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県学労ニュース271号     2002/11/27発行
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不利益不遡及の原則は曲げられぬ!
交 渉 決 裂 !

 まず給与グループ原田氏より、今回が最終の知事回答だという前置きの後、次のようなあいさつがあった。「今勧告は本県では初めてのマイナス勧告であり、皆さんには厳しいものになっているが、勧告尊重の基本的立場にたって、県民の視点を十分踏まえながら皆さんと話し合ってきた。現下の社会・経済情勢や公務員を取り巻く環境は極めて厳しいものであり、勧告の趣旨を尊重しつつ、賃金、労働条件など個別な要求については今後とも皆さんと話し合っていきたい。」
 続いて最終回答が提示され(提示内容は下記のとおり)、次のような議論が行われた。
組合:労働基本権の代償措置である人事委員会勧告制度でマイナス勧告は何を代償しているというのか。マイナス勧告は地公法に違反するのではないか
県:勧告はプラスの場合もマイナスの場合もある。地公法上には情勢適応の原則があり、人事院勧告もマイナス勧告を退けていない。
組合:マイナス勧告になったのは、調査対象を恣意的に変えたためではないか。
県:前回(11日)人事委員会から説明があったように、調査対象は変えたが皆さんが考えられるような大きな変化はなかった。より民間給与に近づいたということだ。
組合:調査対象の変更を求める政治的圧力があったのか。
県:人事委員会の方から前回話があったと思うが、国会議員や経団連から見直しの意見があった。しかし、勧告自体は民間企業の給料と公務員給与を比較した結果だ。
組合:3年間の賃金カットについてどう考えているか。
県:3年間の給与抑制は本年度解除したが、その間の抑制に協力していただいたことには感謝している。(言葉だけ)
組合:「調整」と言って、実質4月に遡って改定しようとしているが不利益不遡及の原則に反するのではないか。
県:国においてもまだ支払われていない12月期末勤勉手当で、愛知県では3月期末手当で調整するのだ。これを当局としては遡及とは考えていない。
 「知事回答」を巡ってもっと議論を続けようと提案するが、県教委は11月29日までに各組合の回答をいただきたい、交渉は今日が最後だと繰り返すばかりで、話し合いにならない。
 組合側は、「先回11月14日に各組合の回答は既に伝えてある。今回の提示が前回から少しでもよくなっていれば返事が変る組合があるかもしれないが、全く変らないのに組合側が一方的に引いて妥結することなどありえない。交渉とは労使がお互いに歩み寄って初めて妥結できる点を見出すのであって、今回のように当局が一切歩み寄ろうとしない状態で妥結しようという組合は、ここにはいない。当局がこれ以上提示を改善しようとしないなら交渉は決裂だ。これ以上話し合っても仕方ないので交渉を打ち切り、決裂ということで議会でもしっかり伝えて欲しい」と言って、組合は席を立った。
 
 
14.11.18
給与改定について 
 本年度の給与改定については、次のとおり実施することとしたい。 
項    目 
改    定    内    容 
改定時期
1.給料表   国の俸給表に準じて改訂する。  15.1.1
2.扶養手当  (1)配偶者の額を、17,600円→15,600円(△2,000円)に改める。 
(2)子等のうち3人目以降の額を3,000円→5,000円(+2,000円)に改める。 
15.1.1
3.住居手当 (1)賃貸住宅居住者に係る最高支給限度額を、26,800円→26,500円(△300円)に改める。 
(2)自宅居住者に係る額を、8,000円→7,700円(△300円)に改める。 
15.1.1
4.初任給調整手当  国に準じて改定する。  15.1.1
5.給料の調整額   国に準じて改定する。  15.1.1
6.期末勤勉手当 (1)年間支給割合を国に準じて4.7月分→4.65月分(3月期期末手当△0.05月分)に改定する。 
(2)平成15年3月に支給する期末手当は、平成14年4月からの公民給与の均衡を図るため、所要の調整措置を講じた上で支給する。 
(3)年間支給回数及び期末・勤勉手当の支給割合を国に準じて、次のとおり改める。 
6月期 12月期 3月期
期末手当 1.45月分→1.55月分 1.55月分→1.7月分 0.5月分→廃止 3.5月分→3.25月分
勤勉手当 0.6月分→0.7月分 0.55月分→0.7月分 1.15月分→1.4月分
2.05月分→2.25月分 2.1月分→2.4月分 0.5月分→廃止 4.65月分
15.4.1
7.特例一時金  廃止する。  15.1.1
   ※ 12月定例県議会で条例改正する。 

 なお、このほかに組合側からの改善要求の中から、「子の介護休暇2日間」新設、「育児休業配偶者の扶養認定の改善変更」、「通勤不便者の認定緩和」、「育児休業者の互助会掛金免除期間を1年から3年に延長する」等を15年4月から実施する提案があった。

渡邉のいきあたりばったり中国・蘇州、南京、上海の旅7(2002.8.20-24)

  南京には興味のある場所がいろいろある。その一つが太平洋戦争後に国際軍事裁判でBC級戦犯とされた人が処刑された場所、雨花台。今は中国共産党の国共戦争烈士記念公園になっていて、日本人は余り来ないという。国民党による共産党員の処刑場所でもある。
   次は中山陵だ。ここの観光物産店の2階が昼食場所だ。30元から80元がコース料理というので、30元でお願いすると、「それではちょっと足りないのでは」というので、40元にする。
   食堂は広く、たくさんテーブルが並んでいるので、どこに座ればいいのか悩んでしまう。ガイドはさらにもう1階昇れという。そこは個室になっていて、30元の客ではガイドが困るだろうと思えた。
  マスターらしき男がきて、日本語の挨拶をし、お茶と紹興酒の無料サービス。食後ガイドの副収入に協力して麦飯石の急須を五千円で買う。細工がきれいだし、健康に良いらしい。
   中山陵は中華民国(今の台湾政府のはず)の創始者孫文を偲ぶ陵だが、中国政府も台湾政府も共に近代国家を作った先駆者として尊敬し、道路や公園などに「中山」と名のつく場所が多い。国民の人気も高い。
   宋家三姉妹の一人、慶齢(孫文の妻)が戦後も中国で中央委員を務め、美齢(蒋介石の妻)が台湾でファーストレディであったこと、長姉靄齢が富豪の孔祥熙(孔子の子孫で、国民党財政部長となった)の妻となったことは映画にもなったほどだ。宋美齢の別荘にも行く。ここも日本人は余り来ないという。そして明の皇帝陵「明孝陵」を見る。参道の両脇に6種24基のライオンなど獣石像が陵を守っていた。


 

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