県学労ニュース244号     2001/10/18発行

愛知県人事委員会勧告出る
                        民間給与との格差は8,593円(1.94 パーセント)
                        期末手当、また0.05 カ月分削減

 10月1日、愛知県人事委員会は職員の給与に関する勧告及び報告を行いました。

 今回の勧告及び報告の要点は次のとおりです。
(1)給料表の改定は行わず、公民格差に見合った年額相当額3,648円を一時金として支給する。
(2)期末手当及び期末特別手当を0.05月分引き下げる。
(3)育児休業及び部分休業の対象となる子の年齢を3歳に達するまで延長する。
(4)介護休暇の取得可能期間を最大6月に延長する。

 報告の中では、平成11年度から職員の給与が3年間にわたって減額されていることに触れ、「勧告制度の趣旨からすると現状のような異例な事態が長きにわたり継続することはまことに憂慮すべき状況にあると考えている」と、給与カットのこれ以上の継続は認められないとの意思を明らかにしました。また平成10年度以降、給与改定の実施時期が遅れていることについても「勧告が完全実施されないことについては残念であると考えている」と、人勧無視の県当局の姿勢を
批判しています。

 今年度の期末手当の削減にあたっても、「職員の給与の減額措置が実施されているため、当該減額措置を規定する特例条例の趣旨等を勘案の上、検討することが適当である」と、労使交渉では期末手当の削減は来年度以降に実施することが適当であるということを暗に示唆しています。

 しかし、一方で官民格差に基づいて勧告を行わなければならないという責務を忘れ、国に追随した部分も残念ながら見られます。扶養手当(配偶者分)は民間では19,085円もあり、県職員は17,600円と1,485円も格差があり、住居手当(自宅居住者)も民間では10,000円以上11,000円未満なのに対して、県職員は8,000円と2,000円から3,000円もの格差があります。にもかかわらず、これらの手当の格差是正については全く触れていません。今後の交渉の中で格差解消のための措置をとるよう要求していきます。

 育児休業の対象となる子の年齢が3歳に、そして介護休暇の期間が6月になったのは私たちの要求が受け入れられたものであり、評価できます。14年4月1日からの実施に向けて交渉を進めていきます。
 また報告では「時間外勤務の縮減や年次休暇の計画的使用の促進など運用面でのより一層の努力が必要である」と述べています。年休の完全消化など絵に描いた餅である現状を改善しようという姿勢のかけらもない県教委の対応は大いに批判され、県教委は一層の努力をしなければなりません。

 今後、この人委員会勧告の取り扱いをめぐって労使の交渉が始まります。

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10/9へき地手当交渉
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 へき地手当と調整手当の併給調整、及びへき地の級地見直しについて最終提示としたい旨の教育委員会側の発言があり、先回組合側から出ていた「へき地に勤務する人々の生活実態をどう考えているんだ。」「多い人で40万円にもなる生活費を一気にカットするというのは許しがたい。」「何らかの救済措置を考えるべきではないか。」といった意見に対し、一切答えておらず、歩み寄りがないことに組合側から激しい批判がありました。

    へき地に勤める職員にやる気を持ってもらおうと「へき地教育振興法」によって優遇することを定めているのであれば、他の地域の職員との給与差がなくなるのはその精神に反するではないか。年度途中の1月から始めなくても、4月まで待ってもいいのではないかという意見もでました。

 また、へき地学校に勤務する教員からは、「通勤に30km山道を走っており、冬ともなれば凍結の心配もあり、毎年スタッドレスタイヤを4本揃えるなどして余分な出費があるのをどう考えているのだ」という訴えもありました。

    級地見直しによって、無級地となる学校に勤務する職員が平成14年1月1日以降も同一校で勤務する場合、引き続きへき地手当に準ずる手当を支給すること。また、準へき地から準へき地みなしに級地が下がる学校に勤務する職員のへき地特昇については、平成14年3月31日までの間は引き続きへき地対象校に勤務したものとみなしてへき地特昇を実施するとしている点に若干の配慮はありますが、根本的な給与の激減を補填するものではありません。

    県学労としては、へき地教育振興法で他の手当と併給を禁じているので改善を求められているといえ、既にへき地手当のある給与水準で生活設計をしている職員に対して、年度の途中から生活を切り詰めよというのは酷であり、平成14年4月1日からとすべきであること、また、現職者については何らかの補填措置を考慮するよう求めるものです。

ベトナム・ホーチミン訪問記4  2001.8.20-25
8月23日(木)
 やっと船着場に着くと、いろいろな大きさの舟があって、団体人数にあわせて舟を出していた。贅沢にも私たちだけで木造の舟が用意された。昔の小学校の教室で使われていたような椅子が20脚ほど船底に固定され、ビニール覆った舟には船頭と息子の2人。舟が動き出すと直ぐに、ココナッツが出された。殻を割ってストローを差して飲み干したら、実を割って中のゼリー状の内皮をいただく。少し前にはやったナタデココ(?)のような食感だった。

 メコン川は最大3kmの川幅があり、中洲に4つの島がある。私たちが降り立ったのは「鳳凰」の島。アーチの向こうで竜の形に剪定された植え込みが出迎えてくれた。

 床下が池になっている食堂で昼食を取ることにした。最初に出てきたのは「象の耳」といわれる魚の揚げ物。ライスペーパーに野菜と一緒に包んで食べる。日本人には醤油が良いと勧めてくれたが、ベトナム人が好むタレの方が数倍おいしかった。焼海老が出て、そしてにんじんや大根、冬瓜、ジャガイモが入った鍋がでた。ご飯に鍋の具をかけてお茶漬けのように食べたがおいしくはなかった。

 次の建物で食後の果物。モンキーバナナとマンゴ、パイナップル、スイカ、熟した柿のような味のもの、キウイフルーツのような食感のサボテンの果肉。腹いっぱい食べた後、植物園の中を歩く。所々に建物があって、編物や蜂蜜取り、焼酎の蒸留、飴作りの実演を見せ、お土産を売っていたが、興味を示さないわたしたちに、ガイドは「島の生活も観光客相手の生活になってしまっているからね。」と彼らに同情する。更に進んで、手漕ぎのカヌーに乗り込みジャングル探検に向かう。途中、陸に登るハゼを見た。半ばまで来ると雨が降り出した。ジャングルを抜けてメコン川に出ると島まで連れてきた舟が待っていた。乗り換えてミトに戻る途中で大雨になってきた。船着場で少し雨がやむのを待ったが、あまり止まないので濡れる覚悟で車に移動してミトを離れた。雨は相変わらず降り続く。そして昨日と同じように雨の中をポンチョのような雨具をかぶって走るオートバイに感心していたところ、ホーチミン市に入る手前の町では大変なことが起こっていた。(つづく)

 
 

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