進本部が動き出したために急遽県教委でも対策を検討したようである。
 職員団体からの要求に対しては聞く耳を持たず、国や知事が動き出すと動くという県教委の姿勢は問題であるが、今回の決定により職員や生徒が受動喫煙の被害から解放されることになったのは大きな前進である。
 
 今後各学校できちんとした喫煙室を設置するとともに、違反する職員がでないよう職員に周知徹底し、さらに喫煙者に対して禁煙を指導していくような体制作りが必要である。
 
 

いまだにやってる 大学入試激励出張、県外高校・大学訪問

 県学労は今年1月から3月までの大学への出張および県外への出張について下記の10校について調査した。その結果は一覧表のとおりである(ホームページにも掲載)。

 豊田西高校の大学入試激励出張の多さが突出していたのと、知立東高校の必要性がないと思われる県外出張、東郷、五条、半田東の南山大学への入試の合否結果確認出張などの問題点が明らかになった。
 まず、豊田西高校は前期日程の入試に5大学(職員10名)、後期日程の入試に3大学(職員5名)に受験生直前指導、激励のために出張させている。18歳にもなり大学入試を一人で受験できないような生徒たちではあるまい。これだけ多くの職員を出張させているのは異常である。 しかも生徒はいろいろな大学を受験する。にもかかわらず、どうしてこの6大学にだけ直前指導、激励に行かなければならないのか。

 名古屋大学と愛知教育大学には前期、後期2回も行っていることから推察すると、職員が出張までして直前指導や激励を行っている大学は、合格者を増やせば豊田西高校の「ランク」をあげてくれる大学ということか。

 次に知立東高校の県外出張である。
 どうして岩手県の黒沢尻高校高校まで出かけて進路指導について話を聞いてこなければならなかったのか。また岩手県立大学のソフトウェア情報学部と福祉学部の入試実態や就職状況を確認するとともに施設見学をしたと復命されているが、岩手県立大学のホームページは非常に立派なもので、わざわざ教員が現地に行って聞いてこなくてもホームページから十分知りうるものばかりである。
 また以前から県学労は主張しているが、大学見学は受験生本人が行ってこそ意味がある。教員の大学見学は三年担当教員の慰労、観光でしかない。
 もう一人松江東高校と鳥取大学に出張しているが、わざわざ松江まで出かけて聞かなければならないこととは何だったのか。復命書には基本理念、カリキュラム、進路行事、17期生の歩んだ道についてという項目しか書かれていなかった。
 この程度なら、学校案内や経営案を送ってもらえばわかる。知立東高校として松江東高校のこれらの事項について職員が出張してまで聞いてくる必要性があったのか疑問である。ちなみに松江東高校にいた時間は2時間である。翌日、前期日程の入学試験が行われている鳥取大学に行き、施設見学をして来たと復命されている。試験が行われている大学構内に施設見学などで入れたのだろうか。もし仮に入れたとしてもこのような時期に単なる施設見学に行くなどというのは非常識な行為ではないだろうか。

 東郷、五条、半田東の南山大学への入試の合否結果確認出張についても、大学での掲示と同時にインターネットで合格発表されているにもかかわらず、どうしてわざわざ職員が大学まで出かけていく必要があるのか疑問である。

 県学労は豊田西高校と知立東高校について大学別受験者数と入学者数について行政文書開示請求を行いさらに両校の出張について追及していく考えでいる。

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