県学労ニュース241号     2001/9/4発行

卑怯にもへき地手当廃止へリーク
        7月の提示を更に後退させる!?

愛知県の教職員に支給されている「へき地手当」を違法だとして8月17日毎日新聞が1面に大々的に掲載(関連記事も社会面に掲載)した。あたかも今まで不正受給していたかのような取扱い方で、7月に交渉していたことを一気に吹っ飛ばしてしまう暴挙である。

 記事の中に県の幹部の談話が載っていたり、過去30年間にわたって120億円が支払われているなどという数字などは担当でなければわからない、というよりも、統計的に数字を積み上げねば判らないはずである。

 さらに9月3日の第2回交渉では前回提示した2年間の経過措置すら削り、来年1月1日から実施したいと交渉のルールも踏みにじる提案をしてきた。
当局の思惑を押し通して、交渉をないがしろにする今回の行為は絶対認めることはできない。
             

学習合宿、5年前に比べて半減!
東郷高校が参加率86パーセント──強制はないのか?

 1996年から調査を続けてきた学習合宿であるが、5年前に比べると参加者数、実施校数も半減してきている。県学労の批判に応えて中止したのか、効果がないと判断してやめたのか、理由は様々であろうが流れは学習合宿廃止の方向である。にもかかわらず、東郷高校では86パーセントもの生徒が学習合宿に参加している。その目的は
1、学習に長時間専念できる環境下で、学習能力の基本である集中力と持続力を身につける、
2、学習合宿の実践を通じて、颯爽とした秩序ある行動をとり、協調性を育成するというものである。
 4日間、朝8時25分から夜11時まで食事と入浴時間以外は学習という缶詰状態で果たして効果が上がるのかはなはだ疑問である。しかも強制された環境下でしか集中した学習ができないような生徒を作ってきた学校の責任は問われないのだろうか?参加しないと何となくみんなから取り残されるような強迫観念を植え付けて受験競争を煽るための学習合宿に生徒を駆り立てるのはいい加減にやめた らどうでしょう。高校は予備校ではないのだから。

2001年夏季学習合宿参加率50パーセント以上の7校

過去6年間の実施校、参加者数の推移

 

 
ベトナム・ホーチミン訪問記1  2001.8.20-25

 以前から一度行ってみたかったベトナムへ息子と2人で旅行することになった。
 私が平和や人権問題に関心を持つきっかけになったベトナム戦争の現地を見てみたいと思ったからだ。一番の目的に、あの戦争で大国アメリカの軍隊を最後まで苦しめた南ベトナム解放戦線が神出鬼没にサイゴン(現ホーチミン市)に現れてはゲリラ作戦を行なった前線基地「クチトンネル」の見学があった。
 8月21日、ホーチミン市から1時間半、片側1車線の国道22号線、市の人口600万人に対しオートバイの所有台数は三〇〇万台(ちなみにベトナムではオートバイのことを「HONDA」と言うとのことだった。)、2人に1台の割合のオートバイが何列でも横に並び、片側がいっぱいになると、相手車線が空いていればそちらにはみ出して追い抜いていく。後の席でわたしはずっとドキドキし通しだった。
 クチトンネルについた。まずは日本語のビデオで解説。クチ村の勇敢な戦士たちの功績をたたえたものだった。順番がきて、保存地区に解放軍の服装をしたガイドに案内された。B52爆撃機の投下した爆弾でえぐられた穴、ゲリラが仕掛けた落とし穴、そんなものを見せられたあと枯葉で覆われた場所についた。トンネルの入り口を探せと言う。私が見つけたのは空気穴。直ぐ横にコンクリートのふたで隠された竪穴の入り口があった。50m四方の広さではアメリカ兵は入れない。その近くには落とし穴。見えない敵におびえるアメリカ兵が戦意を失っていったのがわかる。他人の土地に踏み入った者の結末だろう。(わ)

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